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しおりを挟むジュディを呼び出して聞いた。
「ジュディ、ヴェントスと体を繋げたことは?」
「あ、いえ、ありません。ヴェントス様は私を愛人にはしないと言っていますから。」
「ジュディはどうなの?ヴェントスは王女と結婚するわ。そして子供をつくる。
ジュディから離れると言わない限りヴェントスはあなたを側に置くことはやめないわ。
王女を抱くヴェントスに耐えられる?それでもあの子の側にいたい?」
「……ヴェントス様が望んでくださる間はお側にいたいです。」
「そう。たとえ性処理のための愛人にされたとしても?」
「……はい。」
「わかったわ。ヴェントスがジュディを愛人に望んだら受け入れて構いません。でも、王女と結婚するまでは妊娠してはダメよ。避妊薬を渡すので、交わったら報告に来なさい。」
「わかりました。」
その時のジュディはまだ15歳くらいだったはずだ。ヴェントスは16歳。
それから数年経っても、2人は最後まで交わってはいないようだった。
息子の意味不明な自制心は感心すればいいのか、責任逃れのつもりなのか、わからなかった。
セレスティーナ王女の浮気で結婚が無くなるかと思われた。
しかし、親バカな国王陛下は娘の失態を知られたくないため中止にさせなかった。
子供を一人もうければ、後は自由。
ふざけたお願いだが、王家の体面のためには受け入れるしかなかった。
息子ヴェントスとセレスティーナ王女の結婚式が近づいてきた。
日に日に王家の身勝手さに怒りが募る。
夫の母、姑も王女だった。
今思えば、姑とセレスティーナ王女は似通ったところがある。
外面は良いが、自己中心的で我が儘だ。
王家はそういう血筋なのだろうか?それともそう育てられるからなのだろうか?
セレスティーナ王女が嫁いで来れば、平穏な日々はイライラに変わるだろう。
だが、すでにいろいろと手段は講じていた。
ただ、気がかりなのはジュディのことだ。
私も夫も、おそらくジュディもわかっている。ヴェントスはジュディを愛しているのだと。
だが、ヴェントス本人がその感情を理解できていないのだろう。
逃げられて困るのはヴェントスの方なのに。まぁ、ジュディに逃げる気がなくて助かるけど。
そうだわ。ヴェントスには王女との結婚前に、まだできることがあった。
「ジュディ、あなたとヴェントスはまだ交わってないまま?」
「はい。」
「そう。なら、あの子に出て行くと言いなさい。結婚する前にね。」
「え……?私、クビですか?」
「あぁ、違うわ。ヴェントスを焚きつけるの。あの子は絶対にあなたが出て行くことを許さないわ。
逃がさないために、愛人にしようと体を繋げるかもしれない。それでも繋げようとしないなら、あなたから言いなさい。入れて、と。絶対に落ちるわ。」
ジュディは顔を真っ赤にした。かれこれ6年近くヴェントスの性処理を手伝っているはずなのに、まだこんな初心な表情ができるジュディを同性ながら可愛いと思う。
あの胸も息子が散々触って育てたのだろうなぁと下種な想像までしてしまった。
妻になるセレスティーナ王女よりも先にヴェントスと交わることは、ジュディにとって大事なことになるはずだ。
そしてジュディを逃がさないためにヴェントスにとっても大事なことなのだ。
男を共有するということは、ちょっとしたことでも自分の方が先、自分の方が回数が多い、と無意識に比較することにもなる。
愛人という2番手の立場でも、ヴェントスにも公爵夫人である私にもジュディは望まれていることをわかってほしかった。
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