シタら終わるし、シタから取り戻す

KUMANOMORI(くまのもり)

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結婚相手の条件

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「経験過多の男ってさ、マウントしてくるからイヤ」
 とはね除けていた。
 セイが私と結婚するわけもなければ、そんな機会もない、といってくるのが分かったからだ。

「は?経験値の高い男から選ばれる方が、嬉しいもんじゃねぇの?経験した末にたどり着かれた方が、自分の価値が高いって感じるじゃん?」
 偏見まじりに言うセイの言葉は、流すしかない。経験した末にたどり着かれる見込みはなかった。

「それに、経験していけば磨かれる部分もあるしさ、気持ちよくさせられるとか。そういうのあるじゃん?」
 セイがいう「経験していけば」の内容がすべからく恋愛要素、性的要素なので、げんなりしてくる。

「セイって私の結婚相手の条件とは、真逆だね」
「え?」
 いつもはバカにしてくるセイが珍しい反応をしていた。

「今の何、どういう意味か説明しろよ」
 真剣に訪ねてくるから、こっちが驚く。結婚相手の条件なんて、そんな興味も関係もなさそうな話題に何で食いつくんだろう?

「セイみたいなチャラ男、モテ男、経験値マウント男は、私の条件には当てはまらないってこと。縁がないから、放っといて?」
「なんでオレは、リセの条件と違うってわかんの?」
「私はセイの初体験知ってるし、元カノも知ってる。色々知ってる」
「ああ、だって、報告してるし」
「セイ、童貞じゃないでしょ」
 と言ったら、何当たり前のこと言ってんだよ、と想像通りの返しが来た。

「私の条件は、初体験してない、童貞」
「はぇ?」
 奇妙な声を出すセイ。

「セイは経験豊富だから、条件外だよ」
 セイの動きが完全停止した。

「セイは条件外で、無関係。口出ししないで」
 ともう一度言う。これは、自分を戒めるためだ。

 そう言って家から押し出した。

 セイと私は同じ会社に就職し、今に至る。

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