平隊士の日々

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文久四年(元治元年)弥生二十八 新選組平隊士の日記

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文久四年(元治元年)弥生二十八

昨日入隊した森を起こし
井上組長が起こしに来る前に、掃除を済ませよう
ずいぶん急いでいるようですが、何があるんですか
昨夜、ちゃんと話せなかったが、朝稽古がある
そうですか
急げ急げ
掃除をしているうちに、井上組長が現れ、
ほら、稽古に行くぞ
ばたばたと稽古に行く
稽古はいつも通り、だんだん、新選組の生活にも慣れてきた
朝食、炊き立てご飯に、漬物、大根の味噌汁
本日の隊務割は東巡察、西巡察
昨日、捕縛した浪士の証言で、
浪士が京都に集結していることがわかり
当分の間、巡察を強化するとのこと
森は非番の永倉組長と刀の購入に行くため巡察には加わらない
三番隊と一緒に巡察に出る
東巡察、特に何もなく、終了
昼食、大根の味噌汁にウドが入っている
味噌汁が残ったらしい、焼き魚、漬物
西巡察、森が参加する
明日は、自分が死番になるが、森が僕の後ろに着けば
森が死番になる
考えた末、
森に自分の前に並べと言い巡察に行く
明日は自分が死番だ
巡察の途中、浪士らしき一団を見かけ、
斎藤組長と追いかけたが見失った
本当に、何かが起きるかも
夕食、また、しゃも鍋と野菜の煮びたしだけど、ご飯が蒸してある
森と食事をしながら、お互いのことを話した
隊列の一番後ろが翌日、一番前になり、
死番と言って一番危険な任務になることや
今日あたり夜襲の訓練がありそうなので
寝る時に、刀は傍に置く、
夜中に襲撃があるかもしれないが、びっくりして、逃げないこと
逃げると新選組を首になることなど
自分が体験したことを話していたら、眠くなり、寝る
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