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聖女達は悲しみを乗り越えて
第14話 思い出の庭園で
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「あなたがティナね、ユフィーリアを救ってくれてありがとう」
目の前の優しそうなお婆さん、その人の正体がたった今分かった。
ダラダラダラ
額から溢れ出る冷たい汗は仕方がないと思う。
誰が考えるだろうか、護衛もメイドも引き連れず、身なりもそれほど華美ではない服装で、しかもこんな寂れた小さな庭園を国の最重要人物である聖女様が訪れるなんて。
しかも私、さっき聖女様をお茶に誘った挙句、サボる事を宣言していなかった? ヤバい、非常ぉーーにヤバイ。
「イ、イエ。タイシタコトハヤッテオリマセン、デス」
言葉がカタコトになるぐらいは仕方がないと思うんだ、うん。
「ふふふ、そんなに固くならなくてもいいのよ」
優しく微笑んでくださる聖女様。いやいやいや、固くなるちゅーねん。
『グルルゥー』
「ん? ライム今何か聞こえなかった?」
近くから獣の鳴き声のような音が聞こえた気がする。だけど敵を威嚇する、とかそんなんじゃなくて、なんていうのかなぁ、猫の首をコチョコチョってすると戯れてくる、そんな感じの鳴き声。
「聞こえてないですよー」
「そう、気のせいかなぁ」こちょこちょ
それにしてもこのフワモコの感触気持ちいいー。目の前の現実を忘れさせてくれる感じがたまらない……って忘れちゃダメでしょ。
『グルルゥー』
「あらあら、随分懐いちゃったわね。御影」
聖女様が一言名前を呼ぶと、突然目の前に白と黒の縞模様をした一匹の獣が姿を表す。つまり、たった今私が何もない空間を抱いている目の前に。
「犬?」
『虎と言え』
「わっ、しゃべった!」
私のボケに真顔で返してくる大きなワンちゃんこと御影君。
『君はよさんか、バカもの』
「ってもしかして私の心まで読めるの?」
『我と波長が会う者ならば、その気になればな』
直接頭の中に鳴り響く御影言葉、心が読めるってそれめっちゃマズイじゃない。
「ティナちゃん、何一人でしゃべっているんですか?」
「えっ、ライムには聞こえないの? 御影の言葉」
ライムの頭に?マークが浮かんでいるところを見ると、御影の言葉は聞こえていないようだ。するとこれって直接私の頭の中に話しかけてるってこと?
『その通りだ、今はお主にだけ聞こえるよう話している』
「わっ、だから勝手に人の心読まないでよ」
説明してくれるのは嬉しいが、いちいち人の心をチョロ見しないでもらいたい。私だって花も恥じらう16歳なんだからね。
「まぁ、もしかとは思ったけれど御影の声が聞こえるのね。これは驚いたわ」
言葉の通り本当に驚かれたのだろう、聖女様が目を見開らいた表情で私と御影《みかげ》を見つめてくる。
このフワモコの感触は癖になりそうだけれど、会話が出来る以前に心を読まれるのは非常にマズイ。もしお母さんの名前を知られたりなんかしちゃったら、侯爵であるお祖父さんのところまであっと言う間に伝わっちゃう。
そんな事になれば可愛いリィナは奪われ、無能の私は人知れずどこか遠くへ売られちゃう。嫌だよー、リィナと離れ離れになるのは嫌だよー。
『心配するな、他人の思考を漏らすような悪趣味は持ち合わせておらん。
それにしてもクラリスの娘か、どうりで懐かしいマナを感じるはずだ』
私の一人芝居をサラリと流した挙句、ボケを真顔で返してくる盗聴ワンちゃん。
「って、お母さんを知ってるの!?」
『おい、声に出ているぞ』
「あっ」
そろーっと聖女様の方を見てみると、先ほどから変わらずやさしい笑顔。
ほっ、名前まで出していないからバレていないわよね。
「もしやとは思ったけれど、あなたクラリスの娘ね?」
バレたぁーーーー!!!
「ち、違うんです、これには深いわけが、いや深くはないんだけど、別に隠していたわけじゃなくて、成り行きというか、私たちの家がですね………………あれ? 今お婆さん……じゃなかった、聖女様クラリスの娘って言った? もしかしてお母さんを知っているんですか?」
突然の事態に言い訳を必死に探している最中、聖女様の口から出たお母さんの名前が脳裏で引っかかる。
何で聖女様がお母さんを? いくら侯爵家の娘だからって聖女様と話せる機会なんてそれほどないと思うんだけれど。
「そう、あの子に子供が。私も年を取るはずよね」
何故だか悲しそうな表情で、うっすら目に涙まで浮かべながら……
「クラリスは昔、私の元で聖女の修行をしていたのよ」
驚愕の事実を私に告げたのだった。
バサーーーッ
「お湯加減は如何でしょかティナ様」
カーテンの向こうからラッテの声が聞こえて来る。
「大丈夫よー、ありがとうラッテ」
あの後、聖女様からお母さんの話を聞かされた。
お母さんは昔、三人の聖女候補生達と共に聖女になるための修行をされており、今の私と同じ年頃までお城で聖女様に仕えられていたんだそうだ。
「お母さんが私と同じ聖女候補生か、そんな話聞いた事がなかったなぁ」
だけどある出来事をきっかけにお母さんは皆んなの前から姿を消された。私はてっきり親が決めた婚約が嫌で家を飛び出したものだって信じていたのに、聖女様の雰囲気からどうやら違うんじゃないかと考えを改めかけている。
「ヴィクトーリア様……か、どんな人だったんだろう」
先ほど聞かされた断片的な内容が、自然と口から出てしまう。
次期聖女として一番有望視されていた女性、ヴィクトーリア・F・アルタイル王女殿下。聖女であるアリアンロッド様が、女王を兼任されていた時にお生みになられた三人のお子様の一人であり、現国王様の妹君。
大切な親友の死、それがお母さんの運命を変えた。そんな事も知らずに私はお母さんの想い出の地にまで土足で踏み入ってしまった。
改めて自分の愚かさを思い知らされてしまう。お母さんの悲しみ、お母さんの覚悟を私は今まで何も知らなかったんだ
「あなたが望むならこの事は私の心だけに留めておくわ。だけど一人だけ、あなたのお母さんをずっと心配している子がいるの。その人だけ、クラリスの事を教えてあげてくれないかしら?」
聖女様が言うその人は、お母さんと共に聖女候補生として過ごされた三人のうちの一人。今はご結婚をされてお子様までいらっしゃる人らしく、私がクラリスの娘だというのを誰にも話さない事を条件に会うことを承諾した。
どんな人なんだろう、お母さんと亡くなったヴィクトーリア様のご友人で、今でもずっとお母さんの事を心配してくださっている人。私が逆の立場なら何がなんでも見つけ出し、連れ戻そうとするだろう。だけど私はその人に残酷な現実を伝えなければならない。
聖女様には私から本当の事を伝えてあげてと言われているので、お母さんの事はまだ伝わっていないのだろう。
「お母さんはもしかして怒るかもしれないね」
「ここで待っていればいいのよね?」
「そのはずですよ」
聖女様に指定された場所、それは先ほどまで私たちが居た草木の壁に囲まれた小さな庭園。私とライムは汚れた服を着替えるために一旦宿舎へと戻り、指定された時間にもう一度訪れた。
修復途中の花壇には花が咲いておらず、東屋の汚れは先度からなにも変わっていないが、私たちが宿舎に戻っている間に用意されたのだろう、薄汚れていたテーブルには真新しいクロスが掛けられ、椅子にはお尻を労わるクッションが置かれており、その傍らにはキャスターに乗ったティーセットが用意されている。
「ん~、やっぱり花が咲いていないとちょっと物足りないよね」
せっかくお茶が出来るようにテーブルセットを用意してくださったのだ、せめて花壇に花ぐらい咲いていた方が気分も落ち着くだろう。
「よし」
両手を胸の前で組み、深呼吸をひとつ。
心の中で精霊達に呼びかけ、両手を斜め前に大きく広げる。
『ルゥ~~ラリル~ラリル~~♪ ソォラリル~~ラリル~ラリル~~♪』
私の歌声に乗って大気中の精霊達が集まってくるのが分かる。
癒しの奇跡は精霊を私の体を通して対象者を癒す光、一方豊穣の祈りは直接精霊達に話しかけ、大地を活性化させる聖女のみが使える技。
聖女様のように枯れた大地を活性化させるなんて大技は使えないが、花壇に眠る花の種に働きかけるぐらいなら私にでも出来る。
やがて花壇から小さな芽が出たと思うと、するすると成長していき小さな花を花壇いっぱいに咲かせた。
こんなもんかな。
咲いたばかりの花壇を見つめ、客人を迎える為にティーセットの用意をしようとした時。
「クラリス……」
「えっ?」
突然お母さんの名前を呼ばれ振り向くと、そこには私の見知った人物が立っていた。
「王妃様?」
なんでこんな所に王妃様が?
「そう、やっぱりあなたがクラリスの娘なのね。ティナ」
王妃様はそれだけ言うと私に近寄り強く抱きしめたのだった。
目の前の優しそうなお婆さん、その人の正体がたった今分かった。
ダラダラダラ
額から溢れ出る冷たい汗は仕方がないと思う。
誰が考えるだろうか、護衛もメイドも引き連れず、身なりもそれほど華美ではない服装で、しかもこんな寂れた小さな庭園を国の最重要人物である聖女様が訪れるなんて。
しかも私、さっき聖女様をお茶に誘った挙句、サボる事を宣言していなかった? ヤバい、非常ぉーーにヤバイ。
「イ、イエ。タイシタコトハヤッテオリマセン、デス」
言葉がカタコトになるぐらいは仕方がないと思うんだ、うん。
「ふふふ、そんなに固くならなくてもいいのよ」
優しく微笑んでくださる聖女様。いやいやいや、固くなるちゅーねん。
『グルルゥー』
「ん? ライム今何か聞こえなかった?」
近くから獣の鳴き声のような音が聞こえた気がする。だけど敵を威嚇する、とかそんなんじゃなくて、なんていうのかなぁ、猫の首をコチョコチョってすると戯れてくる、そんな感じの鳴き声。
「聞こえてないですよー」
「そう、気のせいかなぁ」こちょこちょ
それにしてもこのフワモコの感触気持ちいいー。目の前の現実を忘れさせてくれる感じがたまらない……って忘れちゃダメでしょ。
『グルルゥー』
「あらあら、随分懐いちゃったわね。御影」
聖女様が一言名前を呼ぶと、突然目の前に白と黒の縞模様をした一匹の獣が姿を表す。つまり、たった今私が何もない空間を抱いている目の前に。
「犬?」
『虎と言え』
「わっ、しゃべった!」
私のボケに真顔で返してくる大きなワンちゃんこと御影君。
『君はよさんか、バカもの』
「ってもしかして私の心まで読めるの?」
『我と波長が会う者ならば、その気になればな』
直接頭の中に鳴り響く御影言葉、心が読めるってそれめっちゃマズイじゃない。
「ティナちゃん、何一人でしゃべっているんですか?」
「えっ、ライムには聞こえないの? 御影の言葉」
ライムの頭に?マークが浮かんでいるところを見ると、御影の言葉は聞こえていないようだ。するとこれって直接私の頭の中に話しかけてるってこと?
『その通りだ、今はお主にだけ聞こえるよう話している』
「わっ、だから勝手に人の心読まないでよ」
説明してくれるのは嬉しいが、いちいち人の心をチョロ見しないでもらいたい。私だって花も恥じらう16歳なんだからね。
「まぁ、もしかとは思ったけれど御影の声が聞こえるのね。これは驚いたわ」
言葉の通り本当に驚かれたのだろう、聖女様が目を見開らいた表情で私と御影《みかげ》を見つめてくる。
このフワモコの感触は癖になりそうだけれど、会話が出来る以前に心を読まれるのは非常にマズイ。もしお母さんの名前を知られたりなんかしちゃったら、侯爵であるお祖父さんのところまであっと言う間に伝わっちゃう。
そんな事になれば可愛いリィナは奪われ、無能の私は人知れずどこか遠くへ売られちゃう。嫌だよー、リィナと離れ離れになるのは嫌だよー。
『心配するな、他人の思考を漏らすような悪趣味は持ち合わせておらん。
それにしてもクラリスの娘か、どうりで懐かしいマナを感じるはずだ』
私の一人芝居をサラリと流した挙句、ボケを真顔で返してくる盗聴ワンちゃん。
「って、お母さんを知ってるの!?」
『おい、声に出ているぞ』
「あっ」
そろーっと聖女様の方を見てみると、先ほどから変わらずやさしい笑顔。
ほっ、名前まで出していないからバレていないわよね。
「もしやとは思ったけれど、あなたクラリスの娘ね?」
バレたぁーーーー!!!
「ち、違うんです、これには深いわけが、いや深くはないんだけど、別に隠していたわけじゃなくて、成り行きというか、私たちの家がですね………………あれ? 今お婆さん……じゃなかった、聖女様クラリスの娘って言った? もしかしてお母さんを知っているんですか?」
突然の事態に言い訳を必死に探している最中、聖女様の口から出たお母さんの名前が脳裏で引っかかる。
何で聖女様がお母さんを? いくら侯爵家の娘だからって聖女様と話せる機会なんてそれほどないと思うんだけれど。
「そう、あの子に子供が。私も年を取るはずよね」
何故だか悲しそうな表情で、うっすら目に涙まで浮かべながら……
「クラリスは昔、私の元で聖女の修行をしていたのよ」
驚愕の事実を私に告げたのだった。
バサーーーッ
「お湯加減は如何でしょかティナ様」
カーテンの向こうからラッテの声が聞こえて来る。
「大丈夫よー、ありがとうラッテ」
あの後、聖女様からお母さんの話を聞かされた。
お母さんは昔、三人の聖女候補生達と共に聖女になるための修行をされており、今の私と同じ年頃までお城で聖女様に仕えられていたんだそうだ。
「お母さんが私と同じ聖女候補生か、そんな話聞いた事がなかったなぁ」
だけどある出来事をきっかけにお母さんは皆んなの前から姿を消された。私はてっきり親が決めた婚約が嫌で家を飛び出したものだって信じていたのに、聖女様の雰囲気からどうやら違うんじゃないかと考えを改めかけている。
「ヴィクトーリア様……か、どんな人だったんだろう」
先ほど聞かされた断片的な内容が、自然と口から出てしまう。
次期聖女として一番有望視されていた女性、ヴィクトーリア・F・アルタイル王女殿下。聖女であるアリアンロッド様が、女王を兼任されていた時にお生みになられた三人のお子様の一人であり、現国王様の妹君。
大切な親友の死、それがお母さんの運命を変えた。そんな事も知らずに私はお母さんの想い出の地にまで土足で踏み入ってしまった。
改めて自分の愚かさを思い知らされてしまう。お母さんの悲しみ、お母さんの覚悟を私は今まで何も知らなかったんだ
「あなたが望むならこの事は私の心だけに留めておくわ。だけど一人だけ、あなたのお母さんをずっと心配している子がいるの。その人だけ、クラリスの事を教えてあげてくれないかしら?」
聖女様が言うその人は、お母さんと共に聖女候補生として過ごされた三人のうちの一人。今はご結婚をされてお子様までいらっしゃる人らしく、私がクラリスの娘だというのを誰にも話さない事を条件に会うことを承諾した。
どんな人なんだろう、お母さんと亡くなったヴィクトーリア様のご友人で、今でもずっとお母さんの事を心配してくださっている人。私が逆の立場なら何がなんでも見つけ出し、連れ戻そうとするだろう。だけど私はその人に残酷な現実を伝えなければならない。
聖女様には私から本当の事を伝えてあげてと言われているので、お母さんの事はまだ伝わっていないのだろう。
「お母さんはもしかして怒るかもしれないね」
「ここで待っていればいいのよね?」
「そのはずですよ」
聖女様に指定された場所、それは先ほどまで私たちが居た草木の壁に囲まれた小さな庭園。私とライムは汚れた服を着替えるために一旦宿舎へと戻り、指定された時間にもう一度訪れた。
修復途中の花壇には花が咲いておらず、東屋の汚れは先度からなにも変わっていないが、私たちが宿舎に戻っている間に用意されたのだろう、薄汚れていたテーブルには真新しいクロスが掛けられ、椅子にはお尻を労わるクッションが置かれており、その傍らにはキャスターに乗ったティーセットが用意されている。
「ん~、やっぱり花が咲いていないとちょっと物足りないよね」
せっかくお茶が出来るようにテーブルセットを用意してくださったのだ、せめて花壇に花ぐらい咲いていた方が気分も落ち着くだろう。
「よし」
両手を胸の前で組み、深呼吸をひとつ。
心の中で精霊達に呼びかけ、両手を斜め前に大きく広げる。
『ルゥ~~ラリル~ラリル~~♪ ソォラリル~~ラリル~ラリル~~♪』
私の歌声に乗って大気中の精霊達が集まってくるのが分かる。
癒しの奇跡は精霊を私の体を通して対象者を癒す光、一方豊穣の祈りは直接精霊達に話しかけ、大地を活性化させる聖女のみが使える技。
聖女様のように枯れた大地を活性化させるなんて大技は使えないが、花壇に眠る花の種に働きかけるぐらいなら私にでも出来る。
やがて花壇から小さな芽が出たと思うと、するすると成長していき小さな花を花壇いっぱいに咲かせた。
こんなもんかな。
咲いたばかりの花壇を見つめ、客人を迎える為にティーセットの用意をしようとした時。
「クラリス……」
「えっ?」
突然お母さんの名前を呼ばれ振り向くと、そこには私の見知った人物が立っていた。
「王妃様?」
なんでこんな所に王妃様が?
「そう、やっぱりあなたがクラリスの娘なのね。ティナ」
王妃様はそれだけ言うと私に近寄り強く抱きしめたのだった。
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