2021.02.13 〜「弥勒の世は来る」

鏡子 (きょうこ)

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2020.06.12 環境危機を知る。

ある目標を掲げて、戦略を行なっている組織があることを知る。

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世界人権宣言第25条を布告する:人々の世界変革のための戦略

Mohammed Sofiane Mesbahi

2015年7月30日

モハメッド・ソフィアン・メスバヒ「奮い立て、アメリカよ、奮い立て!」、シェア・ザ・ワールズ・リゾースィズ、2014年10月。

長年の政治的怠慢の後、一般大衆の良識だけが、すべての国での絶えることのない壮大な抗議デモを通して、豊かな世界のなかでの貧困を根絶することができるのです。

従って、この抵抗最小限の道を選ぶことにより、十分な食糧、住居、医療、そして社会保障を万人にもたらすために、長期に渡って合意されて来た世界人権宣言第25条の人権を共に布告しましょう。

それが、資源を再分配し、グローバル経済を再構築するよう政府を駆り立てるための最も確かな道であると、モハメッド・ソフィアン・メスバヒは記します。


パート1:政府の失敗

「すべての人は、衣食住、医療及び必要な社会的施設等により、自己及び家族の健康及び福祉に十分な生活水準を保持する権利並びに失業、疾病、心身障害、配偶者の死亡、老齢その他の不可抗力による生活不能の場合は、保障を受ける権利を有する」- UDHR 世界人権宣言第25条
今日の人類の最大の希望のひとつは、私たちの大変多くの難解な問題の解決の鍵を握る、世界人権宣言第25条のささやかな条項をすべての人のために実現することにあります。この考察シリーズのなかで繰り返し主張されてきたように、[i] 第25条が各国の基礎的法律および指導的原理となることが不可欠ながらもそれは最富裕国および最貧困国双方の現実からはかけ離れているのです。第25条の基本的要求が国際関係および世界的発展の将来にとって夢にも思わない意味合いをもつことから、特に若者が、抗議デモのスローガン、目標およびヴィジョンとして第25条を導入することが奨励されます。政府が歪んだ優先項目を再調整し、最終的に分かち合いの原理を世界情勢に実現するまで、今こそ、すべての人の十分な食糧、住居、医療および社会保障のために、長期に渡って合意されてきた第25条の権利を布告し、世界中で止むことのない大規模なデモンストレーションをする時です。 

しかしながら、私たちの高度に合理的で複雑な社会のなかでのそのように単純な手引きは、止むことのない反対尋問や反論に遭いがちです。そのため、正しい人間関係に基づいた公正かつ持続可能な平和的世界への道を照らしだすために、第25条の可能性を多くの角度から考察せねばなりません。人類の問題への解決策がもし実際そのように単純であると同時に、問題自体が非常に根深く複雑なら、ひいては明らかにこれらの問題を違った種類のエネルギーと知覚をもって新たに見直す必要があります。人間のマインドは強く条件づけられており過去の間違った教育方法によって誤り導かれてきているため、単純な真実を理解することは、内面的に自由であり執着心をもたないことあるいは少なくとも良識と生来の霊的認識力を抑圧し続ける「主義」や分裂的イデオロギーから自由であることを必要とします。[ii]

従って、そのように新たな注意を伴った態度をもって、世界中の政府の最優先事項として第25条に明確に述べられた普遍的人権を完全に実現することの意味合いを考察してみましょう。社会的、経済的、政治的見地から、そして人間の成長と霊的な進化の見地から、貧困を根絶し全人類の適切な生活水準を保障することによりどのような効果がもたらされるのでしょうか。第25条を優先することが環境劣化やグローバル紛争さえを含んだ、相互連結するすべての世界危機の解決にどう繋がるのでしょうか。すなわち、人間の必要に見合った規模で政府が断固として行動するまでくる日もくる日も何百万人という一般人が集結し不断の平和的抗議デモを通して、なぜこれらの基本的権利を支持すべきなのでしょうか。手短に言うと、地球救出のためのすべての答えがこの一連の最も基本的な要求から急速に生じるだろうという認識を通して、世界変革のための普遍的な戦略として第25条を提唱することにより私たちは諸々の戦術を変えるべきではないのでしょうか。

これらの重要な問いを考察する前に、政府がすべての国で社会的および経済的人権の完全な実現を保障できず、必需品への十分なアクセスがないまま文字通り何億という人々を放置していることを始めに認識せざる得ません。世界の利用可能な莫大な富と資源を考慮すると、適切な生活水準へのアクセスを政府が万人に保障できるに違いありません。既に、スカンジナビアの福祉国や他の高所得国の多くが最高の例として挙げられるように、第25条に包まれる人権は20世紀の間多くの富裕国において著しい割合で実現されてきました。多くの最先進諸国で以前からの社会保護の保障が取り除かれたりあるいは徐々に廃止されたりしているにせよ、同時に、貧困国の人口の大多数にとってそのような権利が存在したことはかつて殆どありませんでした。

広範囲におよぶ文献が、この状況の複雑な理由を考察しています。その直接的原因は、やや露骨に理解され得るのですが。なぜなら、殆どの国のリーダーは、すべての人のための基本的ニーズを優先するよりむしろ大企業との契約をより多く組むために、あるいは経済成長を最優先するために、役職に就いているからです。「人類家族全員の剥奪することのできない平等な権利」実現のために他の政党と協力し合う代わりに、全犠牲を払ってでも権力にしがみつくかたわら、グローバル化された取引による国家の利益や商機になによりも関心のある「政治的会計士」としてこれらのリーダーを考慮できるでしょう。

従って、可能な限り率直に幅広く世界問題を考察するために、第25条をすべての人に保障することの最大の障害のひとつは政府の誤り導かれた優先項目と容赦ない利益主導型事業活動の有害な営みであることを私たちは認識するかもしれません。これらのグローバルなマニーメーキングの実体が、「合法的な盗みと破壊」と呼ばれるべき専門技能を発達させてきたところの、極貧困層や恵まれない市民の人権に対する多国籍企業の無関心を列挙した無数の市民社会の報告書や本が書かれています。これは例えば、ある国の人々が所有する土地やその他の絶対不可欠な資源を着服すること、または生活維持が不可能な賃金しか支払わないことにより労働者を食い物にすること、あるいは単に租税の義務を回避することなどに関連するかもしれません。

そして、巨大企業が多くの政府より権力をもつ世界で、何千もの事業契約が危険にさらされる可能性のある時、第25条を考慮する余裕など政治的代表者にはないのです。確かに、今日の世界のリーダーの真のアドバイザーは、率直な指針をもつ第25条でなくむしろどの国であろうとその政府の政策を以前にも増して指図する商業化勢力なのです。[iii] 例え政府または政治家がすべての人と国の共益のために仕えようとしても、いずれは強力な企業のロビー団体や金融勢力が彼らを反対方向に押しやるのです。そして、善意の政治家が世界を変革しようとする過程において、やがて世界が彼を変革することは間違いないのです – 利益、特権および競争心の激しい私欲など昔ながらのやり方に基づいた有害なシステムの純然たるパワーによって。

政府の歪んだ優先項目が、第25条の権限でなく覇権的目的や経済的優位性への激しい追及によって外交政策が根本的に推進される国際レベルで最も目立っています。国家間の取引は、強国が弱国を支配しようとする衝動の上に常に成り立ち、それは同じく世界情勢の陣道を大部分決定するそれらの富裕国の地政学的戦略によって調整されています。もし世界中の何百万というすべての利益性が高い事業契約を追及できたなら、国際的図式を定義づけるすべての主な緊張および衝突の源を理解できるでしょう。一国がアフリカからの分け前の一部を欲しがり、もう一国が南アメリカからの分け前の一部を欲しがり、あるいは他がアジアや中東のどこかにあるエネルギー資産の権利のために競争するなど、常に競い合う政府の間に不信の種が蒔かれグローバル戦争を扇動しています。詰まるところはそれは、憲法や国際法に謳われる高尚な価値感を各国が公言し、ついで公益のために実際に貢献し援助して仕える代わりに他国から搾取し奪い取り続けるところの、傲慢な二枚舌外交政策だということです。

国連発足以来の第25条の未実現とアメリカの外交政策の間には明らかな繋がりがあります。なぜならそれは、アメリカの横暴で利己的な野望が強力な同盟国および追従国によって従来通り支持され、世界中で非常に多くの戦争と非常に多くの破壊の原因となってきたからです。ペンタゴン、C.I.A.および他の米国諜報機関のグローバル計略や策動は、実際多くの最貧困国や紛争が溢れる国々における第25条への間接的否定の例です。それにもかかわらず全体としての世界政治は、一般的に国益や国家の安全保障など一応は正当な名目の背後に潜んだ、偶発的に貧困を生みだす無限の探求フィールドのようです。公式な証拠資料や政策上のレトリックでなにが巧妙に述べられようと、「外交政策」という言葉さえが極端な富の不平等の世界のなかでは分離と不正義を暗示しており正しい人間関係の対極を象徴しています。実に、自己利益の原理が臆面もなく支配する不平等な世界では、異なった国の人々の間に、あるいは彼らを代表する政府の間に、正しい関係に基づいた外交政策がひとつとして存在しないのです。
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