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富山県アベック拉致未遂事件 (編集)
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'''富山県アベック拉致未遂事件'''(とやまけんアベックらちみすいじけん)とは、[[1978年]](昭和53年)[[8月15日]]に[[富山県]][[高岡市]]で起こった、海水浴場で若い[[カップル|アベック]]が襲われ、拉致されそうになった事件。新聞記者[[阿部雅美]]による取材と・報道で、[[北朝鮮による日本人拉致問題]]が発覚するきっかけとなった。
 
== 事件の発生 ==
[[1978年]]([[昭和]]53年)[[8月15日]]、[[富山県]][[高岡市]]の[[雨晴海岸]]で海水浴中のアベックが4人組の男性に襲われる事件が起こった<ref name="nishioka8">[[#西岡1|西岡(1997)pp.8-10]]</ref><ref name="hata7">[[#畠|畠(2002)pp.7-9]]</ref>。男性は当時20歳の会社員、女性は当時20歳の家事手伝いで2人は婚約していた<ref name="nishioka8" />。アベックは、足を縛られ、後ろ手に手錠をかけられ、口にタオルを詰められた上で特製の[[猿ぐつわ]]をはめられ、体ごと布袋に入れられたが、<ref name="nishioka8" /><ref name="hata7" />。ちょうど近くを通った犬の鳴き声を聞いた男達はアベックを置き去りにして[[逃亡]]した<ref name="nishioka8" />。アベックはそれぞれ袋に入れられたまま近くの民家に助けを求めた。場所はやはり海岸で、[[海水浴場]]の一角でもあった<ref name="nishioka8" />。しかし、4人が[[ステテコ]]姿にズック靴で海水浴客とは到底思えないような格好だったこと、そしてアベックの近くでずっと座ったまま身を潜めていたこと、これらのことをちょうど救助先の民家も当日海水浴場にいて不審に感じていたことから、土地勘のない人間による犯行の可能性が考えられた<ref name="sankeidoc">[https://www.sankei.com/article/20210419-53NAIS5KVFK7DEPLVSD3NJ3FRQ/?418307 「音声ドキュメント 北朝鮮拉致報道 /第2話 怪しげな男たち」] - [[産経新聞社]]制作(原作:[[#阿部|阿部雅美『メディアは死んでいた - 検証 北朝鮮拉致報道』(2018)]])</ref>。さらに、4人組が現場に残した遺留品を鑑定した結果、猿ぐつわや[[手錠]]等の品質から、工業力に劣る外国製の物であることが判明した<ref name="nishioka8" /><ref name="sankeidoc" />。
 
== 一連のアベック失踪 ==
1978年[[7月7日]]に[[福井県]][[小浜市]]で[[地村保志]]・浜本富貴恵<ref name="araki188">[[#荒木|荒木(2005)pp.188-189]]</ref>{{refnest|group="注釈"|地村保志は当時23歳の大工見習い、富貴恵は当時22歳の店員だった<ref name="araki188" />。}}、[[7月31日]]に[[新潟県]][[柏崎市]]で[[蓮池薫]]・奥土祐木子<ref name="araki189">[[#荒木|荒木(2005)pp.189-190]]</ref>{{refnest|group="注釈"|蓮池薫は当時20歳で帰省中の[[中央大学]]学生、祐木子は当時22歳の美容指導員だった<ref name="araki189" />。}}、8月12日に[[鹿児島県]][[日置郡]][[吹上町 (鹿児島県)|吹上町]](現、[[日置市]])で[[市川修一]]・[[増元るみ子]]<ref name="araki190">[[#荒木|荒木(2005)p.190]]</ref>{{refnest|group="注釈"|市川修一は当時23歳で[[鹿児島市]]の[[日本電信電話公社]]勤務、増元るみ子は当時24歳の事務員だった<ref name="araki190" />。}}の、それぞれ3組のカップル6名が相次いで失踪する事件が起こった<ref name="araki360">[[#荒木|荒木(2005)pp.36-39]]</ref>。事件がいずれも海岸で起きていること、行方不明者に失踪する動機が見当たらないこと、海岸まで乗ってきた交通手段([[自動車]]など)が放置されたままであることなど、当初から不可解な点が目立った。
 
なお、鹿児島でアベックが失踪したのと同じ8月12日、新潟県[[佐渡郡]][[真野町]](現、[[佐渡市]])で曽我ミヨシ・[[曽我ひとみ]]の母子が行方不明となっている<ref name="araki191">[[#荒木|荒木(2005)pp.191-192]]</ref>。
* {{Cite book|和書|author=[[西岡力]]|year=1997|month=2|title=コリア・タブーを解く|publisher=[[亜紀書房]]|isbn=4-7505-9703-1|ref=西岡1}}
* {{Cite book|和書|author=西岡力|year=2002|month=10|title=金正日が仕掛けた「対日大謀略」拉致の真実|publisher=[[徳間書店]]|isbn=4-7505-9703-1|ref=西岡2}}
* {{Cite book|和書|author=[[畠奈津子]]|year=2002|month=10|title=拉致の悲劇 日朝交渉への気概を問う|publisher=[[高木書房]]|isbn=4-88471-054-1|ref=畠}}
 
== 関連文献 ==
* [[アベック失踪事件]]
 
{{デフォルトソート:とやまけんあへつくしつそうらちみすいしけん}}
[[Category:北朝鮮拉致事件]]
[[Category:高岡市|あ]]
[[Category:1978年の日本]]
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