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第55話 リーザ対ランティス
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「親不孝な息子だ。私の娘を離さないか」
突然、割って入った声にリーナとランティスが振り向くと、母リーザとカイルが立っていた。
リーザの手には神剣バルムンクの剣が握られていた。「アルイーダ」というリーネ族の戦士に許される独特の戦闘服を身につけている。
カイルは何とも言えない顔つきでランティスを見ていた。
「母上、お初おめもじつかまつる」
ランティスは、リーナを抱いたまま、大袈裟にお辞儀をした。
リーナはカイルとランティスを見比べた。
二人の顔は瓜二つと言ってよい。髪の色が違わなければ、リーナでさえカイルとの見分けがつかなかった。
ランティスのお辞儀が終わるか終わらないかのうちに、リーザはランティスにバルムンクの剣で飛びかかっていった。
ランティスは余裕の笑みを浮かべながらリーザの攻撃を避ける。
「母上、リーナが危ないですよ。まあ、あなたは僕を殺すためなら娘ごと切り捨てるのも厭わないか」
「ランティス、お前の存在は危険すぎる。できるなら、母である私がお前の息の根を止めたい」
「どうぞ。できるものならね」
挑戦的に言い放ち、リーナの体がふわりと浮かぶ。ランティスの姿が消えた。
目にも止まらぬ早さでリーザの背面に移動すると、ランティスは後ろから自分の黒剣で鋭い一太刀を浴びせようとした。
リーザは即座に反応してかわし、体勢をすぐ整えると、バルムンクの剣で反撃した。
激しい打ち合いが始まる。
ランティスの黒剣からは、打ち合う度に、黒い炎がチロチロと立ち上っていた。
その隙にカイルはリーナのところに飛んでいくが、見えない障壁がカイルの行く手を遮った。
(リーナ、動けないのか)
カイルはソロモンの指輪を通して障壁の中のリーナに話しかける。
(兄さん、体がしびれて動けない。瞬間移動をしてきて)
一瞬でカイルは障壁の内側に入ると宙に浮いているリーナをふわりと抱きとめた。
リーナを抱いたまま瞬間移動で障壁の外に出る。
突然、割って入った声にリーナとランティスが振り向くと、母リーザとカイルが立っていた。
リーザの手には神剣バルムンクの剣が握られていた。「アルイーダ」というリーネ族の戦士に許される独特の戦闘服を身につけている。
カイルは何とも言えない顔つきでランティスを見ていた。
「母上、お初おめもじつかまつる」
ランティスは、リーナを抱いたまま、大袈裟にお辞儀をした。
リーナはカイルとランティスを見比べた。
二人の顔は瓜二つと言ってよい。髪の色が違わなければ、リーナでさえカイルとの見分けがつかなかった。
ランティスのお辞儀が終わるか終わらないかのうちに、リーザはランティスにバルムンクの剣で飛びかかっていった。
ランティスは余裕の笑みを浮かべながらリーザの攻撃を避ける。
「母上、リーナが危ないですよ。まあ、あなたは僕を殺すためなら娘ごと切り捨てるのも厭わないか」
「ランティス、お前の存在は危険すぎる。できるなら、母である私がお前の息の根を止めたい」
「どうぞ。できるものならね」
挑戦的に言い放ち、リーナの体がふわりと浮かぶ。ランティスの姿が消えた。
目にも止まらぬ早さでリーザの背面に移動すると、ランティスは後ろから自分の黒剣で鋭い一太刀を浴びせようとした。
リーザは即座に反応してかわし、体勢をすぐ整えると、バルムンクの剣で反撃した。
激しい打ち合いが始まる。
ランティスの黒剣からは、打ち合う度に、黒い炎がチロチロと立ち上っていた。
その隙にカイルはリーナのところに飛んでいくが、見えない障壁がカイルの行く手を遮った。
(リーナ、動けないのか)
カイルはソロモンの指輪を通して障壁の中のリーナに話しかける。
(兄さん、体がしびれて動けない。瞬間移動をしてきて)
一瞬でカイルは障壁の内側に入ると宙に浮いているリーナをふわりと抱きとめた。
リーナを抱いたまま瞬間移動で障壁の外に出る。
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