【完結】私は彼女になりたい

青井 海

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第26話 自分の力で

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「アヤメ、アヤメ」
明くんの声で目を覚ます。

「明くん、どうして。」
「家までついてきた。アヤメのことが心配で。待ってて、ご両親を呼んでくる。」

明くんが両親を連れてきてくれた。

「アヤメ~、良かった。意識が戻ったのね。神無月さんがアヤメを運んでくれたのよ。」母がニマニマしている。

「まぁ、ありがとう。」父が仏頂面でお礼を言う。


「みんなは?雛子と伊集院さんは?」

「大丈夫だよ。如月と小松原が連絡してくれた。」

「雛子は?雛子は家で肩身が狭い想いを…両親とうまくいってないの。」

「桃井さんは、両親ともに顔面蒼白で、慌てて出てきた様子だった。余程 彼女のことが心配だったんだろう。おそらく大丈夫じゃないかな。」

「そう、良かった。明くんもずっと傍にいてくれてありがとう。」

そういえば、今回もまたトキエさんに助けてもらった。
彼女が連れてきてくれた老人たち。
トキエさんの友人なのか、伊集院家、桃井家の縁の方たちなのか。
彼らのおかげで助かった。

近いうちに、お墓参りに行こう。
トキエさんにお礼を伝えたい。

「それにしてもあの神社は恐ろしいね。学園から行ける道があるのも問題だ。柵を設置するよう生徒会から要望しようと思う。」

「確かに、神社側からも学園には侵入できるもんね。危険かも。これから雛子たち、大丈夫かな…」

「取り憑いていたモノは離れていったわけだし、この先どうなるかは二人次第じゃないか?」


「そうだね。ところで明くんにも何か願いたいことあるの?」

「もちろん、僕にだってあるさ。でも自分の力で切り開いていくよ。アヤメの協力が必要になるかもしれないから、その時はよろしく。」

「うん。明くんには散々お世話になってるし、任せて。」

「じゃあ、まずは…」
明くんに引き寄せられ、彼の顔が近づく。

おっほんっ!
父の空気を切り裂くようなわざとらしい咳払いで我にかえった私。

部屋には両親がまだいた。
えー、全部聞かれてたの?
勘弁してー。

父は怖い顔で明くんを睨んでいるし、母は嬉しそうにニマニマ。

明くんもしまったとばかり、頭をかいている。
彼も私と同じく両親がいること忘れてた?
明くんも私について対決してくれたんだった。
彼も疲れてるから。
わぁーでも、親にイチャイチャ見られるほど恥ずかしいことはない。

布団にくるまり、お休みなさいだ。
明くんの笑い声が聞こえた。

そして、彼も両親へ挨拶して帰っていった。



雛子と伊集院さんは婚約を解消したそうだ。
高校卒業後、すぐに結婚はなくなった。
これから雛子は夢に向かって走り出す。

伊集院さんはしばらくは療養が必要。
桃井家の会社を手放し、また雛子パパが代表に返り咲いたそうだ。

婚約は解消したが、雛子はお見舞いとして時々会いに行っているらしい。
私は噛みつく人なんてごめん被りたいけれど、雛子は噛みつかれたりしてないのかもね。

私 丹後アヤメも雛子と仲良くしているおかげか話しやすくなったと友達が増えた。
明くんとの仲も…


おわり













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