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一話「転校生」
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「はぁ…」
溜息をつきながら席に座る。
学校は憂鬱だ、勉強とかしたくねぇ~…でも友達に会えるのは嬉しい、でもそれ以外に楽しみがないッッ
まぁいつもの事なのだが…
机の上に一時間目の授業の教科書とノートを出す。
すると、ガラッと先生が扉を開けて教室に入ってきた。いつも授業ギリギリに来るのに…珍しいな…
「今日は!転校生が居ます!」
先生がそう言うと、一気に教室がざわつき始めた。
「尚斗!転校生どんな子だろうね~!」
後ろの席から成弥が俺の肩をちょんっと叩いて話し掛けてきた。
「ん~…優しい人がいいかな~?」
俺は正直転校生に興味はない、どうせ絡むことも無さそうだし…
そんなことを考えていると先生が、
「静かにしてください!ほら、紅津くん、前に来てちょうだい」
ん?紅津??なんか聞き覚えが…
「早己紅津です!大阪から来ました…って!尚斗やん!!久しぶりやな!!」
あぁ…思い出した…コイツは保育園の頃から家が隣同士だった幼なじみだ…
「ひ、久しぶり~…」
一応返事はしておく、久しぶりなのによく話し掛けられるな…俺だったら絶対無理。
「紅津くんの席はあそこね」
先生が窓側の1番奥の席を指差して言う。
「わかりました!」
紅津が笑顔で返事をして、席に向かう。
俺の横を通るときに耳元で
「あのときのやつ…覚えとる?」
と、言ってきた。
正直意味がわからない、あのとき…?わかんねぇよ…どうせ何年も前のことだろうし…覚えてる訳ないんだよな…
「あの紅津っていう子、尚斗の知り合い…?」
成弥が後ろから聞いてきた。
「昔の幼なじみだよ…!」
笑顔でそう返す。別に幼なじみに会ったところで嬉しくはないのだが…
「ふ~ん…そうなんだぁ~…」
成弥は紅津には興味無さげだ。俺の思い込みかもしれないが…何となくそう感じた。
授業も終わり、休み時間になった途端に紅津の周りに人が集まった。
(さすが紅津…もう色んな人と友達になってる…)
そんなことをぼーっと考えていると
「紅津くん人気だね~」
と、にこにこしながら、俺の机に身を乗り出している成弥が話し掛けてきた。
「そうだね、アイツ小学生のときもあんな感じだったし…」
「へぇ~…紅津くんとは仲良かったの?」
「まぁ…それなりに…」
成弥が意外な質問をしてきて、少し戸惑いながらも返事する。
「仲良かったんだ~羨ましいな~尚斗の小学生の頃見れて…」
「ん?俺の小学生の頃見たいの?なら今度家に来てよ、写真あるはずだからさ」
「ほんと?!やったぁ!行く行く!!」
喜ぶ成弥が可愛くて、「ふふ…w」と、笑がこぼれる。
そんな感じで仲睦まじく会話をしている所に、紅津が声を掛けてきた。
「尚斗!ほんま久しぶりやな!ところでその低身長な子は誰や…?」
「誰が低身長だ!」
と、成弥が声を上げる。
「いやぁ~ごめんごめんwあまりに背が低かったからさw」
その言葉にむぅっと頬を膨らませる成弥。
「そんな怒らんとってやw俺は早己紅津!よろしくな!!」
「樹村成弥…よろしく…」
成弥はあんまりよろしくしたくないっぽい。
「成弥か~これから仲良くしよな!」
「気安く呼び捨てするな~!!」
「あははwごめんw」
楽しそうに(?)話す二人、そして何も話せてない俺…二人の会話に入れねぇ…
今まで平和やったのに…紅津が来たことによって変わっちゃうかもな…はぁ…憂鬱だ…
溜息をつきながら席に座る。
学校は憂鬱だ、勉強とかしたくねぇ~…でも友達に会えるのは嬉しい、でもそれ以外に楽しみがないッッ
まぁいつもの事なのだが…
机の上に一時間目の授業の教科書とノートを出す。
すると、ガラッと先生が扉を開けて教室に入ってきた。いつも授業ギリギリに来るのに…珍しいな…
「今日は!転校生が居ます!」
先生がそう言うと、一気に教室がざわつき始めた。
「尚斗!転校生どんな子だろうね~!」
後ろの席から成弥が俺の肩をちょんっと叩いて話し掛けてきた。
「ん~…優しい人がいいかな~?」
俺は正直転校生に興味はない、どうせ絡むことも無さそうだし…
そんなことを考えていると先生が、
「静かにしてください!ほら、紅津くん、前に来てちょうだい」
ん?紅津??なんか聞き覚えが…
「早己紅津です!大阪から来ました…って!尚斗やん!!久しぶりやな!!」
あぁ…思い出した…コイツは保育園の頃から家が隣同士だった幼なじみだ…
「ひ、久しぶり~…」
一応返事はしておく、久しぶりなのによく話し掛けられるな…俺だったら絶対無理。
「紅津くんの席はあそこね」
先生が窓側の1番奥の席を指差して言う。
「わかりました!」
紅津が笑顔で返事をして、席に向かう。
俺の横を通るときに耳元で
「あのときのやつ…覚えとる?」
と、言ってきた。
正直意味がわからない、あのとき…?わかんねぇよ…どうせ何年も前のことだろうし…覚えてる訳ないんだよな…
「あの紅津っていう子、尚斗の知り合い…?」
成弥が後ろから聞いてきた。
「昔の幼なじみだよ…!」
笑顔でそう返す。別に幼なじみに会ったところで嬉しくはないのだが…
「ふ~ん…そうなんだぁ~…」
成弥は紅津には興味無さげだ。俺の思い込みかもしれないが…何となくそう感じた。
授業も終わり、休み時間になった途端に紅津の周りに人が集まった。
(さすが紅津…もう色んな人と友達になってる…)
そんなことをぼーっと考えていると
「紅津くん人気だね~」
と、にこにこしながら、俺の机に身を乗り出している成弥が話し掛けてきた。
「そうだね、アイツ小学生のときもあんな感じだったし…」
「へぇ~…紅津くんとは仲良かったの?」
「まぁ…それなりに…」
成弥が意外な質問をしてきて、少し戸惑いながらも返事する。
「仲良かったんだ~羨ましいな~尚斗の小学生の頃見れて…」
「ん?俺の小学生の頃見たいの?なら今度家に来てよ、写真あるはずだからさ」
「ほんと?!やったぁ!行く行く!!」
喜ぶ成弥が可愛くて、「ふふ…w」と、笑がこぼれる。
そんな感じで仲睦まじく会話をしている所に、紅津が声を掛けてきた。
「尚斗!ほんま久しぶりやな!ところでその低身長な子は誰や…?」
「誰が低身長だ!」
と、成弥が声を上げる。
「いやぁ~ごめんごめんwあまりに背が低かったからさw」
その言葉にむぅっと頬を膨らませる成弥。
「そんな怒らんとってやw俺は早己紅津!よろしくな!!」
「樹村成弥…よろしく…」
成弥はあんまりよろしくしたくないっぽい。
「成弥か~これから仲良くしよな!」
「気安く呼び捨てするな~!!」
「あははwごめんw」
楽しそうに(?)話す二人、そして何も話せてない俺…二人の会話に入れねぇ…
今まで平和やったのに…紅津が来たことによって変わっちゃうかもな…はぁ…憂鬱だ…
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