アイドルはMonster

慧野翔

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アイドルはMonster

秘密の取引・3 ※

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「場所も移したし、もう大丈夫だよね」
 
 そう言って、雅弥が葵に覆い被さるようにキスをしてきた。

「あっ、ふぁ、ん……」
 
 いい加減、慣れてきてしまったのだろう。
 雅弥の首へと腕を回し、その動きに合わせて葵も自分から積極的に舌を絡めていった。

(だって、ミヤビに完全に主導権を渡すなんて悔しいじゃないか。俺の方が年上なんだから)
 
 そんな地味なプライドを嘲笑うかのように、雅弥の手が服の裾から滑り込んできて葵の胸を撫でる。

「んぅ……」
 
 小さく息をのんだ葵の反応を見逃さなかった雅弥は、葵の耳元へと唇を寄せた。

「さっきも思ったけど……葵くん、胸弱いの?」
「し、知るか! そんなこと」
 
 咄嗟に葵はそう言い返していた。
 実際、自分でそんな自覚はなかったし、今までそこを触られてもこんな感覚になったことはない。

「そう? しっかり反応してるけど」
 
 言いながら雅弥が器用に片手で葵の上を脱がせ、露わになった胸の突起を指で摘まむと、そこが硬くなるのが葵自身にもわかった。
 それどころか、そこを弄られ続けると別の所までも反応してくる。

「やめ……」
 
 これ以上はまずいと思った葵は、無意識のうちに雅弥の身体を押しのけ、身体を捩って逃げようとした。
 すると、そんな葵の動きを封じるかのように雅弥の手が移動していき、いつの間に外したのか全開になっていた下へと滑り込んでくる。

「んあっ!」
 
 いやらしい手つきで自身を撫でられると、下着の上からでも十分に感じてしまう。

「あっ、お前……ずるい、んぅ……そこ」
 
 声が上擦りそうなのを抑えてそう言う間にも、雅弥の手は止まることなく動き続ける。
 それどころか白々しく「なんのこと?」なんて聞いてきた。

「んぁ……あっ、ぁ……」
 
 素直に答えてやるのも悔しくて、葵は雅弥の問いには答えずに必死にその刺激に耐える。

「や、やだ……んっ、汚れ……る」
 
 すると、いつの間にか葵の目元は潤んでいたらしく、雅弥がそこに静かに唇を寄せると言った。

「後でちゃんと洗濯してあげるから」
 
 そんな言葉とともに、今度は下着のウエスト部分から雅弥の指が入り込んできて、葵自身が直に握られてしまった。
 下着の中で少し不自由に動く雅弥の手に余計煽られていく。

「あ、やだ、あっ」
「いいよ……出して」
 
 僅かな抵抗として雅弥の手を抑えようと掴む葵の手も気にせず、雅弥は最後に向けて葵を追い上げていく動きに変える。

「あ、んあっ、あ、だめ……ん、んっ!」
 
 結局、我慢できなかった葵は下着と雅弥の手を自分が出した白濁のもので汚してしまった。

「はぁ……はぁ……」
(……最悪。これで年下の後輩に下着洗われるの決定じゃんか)
 
 荒く呼吸を繰り返しながら、葵がぼんやりとそんなことを考えているうちに、残っていた下着やらも雅弥に剥ぎ取られ、完全に全裸にされた。

「汚れたままじゃ、気持ち悪いでしょ? それに……この方がやりやすいし」
 
 そう言って雅弥の手で大きく両足を開かされ、さすがに葵の思考回路も復活してくる。

「ちょっ……ばか、やだ……あっ」
「何で?」
 
 雅弥の視線から逃げようと身体を捩る葵を、いとも簡単に押さえつけながら雅弥が聞いてくる。

(何でじゃない! こんな格好させられて、恥ずかしくないわけがないだろう!)
 
 しかも、雅弥はバスローブを着たままなのに自分だけ裸なんて。

「ひっ!」
 
 いきなり後ろに冷たい何かを垂らされ、葵の身体がビクッと跳ねた。

「ごめん、冷たかった? でも、ちゃんと慣らさないと辛いのは葵くんだよ」
 
 雅弥が垂らしたのはローションか何かだったのだろう。
 指でそこを撫でられているうちに、最初は冷たく感じたそれも、だんだんと気にしている余裕がなくなってきた。

「ここ……葵くん、初めてでしょ?」
 
 ローションの滑りを借りて、雅弥の指が入り口の浅いところをゆっくりと行き来する。

「あっ、やぁ……んぅ……」
(初めてかなんて、聞くまでもないだろ!)
 
 さすがに声に出して反論することは出来ず、葵は今まで経験したことのない変な感覚に必死に耐える。

「大丈夫、すぐ良くなるから」
 
 雅弥がそんな根拠のない慰めの言葉を口にすると、いきなり空いている方の手でさっきイッたばかりの葵自身を包み込んだ。

「あっ、んあっ!」
 
 その手にもローションが垂らしてあったのか、さっきよりも快感の波が大きい。
 直接的な刺激に、葵の意識がそこへと集中した隙を狙って後ろの雅弥の指が奥まで入ってきた。
 前を弄る手はそのままで後ろを解すように弄られると、だんだんとそこが気持ち悪いのか良いのかさえもわからなくなってくる。
 ただ説明の出来ない感覚と身体の中の熱さが増してくることだけは確かだ。

「葵くん……指、何本入ってるかわかる?」
 
 その問いに、入れられている指が一本ではないことを理解して、葵はこみ上げる恥ずかしさに耐えながら首を左右に振った。

「だいぶ、解れてきたよ……ここも、勃ってる」
「んあっ! あ、ん、んぅ」
 
 下と同時に胸の突起に吸いつかれると、今まで以上に身体が跳ねて声が抑えられなくなってくる。
 終わりの見えない快感に頭の中が真っ白になって、ぼーっとしてきたころ、急にそれらの感覚がなくなった。

「……ぁ……?」
 
 葵が少しでも多く酸素を吸い込もうとしていると、一度身体を離した雅弥が枕の横から小さな正方形の袋を出して封を切っている姿が見えた。
 その状況を理解しようとする前に、雅弥に両足を抱え直されてしまった。

「入れるよ……葵くん」
「あ、んっ……」
 
 いつもよりも色っぽい声で雅弥が呟いたかと思うと、さっきまで指で弄られていた場所に、熱くて硬いものが入ってきて、葵は無意識に息を詰めてしまう。

「あっ……痛、い……もぅ、やだぁ」
「……キツっ……葵、くん……ゆっくり息吐いて」
 
 完全に葵は泣いていたようで、慰めるように雅弥は優しい動きで葵の頬を撫でる。

「んぅ……あ……」

 雅弥がさらにローションを垂らしたらしく痛みが和らいできたので、葵は言われた通りにゆっくりと呼吸をすると、中の圧迫感が増してくる。


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