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あなたを保護します

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 翌日からは融との共同生活が始まることとなっていた。
 新居へ行く前に罪の引き受けに出かける。

 融と待ち合わせて本局指定の部屋に向かった。
 前もって聞いていたパスコードをうちマンションの一室へ向かう。インターフォンを鳴らせば、中からドアが開けられた。

 ドアを開けてくれた者の姿を見て、私は思わず、
「かわいい!」
 と叫んでしまう。

 けれど、
「いや、美景さん。かわいいかもしれませんが。そもそも人間ではない点に疑問は?」
 融の反応はまた違うものだった。そう、目の前にいたのは、二足歩行するアライグマなのだ。

「初めまして。私は橘川、いえ、寧月美景です。あなたの保護をします」
 私はアライグマに話しかける。アライグマは何も言わない。

「変化(へんげ)しているのでしょうか?」
 融がそう言いかけて、アライグマの向こう側に何かを見つける。彼の眼差しが鋭く変わったのを私が見たときには、彼は既に部屋の中に飛び込んでいた。
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