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契約満了まで結婚しましょう
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一瞬の隙に走り込んだ相手選手がシュートを打つが、外れた。
ホッと肩を撫でおろすけれど、あと三〇秒ある。
ここから巻き返しで、二点返されて、PK戦になる可能性は何パーセントだろう?
さらにPK戦で負ける確率は何パーセント?
「とりあえず、優勝したら考えます」
と答える。
もし結婚したら、年間パスポートや旅費の財源はどうなる?共同財産からの切り崩しになってしまうのでは?と懸念があった。
でも、勝てばいい。
優勝しさえすれば、なんでもいい!
と思ったのだけれど――――
最高の夜を過ごした後で、綾川は、
「もうそろそろ、名前で呼べよ」
と言ってくる。
「凌さん」
言えば、頬をそめて、
「円華」
と呼ぶ
そして、まるで大型犬のように抱き着いてくるのだった。
なんだろうこれ、可愛すぎるなぁ。ピュアすぎる。と思って、だんだん楽しくなってくる。
ただし、キュンっとしてしまうと、大人しくはいれない。
「凌さーん、ナイトマッチ、しましょ?」
とノリノリになってしまうのだった。
まんまと、コントロールされているような気もする。
そして――――
翌年に綾川凌似の男の子が誕生し、契約満了が遠のくことを私はまだ知らない。
おしまい
ホッと肩を撫でおろすけれど、あと三〇秒ある。
ここから巻き返しで、二点返されて、PK戦になる可能性は何パーセントだろう?
さらにPK戦で負ける確率は何パーセント?
「とりあえず、優勝したら考えます」
と答える。
もし結婚したら、年間パスポートや旅費の財源はどうなる?共同財産からの切り崩しになってしまうのでは?と懸念があった。
でも、勝てばいい。
優勝しさえすれば、なんでもいい!
と思ったのだけれど――――
最高の夜を過ごした後で、綾川は、
「もうそろそろ、名前で呼べよ」
と言ってくる。
「凌さん」
言えば、頬をそめて、
「円華」
と呼ぶ
そして、まるで大型犬のように抱き着いてくるのだった。
なんだろうこれ、可愛すぎるなぁ。ピュアすぎる。と思って、だんだん楽しくなってくる。
ただし、キュンっとしてしまうと、大人しくはいれない。
「凌さーん、ナイトマッチ、しましょ?」
とノリノリになってしまうのだった。
まんまと、コントロールされているような気もする。
そして――――
翌年に綾川凌似の男の子が誕生し、契約満了が遠のくことを私はまだ知らない。
おしまい
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