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迷子の猫娘は、竜の最愛に牙を抜かれる。
ごくり……と。
唾を飲んだレジーナは、肩を抱く帝の腕へと無意識のうちにすがり付く。
「あなた………一体何なの?」
本当に人なのか。
震えながら問いかけたレジーナだったが、回答は思わぬところからやって来た。
「魔王です」
「え……?」
「もっと言うならジャイ○ンです」
「…………………」
そうじゃない。
聞いているのはそう言うことじゃない。
そうは思うのだが、そのあまりに気の抜けた答えにレジーナ自身もすっかり気を削がれてしまった。
何のかと言われれば、諸々のやる気とか、そういったものが。
そもそも自分が何の為にここまでやってきたのか。
「………本末転倒も良いところだわ」
この状況を考えれば、目的を果すどころの話ではない。
今、レジーナが何を頼んだところで、この男がそれを飲むとは到底思えなかった。
ならば、これは完全な無駄足だ。
気力が途切れれば、一気に力が抜けた。
「レジーナ!?」
その場で崩れ落ちたレジーナに、帝が顔色を変え慌ててその体を抱き抱える。
「顔色が悪いわ。………やっぱり無理をしてたのね」
「……そうでもしないと、部屋から出さないのは誰よ」
抱えられた腕の中で、くらくらと明滅する瞳をつぶれば、感じるのはただ、帝の温もりだけ。
よほど焦っていたのだろう。
いつもの香水の香りの中に、微かに混じる汗の匂い。
らしくない帝のそんな姿に、レジーナは驚きながらもくすりと微笑んでいた。
「何を笑っているの?全く、困った子」
「馬鹿は、帝よ……」
「……そうだな。全部、俺のせいだ」
あんたみたいなバカ猫、野放しにした私が悪かったわ。
今度はもう、二度と一人でベッドから抜け出せないようにするから、と。
髪を撫でながらささやかれるとんでもない台詞に不思議と満足感を覚える。
「麗ちゃん!?大丈夫ですか!?」
あの陰険男を振り切り、こちらへ駆け寄ってくるタカセ。
折角友達になろうといってくれたのに、勿体ないことをしたわ。
彼女と友人になれたなら、あの陰険男の鼻を明かすこともできだろうに。
タカセは、きっとあの男にとって何より大切なーーーー。
「レジーナ!!」
この腕の中から抜け出すことは、なんて、難しいことなんだろう。
この、甘く優しい檻の中からーーーーー。
唾を飲んだレジーナは、肩を抱く帝の腕へと無意識のうちにすがり付く。
「あなた………一体何なの?」
本当に人なのか。
震えながら問いかけたレジーナだったが、回答は思わぬところからやって来た。
「魔王です」
「え……?」
「もっと言うならジャイ○ンです」
「…………………」
そうじゃない。
聞いているのはそう言うことじゃない。
そうは思うのだが、そのあまりに気の抜けた答えにレジーナ自身もすっかり気を削がれてしまった。
何のかと言われれば、諸々のやる気とか、そういったものが。
そもそも自分が何の為にここまでやってきたのか。
「………本末転倒も良いところだわ」
この状況を考えれば、目的を果すどころの話ではない。
今、レジーナが何を頼んだところで、この男がそれを飲むとは到底思えなかった。
ならば、これは完全な無駄足だ。
気力が途切れれば、一気に力が抜けた。
「レジーナ!?」
その場で崩れ落ちたレジーナに、帝が顔色を変え慌ててその体を抱き抱える。
「顔色が悪いわ。………やっぱり無理をしてたのね」
「……そうでもしないと、部屋から出さないのは誰よ」
抱えられた腕の中で、くらくらと明滅する瞳をつぶれば、感じるのはただ、帝の温もりだけ。
よほど焦っていたのだろう。
いつもの香水の香りの中に、微かに混じる汗の匂い。
らしくない帝のそんな姿に、レジーナは驚きながらもくすりと微笑んでいた。
「何を笑っているの?全く、困った子」
「馬鹿は、帝よ……」
「……そうだな。全部、俺のせいだ」
あんたみたいなバカ猫、野放しにした私が悪かったわ。
今度はもう、二度と一人でベッドから抜け出せないようにするから、と。
髪を撫でながらささやかれるとんでもない台詞に不思議と満足感を覚える。
「麗ちゃん!?大丈夫ですか!?」
あの陰険男を振り切り、こちらへ駆け寄ってくるタカセ。
折角友達になろうといってくれたのに、勿体ないことをしたわ。
彼女と友人になれたなら、あの陰険男の鼻を明かすこともできだろうに。
タカセは、きっとあの男にとって何より大切なーーーー。
「レジーナ!!」
この腕の中から抜け出すことは、なんて、難しいことなんだろう。
この、甘く優しい檻の中からーーーーー。
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