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序章
チュートリアル
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みんなはパラレルワールドって知ってる?
パラレルワールドとは平行世界という意味。
ある世界に同時に別の世界が存在しているって言うことだ。
もしも現実世界にパラレルワールドがつながっているとしたら。
僕の名前は冴島ミナト、どこにでもいるごく普通の高校一年生、今は西ヶ丘高校に登校しているところだ。
いつも通りの通り道をいつもの時間に歩く。
だけど、僕は思いもしなかった。
この後僕が普通の生活を送れなくなることに。
学校に入ると 僕は親友、 草野聡太に声をかける「おはよう、そうた」「おう、おはようミナト 。今日転校生が来るらしいぜ。みんな噂してる。職員室で先生が話してるの聞いたんだって。」「そうなんだ。どんな子が来るの」僕はそう言って草野の方を向いた。
「そこまではわかんねえんだよなぁ。女子だったらいいなぁ」「まぁ確かにね」
その時先生が入って来た「おーいみんな静かにしろ。新しい転校生を紹介するぞ」みんながざわつき始める。
教室に入って来たのはロングヘアで色白、青みがかった瞳の女子だった。
「皆さんこんにちは私は泉 京華といいます。父の仕事の都合で転校して来ました。よろしくお願いします」男子たちがざわめき始める。
うーん、想像以上に美人だ。
それを冷ややかな目で見る女子。
転校生のその青い瞳に心なしか吸い込まれたような気がした。
結局その転校生は僕の近くの席ではなかったのでガッカリしながら一日を終えて学校から帰って家路についた。
家に帰って携帯を開くと見慣れない迷惑メールが届いていた。
「あなたは幸運なことに新しい開発ゲームの参加者に選ばれました。こちらのリンクをタップしてゲームに参加してください。」の文と共に怪しげなリンクが貼り付けられていた。
この時踏みとどまっていればいいのに僕はそのリンクを押してしまった。
すると、スマホの画面から青い光が出て僕を包んだ。
脳内に女性の優しい声が語りかけてくる。
「ようこそ。パラレルクエストの世界へ。世界に愛されし子よ。あなたはこの世界を救うため、過酷な試練に打ち勝たなくてはなりません。まずはあなたがパラレルワールド内で属する流派を決めてください。」そしてスマホの画面に5つの漢字が浮かび上がった、玄武、青龍、朱雀、白虎、麒麟。
漢字の下にクエスチョンマークがあったので、タップしてみると説明文が現れた。
「あなたは、この5つの神様の中で、1人の守護を受けることができます。守護を受けると自分だけの特殊能力を得ることができます。玄武は水、青龍は木、朱雀は炎、白虎は金、そして麒麟は土を司ります。」それぞれ神のかっこいいイラストも添付されていた。
悩ましい選択だ。
ただ僕は青龍にしようと思う。
この中で青龍だけが唯一生命を支配している。
僕は無機質なものには、心惹かれなかった。
イラストもめっちゃかっこいいし。
「決めた! 青龍にするよ。」と言ってみた。
すると、スマホの画面がさらに青く光り、青龍の漢字が拡大された。
「ミナト様の流派を青龍で登録いたします。続いてミナト様の特殊能力を決定いたします。ミナト様の能力の名は[青龍の宝珠]。プレイヤー専用のユニークスキルとなります。内容は[生命のない、あらゆるものに生命を吹き込むことができる]です。育成難度の非常に高いスキルなのでお気をつけて。他にもスキルはイベントやボスから入手することができます。」スキルは結構強いかも?
ただ育成難度が高いのは困るなぁ。
ボスってどういうことだ?
そう思ったところで、スマホからまた声がした。
「それではゲームシステムの説明に移ります。このゲームでは、現実世界とリンクしているパラレルワールドにて行われるゲームとなります。現実世界で起こった問題は、パラレルワールドからのアプローチにより解消することが可能です。そこで、われわれは、プレイヤーをパラレルワールドに送り込み、クエストを達成してもらうことにより、現実世界の秩序を保つことを目的としています。パラレルワールド内の構造は、現実世界の構造が非常に反映された構造となっています。クエスト内容は主にモンスター討伐などモンスターが絡むものがほとんどです。バトルはターン制となっており、先にHBを 0にした方の勝利となります。プレイヤーの敗北した場合、プレイヤーは現実世界に送還され、特定のアイテムを使用しない限り、一定期間、パラレルワールド内のゲームに参加できなくなります。一方、モンスターに勝利した場合、そのモンスターを一定確率で使役することもできます。ゲームへのアクセスは、プレイヤーのスマホに支給されている専用アプリから行います。ゲーム内で獲得したスキルは現実世界では他の効果を及ぼします。」なるほど、面白そうだ。
色々気になる点はあるがゲームをしていくうちにわかっていくだろう。
そこまで説明が終わると突然スマホの画面が切り替わり「それでは、ただいまよりデモンストレーションを行います。プレイヤーの自宅とパラレルワールドを繋ぎます。」とアナウンスされると同時に周りの視界が歪み、自分の部屋の間取りのまま周りの机などの物が寒色系の奇妙な色合いに変わった。
「ただいまよりチュートリアルクエストを開始します。ゴールはプレイヤーの自宅からの脱出です。」上にはタイマーがカウントダウンを始めていた。
制限時間は30分のようだ。
視界の右下にスキルアイコンが見えた。
手で触ってみる。
「対象物を念じてください」と言う文字が現れたので、試しに自分の靴下を念じてみると、「靴下に生命を吹き込むことに成功しました」とのポップアップが現れた少し歩いてみたが、靴下に生命が振り込まれていると感じる要素はどこにもない。
もう一度スキルアイコンをタップしてみる。
すると、「靴下にどのような役割を果たしてほしいか想像してください。」と言う文字が現れたので、歩くときに音が出ないようにしてくれと念じた。
すると靴下が青白く光った。
試しにジャンプしてみる。
いつもならドスンという音がするのだが、まるで、クッションの上で飛んでいるかのような感触を足が感じている。
音は全く出ない。
「すごいこれ本物じゃん」感動して思わず声が出る。
ここで視界の上の方にゲージがあるのに気づいたので、タップするとどうやらHPのゲージのようだ。
「20しかないのか」少なすぎて、思わず失望してしまった。
自分の家の間取りはドラえもんに出てくるのび太の家とほぼ同じ感じの間取りである。
とりあえず自分の部屋から出て階段を降りよう。
2階の廊下に出て階段を降りる。
中ニ階に降りたところでそいつをみた。
一階の廊下を這っているそいつは醜い顔面をした、赤ん坊と同じ大きさのゴキブリだった。
「ひっ」小声で悲鳴が漏れてしまい、慌てて階段に隠れる。
様子を伺うとそいつは台所の方に向かっているようだった。
図鑑とかないのかと思い探すとあった。
スマホ画面を見ると先ほど出会ったモンスターの詳細情報が記されていた。
「人面瘡」with G 、人間までの生物に寄生する。
ステータス、弱点は宿主依存。
Gだと40。
「Gでも僕よりHP高いのか。ショック。でも弱点が宿主依存なのはいけるかもしれない。」僕は台所に置いてある殺虫剤にスキルを使用して人面瘡と戦う指令を出した。
しばらくして、メッセージが流れる。
「人面瘡を一体倒しました。経験値を獲得しました。」見るとHPが減っていた。
なるほど、スキルで生命を吹き込んだものがダメージを受けると自分のHPが削れるようだ。
そうなるとなかなか使いごたえがあるスキルである。
「よし脱出するか。」そのときカサカサという音が聞こえた。
上を見ると二階から階段を降りて来る新たな人面瘡(G)と目が合った。
そいつが高速でカサカサと音を立てて階段を降りて来た辺りから記憶がうつろになっている。
靴下に速度上昇の指令を出して、玄関まで疾走して.....。
「クエスト、自宅から脱走せよ、をクリアしました。経験値を取得しました。Lvが2、スキルレベルが2になりました。派生ユニークスキル、言寄せの術を使用可能になりました。」「取得コマンド、自動戦闘、速度上昇、抜き足」
パラレルワールドとは平行世界という意味。
ある世界に同時に別の世界が存在しているって言うことだ。
もしも現実世界にパラレルワールドがつながっているとしたら。
僕の名前は冴島ミナト、どこにでもいるごく普通の高校一年生、今は西ヶ丘高校に登校しているところだ。
いつも通りの通り道をいつもの時間に歩く。
だけど、僕は思いもしなかった。
この後僕が普通の生活を送れなくなることに。
学校に入ると 僕は親友、 草野聡太に声をかける「おはよう、そうた」「おう、おはようミナト 。今日転校生が来るらしいぜ。みんな噂してる。職員室で先生が話してるの聞いたんだって。」「そうなんだ。どんな子が来るの」僕はそう言って草野の方を向いた。
「そこまではわかんねえんだよなぁ。女子だったらいいなぁ」「まぁ確かにね」
その時先生が入って来た「おーいみんな静かにしろ。新しい転校生を紹介するぞ」みんながざわつき始める。
教室に入って来たのはロングヘアで色白、青みがかった瞳の女子だった。
「皆さんこんにちは私は泉 京華といいます。父の仕事の都合で転校して来ました。よろしくお願いします」男子たちがざわめき始める。
うーん、想像以上に美人だ。
それを冷ややかな目で見る女子。
転校生のその青い瞳に心なしか吸い込まれたような気がした。
結局その転校生は僕の近くの席ではなかったのでガッカリしながら一日を終えて学校から帰って家路についた。
家に帰って携帯を開くと見慣れない迷惑メールが届いていた。
「あなたは幸運なことに新しい開発ゲームの参加者に選ばれました。こちらのリンクをタップしてゲームに参加してください。」の文と共に怪しげなリンクが貼り付けられていた。
この時踏みとどまっていればいいのに僕はそのリンクを押してしまった。
すると、スマホの画面から青い光が出て僕を包んだ。
脳内に女性の優しい声が語りかけてくる。
「ようこそ。パラレルクエストの世界へ。世界に愛されし子よ。あなたはこの世界を救うため、過酷な試練に打ち勝たなくてはなりません。まずはあなたがパラレルワールド内で属する流派を決めてください。」そしてスマホの画面に5つの漢字が浮かび上がった、玄武、青龍、朱雀、白虎、麒麟。
漢字の下にクエスチョンマークがあったので、タップしてみると説明文が現れた。
「あなたは、この5つの神様の中で、1人の守護を受けることができます。守護を受けると自分だけの特殊能力を得ることができます。玄武は水、青龍は木、朱雀は炎、白虎は金、そして麒麟は土を司ります。」それぞれ神のかっこいいイラストも添付されていた。
悩ましい選択だ。
ただ僕は青龍にしようと思う。
この中で青龍だけが唯一生命を支配している。
僕は無機質なものには、心惹かれなかった。
イラストもめっちゃかっこいいし。
「決めた! 青龍にするよ。」と言ってみた。
すると、スマホの画面がさらに青く光り、青龍の漢字が拡大された。
「ミナト様の流派を青龍で登録いたします。続いてミナト様の特殊能力を決定いたします。ミナト様の能力の名は[青龍の宝珠]。プレイヤー専用のユニークスキルとなります。内容は[生命のない、あらゆるものに生命を吹き込むことができる]です。育成難度の非常に高いスキルなのでお気をつけて。他にもスキルはイベントやボスから入手することができます。」スキルは結構強いかも?
ただ育成難度が高いのは困るなぁ。
ボスってどういうことだ?
そう思ったところで、スマホからまた声がした。
「それではゲームシステムの説明に移ります。このゲームでは、現実世界とリンクしているパラレルワールドにて行われるゲームとなります。現実世界で起こった問題は、パラレルワールドからのアプローチにより解消することが可能です。そこで、われわれは、プレイヤーをパラレルワールドに送り込み、クエストを達成してもらうことにより、現実世界の秩序を保つことを目的としています。パラレルワールド内の構造は、現実世界の構造が非常に反映された構造となっています。クエスト内容は主にモンスター討伐などモンスターが絡むものがほとんどです。バトルはターン制となっており、先にHBを 0にした方の勝利となります。プレイヤーの敗北した場合、プレイヤーは現実世界に送還され、特定のアイテムを使用しない限り、一定期間、パラレルワールド内のゲームに参加できなくなります。一方、モンスターに勝利した場合、そのモンスターを一定確率で使役することもできます。ゲームへのアクセスは、プレイヤーのスマホに支給されている専用アプリから行います。ゲーム内で獲得したスキルは現実世界では他の効果を及ぼします。」なるほど、面白そうだ。
色々気になる点はあるがゲームをしていくうちにわかっていくだろう。
そこまで説明が終わると突然スマホの画面が切り替わり「それでは、ただいまよりデモンストレーションを行います。プレイヤーの自宅とパラレルワールドを繋ぎます。」とアナウンスされると同時に周りの視界が歪み、自分の部屋の間取りのまま周りの机などの物が寒色系の奇妙な色合いに変わった。
「ただいまよりチュートリアルクエストを開始します。ゴールはプレイヤーの自宅からの脱出です。」上にはタイマーがカウントダウンを始めていた。
制限時間は30分のようだ。
視界の右下にスキルアイコンが見えた。
手で触ってみる。
「対象物を念じてください」と言う文字が現れたので、試しに自分の靴下を念じてみると、「靴下に生命を吹き込むことに成功しました」とのポップアップが現れた少し歩いてみたが、靴下に生命が振り込まれていると感じる要素はどこにもない。
もう一度スキルアイコンをタップしてみる。
すると、「靴下にどのような役割を果たしてほしいか想像してください。」と言う文字が現れたので、歩くときに音が出ないようにしてくれと念じた。
すると靴下が青白く光った。
試しにジャンプしてみる。
いつもならドスンという音がするのだが、まるで、クッションの上で飛んでいるかのような感触を足が感じている。
音は全く出ない。
「すごいこれ本物じゃん」感動して思わず声が出る。
ここで視界の上の方にゲージがあるのに気づいたので、タップするとどうやらHPのゲージのようだ。
「20しかないのか」少なすぎて、思わず失望してしまった。
自分の家の間取りはドラえもんに出てくるのび太の家とほぼ同じ感じの間取りである。
とりあえず自分の部屋から出て階段を降りよう。
2階の廊下に出て階段を降りる。
中ニ階に降りたところでそいつをみた。
一階の廊下を這っているそいつは醜い顔面をした、赤ん坊と同じ大きさのゴキブリだった。
「ひっ」小声で悲鳴が漏れてしまい、慌てて階段に隠れる。
様子を伺うとそいつは台所の方に向かっているようだった。
図鑑とかないのかと思い探すとあった。
スマホ画面を見ると先ほど出会ったモンスターの詳細情報が記されていた。
「人面瘡」with G 、人間までの生物に寄生する。
ステータス、弱点は宿主依存。
Gだと40。
「Gでも僕よりHP高いのか。ショック。でも弱点が宿主依存なのはいけるかもしれない。」僕は台所に置いてある殺虫剤にスキルを使用して人面瘡と戦う指令を出した。
しばらくして、メッセージが流れる。
「人面瘡を一体倒しました。経験値を獲得しました。」見るとHPが減っていた。
なるほど、スキルで生命を吹き込んだものがダメージを受けると自分のHPが削れるようだ。
そうなるとなかなか使いごたえがあるスキルである。
「よし脱出するか。」そのときカサカサという音が聞こえた。
上を見ると二階から階段を降りて来る新たな人面瘡(G)と目が合った。
そいつが高速でカサカサと音を立てて階段を降りて来た辺りから記憶がうつろになっている。
靴下に速度上昇の指令を出して、玄関まで疾走して.....。
「クエスト、自宅から脱走せよ、をクリアしました。経験値を取得しました。Lvが2、スキルレベルが2になりました。派生ユニークスキル、言寄せの術を使用可能になりました。」「取得コマンド、自動戦闘、速度上昇、抜き足」
応援ありがとうございます!
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