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【あなたの大切な人を蘇らせませんか?】

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 記憶の部屋の中で、その人物は、誰かの目を見つめていたようだ。目の前に見知らぬ誰かの瞳が見えた。
 あやとりをする光景の記憶のようだ。

 バチンと弾かれ、私は保健室の空間に戻ってきた。
 その人物と、文様で繋がってしまったようだ。

 どんな姿をしているのか分からない相手に、私の記憶の部屋が見えてしまったとしたら、厄介だとは思う。
 ただ、こうして危険だと認識する前に、記憶を覗き見されている人がほとんどだ。挑文師でなければ、相手の記憶の部屋にアクセスは出来ないのだから。ほんの一瞬、何が起こったのか分からないままに無意識に盗み取られるだけだ。

 その記憶にあるのが、直前に入力した暗証番号であったり、人に言えない密会であったりする可能性も少なくないと思う。無意識に思いを傾けている記憶が浮かびあがる可能性が高い。
 私は本局に連絡を入れた。挑文師が悪質な方法で、記憶を盗み取っている可能性を指摘したメールを書き、URLを添付する。
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