【R15/R18】執事喫茶にいったら前世で好きだった私の執事がいて、完全にヤンデレ化している件は・・・如何致しましょう!?

猫まんじゅう

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R18(後半)

12.セバス様、御立腹です!


「っねえ······この間の執事喫茶もそうだけど······なんか路地裏とか治安悪い場所ばっかじゃない?」

「え?大丈夫大丈夫。それとも、セバス様、結構煩い感じ?」
「あ、そうだ······私、セバスに迎えにいくって言われてた······んだ」
「はあ~ん、束縛系ですか!大丈夫、時間までに大学戻ればオッケーでしょ?さ、ココココ!」

 朋美の指した場所はやっぱり地下へと続く階段で、杏里は彼女に引かれ店内に入った。

 卑猥な下着達に出迎えられ、杏里は飛び出しそうな目を押さえる。

「ちょっ······朋ちゃん、やっぱり······やめない?」
「大丈夫大丈夫!ほら、こんなのも良いよお?」
「ひぎゃあああ」

 シリコン製の男性器がグワングワンと周りだし杏里は顔を覆った。

「っふふふ!ホント、初心なんだから~!、これはセバス様も大変ね?」
「そんな事······」

 ”ナイ”とは言えないけど······。

「良いなあ······私もちょっと束縛彼氏欲しいな~!」
「でも、朋ちゃん······粘着系多めじゃない?······こないだも朋ちゃんの元彼、探してたよ?あんまりだったら逃げた方がいいんじゃない?」

「え、アイツ、また?!うーん、そうねえ。彼、メンヘラだしねえ」

 メンヘラ······まあ、セバスはヤンデレ化しているから······。他人の事は言えないわね、と杏里は額を抑えた。
 一通りの商品の朋美解説を終えた杏里は欲望地下街から再び地上への生還を果たした。
 そして、地上の空気を胸いっぱいに吸う。

「はぁ~、安心する!地下脱出······」
「ハイ、コレ!お誕生日おめでとう!でもさっきの話、メンヘラ元カレから逃げる時は杏里も一緒に来てくれる?どっか遠くに行こ~?誰も追ってこれないような所が良いなあ!」
「誰も追ってこれない所······?海外とか?」

 中身が見えないように配慮された真っ黒のビニール袋を渡されるがままに受け取り、顔を上げて······───、その背後に佇んでいた男性に杏里は硬直した。

「あ、ねえ!ここの占いのカールオバサンすっごく当たるって都内じゃ有名なの!恋愛について聞きたいから付き合って欲しいんだけど······って杏里、大丈夫?おーい、杏里ぃ?」
「······」

「逃げる······とはどういう意味でしょうか?詳しく教えて頂ければと思いますが······杏里?」

 聞き覚えのある声が聞こえ、ゆっくりと首を後ろに回せば、高身長のイケメンが壁に凭れ掛かって立っていて、朋美は息を呑んだ。

「せ、セバス様······?杏里のお迎えはまだでは······ってか、これ、しゅ、修羅場······?」

 朋美の顔が真っ青になり、杏里は彼女の手をぎゅっと握りしめた。

「朋美······言ってなかったんだけどね······セバスはヤンデレ期みたいなの······学校もサボって、こんな店に行ったってバレている今は多分マズい展開なの······だから······先に帰って······?」
「え······?でもサボる位······「セバスはね、超教育熱心なの!昔もダンスのレッスンをサボって散々怒られて······ってそんな話をしているんじゃないの!私は大丈夫だから、行って」

「杏里······ダンス出来るんだ······?」

 違う!そんな事じゃない!むしろ、早く帰って欲しい!
 ここで余計な事を言われたら、多分セバスは誰かを殺め兼ねないから······。
 その時、杏里の隣にセバスが立って、杏里はビクリと肩を震わせた。

「朋美さん、いつも杏里がお世話になっています。本日は授業をサボった理由が杏里の誕生日プレゼントを買って下さる為だったとは······これらは有難く頂いて、後でじっくり楽しませて頂きますね。ですが、こういったイカガワシイ店に女性お二人だけとは······いかがなものかと思いますよ」

 にっこりとほほ笑んだセバスに朋美はコクコクと頷いた。

「はひっ、そうですよね······!ヤンデレでもかっ、こひぃ······!今度からは気を付けます······っ」

「朋美さんは杏里にとってとても良い友人なのですよね。こんなイカガワシイ店ではなく、次はいつでも家に遊びに来て下さいね?」

「は、はいっ!そうします!是非!っじゃ······また明日ね、杏里!」

 ”ごめんね”と唇を動かした朋美は足早に駅に向かって歩いていった。
 セバスが言えばすぐに言うことを聞くなんて、本当に朋美らしい。

 そう思っていれば視線を感じて、杏里は恐る恐るセバスを見上げる。
 前世と同じ、セバスの怒っている時に見られる冷たい瞳が自分を捉え、彼は何も発する事なく歩き出す。
 杏里は怒りが滲み出た背中見て小さな溜め息をつくと、彼の後を追いかけた。

 「はぁ······この空気、最悪なんですけど······」
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