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第23話 最終決戦

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 ラマゴスの夜は、今日も星空が瞬き輝いている。

 「おーい、お二人さんもう夜だよ、僕帰るよ、ジョチエス様に日が変わる前に帰るように言われてるんだから」

 「おお、すまん、久しぶりなもんでつい、では行こうか」

 「えー、デペカニス~、もっとこうしていたいなー」

 「フラエ~、俺だってそうしていたいよ~、でもほらアイツをどうにかしてやらんといかんからな」
 
 「まったくなんなんだよ~、待たされてる僕の身にもなってもらいたいな」

 そんなこんなで回り道も終わり、てくてくと、階段を登りウトキの部屋を目指す一行。

 「ところで、デペカニス、@マカちゃんの居場所は突き止めたの?」

 「ああ、突き止めた、ココさ」

 ギィドォーっと屋敷で一番頑丈な扉を開けると、そこには媚薬という媚薬を使い、精も根も使い果たしてもなお、欲望を貪り続けて畜生に成り下がった、ウトキとエルマルが死相を浮かべて抱き合っていたではないか。

 「う、こいつら人間じゃないよ、臭いが魔族と同じだ」

 「そうだな、これが@マカちゃんの特異能力の成れの果てさ、結局は自分の欲望に取り込まれちまう、なんとも無様な最後さ」

 「デペカニス、二人を助けてあげてお願い」

 「任せろ、ただしフラエ、コレはアイツらが助かりたいと思わなければ助からない、それだけはわかっていてくれ」

 ゆっくり頷くフラエを見やり、デペカニスはすっと聖剣ウタマロを上空に掲げると、創造主セクウスに祈りを捧げ始めた。

 すると一瞬にして辺り一面が金色に輝き、姿の無い形ある者がウトキとエルマルを飲み込んで、しばらくすると吐き出し、また何処かへ消えていった。

 二人はどうなったのか…

 いつしか、ピプルンツクニ山の雪は溶けラマゴスに春が訪れていた。

 「ウトキくーん、ねぇこっちこっち、この帽子可愛いでしょ」

 「そうだな、似合ってるよ」

 仲良くやっているようだ。

 さて、デペカニスとフラエは…

 ギシギシっ、ギシギシっ

 「フラエーー」

 「デペカニスーー」

 んんんっ、コチラも仲良くやっているようである。

 こうして、ラマゴス王国は元の平和な国に戻ったんじゃ、そして新生ラマゴスは性の差別なき自由で開かれた王国として更なる発展を遂げたのじゃよ。

 しかし、まぁ、ようここまで読んでくれたのう。恩に着るとはこのこと、こんな、ジジイの思い出話しを最後まで読み切るとは、やはり其方も余程の好きものと見たぞ。

 最後まで付き合ってくれたついでじゃ、@マカちゃんの誕生の秘密を教えてあげようかのう。

 それはな、あの日の帰り際じゃたんじゃ…

 人目がないのをイイことに、ロイシは治療したばかりで昏睡状態のウトキをこっそり弄んでしまった。
 それが、いけなかった、まだ完治前の憎悪の穿通創から漏れ出た呪いと、四聖ロイシの体液が混じった時、@マカちゃんは生まれたのだ。しかしそれをロイシは知らない、そして知らぬまま旅立った。

 どうじゃ、知らぬも知るも大差はなかろうて、秘め事は程々にしておくのがよろしいようじゃ。

 何事も行き過ぎは良くないということじゃろうな、ほどほどにじゃぞ。

 それでは、さようなら。

 ほっほっほ
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