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第13章 ダ・ヴィンチの遺言状より、不可解な点を読み解く
12.ロレンツォの肖像
しおりを挟むレオナルドは、死の9日前に遺言状を書いていた。
死亡日は、1519年5月2日
その2日後にロレンツォ2世が亡くなる。
(妻は、前月死亡)
そして、1年後にラファエロも亡くなる。ラファエロが亡くなったのは、彼の誕生日だった。
繋がり合う人達の死、
その背景には、どんな秘密が隠されていたのでしょう?
ところで、2007年、7月ラファエロが描いたという、ロレンツォの肖像が、オークションにおいて高値で取引されています。
※ 以下詳細転載
ラファエロの描いた肖像画が45億円で落札される - トクダス
https://nikitoki.blog.so-net.ne.jp/2007-07-06-3
2007年07月06日 - イタリア
ラファエロがフィレンツェのメディチ家のロレンツォ2世を描いた肖像画が、
クリスティーズの競売において、1850万ポンド(約45億7000万円)で落札されたようです。
「メディチ家のロレンツォ2世(1492-1518年)の肖像画」
スポニチ、7月6日
《ラファエロの絵 45億円落札》
ラフェエロは、ルネサンス時代を代表する画家。
(1483~1520年)
メディチ家は、いうまでもなくフィレンツェを支配した一族で、
ルネサンスのスポンサーでもありました。
ロレンツォ2世は、一時フィレンツェから追放されていたメディチ家が、
復帰した時の当主です。叔父さんは、教皇レオ十世。
妻は、オーヴェルニュ伯の娘マドレーヌ。1518年6月に結婚。
今回、オークションにかけられた絵画は、その結婚式の際にローマで、
描かれた肖像画とされている。
(最上級の服を着て、未来の妻の肖像画を右手に持って立っている構図)
娘は、フランスのアンリ2世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディチ。
(ロレンツォは、1519年4月、娘が生れてすぐに亡くなっている)
あの有名なマキャベリの君主論は、ロレンツォ2世に捧げられたものですね。
《新訳 君主論 (文庫) 》
こちらは、政治学者の佐々木毅氏の訳と脚注。
《君主論》
メディチ家は、教皇庁の財務を担当することで、発展をとげました。
あのウフィッツィ美術館は、メディチ家が建てた役所を美術館にしたもの。
(ウフィッツィとはオフィス、事務所、役所という意味)
金融を営んだメディチ家が、芸術を保護したのは、キリスト教の教えと関係があります。
中世のキリスト教においては、利息を取ることは罪だったのです。
そのため利息をとって商売する銀行家は、教会に、絵画や彫刻さらには、建物を
寄進して、自らの罪を贖おうとしたのです。
メディチ家がいかに、富を蓄積そして、衰退していったかが詳細に描かれています。
《メディチ・マネー―ルネサンス芸術を生んだ金融ビジネス》
漫画で一気にわかりやすく、メディチ家の歴史を総ざらい。
《マンガ メディチ家物語 フィレンツェ300年の奇跡》
フィレンツェの歴史関係のエントリー
《「モナリザ」の埋葬先判明? フィレンツェ修道院に》
《フランチェスコ1世は毒殺! 愛人から大公妃になった女性》
里中満智子先生が描く天才画家ラファエロの生涯。
《ラファエロ その愛 (コミック) 》
サルヴァスタイル美術館のラフェエロのページ
http://www.salvastyle.com/menu_renaissance/raphael.html
師匠は、ペルジーノ。
7月1日まで、損保ジャパン東郷青児美術館でペルジーノ展が開催されていた。
ルネサンス時代の英雄チェーザレ・ボルジア伝を漫画で。
《チェーザレ 1―破壊の創造者 (1) (コミック) 》
チェーザレ・ボルジア、レオナルド・ダ・ヴィンチ、クリストファー・コロンブス、
ジョヴァンニ・デ・メディチたちが、いかに交わり、どのような歴史を刻んだのか。
《チェーザレ 2―破壊の創造者 (2) (コミック) 》
マキャベリとチェーザレがついに出会う。
《チェーザレ 3―破壊の創造者 (3) (コミック) 》
下に、今回の肖像画の画像と詳しいニュースが。(英語)
http://www.theartwolf.com/news/raphael-christies.htm
http://www.artknowledgenews.com/Christies_London_Old_Masters.html
※ 転載終わり
1518年
ロレンツォ2世とマドレーヌの結婚式をコーディネート(主として装飾担当)して
式を盛り上げたレオナルド。
ロレンツォ2世の肖像画を描いたラファエロ。
結婚式、立派な衣装を纏った凛々しいロレンツォ2世、
この絵を見ていたら、彼らの親交の深さが、伺い知れます。
そのロレンツォ2世は、レオナルドの2日後に亡くなりました。死因は梅毒…
ラファエロは、恋人との情事が原因で亡くなった…。
本当は、真実の死因があるのでしょうが、歴史的に、性的死因を与えられた2人。
やはり、その背景に、勝ち組の誰かの影が見えてきます。
そして、何らかの“悪意めいたもの”を感じずにはいられません。
応援ありがとうございます!
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