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リエゾン

デヴァイスがボット化する恐怖

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中国政府を巡っては、サイバー攻撃などを使った産業スパイや他国におけるデータの窃盗、国民に対するスパイ行為といった歴史が明らかになった。

そんなところから支援を受けていると見られる企業を世界のデジタルネットワークにかかわらせるなという主張は、理解できる。

しかしファーウェイのハードウェアを禁じたところで、ネットワークの安全を守ることにつながるわけではないだろう。

ファーウェイの機器がなくなったとしても、システムは中国によって開発されるソフトウェア頼みである状況は変わらないだろうし、悪意ある人たちがソフトウェアを遠隔操作すれば再プログラムできる。

関連記事:それでも中国が「5G時代のインターネット」を支配する、というシナリオの現実味

そして、第5世代のインターネットにつながる各デヴァイスがハッキングされやすいという事態に変わりはないだろう。FBIの元法律顧問であり、シンクタンクのRストリート・インスティテュートで国家安全保障プログラムを担うジェイムズ・ベイカーは次のように指摘している。

「5G通信網につながるこうしたデヴァイスはサイバー的な側面から見ると、あまり安全ではないことが懸念として挙げられます。これはシステムの大きな脆弱性になるでしょう。例えば、こうしたデヴァイスはボット化する恐れがありますよね。巨大なボットネットが誕生し、ネットワークのさまざまな部分の攻撃に使われるかもしれないのです」





この内容は、痛いほど理解出来る。




ボットとは?


ぼっと / Bot


詳細
「ボット」とは、一定のタスクや処理を自動化するためのアプリケーションやプログラムのことで、セキュリティ業界では「不正なプログラム」を指し、ウィルス感染などによりパソコンにボットが組み込まれると遠隔操作されたり、勝手に通信をしたりするためアンチウィルスなどによるセキュリティ対策の対象となる。感染すればパソコンが乗っ取られ、「DDoS攻撃」の踏み台に使われたり、静かに潜伏して「標的型攻撃」としてマイナンバーなどの個人情報などの重要な情報の搾取に悪用されることになる。

しかし、ボットそのものは、ただのプログラムなので、事前に決められている処理を実行するだけである。アラームを鳴らすだけの単純なものもあれば、Apple社の「iOS(iPhoneやiPad用のOS)」に組み込まれている「Siri」も「音声認識」を組み合わせて複雑な処理ができるようにしたボットの一種といえる。

Google社のandroidのCMでおなじみの「オッケー、グーグル」も同様で、これらのパーソナルアシスタントの裏側で動いて「近くの◯◯」を地図アプリで表示してくれるのはボットである。

これらのパーソナルアシスタントをWebサービスとして、もっとは用的に活用できるように人工知能による「チャットボット」も開発され、注目されている。


ボットとは - 意味の解説|ITトレンドのIT用語集
https://it-trend.jp/words/bot 

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