244 / 668
第7章 メルを配信者にしよう
第244話 奈良ホテルは懐が広い
貸衣装屋の入ったバスターミナルにタクシーを呼ぶという荒技で(タクシー乗車場は無い)和服に身を包んだ僕らは奈良ホテルへと移動した。
ちなみに地元の僕が助手席に座ったけど、ここから奈良ホテルが分からないタクシー運転手いる???
バスターミナルから公園の間を抜けるわりと広い道路を南へと進む。
ここの県庁東交差点は、名古屋と奈良を結ぶ一般道という位置づけの実質無料高速道路『名阪国道』を天理インターチェンジで降りて北上し、やはり無料で大阪へ抜けられる『阪奈道路』へと繋がる交差点に当たる。
つまり大阪―名古屋間を無料で通行しようと思うと、どうしてもこの道を通ることになるため、通行量が多い上にトラックが多い。
名阪国道の通称Ωカーブはマジで重大事故が多発するから、名古屋から奈良に向けて名阪国道に初めて乗ると言う人は、自らの速度超過に加え、後ろに大型トラックがいないように注意したほうがいい。
名古屋方面から高速道路感覚で比較的真っ直ぐな道をずっと走ってくると、奈良市街に向けた長い下りで、一般道基準の急カーブが連続するので、油断してると死ぬ。いや、本当に死にます。いっぱい死んでるので、本当に気を付けて。
閑話休題。
だからこの辺はトラックが多いんだよなあと思った瞬間には、もう奈良ホテルの入り口に到着していた。
到着していたと言っても道路から建物は見えない。
緩やかにカーブした入路が奈良ホテルを外界から遮断しているからだ。
なんていうの?
例えば正門から建物までに道があるみたいな華族の屋敷シーンとかにありそうな表現が、本当にそのまま実存して現れるのがここである。
大きな看板なんかもない。
比較的小さな、石碑みたいものに小さく奈良ホテルと書かれている。
枝を払った丸太が門の代わりに建ててあり、右側に[奈良ホテル]、左側に[聖ラファエル教会]と書かれている。
聖ラファエル教会?
突然のヨーロッパ風に頭が混乱する。
奈良ホテルみたいな如何にも日本の伝統重視ですみたいなところに、聖ラファエル教会みたいな名前が混じってくるものだろうか?
僕が首を捻っている間にタクシーはゆっくりと入路を進んでいく。
教会っぽい建物は特に見えないけどなあ。
というか、送迎バスの乗降場が入路の外にあったから、別に歩いて来ても良かったな、これ。
いや、近鉄奈良駅から貸衣装屋までの距離よりちょっと遠い。
雪駄で歩くのはちょっと辛いかも。
タクシーは古風で和一辺倒ではなく、和モダンな感じの建物の前で止まる。
ワンメーターでごめんね。
いや、ここまで近いと逆に時間効率がいいかもしれないけど。
咲良社長がカードで支払って、僕はタクシーから降りた。
メル側のドアは勝手に開いたが、運転手が飛び出すように車から出て、咲良社長側のドアを手で開けた。
「ありがとう」
にっこりと笑って完璧な所作でタクシーを降りる咲良社長に運転手は一瞬見蕩れ、慌てて頭を下げた。
「ご利用ありがとうございました」
その声を背にエントランスから中に入るとその雰囲気に圧倒される。
まるで違う時代に迷い込んでしまったようだ。
こういうのって大正浪漫と言うやつだろうか。
和寄りの和洋折衷で独特の雰囲気がある。
ホテルというと洋風で、旅館が和風という思い込みが、ここで混じり合って奈良ホテルという形が完成形として提供されている。
僕らも一緒に入ってきて良かったのかな?
外で待ってたほうが良くない?
とは言え、今更振り返って出て行くのもおかしい。
「ようこそお越しくださいました」
そう言い終わってからフロントの女性が僕らに向けて頭を下げた。
咲良社長はにっこりと微笑み、女性が顔を上げるのを静かに待った。
「お昼頃にお電話で予約させていただいた花伝と申します」
「お待ちしておりました。花伝様。ご予約を確かに承っております。恐れ入りますが、ご本人様であることの確認のため身分証をご提示いただけますでしょうか?」
「免許証でいいかしら? カズヤくん、鞄から財布を取ってもらえる?」
荷物持ちと化していた僕は、女性の鞄を勝手に開けていいものか一瞬悩んだけど、ビジネスバッグだし大丈夫だろうと思って、その中から財布を取り出した。
名刺入れより一回り大きいくらいのものだけど、これ本当に財布かな?
そう思って咲良社長の顔を窺うが、にっこりと笑ってちょっとだけ手を伸ばしてくれたので、安心して渡す。
てっきり札束が入った長財布でも出てくるのかと思っていたから意外だ。
びっくりさせられなかったのが逆に意外だ。
咲良社長は財布から免許証を取り出してフロントスタッフに渡した。
スタッフは思ったよりじっくりと免許証を確認して、咲良社長に返した。
「ありがとうございます。確認いたしました。ご宿泊は本日より御一人様一泊、ガーデンビューのデラックスルームで間違いございませんか?」
「はい、それでお願いいたします」
「クレジットカードでのお支払いと伺っております。カードをお預かりしてよろしいでしょうか?」
「どうぞ」
咲良社長が渡した黒いカードをフロントスタッフは受け取って、機械に通して返却した。
「ありがとうございます。お部屋の準備が整っております。お連れ様にはラウンジでお待ちいただくようにさせていただいてもよろしいですか?」
「ええ。よろしくお願いします」
「ではお部屋へはポーターがご案内いたします。お荷物をお預かりしてもよろしいでしょうか?」
「その前にコンシェルジュの方と話がしたいのだけどいいかしら?」
「ご用件を伺ってもよろしいですか?」
「実は先ほどスーツを鹿に汚されてしまったの。今は衣装を借りている状態で。明日のための服を手配できるか相談したくて」
「承知いたしました。ではラウンジに伺うようにさせていただきます。ポーターに案内させますので、どうぞお寛ぎください。その他についてはコンシェルジュより改めてご説明させていただきます」
よく映画で見るようなあの如何にもなポーターの服装ではなく、今にも結婚式に出席できそうな準礼服の男性がいつの間にかそこにいた。
バカな!? 僕はレベル41の斥候職だぞ!?
「こちらへどうぞ」
男性の後に付いて咲良社長が静々と歩を進めるので僕らも付いていく。
庭園の見えるガラス張りのラウンジに案内されて、僕らは席に腰を下ろした。
「お飲み物をお持ちします。ご要望はございますか?」
メニューブックはないんですかね? なんでも出てくるってことぉ?
僕は無難にアイスコーヒーを注文。
咲良社長は「季節を感じられる冷たいもの」を注文する。
マジでなんでもええんかい!!
メルは果物のジュースを注文した。
ポーターが一礼して下がっていくけど、もうポーターの仕事じゃないよね。
----
こんなに色々要望が通るかどうかは分かりません。
これは架空の奈良ホテルです!!!!!!!」
あと聖ラファエル教会は結婚式用のチャペルだぞ。気付け!!!!
ちなみに地元の僕が助手席に座ったけど、ここから奈良ホテルが分からないタクシー運転手いる???
バスターミナルから公園の間を抜けるわりと広い道路を南へと進む。
ここの県庁東交差点は、名古屋と奈良を結ぶ一般道という位置づけの実質無料高速道路『名阪国道』を天理インターチェンジで降りて北上し、やはり無料で大阪へ抜けられる『阪奈道路』へと繋がる交差点に当たる。
つまり大阪―名古屋間を無料で通行しようと思うと、どうしてもこの道を通ることになるため、通行量が多い上にトラックが多い。
名阪国道の通称Ωカーブはマジで重大事故が多発するから、名古屋から奈良に向けて名阪国道に初めて乗ると言う人は、自らの速度超過に加え、後ろに大型トラックがいないように注意したほうがいい。
名古屋方面から高速道路感覚で比較的真っ直ぐな道をずっと走ってくると、奈良市街に向けた長い下りで、一般道基準の急カーブが連続するので、油断してると死ぬ。いや、本当に死にます。いっぱい死んでるので、本当に気を付けて。
閑話休題。
だからこの辺はトラックが多いんだよなあと思った瞬間には、もう奈良ホテルの入り口に到着していた。
到着していたと言っても道路から建物は見えない。
緩やかにカーブした入路が奈良ホテルを外界から遮断しているからだ。
なんていうの?
例えば正門から建物までに道があるみたいな華族の屋敷シーンとかにありそうな表現が、本当にそのまま実存して現れるのがここである。
大きな看板なんかもない。
比較的小さな、石碑みたいものに小さく奈良ホテルと書かれている。
枝を払った丸太が門の代わりに建ててあり、右側に[奈良ホテル]、左側に[聖ラファエル教会]と書かれている。
聖ラファエル教会?
突然のヨーロッパ風に頭が混乱する。
奈良ホテルみたいな如何にも日本の伝統重視ですみたいなところに、聖ラファエル教会みたいな名前が混じってくるものだろうか?
僕が首を捻っている間にタクシーはゆっくりと入路を進んでいく。
教会っぽい建物は特に見えないけどなあ。
というか、送迎バスの乗降場が入路の外にあったから、別に歩いて来ても良かったな、これ。
いや、近鉄奈良駅から貸衣装屋までの距離よりちょっと遠い。
雪駄で歩くのはちょっと辛いかも。
タクシーは古風で和一辺倒ではなく、和モダンな感じの建物の前で止まる。
ワンメーターでごめんね。
いや、ここまで近いと逆に時間効率がいいかもしれないけど。
咲良社長がカードで支払って、僕はタクシーから降りた。
メル側のドアは勝手に開いたが、運転手が飛び出すように車から出て、咲良社長側のドアを手で開けた。
「ありがとう」
にっこりと笑って完璧な所作でタクシーを降りる咲良社長に運転手は一瞬見蕩れ、慌てて頭を下げた。
「ご利用ありがとうございました」
その声を背にエントランスから中に入るとその雰囲気に圧倒される。
まるで違う時代に迷い込んでしまったようだ。
こういうのって大正浪漫と言うやつだろうか。
和寄りの和洋折衷で独特の雰囲気がある。
ホテルというと洋風で、旅館が和風という思い込みが、ここで混じり合って奈良ホテルという形が完成形として提供されている。
僕らも一緒に入ってきて良かったのかな?
外で待ってたほうが良くない?
とは言え、今更振り返って出て行くのもおかしい。
「ようこそお越しくださいました」
そう言い終わってからフロントの女性が僕らに向けて頭を下げた。
咲良社長はにっこりと微笑み、女性が顔を上げるのを静かに待った。
「お昼頃にお電話で予約させていただいた花伝と申します」
「お待ちしておりました。花伝様。ご予約を確かに承っております。恐れ入りますが、ご本人様であることの確認のため身分証をご提示いただけますでしょうか?」
「免許証でいいかしら? カズヤくん、鞄から財布を取ってもらえる?」
荷物持ちと化していた僕は、女性の鞄を勝手に開けていいものか一瞬悩んだけど、ビジネスバッグだし大丈夫だろうと思って、その中から財布を取り出した。
名刺入れより一回り大きいくらいのものだけど、これ本当に財布かな?
そう思って咲良社長の顔を窺うが、にっこりと笑ってちょっとだけ手を伸ばしてくれたので、安心して渡す。
てっきり札束が入った長財布でも出てくるのかと思っていたから意外だ。
びっくりさせられなかったのが逆に意外だ。
咲良社長は財布から免許証を取り出してフロントスタッフに渡した。
スタッフは思ったよりじっくりと免許証を確認して、咲良社長に返した。
「ありがとうございます。確認いたしました。ご宿泊は本日より御一人様一泊、ガーデンビューのデラックスルームで間違いございませんか?」
「はい、それでお願いいたします」
「クレジットカードでのお支払いと伺っております。カードをお預かりしてよろしいでしょうか?」
「どうぞ」
咲良社長が渡した黒いカードをフロントスタッフは受け取って、機械に通して返却した。
「ありがとうございます。お部屋の準備が整っております。お連れ様にはラウンジでお待ちいただくようにさせていただいてもよろしいですか?」
「ええ。よろしくお願いします」
「ではお部屋へはポーターがご案内いたします。お荷物をお預かりしてもよろしいでしょうか?」
「その前にコンシェルジュの方と話がしたいのだけどいいかしら?」
「ご用件を伺ってもよろしいですか?」
「実は先ほどスーツを鹿に汚されてしまったの。今は衣装を借りている状態で。明日のための服を手配できるか相談したくて」
「承知いたしました。ではラウンジに伺うようにさせていただきます。ポーターに案内させますので、どうぞお寛ぎください。その他についてはコンシェルジュより改めてご説明させていただきます」
よく映画で見るようなあの如何にもなポーターの服装ではなく、今にも結婚式に出席できそうな準礼服の男性がいつの間にかそこにいた。
バカな!? 僕はレベル41の斥候職だぞ!?
「こちらへどうぞ」
男性の後に付いて咲良社長が静々と歩を進めるので僕らも付いていく。
庭園の見えるガラス張りのラウンジに案内されて、僕らは席に腰を下ろした。
「お飲み物をお持ちします。ご要望はございますか?」
メニューブックはないんですかね? なんでも出てくるってことぉ?
僕は無難にアイスコーヒーを注文。
咲良社長は「季節を感じられる冷たいもの」を注文する。
マジでなんでもええんかい!!
メルは果物のジュースを注文した。
ポーターが一礼して下がっていくけど、もうポーターの仕事じゃないよね。
----
こんなに色々要望が通るかどうかは分かりません。
これは架空の奈良ホテルです!!!!!!!」
あと聖ラファエル教会は結婚式用のチャペルだぞ。気付け!!!!
あなたにおすすめの小説
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
私の大好きな彼氏はみんなに優しい
hayama_25
恋愛
柊先輩は私の自慢の彼氏だ。
柊先輩の好きなところは、誰にでも優しく出来るところ。
そして…
柊先輩の嫌いなところは、誰にでも優しくするところ。
人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。
魔法使いが無双する異世界に転移した魔法の使えない俺ですが、陰陽術とか武術とか魔法以外のことは大抵できるのでなんとか死なずにやっていけそうです
忠行
ファンタジー
魔法使いが無双するファンタジー世界に転移した魔法の使えない俺ですが、陰陽術とか武術とか忍術とか魔法以外のことは大抵できるのでなんとか死なずにやっていけそうです。むしろ前の世界よりもイケてる感じ?
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位