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ご立腹
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帰宅してすぐに、マンションのリビングでたっつんを正座させた。
ヘラッと笑っているのでイラッとする。
「たっつん……同じ会社だって知っていたんだな?」
「はい! びっくりさせようと思って内緒にしちゃいました!」
なんで嬉しそうにするんだ……。
「びっくりし過ぎたわ! 自分の会社の新入社員の家に居候してるなんて思う訳ないだろ!」
「じゃあびっくり大作戦は成功ですね!」
そんなびっくり大作戦いらない。
頭を抱えたくなる。
ニコニコしているけれど、俺はご立腹だ!
「──出てく」
「え?」
「すぐに出て行く!」
「どうしてですか⁉︎」
荷物をまとめようと歩き出そうとすれば、ガシッと足にしがみつかれた。
「正親さん! どこにも行かないで下さい!」
「離せ! 年下の家に居候してる上に、体の関係まであって、更には同じ会社だと⁉︎ こんなのバレたら会社に居られない! 出て行く!」
ググッと足に力を入れて、たっつんを引きずりながら歩こうとする。
「正親さん! 待って! 絶対バレないようにしますから!」
「嘘だぁ! 昼間ニコニコしながら俺の事見やがって!」
「それは仕方ないです! 僕は正親さんを見たらニコニコしちゃいます!」
「顔に出したら普通にバレるっつーの!」
「ほら、部署も違うから大丈夫です! 出て行ったら行くところも無いでしょ⁉︎ 一ヶ月は居てくれる約束でした!」
「確かに行く所はないが、会社に居れなくなるよりマシだぁ!」
ここまでを勢い良く言い争う。
「正親さん! な、なら、キスしましょ⁉︎」
「は⁉︎ 人が出てくって時に何言ってんだ!」
「約束ですよ! 僕がしようって言ったらするんですよ!」
ピタッと動きが止まる。
俺の足にしがみついたまま、こちらを見上げるたっつんを見下ろす。
ウルウルと見るんじゃない。
ちくしょう……そんな約束無効だ。
「して下さい……」
なんだかいじめているみたいじゃないか……。
ウルウルするたっつんに負けた。
自分の頭をガシガシと掻いてからしゃがみ込んで、ガシッとたっつんの頬を両手で掴んで、怒りに任せて思い切り唇を押し付けた。
この柔らかい唇の感触に慣れてきている。
そのまま逃げられないように抱きしめられて深くキスされれば、沸騰していた頭が冷まされていく。
別の意味で熱くなりそうなキスするなよ……。
ヌルッ、チュッ、チュク──。
「ふっ……ん、んん……はっ……」
ちょっと冷静になったかもしれない。
「正親さん……行く所ないでしょ?」
たっつんの腕の中でコクリと頷く。
「一緒に住んでる事、バレないようにします」
コクリと頷く。
「出ていかないで下さい……」
またもコクリと頷いた。
俺って単純……。
「ふふっ。明日から一緒に行けますね」
「行けるか! 時間ずらして出るに決まってんだろ!」
バレないようにするって言ったそばからそれか!
「じゃあ、帰りは?」
「別だ!」
「じゃ、じゃあ、たまに飲みに行ったりとか?」
「──そ、それぐらいなら同じ会社ならアリかな……」
パァァァァと音がしそうな位の笑顔をやめてくれ。
「ふふっ。しばらくは定時で帰るんで、夕飯用意して待ってますからね」
結局俺はこいつに弱いみたいだ。
次の休みにはアパート探しに行こう……。
◆◇◆
休みの日にアパートを探そうと思っていたら、見透かされていた。
前の日にがっつり抱き潰される。
「たっつん……お願いだから……離して……」
「他の家を探しに行かないって言うなら離します」
「わ、わかった……わかったから……お願い……寝かして……」
「絶対ですよ。いなくなってたら捜索願い出しますからね」
なんて男だ……。
捜索願いが冗談に聞こえないんだよ……。
アパートを探す時間がない……。
ヘラッと笑っているのでイラッとする。
「たっつん……同じ会社だって知っていたんだな?」
「はい! びっくりさせようと思って内緒にしちゃいました!」
なんで嬉しそうにするんだ……。
「びっくりし過ぎたわ! 自分の会社の新入社員の家に居候してるなんて思う訳ないだろ!」
「じゃあびっくり大作戦は成功ですね!」
そんなびっくり大作戦いらない。
頭を抱えたくなる。
ニコニコしているけれど、俺はご立腹だ!
「──出てく」
「え?」
「すぐに出て行く!」
「どうしてですか⁉︎」
荷物をまとめようと歩き出そうとすれば、ガシッと足にしがみつかれた。
「正親さん! どこにも行かないで下さい!」
「離せ! 年下の家に居候してる上に、体の関係まであって、更には同じ会社だと⁉︎ こんなのバレたら会社に居られない! 出て行く!」
ググッと足に力を入れて、たっつんを引きずりながら歩こうとする。
「正親さん! 待って! 絶対バレないようにしますから!」
「嘘だぁ! 昼間ニコニコしながら俺の事見やがって!」
「それは仕方ないです! 僕は正親さんを見たらニコニコしちゃいます!」
「顔に出したら普通にバレるっつーの!」
「ほら、部署も違うから大丈夫です! 出て行ったら行くところも無いでしょ⁉︎ 一ヶ月は居てくれる約束でした!」
「確かに行く所はないが、会社に居れなくなるよりマシだぁ!」
ここまでを勢い良く言い争う。
「正親さん! な、なら、キスしましょ⁉︎」
「は⁉︎ 人が出てくって時に何言ってんだ!」
「約束ですよ! 僕がしようって言ったらするんですよ!」
ピタッと動きが止まる。
俺の足にしがみついたまま、こちらを見上げるたっつんを見下ろす。
ウルウルと見るんじゃない。
ちくしょう……そんな約束無効だ。
「して下さい……」
なんだかいじめているみたいじゃないか……。
ウルウルするたっつんに負けた。
自分の頭をガシガシと掻いてからしゃがみ込んで、ガシッとたっつんの頬を両手で掴んで、怒りに任せて思い切り唇を押し付けた。
この柔らかい唇の感触に慣れてきている。
そのまま逃げられないように抱きしめられて深くキスされれば、沸騰していた頭が冷まされていく。
別の意味で熱くなりそうなキスするなよ……。
ヌルッ、チュッ、チュク──。
「ふっ……ん、んん……はっ……」
ちょっと冷静になったかもしれない。
「正親さん……行く所ないでしょ?」
たっつんの腕の中でコクリと頷く。
「一緒に住んでる事、バレないようにします」
コクリと頷く。
「出ていかないで下さい……」
またもコクリと頷いた。
俺って単純……。
「ふふっ。明日から一緒に行けますね」
「行けるか! 時間ずらして出るに決まってんだろ!」
バレないようにするって言ったそばからそれか!
「じゃあ、帰りは?」
「別だ!」
「じゃ、じゃあ、たまに飲みに行ったりとか?」
「──そ、それぐらいなら同じ会社ならアリかな……」
パァァァァと音がしそうな位の笑顔をやめてくれ。
「ふふっ。しばらくは定時で帰るんで、夕飯用意して待ってますからね」
結局俺はこいつに弱いみたいだ。
次の休みにはアパート探しに行こう……。
◆◇◆
休みの日にアパートを探そうと思っていたら、見透かされていた。
前の日にがっつり抱き潰される。
「たっつん……お願いだから……離して……」
「他の家を探しに行かないって言うなら離します」
「わ、わかった……わかったから……お願い……寝かして……」
「絶対ですよ。いなくなってたら捜索願い出しますからね」
なんて男だ……。
捜索願いが冗談に聞こえないんだよ……。
アパートを探す時間がない……。
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