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第十一章 漢華
百三十一話 漢華の皇女
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「珍珍の話によると一般人が漢華の皇帝に会うにはまずはこの皇女宮殿で皇帝の娘である皇女に許可を得る必要があるらしい」
「それにしても漢華の宮殿、相変わらず階段の距離が長い!」
ルガたちは今漢華のある森の中にいる。そこから見える皇女宮殿はとても大きく階段だけでも高層ビルほどの高さがある。
「これを登るの⁉︎」
下から上を見上げ、ロスはあまりの高さに圧倒されていた。
「だって、そうでもしないと漢華の皇帝に会えないし、皇帝に会えないとヤスケの目的も果たせなくなる。それでもいいのか」
「それは嫌です」
「だろう?」
「それはそうと、この階段本当に登っていくんですか」
「こんなもんクソ真面目に登ってたら日が暮れちまうよ」
「だから、俺に言い手がある。タイカ!カモン!」
「あいよ!」
するとルガは階段を背にタイカと向き合う。タイカは助走を付けてルガの方へ向かっていくと、ルガは掌を重ねてバレーのアンダーハンドパスの構えをしている。そこにタイカが飛び込み、ルガの足を踏むと思いっきりジャンプする。ルガもそれに合わせて手を力一杯上にあげる。そしてタイカは高く跳び、一気に中間くらいの高さまで辿り着いた。
「半分くらいまで来たよー!」
上の方からタイカの声がする。
「それじゃあ次行きたいひとー」
「「「はーい」」」
そんなこんなでセコいやり方で階段を登っていると一人の男がやってきてルガたちに話しかけた。
「あなた方、ここで一体なにを…」
「何って見ての通り階段登ってんだよ」
「アンタらがあまりにも長い階段を作るからこっちは苦労してんだよ」
ユウがそうやっていちゃもんをつけるとジョセフは止めにかかる。
「ヤメロ、初対面の人にはもっと優しく態度で接しなさい」
「そう言うわけで俺たちは今階段を登るのに忙しいんだ」
男はしばらく黙った後ルガたちの後ろの方を指差して。
「階段なんか登らなくてもそこ…」
その頃、タイカは。階段の中段にある少し広いところ、中間踊場で次に跳んでくる人を持っていた。
「遅いなぁ、まだ時間かかるのかな」
タイカはもう一度顔を覗かせて叫ぶ。
「おーい!まだ登ってこないのー!」
彼女はそうして下を向いていると、後ろからチーンと聞き覚えのある音が鳴った。ふと後ろを振り返ると、白い壁の一部が開き中からルガたちがこちらをのぞいていた。
「エレベーター、あったんだ…」
「…うん。」
そして後は何も言わずタイカはエレベーターに乗り最上階まで登って行った。
最上階に着くと、先ほど出会った通りすがりの男がルガたちを案内した。
「珍しいですね、覇柔様に決闘を申し込むなんて、今どきそんなことをして許可を取りに来る人なんてそういませんよ」
「バーロウ様?」
「ここの皇女です。」
「へぇ~姫の名前はバーロウっていうのか」
「姫ではありません、皇女です。ここは帝星ですから帝がこの星を治めているのです。ですからその娘は皇女になるのです、あと様を付けてください」
そうこうしている間にルガたちは宮殿に辿り着いた。
「ここです。ここが覇柔皇女が住む紅緋森の宮殿です」
「それにしても漢華の宮殿、相変わらず階段の距離が長い!」
ルガたちは今漢華のある森の中にいる。そこから見える皇女宮殿はとても大きく階段だけでも高層ビルほどの高さがある。
「これを登るの⁉︎」
下から上を見上げ、ロスはあまりの高さに圧倒されていた。
「だって、そうでもしないと漢華の皇帝に会えないし、皇帝に会えないとヤスケの目的も果たせなくなる。それでもいいのか」
「それは嫌です」
「だろう?」
「それはそうと、この階段本当に登っていくんですか」
「こんなもんクソ真面目に登ってたら日が暮れちまうよ」
「だから、俺に言い手がある。タイカ!カモン!」
「あいよ!」
するとルガは階段を背にタイカと向き合う。タイカは助走を付けてルガの方へ向かっていくと、ルガは掌を重ねてバレーのアンダーハンドパスの構えをしている。そこにタイカが飛び込み、ルガの足を踏むと思いっきりジャンプする。ルガもそれに合わせて手を力一杯上にあげる。そしてタイカは高く跳び、一気に中間くらいの高さまで辿り着いた。
「半分くらいまで来たよー!」
上の方からタイカの声がする。
「それじゃあ次行きたいひとー」
「「「はーい」」」
そんなこんなでセコいやり方で階段を登っていると一人の男がやってきてルガたちに話しかけた。
「あなた方、ここで一体なにを…」
「何って見ての通り階段登ってんだよ」
「アンタらがあまりにも長い階段を作るからこっちは苦労してんだよ」
ユウがそうやっていちゃもんをつけるとジョセフは止めにかかる。
「ヤメロ、初対面の人にはもっと優しく態度で接しなさい」
「そう言うわけで俺たちは今階段を登るのに忙しいんだ」
男はしばらく黙った後ルガたちの後ろの方を指差して。
「階段なんか登らなくてもそこ…」
その頃、タイカは。階段の中段にある少し広いところ、中間踊場で次に跳んでくる人を持っていた。
「遅いなぁ、まだ時間かかるのかな」
タイカはもう一度顔を覗かせて叫ぶ。
「おーい!まだ登ってこないのー!」
彼女はそうして下を向いていると、後ろからチーンと聞き覚えのある音が鳴った。ふと後ろを振り返ると、白い壁の一部が開き中からルガたちがこちらをのぞいていた。
「エレベーター、あったんだ…」
「…うん。」
そして後は何も言わずタイカはエレベーターに乗り最上階まで登って行った。
最上階に着くと、先ほど出会った通りすがりの男がルガたちを案内した。
「珍しいですね、覇柔様に決闘を申し込むなんて、今どきそんなことをして許可を取りに来る人なんてそういませんよ」
「バーロウ様?」
「ここの皇女です。」
「へぇ~姫の名前はバーロウっていうのか」
「姫ではありません、皇女です。ここは帝星ですから帝がこの星を治めているのです。ですからその娘は皇女になるのです、あと様を付けてください」
そうこうしている間にルガたちは宮殿に辿り着いた。
「ここです。ここが覇柔皇女が住む紅緋森の宮殿です」
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