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第4巻:Santay
第62章:神人
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人間と神の境界線が曖昧になる時があります。奇跡でも、天罰でもなく、絶望の淵で下された決断によって。
時々、人は慰めを求めてではなく、挑戦するために空を見上げるかもしれない。尋ねるためではなく、要求するために声を上げることができます。すべてを失った後でも、壊れるのではなく、燃え上がることを決意する心もあるからです。
しかし、その野心、その燃え上がる希望の炎の中には、耐え難い真実が隠されています。それは、絶対的な力でさえ、理解も、救済も、愛も保証しないという真実です。
結局のところ、神になろうとした男が望んでいたのは、忘れ去られないことだけだったとしたらどうなるだろうか?
戦いは続く。人間と神々の間にはありません。しかし、古傷、破られた約束…そして、避けられない前進の必要性の間で。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
大地が揺れる。
一歩ごとに世界が軋み、空気は紙のように裂けていく。
エデンの身体を包むのは、濃く、重く、禍々しい闇のオーラ。
そのまま、彼は一直線にグアヤスへ突進した。
その瞬間――
長い間、どんな戦いでも崩れなかった男の瞳に、初めて“動揺”の色が宿った。
剣が風を裂き、鋭く振り下ろされる。
グアヤスは受け止めようとするが、その衝撃は暴風のごとく彼の身体を吹き飛ばした。
地を滑り、土煙を巻き上げ、ふたりの激突は戦場を破壊しながら続いていく。
空さえも震え、静寂は凶暴な衝突音にかき消された。
その光景を、遠くからアタワルパが見つめていた。
「…ついさっきまで、俺の動きについて来られなかったはずなのに…
今の俺じゃ…まったく見えない」
拳を強く握る。
衝撃波が次々と広がり、肉眼では見えぬ一撃が、世界を裂く。
アタワルパは、少し離れた場所に視線を移す。
そこには、いまだに“金の鎖”に縛られたゼロの姿があった。
「…俺は、何のためにここへ来た?」
心の奥で、そう呟く。
この戦いは、ただの戦争ではない。
形のない――試練だ。
剣と拳が再びぶつかり、ふたりは同時に後退する。
グアヤスは肩の埃を払い、額に皺を刻む。
「くそっ…一瞬ごとに速くなってやがる。
このままじゃ…本当に追いつかれる」
だが、その顔が歪むのは、恐怖だけではなかった。
目の前で――エデンが笑っていた。
嘲笑でも傲慢でもない。
それは…子供のような、純粋な喜びの笑みだった。
「…なんだその顔…? なにが、そんなに楽しいんだ?」
苛立ちが、グアヤスの怒声を引き出す。
「うるせえ、クソ虫が!!
俺には時間がねえんだよ! 神を殺さなきゃいけねえ!」
彼の身体から爆発的なエネルギーが迸る。
「――殺してやるよ、一撃でな!」
エデンは剣を構えたまま、笑みを崩さない。
「…なら、来いよ。全部ぶつけてこい」
「――ジャガーの最後の咆哮ラストブレス!」
黄金のジャガーが、グアヤスの胸から飛び出す。
その咆哮は天地を割り、恐るべき速度でエデンに襲いかかる。
だが――
エデンもまた、技を構え始めていた。
「闇の技法…」
「そんなもんで俺を止められると思うなッ!!」
大地がうねる。
エデンの両手から、黒き炎が噴き出す。
「――呪炎・黒き咆哮ダークフレア・カースト!」
ふたつの技が、戦場の中心で激突した。
黄金のジャガーが咆哮し――だが次の瞬間、砕け散る。
黒炎の圧に押され、千の破片となって消滅した。
「なっ…バカな…!」
「――守護結界・最終陣ラストバスティオン!!」
グアヤスが即座に展開した防壁すら、黒き炎には通用しなかった。
光の盾が砕け散り、呪炎が彼の胸を深く抉る。
焼け焦げた肉体が地に落ちる。
煙を上げ、血を流しながら、グアヤスは震えていた。
「…勝てない…逃げないと…」
空へと飛び立とうとする――
だが、その前に“それ”が現れた。
「…どこへ行くつもりだ?」
エデンが、真上から囁いた。
轟音と共に、拳が叩き込まれる。
グアヤスは隕石のように地に叩きつけられ、血を吐いた。
「こ、こんなはずじゃ……俺は…!」
その叫びすら、連撃でかき消される。
防御すらままならぬ中、殴られ続ける。
「…こんなの、ありえない…
人間が、神を超えるなんて…
…無理だ…無駄なんだ……!」
エデンの瞳は、赤い業火のように燃えていた。
「…言ったろ。
もう“人間”じゃないって」
「俺は…大切な人を守るためなら――
悪魔にだってなってやる」
「世界で一番憎まれても、
一番恐れられても構わない」
「それが――
“俺”なんだよ」
グアヤスは、もはや立つことすらできなかった。
「…なんで…なんでお前だけ…
…神に選ばれて…」
「俺は…全部、捧げたのに…全部……
それでも……弱いままだなんて……」
エデンの刃が、グアヤスの脇腹に深く突き刺さる。
まるで、終焉の宣告のように。
だが――
その手が、わずかに震えた。
刃は燃え、力は溢れているというのに。
“ためらい”が、動きを止めた。
「…クソッ……」
敵を見下ろしながら、エデンは呟く。
「…お前を…憎むべきはずなのに……なぜ、こんな…」
グアヤスが笑った。
それは嘲笑ではない。
皮肉と苦味が混じった、どこか寂しげな微笑みだった。
次の瞬間――
どこからともなく飛来した槍が、エデンの脚を貫いた。
「…ッぐ!」
膝をつく。痛みが、脳を焼いた。
「……誰も信じるな、坊主」
グアヤスの声は冷たく、鋭い。
「特に……敵をな」
呼吸を乱しながら、エデンが顔を上げる。
「……それは、自分の経験からか?」
「……ああ、そうだ」
だが、エデンは微笑んだ。穏やかに、強く。
「…残念だな。俺には…信じられる仲間がいる」
その瞬間。
もう一本の槍が、正確無比にグアヤスの心臓を貫いた。
「…な……バカな……」
声が途切れる。
その背後には、着地するアタワルパの姿。
迷いのない眼差し。
だが――
余韻に浸る間もなかった。
離れた場所では、ゼロが剣に禍々しい紫の力を纏わせていた。
「悪いな、悪魔」
ゼロの視線が、マモンを捉える。
「もう遊んでる時間は、終わりだ」
「…人間風情がッ!」
マモンが咆哮する。
「――死の舞踏ダンス・マカブル」
ゼロが消える。
次の瞬間、世界が震えた。
刃が旋風のように吹き荒れ、見えぬままにマモンの身体を刻んでいく。
「…そんなもんかよ? それで終わりか――」
だが。
その言葉が、途中で途切れる。
彼の身体に、ガラスのような細かいヒビが走った。
「……なっ……?」
一瞬の輝きの後――マモンは爆発した。
爆音と共に、黒き瘴気が空へと舞う。
全てが止まり、残されたのは沈黙のみ。
ゼロは剣を納める。
「ありがとう、アンズ。少し休め」
「御意、マスター……」
声が消え、剣は静寂に戻る。
ゼロは元の姿へと戻り、わずかに肩で息をする。
「…やったな。
…悪くない、君たちも」
煙が晴れていく。
遠くに、まだ息のあるグアヤスの姿が見えた。
血にまみれ、震えながらも、
その瞳には――誇りと抗いの炎がまだ残っていた。
アタワルパが歩み寄る。
「…もう無駄だ、グアヤス。
お前の負けだ」
「負ける…? 俺が…この俺が……人間風情に……」
「俺は…神だ…!」
その叫びに、アタワルパの顔が歪む。
怒りと、哀しみが、入り混じる。
「…やめろ……そのくだらねぇ言葉を、いい加減にやめてくれ……!」
「その妄執が…全てを滅ぼしたんだぞ……!」
グアヤスは、血を吐きながら呟く。
「……弱かったんだ……
もっと強ければ……
民を犠牲にせずに……
…お前を…救えたのに……」
その言葉に、時が止まった。
アタワルパが、一歩後退する。
「……いま…なんて…?」
グアヤスは、力なく微笑む。
「…言ってなかったっけ……そうか……
言ってなかったな……」
「何をしたんだ……?」
アタワルパの声が震える。
「…もう…どうでもいいさ……」
「バカ野郎ッ!!!
……なぜだ……なぜそんなことを……!」
「……言っただろ」
「仲間を、見捨てられなかったんだよ……」
アタワルパの叫びが、空を揺らした。
地を叩く拳に、悔しさがにじむ。
「くそっ……!」
グアヤスは彼を見つめる。
か細く、優しく。
「…どうした?
悪人のために泣くなんて…
おかしいな……?」
「…俺は……
あの時も……今も……
やっぱり……弱ぇんだよ……」
「全部、お前に…背負わせちまって……」
グアヤスは、最後の力で笑った。
「インカの王が……評判落としたら……困るだろ……?」
アタワルパは黙って、ただ俯いた。
「じゃあな……また地獄で会おうぜ……
…バカ野郎……」
そして、静かに――逝った。
その顔には、もはや皮肉も、憎しみもなかった。
ただ、安らぎだけがあった。
アタワルパは、その場に崩れ落ちた。
「…約束する、グアヤス……
お前のために……全てに報いを与えてやる……」
遠くから、それを見つめるエデンの瞳は曇っていた。
剣には、まだ血が滴り、
その手は、小さく震えていた。
(…これで…本当に、よかったのか……?)
(……他に道は、なかったのか……?)
煙が、風に流されていった。
――戦いの跡を、静かに包むように。
時々、人は慰めを求めてではなく、挑戦するために空を見上げるかもしれない。尋ねるためではなく、要求するために声を上げることができます。すべてを失った後でも、壊れるのではなく、燃え上がることを決意する心もあるからです。
しかし、その野心、その燃え上がる希望の炎の中には、耐え難い真実が隠されています。それは、絶対的な力でさえ、理解も、救済も、愛も保証しないという真実です。
結局のところ、神になろうとした男が望んでいたのは、忘れ去られないことだけだったとしたらどうなるだろうか?
戦いは続く。人間と神々の間にはありません。しかし、古傷、破られた約束…そして、避けられない前進の必要性の間で。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
大地が揺れる。
一歩ごとに世界が軋み、空気は紙のように裂けていく。
エデンの身体を包むのは、濃く、重く、禍々しい闇のオーラ。
そのまま、彼は一直線にグアヤスへ突進した。
その瞬間――
長い間、どんな戦いでも崩れなかった男の瞳に、初めて“動揺”の色が宿った。
剣が風を裂き、鋭く振り下ろされる。
グアヤスは受け止めようとするが、その衝撃は暴風のごとく彼の身体を吹き飛ばした。
地を滑り、土煙を巻き上げ、ふたりの激突は戦場を破壊しながら続いていく。
空さえも震え、静寂は凶暴な衝突音にかき消された。
その光景を、遠くからアタワルパが見つめていた。
「…ついさっきまで、俺の動きについて来られなかったはずなのに…
今の俺じゃ…まったく見えない」
拳を強く握る。
衝撃波が次々と広がり、肉眼では見えぬ一撃が、世界を裂く。
アタワルパは、少し離れた場所に視線を移す。
そこには、いまだに“金の鎖”に縛られたゼロの姿があった。
「…俺は、何のためにここへ来た?」
心の奥で、そう呟く。
この戦いは、ただの戦争ではない。
形のない――試練だ。
剣と拳が再びぶつかり、ふたりは同時に後退する。
グアヤスは肩の埃を払い、額に皺を刻む。
「くそっ…一瞬ごとに速くなってやがる。
このままじゃ…本当に追いつかれる」
だが、その顔が歪むのは、恐怖だけではなかった。
目の前で――エデンが笑っていた。
嘲笑でも傲慢でもない。
それは…子供のような、純粋な喜びの笑みだった。
「…なんだその顔…? なにが、そんなに楽しいんだ?」
苛立ちが、グアヤスの怒声を引き出す。
「うるせえ、クソ虫が!!
俺には時間がねえんだよ! 神を殺さなきゃいけねえ!」
彼の身体から爆発的なエネルギーが迸る。
「――殺してやるよ、一撃でな!」
エデンは剣を構えたまま、笑みを崩さない。
「…なら、来いよ。全部ぶつけてこい」
「――ジャガーの最後の咆哮ラストブレス!」
黄金のジャガーが、グアヤスの胸から飛び出す。
その咆哮は天地を割り、恐るべき速度でエデンに襲いかかる。
だが――
エデンもまた、技を構え始めていた。
「闇の技法…」
「そんなもんで俺を止められると思うなッ!!」
大地がうねる。
エデンの両手から、黒き炎が噴き出す。
「――呪炎・黒き咆哮ダークフレア・カースト!」
ふたつの技が、戦場の中心で激突した。
黄金のジャガーが咆哮し――だが次の瞬間、砕け散る。
黒炎の圧に押され、千の破片となって消滅した。
「なっ…バカな…!」
「――守護結界・最終陣ラストバスティオン!!」
グアヤスが即座に展開した防壁すら、黒き炎には通用しなかった。
光の盾が砕け散り、呪炎が彼の胸を深く抉る。
焼け焦げた肉体が地に落ちる。
煙を上げ、血を流しながら、グアヤスは震えていた。
「…勝てない…逃げないと…」
空へと飛び立とうとする――
だが、その前に“それ”が現れた。
「…どこへ行くつもりだ?」
エデンが、真上から囁いた。
轟音と共に、拳が叩き込まれる。
グアヤスは隕石のように地に叩きつけられ、血を吐いた。
「こ、こんなはずじゃ……俺は…!」
その叫びすら、連撃でかき消される。
防御すらままならぬ中、殴られ続ける。
「…こんなの、ありえない…
人間が、神を超えるなんて…
…無理だ…無駄なんだ……!」
エデンの瞳は、赤い業火のように燃えていた。
「…言ったろ。
もう“人間”じゃないって」
「俺は…大切な人を守るためなら――
悪魔にだってなってやる」
「世界で一番憎まれても、
一番恐れられても構わない」
「それが――
“俺”なんだよ」
グアヤスは、もはや立つことすらできなかった。
「…なんで…なんでお前だけ…
…神に選ばれて…」
「俺は…全部、捧げたのに…全部……
それでも……弱いままだなんて……」
エデンの刃が、グアヤスの脇腹に深く突き刺さる。
まるで、終焉の宣告のように。
だが――
その手が、わずかに震えた。
刃は燃え、力は溢れているというのに。
“ためらい”が、動きを止めた。
「…クソッ……」
敵を見下ろしながら、エデンは呟く。
「…お前を…憎むべきはずなのに……なぜ、こんな…」
グアヤスが笑った。
それは嘲笑ではない。
皮肉と苦味が混じった、どこか寂しげな微笑みだった。
次の瞬間――
どこからともなく飛来した槍が、エデンの脚を貫いた。
「…ッぐ!」
膝をつく。痛みが、脳を焼いた。
「……誰も信じるな、坊主」
グアヤスの声は冷たく、鋭い。
「特に……敵をな」
呼吸を乱しながら、エデンが顔を上げる。
「……それは、自分の経験からか?」
「……ああ、そうだ」
だが、エデンは微笑んだ。穏やかに、強く。
「…残念だな。俺には…信じられる仲間がいる」
その瞬間。
もう一本の槍が、正確無比にグアヤスの心臓を貫いた。
「…な……バカな……」
声が途切れる。
その背後には、着地するアタワルパの姿。
迷いのない眼差し。
だが――
余韻に浸る間もなかった。
離れた場所では、ゼロが剣に禍々しい紫の力を纏わせていた。
「悪いな、悪魔」
ゼロの視線が、マモンを捉える。
「もう遊んでる時間は、終わりだ」
「…人間風情がッ!」
マモンが咆哮する。
「――死の舞踏ダンス・マカブル」
ゼロが消える。
次の瞬間、世界が震えた。
刃が旋風のように吹き荒れ、見えぬままにマモンの身体を刻んでいく。
「…そんなもんかよ? それで終わりか――」
だが。
その言葉が、途中で途切れる。
彼の身体に、ガラスのような細かいヒビが走った。
「……なっ……?」
一瞬の輝きの後――マモンは爆発した。
爆音と共に、黒き瘴気が空へと舞う。
全てが止まり、残されたのは沈黙のみ。
ゼロは剣を納める。
「ありがとう、アンズ。少し休め」
「御意、マスター……」
声が消え、剣は静寂に戻る。
ゼロは元の姿へと戻り、わずかに肩で息をする。
「…やったな。
…悪くない、君たちも」
煙が晴れていく。
遠くに、まだ息のあるグアヤスの姿が見えた。
血にまみれ、震えながらも、
その瞳には――誇りと抗いの炎がまだ残っていた。
アタワルパが歩み寄る。
「…もう無駄だ、グアヤス。
お前の負けだ」
「負ける…? 俺が…この俺が……人間風情に……」
「俺は…神だ…!」
その叫びに、アタワルパの顔が歪む。
怒りと、哀しみが、入り混じる。
「…やめろ……そのくだらねぇ言葉を、いい加減にやめてくれ……!」
「その妄執が…全てを滅ぼしたんだぞ……!」
グアヤスは、血を吐きながら呟く。
「……弱かったんだ……
もっと強ければ……
民を犠牲にせずに……
…お前を…救えたのに……」
その言葉に、時が止まった。
アタワルパが、一歩後退する。
「……いま…なんて…?」
グアヤスは、力なく微笑む。
「…言ってなかったっけ……そうか……
言ってなかったな……」
「何をしたんだ……?」
アタワルパの声が震える。
「…もう…どうでもいいさ……」
「バカ野郎ッ!!!
……なぜだ……なぜそんなことを……!」
「……言っただろ」
「仲間を、見捨てられなかったんだよ……」
アタワルパの叫びが、空を揺らした。
地を叩く拳に、悔しさがにじむ。
「くそっ……!」
グアヤスは彼を見つめる。
か細く、優しく。
「…どうした?
悪人のために泣くなんて…
おかしいな……?」
「…俺は……
あの時も……今も……
やっぱり……弱ぇんだよ……」
「全部、お前に…背負わせちまって……」
グアヤスは、最後の力で笑った。
「インカの王が……評判落としたら……困るだろ……?」
アタワルパは黙って、ただ俯いた。
「じゃあな……また地獄で会おうぜ……
…バカ野郎……」
そして、静かに――逝った。
その顔には、もはや皮肉も、憎しみもなかった。
ただ、安らぎだけがあった。
アタワルパは、その場に崩れ落ちた。
「…約束する、グアヤス……
お前のために……全てに報いを与えてやる……」
遠くから、それを見つめるエデンの瞳は曇っていた。
剣には、まだ血が滴り、
その手は、小さく震えていた。
(…これで…本当に、よかったのか……?)
(……他に道は、なかったのか……?)
煙が、風に流されていった。
――戦いの跡を、静かに包むように。
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