フォース~4つのチカラと5つの国~

恵明(さとあき)

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魔法て(笑)

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気がつくと噴水の中にいた。
そう、ビショビショである。
いや、少し待ってほしい。

気がつくと噴水の中にいた。
なんてシチュエーションなど聞いたことが無い。

私は何をしていただろうか?
朝起きて、登校中に台風で増水した川を見ながら
(夜のうちに台風通過してよかった!)
と思っていた時に・・・

「・・・落ちたんだ!私は確かに友達に呼ばれたと思ってたのに、振り向いたらいなくて・・・」

気がつくと噴水の中にいた。
ここはどこだろう。

「ここに侵入してきた人間は初めてな上に
中庭の噴水に浸かっている人は見たことがありませんね」

声のする方を見ると
怒っているとも驚いているともとれる表情をした
女性がそこに立っていた。

「すいません、ここはどこですか?」
「ここがどこか知らずに侵入したのですか!?」
「気付いた時には噴水の中にいたもので・・・」
「ここはミズガルズ王国のザブオルディア城と知らずに!?」
「え!?ミズガルズ王国!?なんですかそれ!」
「とにかく、1度連行します。城に侵入者とは穏やかじゃ無いので」

訳がわからない
私は川に落ちただけのはず
川に落ちただけと言うのも変な話なのだが
少なからず悪い事はしてないはずである。

「わかりました。だからお願いです。自分の話をしますから話せる範囲でここの事を教えてください!」
(まさか・・・この娘本当に何も・・・?)
「いいでしょう。まずは話してもらいましょうか。」

通された部屋には椅子が2脚と机が2つ。
「拷問などを最初からするつもりはありません。」
と、一言聞いただけでここが自分の暮らしてきた町では無いことが分かった。
「私の名前は水井瑠璃です。」

そこからは淡々と身の上話をした
・学生ということ
・悪意がありこの場にいるわけでは無いこと
・自分でも何がなんだか理解できていないこと
話し出すと止まらなくなった。
そこで初めてここがどういうところなのかを知ることになる。
「話を聞く限り、魔法フォースは使えないのですね?」
「へ?魔法フォース?」
「この国で魔法を使える者は少ないのですがあなたは少なからず使えますよ?」
「なんでそう言い切れるんですか!」

聞き慣れているようで使うことは無いであろう
【魔法】
と、いう単語に驚きを隠せない。
そんな表情を読み取ったのであろうその女はこう応えた。

「あの魔水まみずで濡れる者は魔法の素質がありますから」
(え、もしかしてあの水ヤバイものだったの?少し飲んだけど・・・)
「さて、盗人の類では無いことはわかりました。
この国で魔法が使えるのは私を含めて4人。
これから色々お教えしましょう?」
「え?あ、はい?よろしくお願いします・・・?」
「私はこの国で2番目に強い、ミーナ・ミラルダです。」

よくはわからない
正直ついてけない
なんなら
(いやいやいや、魔法て、笑)
ぐらいにしか思えていない。
しかし、彼女はこう続けた。

「あの噴水の水を操ることができるのが、
この国の王、もしくは女王になり
飲むことができればこの国では2番目に強い者となる。
私は、全身を浸かることができる程度ですが・・・
飲むことができる者が現れるまで暫定的に2番目を名乗る事を許されています。」
「え・・・それって、飲めたらすごいってことですか?」
「少なくとも私よりは凄いことになりますね?
しかし、強さとは関係無いのです。
そもそも攻撃的な魔法を使えるのがこの国では私だけですし・・・」
「あー、あのー、そのー・・・」
「とにかく!噴水に行きましょう!
あなたは少なくとも私と同じ素質がありますから!」


何も知らなかったのだ。
冷静に考えれば、急に現れた人を
面接の様な対応だけで信じてしまう。
なんなら、面接の様に履歴書があるわけでは無い
あるのは噴水の水で濡れると言う事実だけ。
ミーナは焦っていたのだが
混乱している瑠璃には知る由も無い。

いつ何が起こるかわからない
のは、十分知っているはずだった。
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