年下殿下の溺愛~俺は意地でも勝つつもり~

ありと

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ディーノとサヴィンの独り言 3 ※微

ディーノside~



「好きだ。サヴィン、お前が好きだ」

「ーーーっ・・・ぅんっ俺も・・」



・・・ああ、やっと想いを告げられ手に入れた。
俺のなけなしの理性と自制で、サヴィンが逃げられるようにぎりぎりの隙間を与えた。
それでも彼は、自分の意思でその隙間を埋めて俺の腕に堕ちて来た。

俺の・・・彼が欲しい気持ちが抑えきれず、腕の中に囲い込み唇を奪う方が先行してしまった。
余裕などない告白コトバに、我ながら随分と煮詰まっていたのだと呆れる。

踵を上げ、俺に口付けている彼の背に腕を回し、ようやく抱き締める事が出来た喜びが込み上げる。
可愛らしい口付けキスをする彼に、そのまま壁に押し付けるように覆い被さり逃がさない様に囲い込む。
そのまま、舌で唇をつっと撫でれば素直に開いた隙間にするりと割り込み、差し出される彼の舌を絡め取り口内を犯す。

「・・・ふっ・・ぅんっ・・っん・・」

息継ぎで漏れる鼻に掛かった声が、何とも堪らない。上顎や舌を舐め上げれば、此方にも同じ様に愛撫してくる彼は、それなりの経験を感じさせる。
・・・彼の過去を詮索はしないが、相手がそれなりの人数いることは、長い付き合いで承知している。

まあ、そんな人数をこなすまで彼を捕えられなかった、自分の手腕と度量の無さにこそ咎があるのだ。



思えばサヴィンに対する想いが後輩の同僚に向けられる類のモノではないと気付いたのは、彼が侍従として殿下に仕えて1年が過ぎた頃だった。

それからかなりの年月が過ぎ、生来の感情が出ない顔の為か誰にもそれを気付かれぬまま、俺は侍従頭に彼は俺の補佐として殿下にお仕えしていた。
そんな中、想い人と心を通わせた殿下に、誰にも気付かれていない筈の想いを指摘され、あろうことか事ある度に殿下にご配慮頂く事態になった。
・・・それも、一度や二度ではないのだ。毎回“腹を括れ、モノにしろ決めろ”と言われてきた。

ーーーどのような意図で、殿下が俺の想いを後押しなされるのかは判らない。それでも俺自身がもう後戻りの出来ない行動を取れば、もし拒絶されようとも殿下への面目は立つだろうと思ってきた。

・・・そんな先の無い筈の想いを燻らせる中で、ある時イオリが・・・殿下がサヴィンを個人的に好んでおられる・・・等と言う、恐ろしい誤解をした。

その件で、彼が俺に向ける気持ちが私と同様のモノであると確信するに至った事が、情けなくも臆病な自分にやっと行動を起こす勇気をくれた。

そうして、ようやく燻り続けてきた想いを遂げ、俺もサヴィンに求められる今に至った。 


口付けキスはお互いを求めて長く続き、どうしても彼の顔を見てそれを確認したい俺は彼の頬を撫で、キスの終わりを知らせる。

ーーーちゅぷっ・ん・・・ちゅっ・・・ーーー 

飲み込めなかった唾液を追って彼の口許に舌を這わせ、そこにもキスを落とす。

くったりと俺と壁に体を預けるサヴィンは、 シャツから覗く首筋まで朱く染めながら、呼吸を乱している。
顔が見たくて俯いている頬に掌を添えれば熱でもある様に熱く、そっと上向かせれば紅く熟れた頬に潤むスカイブルーの瞳と・・・口付けで紅く色付き濡れた唇。知り合ってから何年にもなるが、初めて見る淫らな・・・可愛い貌だ。

「・・・そんな可愛い貌をするんだな。知らなかった」

「俺はっ・・ディーノさんの笑った顔、初めて見ました」

こんな状況で、いう事はそれか?それにしても濡れた紅い唇が言葉を紡ぐのを見ると・・・また口付けをしたくなるな・・・

ふと、サヴィンの背が壁に預けられているのが目に入る・・・俺以外が・・無機物であっても、彼に触れて支えているのが気に入らない。
俺はサヴィンを抱く腕で彼をしっかり抱えると、くるりと回転して位置を交換し自分の背を壁に預け、サヴィンの躰を自分に乗せるようにぴたりと密着させる。

サヴィンが殿下に仕える6年間を共に過ごしてきたが、初めて触れる彼は細身でありながらもバランス良く筋肉のついた、な肢体をしていると知った。
常に殿下の側に控える者として、その御身をお守りする術を持ち、日々鍛練を重ねていると判る。
・・・その鍛えている筈の躰は、今はくったりと力の入らない無防備なままに俺に委ねられている。

「・・・っんぁっ!」

くったりと躰を凭れているが、俺の大腿に当たる彼の下腹部には・・・だけ力を持ち始めた、昂る硬いモノが育ちつつある。
軽く脚で擦り上げれば、びくりと躰を震わせ吐息混じりの甘い声が上がる。

・・・可愛いな。まだ執務室だというのに、箍が外れてしまいそうだ・・・参った・・・

サヴィンの躰は与えられた刺激に緊張するように固くなってしまったが、俺に凭れ全てを預けたままだ・・・拒みも逃げもしないんだな。

どんな表情かおをしているのか・・・俺の胸板に伏せられている彼の顎に手を掛け、抵抗しない事を確認して上向ける。

「・・・やはり可愛い表情かおをしているな・・・良いのか?このままだと、私のしたいように・・・してしまうぞ?」

上向かせたかおは先程と同じ様だが、明らかな欲情を滲ませたスカイブルーの瞳は熱っぽく潤んだまま俺を見つめ、ふんわりと笑う。

「・・・ディーノさんのしたいように・・・ですか?・・・シテください。俺、こんな風になれると思わなくて、もう、どうしたらいいのかわからないから・・・ディーノさんなら、いいです」

そう言って胸元に顔を擦り寄せ・・・俺の脚に自ら昂った下肢間の膨らみを押し当て、その刺激に“んんっ・・・”と声を漏らす。


なんだこれは・・・?!サヴィンはこんなに可愛いいヤツだったのか?!


今までも、仔犬みたいに懐いてかわいい奴だと思っていたが、貌も躰も・・・俺を一欠片も疑わずに全てを委ねる無防備さに、愛おしさと欲望を掻き立てられて堪らない。

・・・参ったな・・このままでは執務室こんな場所で抑えが利かなくなってしまう。

可愛らしく乱れ始めたサヴィンをもっと見たい・・・もっと乱して俺を刻み付けて全て上書きしてしまいたいが・・・くそっ・・場所を変えておくべきだった。
焦りで判断を誤るなど・・・間抜けにも程がある。


「サヴィン・・・あまり可愛い事を言ってくれるな。私が仕掛けたとは言え、ここは執務室殿下のテリトリーだぞ?・・・そんな貌と躰で自室まで戻れるか?」

「・・・?そんな顔と体って?」

お前・・・自分がどんなにエロ可愛い状態か分かってないのか?!”今ヤって来ました”と言わんばかりの色っぽいかおと躰をしてからにっ・・・!
ーーーっ・・・俺も興奮しすぎだな・・・自分の内面が乱れて使った事もない言葉を使用する始末だ・・・

俺は内心で呼吸を整え、自分を落ち着け自制を保つよう飛んでいた理性を働かせる。

「殿下が絶対に見せない・・・見たら処分されるであろう、プライベートスペースのイオリの貌・・・と言ったら分かりやすいか?躰は・・・状態、判るだろう?」

「イオリの?・・・っ!!」

潤み熱っぽいスカイブルーが何かを考えるように瞬き、思い至ったのだろう、ぼんやりと夢見るようなスカイブルーが、ぱっと目覚めたように澄みきった。

「あっ・・・俺っ・・そんなかおしてますか?どっどうしよう、スミマセン!!」

「・・・っくく・・ふぅ・・何故謝る?のは私だが?」

いつもの・・・執務室での仕事中のように謝るサヴィンに思わず笑ってしまう。
彼を乱したのは俺なのに。私に咎められたり注意を受けては謝罪するのは、彼の癖だな。

サヴィンは目を見開いて、俺を驚いたように見ている・・・何か驚くような事はあっただろうか。

「・・・ディーノさんが笑ってるっ・・・しかも声出してるっ・・・ディーノさん、笑っても格好良いとか、ズルいです・・・」

「何だそれは・・・まあ、少し落ち着いて・・きてはいるか。貌は赤いが、艶も淫らな色も薄くなったか。そっちは・・・ジャケットで隠れるな・・・歩けるか?」

仕事中の様に謝ったり、訳の判らない事に驚いた為か、俺の自室に向かうのを許せる位には治まったようだな。
・・・あんなに可愛らしく淫らなこいつを他に見せるなど、絶対に許容など出来ない。

イルファン殿下のお気持ちが、これ程に解るとはな・・・今後の殿下のイオリに関する事柄には、更に考慮しお心に沿うようにお仕えしなければならないな。


サヴィンの躰を腕から解放するのは惜しいが、これでは何時までもこれ以上手を出せないから致し方ない。

俺は大変な自制を用いて、自分と彼の躰を少しだけ離す。

「えっ?・・離れちゃやだっ・・・ぁっ!」

「・・・っ!・・ふぅ・・あまり煽ってくれるな。これでは移動できないだろう」

躰を離した途端、サヴィン自身も無意識だったのだろう、口から零れた言葉に自分でも驚いたように手を口に当てる。

・・・なんと言う可愛さだ。
俺だって離したくなんてないのだぞ?でも、ここで致したら明日から平常心で職務をこなせなくなるのはお前だぞ・・・俺と違って、顔に全て出るだろ。

・・・執務室ここで事に及んだなど、殿下にバレてみろ・・・どんなお言葉いじりを頂くか、どんな仕事無茶振りを命じられるか・・・恐ろしい。

ーーーそうでなくとも、今回の件は要報告であるのだ。この成就は殿下の・・・イオリの尽力によるモノが多いにあるのだから。


今、俺のすべき事は、サヴィンを誰の目にも触れさせずに俺の部屋に拐い、明日の出仕までに彼を完全にオトした上で、職務に支障が出ないぎりぎりまで俺を刻み付ける・・・だ。


「離す気など無い。ここでこれ以上は問題がある。続きは私の部屋で」

「・・・あ、執務室でしたね・・・俺、そんな事も頭から抜けてました・・すみま・・っ!」

また癖を溢すサヴィンの唇に指を当てて、それを止める。
漸く戻った顔色が、またうっすらと朱く染まるのが可愛らしく指ではなく唇で触れたくなるが、それではまた自室が遠くなってしまうので手を握りしめぐっと抑える。

「・・・職務以外では、あまりを使わないように。つい叱ってしまうぞ?」

頬を朱くしてこくりと頷いたサヴィンの手を引き、今度こそ執務室を後にする。

「ディーノさん、俺の気持ち・・・気が付いていたんですか?」

「・・・それも、部屋でゆっくり、な」




・・・さて、今夜はどれ程の理性が働いてくれるだろうか・・・我事でも、こればかりは俺も明日にならないと・・・明日の朝、サヴィンを見ないと分からないな。
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