39 / 95
第2巻:NORK
第39章: 痛みの悪魔
しおりを挟む
戦いの残響は、崩壊しつつある世界の断片の中で今も響き渡っている。かつては確実性があった場所に、今は失望の深い沈黙だけが残っている。
痛みは身体からではなく確信から生まれることもあります。自分がこれまで持っていた、あるいは信じてきたすべてが、もはや十分ではないという残酷な認識から。
エデンはいろいろなものを見てきました。人生を始めたばかりの人にとっては多すぎる。しかし、時間や傷では学べないことがあります。それは、孤独であることがどういうことかということです。
なぜなら、本当の地獄は永遠の火の燃える場所ではなく、壊れた良心の場所だからです。空っぽの心。果たされなかった約束。
そして今、すべてを飲み込もうとする闇の中で、誰かが目を開く。世界をあるがままに見るのではなく、破壊された世界を見るのです。
なぜなら、希望がなくなったとき、愛が十分でなくなったとき、怒りだけが残ったとき、魂の中に形成される怪物よりも大きな怪物は存在しないからです。
新たな悪魔が目覚めようとしている。
しかし、異星の影から生まれたものではありません。
しかし、それは常にそこにあった。
眠っている。
期待して。
出血。
——————————————————————————————————————
ヘルヘイムの影が震える。イッスはエデンの前に立ち塞がり、その声には決意と哀しみが混ざっていた。
「最後のチャンスをあげるわ」
彼女はかすかなため息を漏らしながら告げる。
「私たちに加わるか……それとも、力尽くで連れて行くか」
エデンは迷った。言葉が喉でつかえる。
「僕は……」
だが、その答えは許されなかった。
――ビィィィィィン……
空気が震えた。
裂け目が現れ、ヘルヘイムの空間が裂かれる。まるで新しい傷がこの世界に刻まれたかのように。
イッスは即座に振り返る。
「何よ、これは……?」
裂け目の奥から、痩せた、優雅な影が歩み出る。
存在そのものが異質すぎて、周囲の空気すら避けているようだった。
その足音は聞こえないのに、足跡の一つ一つが空間に傷を残す。
「お前……」
イッスは怒りをこらえた声で呟く。
「……何しに来たのよ、パペット」
現れた男は不気味なまでに丁寧な笑みを浮かべる。
「ちょっとした予定変更があってね」
まるで天気の話でもするかのような口調だった。
「予定変更?」
イッスが一歩踏み出す。
「何のこと?」
「君が勝手に動いたのを、ボスは快く思っていない。だから、僕が来た。彼の意思を実現するために」
その声は穏やかすぎて、逆に寒気を呼ぶ。
エデンは沈黙のまま見ていた。
(この気配……彼らと同じ……ブラックライツの――)
イッスは目を細める。
「つまりどういう意味?」
答えは一瞬で来た。
パペットの指先が動いた時には、すでにイッスの腹が貫かれていた。
赤い血が空中に広がる。
彼女の膝が地を打ち、顔から血の気が引いていく。
「何を……したの……?」
イッスが震える唇で絞り出す。
「申し訳ないね」
パペットは演技じみた悲しみを浮かべながら言う。
「でも、誰もボスの上に立てない。彼の言葉は絶対だ。もし神でなければ、前に出る者は殺される」
イッスの体が地に伏す。
血が地面に広がっていく。
「母さん!!!」
エデンの絶叫が、静寂を切り裂く。
パペットはゆっくりと彼に向き直る。
「さあ……任務の時間だ。神よ、あなたを“本当の場所”へとお連れする」
だが、エデンの口からは言葉ではなく――
黒いエネルギーが彼の体から溢れ出す。
鎖が音を立てて弾け、彼の周囲に荒れ狂う嵐が巻き起こる。
「……美しい」
パペットは恍惚とした声で呟く。
「これが……我らが神の力……」
そして、エデンの内なる世界。
そこに響くのは、自分のものではない笑い声だった。
「ほぉ……戻ってきたのか」
「……黙れ」
「その目……いいねぇ」
「力をくれ。どうすれば得られる?」
エデンの声は鋭く、躊躇いがなかった。
だが別の声が割り込む。
老いた、荒れた声だ。
「それは許さん」
「黙れ。許可なんて求めてない」
「お前は……祖父よりも無礼だな」
「その名を出すな!!!」
エデンは叫び、最初の声へと戻る。
「答えろ」
その声が笑う。
「俺の力は……弱者のものではない。使えば死ぬぞ?」
「それがどうした」
「……好きにしろ」
老いた声が嘆息する。
「だが、その悪魔には触れさせん」
「邪魔するな」
エデンの声は、もはや崩れていた。
「あいつを……殺す。何を失っても構わない」
その瞬間――
鎖が砕ける音が鳴り響く。
「俺の番だ」
その声は、背筋が凍るほど冷たい笑みと共に。
――現実へ戻る。
エデンの瞳は、すでに“彼”のものではなかった。
赤が全てを支配する。
パペットの息が荒くなる。
(なんてことだ……これが“我らの神”の力……)
「さあ……お言葉を、わが神よ――」
だが言葉の途中で拳が顔面に叩き込まれる。
パペットの体が遠くへ吹き飛び、壁に激突する。
地面を転がりながらも、まだ笑っている。
「……素晴らしい……」
彼は血を吐きながら呟く。
その身体に、今度は漆黒のエネルギー球が炸裂する。
彼を壁ごと押し潰す。
エデンが歩みを進める。
ゆっくりと。だが、確実に。
エデンの足音が、砕けた岩の軋みと重なって響く。
真っ赤に染まったその瞳は、壁に半ば埋まったパペットの体から一瞬たりとも離れない。
「そうだ!そうだぁ!!」
ファナティックな笑い声を上げるパペット。
「これだ…これを待っていたんだよ!見せてくれ…すべてを!我が神よ…その力を!」
だが、エデンは一言も発さない。ただ、動く。
ためらいなく首根っこを掴み、軽々と持ち上げると、彼の頭を壁に何度も何度も叩きつける。
ゴン、ゴン、ゴン……
鈍い音と共に、赤黒い血がパペットの額から滴り落ちる。
それでも――笑っていた。
床へと叩きつけられると、次は拳の嵐。
一発、二発、三発、十発……そのすべてが深く、容赦ない。
敵の身体は、まるで地面が飲み込むように、徐々に沈んでいく。
しかし――声はない。ただの、笑い。
空っぽな、狂った、笑い声。
やがてエデンは手を止め、息を荒げながら相手を見下ろす。
剣の柄を握りしめ、ためらいなく振り下ろす。
刃が真っ直ぐに――頭を狙って。
――ズバッ。
だが、何かが…おかしい。
パペットの頭は遠くに転がっている。だが、その唇が、動いた。
「……すみませんね、我が神よ」
皮肉たっぷりの声が響く。
「楽しい時間は、もうおしまいです。今度は……僕の番だ」
異常な速度で立ち上がるパペット。
エデンの顔を手で押さえつけ、そのまま地面に叩きつける。
「預言者は理解してくれるさ」
淡々とした声でそう言い、次の瞬間――
連打。
拳、膝、足――容赦ない暴力の雨が、エデンに降り注ぐ。
彼は立ち上がろうとするが、腕が掴まれ――首に一撃。
エデンの体は宙を舞い、地面に転がる。
その身を包んでいた“悪魔の力”が、ゆっくりと…消えていく。
闇。
血。
痛み。
彼を包んでいた力が、風に舞う灰のように散っていく。
「ま、でも……」
パペットは唇の血を拭いながら言う。
「今のお前は……あまりに弱すぎる。相手にならないよ」
エデンは血を吐きながら、思う。
(本当に…こんなにも弱いのか? 母さんの仇すら、取れないのか?)
その心の中。
嘲るような笑い声が響く。
「何してんだ、クソ悪魔が!!」
怒りに満ちた“16番”の声が怒鳴る。
「まさか、本気で力を渡すと思ったか?」
悪魔の声が返す。
「こいつが死ぬのを見たくてね。無価値だよ、このガキは」
「テメェ……」
そして――通信が途切れた。
現実へ。
「さて……」
パペットは一歩下がりながら呟く。
「そろそろ行こうか」
だが――その瞬間。
――ズブッ!
腹部を貫く剣。
口元から血が噴き出す前に、声が出ない。
彼は目を落とし、自分の赤く染まった手を見る。
「……なんだ、これは……?」
そして、目の前に――現れた。
漆黒の鎧を纏った男。
その存在は、畏怖と静寂を伴っていた。
「……遅れてすまないな、エデン」
冷たい声が響く。
――ハデスだった。
パペットは血を大量に吐き出しながらよろめく。
その体は傷の衝撃で震えていたが、唇にはまだ傲慢さが残っていた。
「まさか……」
かすれた声で呟きながら顔を上げる。
「冥界の神ご本人が…ここまで足を運ぶとはね」
ヘルヘイムの闇を吸い込むような漆黒の鎧に身を包んだハデスは、氷のような冷静さで彼を見下ろしていた。
「父親というものは……息子のためなら、なんでもするものだ」
言葉の余韻を待たずして、動きが起こる。
影の中から、ヴァリとヴェの人形が異常な速度で襲いかかる。
ハデスは、まだパペットの腹に突き刺さっていた剣を一気に引き抜き、そのまま回転させて迎撃した。
衝突は凄まじいものだった。
金属が金属を裂き、力が精密さとぶつかり合う。
ヘルヘイムの廃墟は、衝撃のたびに大きく揺れた。
(この男……)
蹴りをかわしつつ、素早く反撃の突きを繰り出しながらハデスは考える。
(人形をここまで自在に操るとは……なるほど、ブラックライツの幹部と呼ばれるだけのことはある)
隙を突いて、ハデスは剣に波動を込めて放つ。
ヴァリとヴェの人形たちは布の人形のように吹き飛ばされ、遥か遠くの壁を貫いた。
「たとえ強かろうと…」
声を荒げることなく、ハデスは静かに言う。
「この距離で、あれを制御し続けられるとは思えない」
パペットは壁にもたれながら這うように移動し、歯を食いしばって叫び声をこらえた。
(クソが……)
(たった数秒で戦局を支配しやがった。これが“最も危険な男”と呼ばれる理由か……この傷のまま戦えば、確実に死ぬ)
「それで終わりか?」
ハデスが、ゆっくりと歩み寄る。
「ブラックライツの名が泣くな」
パペットの唇が笑みの形に歪む。痛みを知らぬ狂気のように。
「また会おう……冥界の神よ。次は、油断しない」
だが――返答は、剣だった。
ハデスは、ほぼ瞬間移動のような速度でパペットの目の前に現れると、真下に振り下ろす斬撃を放った。
――ドオォォン!!
地割れが走る。
ヘルヘイム全体を引き裂くような大地の亀裂が、壁をも飲み込みながら広がっていく。
だが、そこにパペットの姿はなかった。
遥か遠く。
砕けた岩の上に、傷だらけの身体を引きずりながらも、パペットはなお笑っていた。
「また……会えるさ」
血まみれの手を地面につける。
――ドクン。
その瞬間、漆黒の脈動が波紋のように広がっていく。
ヘルヘイム全体が――震えた。
柱が砕け、洞窟が崩れ、天井から無数の岩が落ちてくる。
世界が崩壊を始めた。
「クッ……!」
ハデスは低く唸った。
パペットは、ズタズタの体でポータルをくぐる。
だがその顔には、恍惚ともいえる表情が浮かんでいた。
「じゃあな……冥界の神よ」
黒き断片の闇に包まれながら、パペットは姿を消した。
ハデスはしばらくその場に立ち尽くしていた。
呼吸は整っていたが、脈は激しく打っていた。
(追うべきか……?)
拳を握りしめながら思考する。
(……いや、今は――)
振り返る。
そこには、まだ生きている二人の姿があった。
エデンと……アイザック。
そしてそれだけで、父としては――十分だった。
ポータルの光が消え、パペットは闇に飲まれるように姿を消した。
壊れた笑いと、なおも残る不穏な脅威を背に――。
ハデスは、ただ黙って立ち尽くしていた。
そこに勝利はなかった。安堵もなかった。
残されたのは――瓦礫の山だけ。
ヘルヘイムの壁が震える。
頭上から岩が降り注ぎ、地面は裂け、大地は崩れる。
一瞬の猶予も与えず、ハデスは身を屈め、瀕死のアイザックとエデンの身体を慎重に抱き上げる。
片方は意識を失い、もう片方は……微かに息をしているだけ。
だがその時。
――かすかな音。
――途切れそうな呼吸。
ハデスは即座に振り返った。
瓦礫と血の中、イッスがまだ生きていた。
「何してるのよ……」
命の灯が消えかけた声で、イッスが呟いた。
「さっさと……行きなさい……」
「それはできない」
ハデスは静かに近づく。
「何を……言って……」
咳と共に、真紅の雫が岩を染める。
「このままじゃ……ヘルヘイムに……潰される……」
返事の代わりに、ハデスは彼女をしっかりと背中に担ぎ、シャツの一部を裂いて固定する。
「しっかり掴まっていろ」
前を見据えたまま、彼は言った。
「馬鹿ね……放っておいて……」
「お前がこの子たちにしたことを考えれば、死なせるには……まだ早すぎる」
イッスの顔に、疲れ切ったような苦笑が浮かんだ。
「本当に……迷惑な男ね……」
「その通りだな……俺はずっとそうだった」
彼女が背にしがみつき、ハデスは走る。
迫る影。追う裂け目。
崩れ落ちる黒曜石の柱。
叫ぶように鳴動するヘルヘイムの空。
終わりなき時間。
乱れた呼吸。
そして――最後の跳躍。
……静寂。
冥界の神は、地上に膝をついて崩れ落ちた。
三人の身体を守りながら。
地上の空気は違っていた。
だが、そこにも喪失の匂いが漂っていた。
「……どうして?」
イッスの声は、もはや囁きのように弱々しかった。
ハデスは彼女を見つめた。
「何がだ?」
「どうして……助けたの?」
「せめて……借りを返したかっただけだ」
イッスは短く笑った。
それは、風に消えそうな吐息のようだった。
「やっぱり……下手くそね……気持ちを伝えるの……」
「……ああ」
「でももう遅いわ……」
「そんなこと……言うな……」
「パペットに……内臓を全部潰されたのよ……」
その声は震え、消えかけていた。
「もう……時間がないの……」
ハデスは首を横に振った。
皮膚の下で怒りと絶望が沸き立つ。
「黙れ……必ず助ける……どんな手を使ってでも……自由に生きられるようにしてやる」
「もういいの……」
イッスの目が優しく、懐かしげな色に染まる。
「今が……夢の中みたいなのよ……」
「夢?」
「ええ……」
霞む瞳の中で、微かな微笑が浮かぶ。
「初めて……三人が一緒にいるから……」
口元から血が再び溢れる。
朱色の線が頬を伝う。
「イッス……」
「どうやら……あの子……友達を連れてきたみたい……」
その声はもう、風のように儚かった。
「まだだ……」
ハデスの声が震える。
「まだ……終わらせない……」
「もう……時間がないの……」
冥界の神は、彼女の手を握った。
「何でも言ってくれ……最後に……」
「守ってあげて……」
「私たちの子を……連れて行かれないように……あいつらには……触れさせないで……」
「……あいつら? ブラックライツのことか? まさか……目的を知って……?」
イッスの瞳が静かに閉じられる。
呼吸が――止まる。
「全部……お願いね……」
そして、沈黙。
声も。
呻きも。
命の音も――すべてが、消えた。
「イッス……?」
沈んだ声が、虚空に消える。
「イッス……!? やめろ……行くな……!」
だが、もう遅かった。
彼女の心の最奥に――一つの映像が浮かぶ。
腕に抱く、小さな命。
赤ん坊。
あの子。
あの光。
『元気でね……私の大切な子……』
イッスの意識は、完全に消えた。
ハデスの体が震える。
歯を食いしばり、叫びを押し殺す。
今は――痛みに飲まれている暇などない。
まだ……終わっていないのだから。
痛みは身体からではなく確信から生まれることもあります。自分がこれまで持っていた、あるいは信じてきたすべてが、もはや十分ではないという残酷な認識から。
エデンはいろいろなものを見てきました。人生を始めたばかりの人にとっては多すぎる。しかし、時間や傷では学べないことがあります。それは、孤独であることがどういうことかということです。
なぜなら、本当の地獄は永遠の火の燃える場所ではなく、壊れた良心の場所だからです。空っぽの心。果たされなかった約束。
そして今、すべてを飲み込もうとする闇の中で、誰かが目を開く。世界をあるがままに見るのではなく、破壊された世界を見るのです。
なぜなら、希望がなくなったとき、愛が十分でなくなったとき、怒りだけが残ったとき、魂の中に形成される怪物よりも大きな怪物は存在しないからです。
新たな悪魔が目覚めようとしている。
しかし、異星の影から生まれたものではありません。
しかし、それは常にそこにあった。
眠っている。
期待して。
出血。
——————————————————————————————————————
ヘルヘイムの影が震える。イッスはエデンの前に立ち塞がり、その声には決意と哀しみが混ざっていた。
「最後のチャンスをあげるわ」
彼女はかすかなため息を漏らしながら告げる。
「私たちに加わるか……それとも、力尽くで連れて行くか」
エデンは迷った。言葉が喉でつかえる。
「僕は……」
だが、その答えは許されなかった。
――ビィィィィィン……
空気が震えた。
裂け目が現れ、ヘルヘイムの空間が裂かれる。まるで新しい傷がこの世界に刻まれたかのように。
イッスは即座に振り返る。
「何よ、これは……?」
裂け目の奥から、痩せた、優雅な影が歩み出る。
存在そのものが異質すぎて、周囲の空気すら避けているようだった。
その足音は聞こえないのに、足跡の一つ一つが空間に傷を残す。
「お前……」
イッスは怒りをこらえた声で呟く。
「……何しに来たのよ、パペット」
現れた男は不気味なまでに丁寧な笑みを浮かべる。
「ちょっとした予定変更があってね」
まるで天気の話でもするかのような口調だった。
「予定変更?」
イッスが一歩踏み出す。
「何のこと?」
「君が勝手に動いたのを、ボスは快く思っていない。だから、僕が来た。彼の意思を実現するために」
その声は穏やかすぎて、逆に寒気を呼ぶ。
エデンは沈黙のまま見ていた。
(この気配……彼らと同じ……ブラックライツの――)
イッスは目を細める。
「つまりどういう意味?」
答えは一瞬で来た。
パペットの指先が動いた時には、すでにイッスの腹が貫かれていた。
赤い血が空中に広がる。
彼女の膝が地を打ち、顔から血の気が引いていく。
「何を……したの……?」
イッスが震える唇で絞り出す。
「申し訳ないね」
パペットは演技じみた悲しみを浮かべながら言う。
「でも、誰もボスの上に立てない。彼の言葉は絶対だ。もし神でなければ、前に出る者は殺される」
イッスの体が地に伏す。
血が地面に広がっていく。
「母さん!!!」
エデンの絶叫が、静寂を切り裂く。
パペットはゆっくりと彼に向き直る。
「さあ……任務の時間だ。神よ、あなたを“本当の場所”へとお連れする」
だが、エデンの口からは言葉ではなく――
黒いエネルギーが彼の体から溢れ出す。
鎖が音を立てて弾け、彼の周囲に荒れ狂う嵐が巻き起こる。
「……美しい」
パペットは恍惚とした声で呟く。
「これが……我らが神の力……」
そして、エデンの内なる世界。
そこに響くのは、自分のものではない笑い声だった。
「ほぉ……戻ってきたのか」
「……黙れ」
「その目……いいねぇ」
「力をくれ。どうすれば得られる?」
エデンの声は鋭く、躊躇いがなかった。
だが別の声が割り込む。
老いた、荒れた声だ。
「それは許さん」
「黙れ。許可なんて求めてない」
「お前は……祖父よりも無礼だな」
「その名を出すな!!!」
エデンは叫び、最初の声へと戻る。
「答えろ」
その声が笑う。
「俺の力は……弱者のものではない。使えば死ぬぞ?」
「それがどうした」
「……好きにしろ」
老いた声が嘆息する。
「だが、その悪魔には触れさせん」
「邪魔するな」
エデンの声は、もはや崩れていた。
「あいつを……殺す。何を失っても構わない」
その瞬間――
鎖が砕ける音が鳴り響く。
「俺の番だ」
その声は、背筋が凍るほど冷たい笑みと共に。
――現実へ戻る。
エデンの瞳は、すでに“彼”のものではなかった。
赤が全てを支配する。
パペットの息が荒くなる。
(なんてことだ……これが“我らの神”の力……)
「さあ……お言葉を、わが神よ――」
だが言葉の途中で拳が顔面に叩き込まれる。
パペットの体が遠くへ吹き飛び、壁に激突する。
地面を転がりながらも、まだ笑っている。
「……素晴らしい……」
彼は血を吐きながら呟く。
その身体に、今度は漆黒のエネルギー球が炸裂する。
彼を壁ごと押し潰す。
エデンが歩みを進める。
ゆっくりと。だが、確実に。
エデンの足音が、砕けた岩の軋みと重なって響く。
真っ赤に染まったその瞳は、壁に半ば埋まったパペットの体から一瞬たりとも離れない。
「そうだ!そうだぁ!!」
ファナティックな笑い声を上げるパペット。
「これだ…これを待っていたんだよ!見せてくれ…すべてを!我が神よ…その力を!」
だが、エデンは一言も発さない。ただ、動く。
ためらいなく首根っこを掴み、軽々と持ち上げると、彼の頭を壁に何度も何度も叩きつける。
ゴン、ゴン、ゴン……
鈍い音と共に、赤黒い血がパペットの額から滴り落ちる。
それでも――笑っていた。
床へと叩きつけられると、次は拳の嵐。
一発、二発、三発、十発……そのすべてが深く、容赦ない。
敵の身体は、まるで地面が飲み込むように、徐々に沈んでいく。
しかし――声はない。ただの、笑い。
空っぽな、狂った、笑い声。
やがてエデンは手を止め、息を荒げながら相手を見下ろす。
剣の柄を握りしめ、ためらいなく振り下ろす。
刃が真っ直ぐに――頭を狙って。
――ズバッ。
だが、何かが…おかしい。
パペットの頭は遠くに転がっている。だが、その唇が、動いた。
「……すみませんね、我が神よ」
皮肉たっぷりの声が響く。
「楽しい時間は、もうおしまいです。今度は……僕の番だ」
異常な速度で立ち上がるパペット。
エデンの顔を手で押さえつけ、そのまま地面に叩きつける。
「預言者は理解してくれるさ」
淡々とした声でそう言い、次の瞬間――
連打。
拳、膝、足――容赦ない暴力の雨が、エデンに降り注ぐ。
彼は立ち上がろうとするが、腕が掴まれ――首に一撃。
エデンの体は宙を舞い、地面に転がる。
その身を包んでいた“悪魔の力”が、ゆっくりと…消えていく。
闇。
血。
痛み。
彼を包んでいた力が、風に舞う灰のように散っていく。
「ま、でも……」
パペットは唇の血を拭いながら言う。
「今のお前は……あまりに弱すぎる。相手にならないよ」
エデンは血を吐きながら、思う。
(本当に…こんなにも弱いのか? 母さんの仇すら、取れないのか?)
その心の中。
嘲るような笑い声が響く。
「何してんだ、クソ悪魔が!!」
怒りに満ちた“16番”の声が怒鳴る。
「まさか、本気で力を渡すと思ったか?」
悪魔の声が返す。
「こいつが死ぬのを見たくてね。無価値だよ、このガキは」
「テメェ……」
そして――通信が途切れた。
現実へ。
「さて……」
パペットは一歩下がりながら呟く。
「そろそろ行こうか」
だが――その瞬間。
――ズブッ!
腹部を貫く剣。
口元から血が噴き出す前に、声が出ない。
彼は目を落とし、自分の赤く染まった手を見る。
「……なんだ、これは……?」
そして、目の前に――現れた。
漆黒の鎧を纏った男。
その存在は、畏怖と静寂を伴っていた。
「……遅れてすまないな、エデン」
冷たい声が響く。
――ハデスだった。
パペットは血を大量に吐き出しながらよろめく。
その体は傷の衝撃で震えていたが、唇にはまだ傲慢さが残っていた。
「まさか……」
かすれた声で呟きながら顔を上げる。
「冥界の神ご本人が…ここまで足を運ぶとはね」
ヘルヘイムの闇を吸い込むような漆黒の鎧に身を包んだハデスは、氷のような冷静さで彼を見下ろしていた。
「父親というものは……息子のためなら、なんでもするものだ」
言葉の余韻を待たずして、動きが起こる。
影の中から、ヴァリとヴェの人形が異常な速度で襲いかかる。
ハデスは、まだパペットの腹に突き刺さっていた剣を一気に引き抜き、そのまま回転させて迎撃した。
衝突は凄まじいものだった。
金属が金属を裂き、力が精密さとぶつかり合う。
ヘルヘイムの廃墟は、衝撃のたびに大きく揺れた。
(この男……)
蹴りをかわしつつ、素早く反撃の突きを繰り出しながらハデスは考える。
(人形をここまで自在に操るとは……なるほど、ブラックライツの幹部と呼ばれるだけのことはある)
隙を突いて、ハデスは剣に波動を込めて放つ。
ヴァリとヴェの人形たちは布の人形のように吹き飛ばされ、遥か遠くの壁を貫いた。
「たとえ強かろうと…」
声を荒げることなく、ハデスは静かに言う。
「この距離で、あれを制御し続けられるとは思えない」
パペットは壁にもたれながら這うように移動し、歯を食いしばって叫び声をこらえた。
(クソが……)
(たった数秒で戦局を支配しやがった。これが“最も危険な男”と呼ばれる理由か……この傷のまま戦えば、確実に死ぬ)
「それで終わりか?」
ハデスが、ゆっくりと歩み寄る。
「ブラックライツの名が泣くな」
パペットの唇が笑みの形に歪む。痛みを知らぬ狂気のように。
「また会おう……冥界の神よ。次は、油断しない」
だが――返答は、剣だった。
ハデスは、ほぼ瞬間移動のような速度でパペットの目の前に現れると、真下に振り下ろす斬撃を放った。
――ドオォォン!!
地割れが走る。
ヘルヘイム全体を引き裂くような大地の亀裂が、壁をも飲み込みながら広がっていく。
だが、そこにパペットの姿はなかった。
遥か遠く。
砕けた岩の上に、傷だらけの身体を引きずりながらも、パペットはなお笑っていた。
「また……会えるさ」
血まみれの手を地面につける。
――ドクン。
その瞬間、漆黒の脈動が波紋のように広がっていく。
ヘルヘイム全体が――震えた。
柱が砕け、洞窟が崩れ、天井から無数の岩が落ちてくる。
世界が崩壊を始めた。
「クッ……!」
ハデスは低く唸った。
パペットは、ズタズタの体でポータルをくぐる。
だがその顔には、恍惚ともいえる表情が浮かんでいた。
「じゃあな……冥界の神よ」
黒き断片の闇に包まれながら、パペットは姿を消した。
ハデスはしばらくその場に立ち尽くしていた。
呼吸は整っていたが、脈は激しく打っていた。
(追うべきか……?)
拳を握りしめながら思考する。
(……いや、今は――)
振り返る。
そこには、まだ生きている二人の姿があった。
エデンと……アイザック。
そしてそれだけで、父としては――十分だった。
ポータルの光が消え、パペットは闇に飲まれるように姿を消した。
壊れた笑いと、なおも残る不穏な脅威を背に――。
ハデスは、ただ黙って立ち尽くしていた。
そこに勝利はなかった。安堵もなかった。
残されたのは――瓦礫の山だけ。
ヘルヘイムの壁が震える。
頭上から岩が降り注ぎ、地面は裂け、大地は崩れる。
一瞬の猶予も与えず、ハデスは身を屈め、瀕死のアイザックとエデンの身体を慎重に抱き上げる。
片方は意識を失い、もう片方は……微かに息をしているだけ。
だがその時。
――かすかな音。
――途切れそうな呼吸。
ハデスは即座に振り返った。
瓦礫と血の中、イッスがまだ生きていた。
「何してるのよ……」
命の灯が消えかけた声で、イッスが呟いた。
「さっさと……行きなさい……」
「それはできない」
ハデスは静かに近づく。
「何を……言って……」
咳と共に、真紅の雫が岩を染める。
「このままじゃ……ヘルヘイムに……潰される……」
返事の代わりに、ハデスは彼女をしっかりと背中に担ぎ、シャツの一部を裂いて固定する。
「しっかり掴まっていろ」
前を見据えたまま、彼は言った。
「馬鹿ね……放っておいて……」
「お前がこの子たちにしたことを考えれば、死なせるには……まだ早すぎる」
イッスの顔に、疲れ切ったような苦笑が浮かんだ。
「本当に……迷惑な男ね……」
「その通りだな……俺はずっとそうだった」
彼女が背にしがみつき、ハデスは走る。
迫る影。追う裂け目。
崩れ落ちる黒曜石の柱。
叫ぶように鳴動するヘルヘイムの空。
終わりなき時間。
乱れた呼吸。
そして――最後の跳躍。
……静寂。
冥界の神は、地上に膝をついて崩れ落ちた。
三人の身体を守りながら。
地上の空気は違っていた。
だが、そこにも喪失の匂いが漂っていた。
「……どうして?」
イッスの声は、もはや囁きのように弱々しかった。
ハデスは彼女を見つめた。
「何がだ?」
「どうして……助けたの?」
「せめて……借りを返したかっただけだ」
イッスは短く笑った。
それは、風に消えそうな吐息のようだった。
「やっぱり……下手くそね……気持ちを伝えるの……」
「……ああ」
「でももう遅いわ……」
「そんなこと……言うな……」
「パペットに……内臓を全部潰されたのよ……」
その声は震え、消えかけていた。
「もう……時間がないの……」
ハデスは首を横に振った。
皮膚の下で怒りと絶望が沸き立つ。
「黙れ……必ず助ける……どんな手を使ってでも……自由に生きられるようにしてやる」
「もういいの……」
イッスの目が優しく、懐かしげな色に染まる。
「今が……夢の中みたいなのよ……」
「夢?」
「ええ……」
霞む瞳の中で、微かな微笑が浮かぶ。
「初めて……三人が一緒にいるから……」
口元から血が再び溢れる。
朱色の線が頬を伝う。
「イッス……」
「どうやら……あの子……友達を連れてきたみたい……」
その声はもう、風のように儚かった。
「まだだ……」
ハデスの声が震える。
「まだ……終わらせない……」
「もう……時間がないの……」
冥界の神は、彼女の手を握った。
「何でも言ってくれ……最後に……」
「守ってあげて……」
「私たちの子を……連れて行かれないように……あいつらには……触れさせないで……」
「……あいつら? ブラックライツのことか? まさか……目的を知って……?」
イッスの瞳が静かに閉じられる。
呼吸が――止まる。
「全部……お願いね……」
そして、沈黙。
声も。
呻きも。
命の音も――すべてが、消えた。
「イッス……?」
沈んだ声が、虚空に消える。
「イッス……!? やめろ……行くな……!」
だが、もう遅かった。
彼女の心の最奥に――一つの映像が浮かぶ。
腕に抱く、小さな命。
赤ん坊。
あの子。
あの光。
『元気でね……私の大切な子……』
イッスの意識は、完全に消えた。
ハデスの体が震える。
歯を食いしばり、叫びを押し殺す。
今は――痛みに飲まれている暇などない。
まだ……終わっていないのだから。
0
あなたにおすすめの小説
祈りの果てに ― 無限の箱庭で笑う者 ―
酒の飲めない飲んだくれ
ファンタジー
俺は一度、終わりを迎えた。
でも――もう一度だけ、生きてみようと思った。
女神に導かれ、空の海を旅する青年。
特別な船と、「影」の船員たちと共に、無限の空を渡る。
絶望の果てに与えられた“過剰な恩恵”。
それは、ひとりの女神の「願い」から生まれたものだった。
彼の旅路はやがて、女神の望みそのものを問い直す。
――絶望の果て、その先から始まる、再生のハイファンタジー戦記。
その歩みが世界を、そして自分自身を変えていく。
これは、ただの俺の旅の物語。
『祈りの果てに ― 無限の箱庭で笑う者 ―』
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
モブ高校生と愉快なカード達〜主人公は無自覚脱モブ&チート持ちだった!カードから美少女を召喚します!強いカード程1癖2癖もあり一筋縄ではない〜
KeyBow
ファンタジー
1999年世界各地に隕石が落ち、その数年後に隕石が落ちた場所がラビリンス(迷宮)となり魔物が町に湧き出した。
各国の軍隊、日本も自衛隊によりラビリンスより外に出た魔物を駆逐した。
ラビリンスの中で魔物を倒すと稀にその個体の姿が写ったカードが落ちた。
その後、そのカードに血を掛けるとその魔物が召喚され使役できる事が判明した。
彼らは通称カーヴァント。
カーヴァントを使役する者は探索者と呼ばれた。
カーヴァントには1から10までのランクがあり、1は最弱、6で強者、7や8は最大戦力で鬼神とも呼ばれる強さだ。
しかし9と10は報告された事がない伝説級だ。
また、カードのランクはそのカードにいるカーヴァントを召喚するのに必要なコストに比例する。
探索者は各自そのラビリンスが持っているカーヴァントの召喚コスト内分しか召喚出来ない。
つまり沢山のカーヴァントを召喚したくてもコスト制限があり、強力なカーヴァントはコストが高い為に少数精鋭となる。
数を選ぶか質を選ぶかになるのだ。
月日が流れ、最初にラビリンスに入った者達の子供達が高校生〜大学生に。
彼らは二世と呼ばれ、例外なく特別な力を持っていた。
そんな中、ラビリンスに入った自衛隊員の息子である斗枡も高校生になり探索者となる。
勿論二世だ。
斗枡が持っている最大の能力はカード合成。
それは例えばゴブリンを10体合成すると10体分の力になるもカードのランクとコストは共に変わらない。
彼はその程度の認識だった。
実際は合成結果は最大でランク10の強さになるのだ。
単純な話ではないが、経験を積むとそのカーヴァントはより強力になるが、特筆すべきは合成元の生き残るカーヴァントのコストがそのままになる事だ。
つまりランク1(コスト1)の最弱扱いにも関わらず、実は伝説級であるランク10の強力な実力を持つカーヴァントを作れるチートだった。
また、探索者ギルドよりアドバイザーとして姉のような女性があてがわれる。
斗枡は平凡な容姿の為に己をモブだと思うも、周りはそうは見ず、クラスの底辺だと思っていたらトップとして周りを巻き込む事になる?
女子が自然と彼の取り巻きに!
彼はモブとしてモブではない高校生として生活を始める所から物語はスタートする。
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
一般トレジャーハンターの俺が最強の魔王を仲間に入れたら世界が敵になったんだけど……どうしよ?
大好き丸
ファンタジー
天上魔界「イイルクオン」
世界は大きく分けて二つの勢力が存在する。
”人類”と”魔族”
生存圏を争って日夜争いを続けている。
しかしそんな中、戦争に背を向け、ただひたすらに宝を追い求める男がいた。
トレジャーハンターその名はラルフ。
夢とロマンを求め、日夜、洞窟や遺跡に潜る。
そこで出会った未知との遭遇はラルフの人生の大きな転換期となり世界が動く
欺瞞、裏切り、秩序の崩壊、
世界の均衡が崩れた時、終焉を迎える。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる