14 / 61
第14話 あつまれ聖獣の森 4
しおりを挟む
サラは近くにきたクロの仲間の聖獣たちを見上げた。
(可愛い~ふわふわ~デカいけどぉ~)
脳内には陽気で可愛いメロディーが流れている。
聖獣たちのサイズは、幼児だったら泣くサイズだ。
実際、サラの肩に乗っているオカメちゃんは、聖獣たちを見て固まっている。
ガシッと肩に食い込む爪が痛い。
(でも飛んで逃げて行かないところを見ると、オカメちゃんもココにいるつもりみたい。ならいっか)
サラは呑気に考える。
なんといってもサラには女神さまの加護があるのだ。
相手が悪魔や魔獣ならともかく、聖獣ならば怖くない。
(クロは元いた世界の黒豹サイズだったから聖獣がデカいイメージなかったよぉ。あ、でもクロは子どもだって言ってたっけ。もっと大きくなるのかなぁ。ウサギさんでもグリズリーサイズかぁ~。あーでもでも怖いより、触りたい欲が勝ってるぅ~。白いモフモフ~)
ぽわぁ~んと聖獣たちを眺めているサラに、クロが仲間の紹介を始めた。
『サラにボクのお友達を紹介するね。このウサギ型の聖獣はシローネって言うんだ。鹿はバーンズ。銀色のオオカミはシルヴィだよ。一番体の大きいのはクマのピカード。みんなぁ~。この子はサラだよ。よろしくね』
「サラでーす。よろしくおねがいします~」
クロの隣で、サラは座ったままチョコンと頭を下げた。
(はっ! いけない。今は3歳児の体だけど、わたしには木村沙羅として生きた29年の記憶もある。なのに座ったまま挨拶とか。ないわっ。ダメだわっ。これからお世話になるであろう聖獣さんたちに対して失礼でしょ⁉)
サラは慌てて立ち上がると、改めてペコリと頭を下げる。
肩にとまっているオカメちゃんも、固まったままピョコンと一緒に頭を下げる形となった。
『うむ。礼儀正しい子じゃな』
鹿のバーンズが落ち着いた口調で言った。
(挨拶しなおし正解! 鹿さんは小鹿ちゃんみたいな感じなのに。見た目が小鹿ちゃんなだけで、中身は大人みたい。体も大きいし、中身は大人でも、見た目が小鹿ちゃんだから可愛い。撫でたい。乗ってみたい)
『そうでしょ、バーンズ。サラはよい子なの』
クロはニコニコして言うが、座り直したサラの頭の中は煩悩で爆発しそうだった。
『そうよねぇ~。女神さまは好みがウルサイもん。こんなに加護がついてるお気に入りなら、よい子なのは当然でしょ』
『そうだね、シローネ』
ツンとした雰囲気で話す白ウサギにも、クロはニコニコしながら答えている。
(よい子なのはクロのほうっ! わたしはモフモフたちを愛でたくて、愛でたくて、仕方ないっ! 白ウサギちゃんはツンツンしてるなぁ。反抗期の女の子っぽい雰囲気。ツンデレちゃんだといいなぁ~。デレてくれるといいなぁ~。撫でたいなぁ~)
シローネは赤い瞳でキッと睨むようにサラのことを見ている。
(うっわ。目力つよ~い。無理~。わたし無理~)
サラは強い視線に耐えかねて、目をそらした。
視線を逸らした先では、銀色のオオカミがサラを見ていた。
『ん、よろしく』
「こちらこそよろしくおねがいします」
銀色オオカミのシルヴィは無口なタイプのようだ。
(睨んだり、吠えたりされたりしたわけでもないのに迫力が……)
そのせいかシルヴィにはサラの撫でたい欲は爆裂しなかった。
オカメちゃんは相変わらずサラの肩で固まっている。
その時だ。
地響きのような音がして、地が揺れた。
「ふわっ⁉」
サラが驚いて見た先には、山のようなクマがいた。
毛皮の色は薄茶色だ。
『ハハハッ。相変わらずピカードのお腹の音は豪快だね』
『ホント下品』
クロは無邪気に笑っているが、シローネは心底嫌そうに顔をしかめている。
『ん、そろそろ飯にするか。サラもお腹が空いただろう?』
見た目小鹿なバーンズが大人らしく提案した。
「言われてみれば、そうかも」
(バタバタしてて、ご飯どころじゃなかったから……)
サラは自分のお腹を見た。
オカメちゃんもサラのお腹を覗き込んでいる。
『じゃご飯にしよー。森のなかに色々あるから、好きなものを選べるよ』
「あ、ご飯なら女神さまが持たせてくれたから」
サラがそう言いながら無限収納庫をパカッと開けると『おおー』と聖獣たちが唸るように声を上げた。
(可愛い~ふわふわ~デカいけどぉ~)
脳内には陽気で可愛いメロディーが流れている。
聖獣たちのサイズは、幼児だったら泣くサイズだ。
実際、サラの肩に乗っているオカメちゃんは、聖獣たちを見て固まっている。
ガシッと肩に食い込む爪が痛い。
(でも飛んで逃げて行かないところを見ると、オカメちゃんもココにいるつもりみたい。ならいっか)
サラは呑気に考える。
なんといってもサラには女神さまの加護があるのだ。
相手が悪魔や魔獣ならともかく、聖獣ならば怖くない。
(クロは元いた世界の黒豹サイズだったから聖獣がデカいイメージなかったよぉ。あ、でもクロは子どもだって言ってたっけ。もっと大きくなるのかなぁ。ウサギさんでもグリズリーサイズかぁ~。あーでもでも怖いより、触りたい欲が勝ってるぅ~。白いモフモフ~)
ぽわぁ~んと聖獣たちを眺めているサラに、クロが仲間の紹介を始めた。
『サラにボクのお友達を紹介するね。このウサギ型の聖獣はシローネって言うんだ。鹿はバーンズ。銀色のオオカミはシルヴィだよ。一番体の大きいのはクマのピカード。みんなぁ~。この子はサラだよ。よろしくね』
「サラでーす。よろしくおねがいします~」
クロの隣で、サラは座ったままチョコンと頭を下げた。
(はっ! いけない。今は3歳児の体だけど、わたしには木村沙羅として生きた29年の記憶もある。なのに座ったまま挨拶とか。ないわっ。ダメだわっ。これからお世話になるであろう聖獣さんたちに対して失礼でしょ⁉)
サラは慌てて立ち上がると、改めてペコリと頭を下げる。
肩にとまっているオカメちゃんも、固まったままピョコンと一緒に頭を下げる形となった。
『うむ。礼儀正しい子じゃな』
鹿のバーンズが落ち着いた口調で言った。
(挨拶しなおし正解! 鹿さんは小鹿ちゃんみたいな感じなのに。見た目が小鹿ちゃんなだけで、中身は大人みたい。体も大きいし、中身は大人でも、見た目が小鹿ちゃんだから可愛い。撫でたい。乗ってみたい)
『そうでしょ、バーンズ。サラはよい子なの』
クロはニコニコして言うが、座り直したサラの頭の中は煩悩で爆発しそうだった。
『そうよねぇ~。女神さまは好みがウルサイもん。こんなに加護がついてるお気に入りなら、よい子なのは当然でしょ』
『そうだね、シローネ』
ツンとした雰囲気で話す白ウサギにも、クロはニコニコしながら答えている。
(よい子なのはクロのほうっ! わたしはモフモフたちを愛でたくて、愛でたくて、仕方ないっ! 白ウサギちゃんはツンツンしてるなぁ。反抗期の女の子っぽい雰囲気。ツンデレちゃんだといいなぁ~。デレてくれるといいなぁ~。撫でたいなぁ~)
シローネは赤い瞳でキッと睨むようにサラのことを見ている。
(うっわ。目力つよ~い。無理~。わたし無理~)
サラは強い視線に耐えかねて、目をそらした。
視線を逸らした先では、銀色のオオカミがサラを見ていた。
『ん、よろしく』
「こちらこそよろしくおねがいします」
銀色オオカミのシルヴィは無口なタイプのようだ。
(睨んだり、吠えたりされたりしたわけでもないのに迫力が……)
そのせいかシルヴィにはサラの撫でたい欲は爆裂しなかった。
オカメちゃんは相変わらずサラの肩で固まっている。
その時だ。
地響きのような音がして、地が揺れた。
「ふわっ⁉」
サラが驚いて見た先には、山のようなクマがいた。
毛皮の色は薄茶色だ。
『ハハハッ。相変わらずピカードのお腹の音は豪快だね』
『ホント下品』
クロは無邪気に笑っているが、シローネは心底嫌そうに顔をしかめている。
『ん、そろそろ飯にするか。サラもお腹が空いただろう?』
見た目小鹿なバーンズが大人らしく提案した。
「言われてみれば、そうかも」
(バタバタしてて、ご飯どころじゃなかったから……)
サラは自分のお腹を見た。
オカメちゃんもサラのお腹を覗き込んでいる。
『じゃご飯にしよー。森のなかに色々あるから、好きなものを選べるよ』
「あ、ご飯なら女神さまが持たせてくれたから」
サラがそう言いながら無限収納庫をパカッと開けると『おおー』と聖獣たちが唸るように声を上げた。
287
あなたにおすすめの小説
転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜
みおな
ファンタジー
私の名前は、瀬尾あかり。
37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。
そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。
今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。
それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。
そして、目覚めた時ー
めんどくさがり屋の異世界転生〜自由に生きる〜
ゆずゆ
ファンタジー
※ 話の前半を間違えて消してしまいました
誠に申し訳ございません。
—————————————————
前世100歳にして幸せに生涯を遂げた女性がいた。
名前は山梨 花。
他人に話したことはなかったが、もし亡くなったら剣と魔法の世界に転生したいなと夢見ていた。もちろん前世の記憶持ちのままで。
動くがめんどくさい時は、魔法で移動したいなとか、
転移魔法とか使えたらもっと寝れるのに、
休みの前の日に時間止めたいなと考えていた。
それは物心ついた時から生涯を終えるまで。
このお話はめんどくさがり屋で夢見がちな女性が夢の異世界転生をして生きていくお話。
—————————————————
最後まで読んでくださりありがとうございました!!
【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】
佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。
新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。
「せめて回復魔法とかが良かった……」
戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。
「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」
家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。
「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」
そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。
絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。
これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。
転生幼女は追放先で総愛され生活を満喫中。前世で私を虐げていた姉が異世界から召喚されたので、聖女見習いは不要のようです。
桜城恋詠
ファンタジー
聖女見習いのロルティ(6)は、五月雨瑠衣としての前世の記憶を思い出す。
異世界から召喚された聖女が、自身を虐げてきた前世の姉だと気づいたからだ。
彼女は神官に聖女は2人もいらないと教会から追放。
迷いの森に捨てられるが――そこで重傷のアンゴラウサギと生き別れた実父に出会う。
「絶対、誰にも渡さない」
「君を深く愛している」
「あなたは私の、最愛の娘よ」
公爵家の娘になった幼子は腹違いの兄と血の繋がった父と母、2匹のもふもふにたくさんの愛を注がれて暮らす。
そんな中、養父や前世の姉から命を奪われそうになって……?
命乞いをしたって、もう遅い。
あなたたちは絶対に、許さないんだから!
☆ ☆ ☆
★ベリーズカフェ(別タイトル)・小説家になろう(同タイトル)掲載した作品を加筆修正したものになります。
こちらはトゥルーエンドとなり、内容が異なります。
※9/28 誤字修正
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
婚約破棄のその場で転生前の記憶が戻り、悪役令嬢として反撃開始いたします
タマ マコト
ファンタジー
革命前夜の王国で、公爵令嬢レティシアは盛大な舞踏会の場で王太子アルマンから一方的に婚約を破棄され、社交界の嘲笑の的になる。その瞬間、彼女は“日本の歴史オタク女子大生”だった前世の記憶を思い出し、この国が数年後に血塗れの革命で滅びる未来を知ってしまう。
悪役令嬢として嫌われ、切り捨てられた自分の立場と、公爵家の権力・財力を「運命改変の武器」にすると決めたレティシアは、貧民街への支援や貴族の不正調査をひそかに始める。その過程で、冷静で改革派の第二王子シャルルと出会い、互いに利害と興味を抱きながら、“歴史に逆らう悪役令嬢”として静かな反撃をスタートさせていく。
追放令嬢、辺境王国で無双して王宮を揺るがす
遊鷹太
ファンタジー
王国随一の名門ハーランド公爵家の令嬢エリシアは、第一王子の婚約者でありながら、王宮の陰謀により突然追放される。濡れ衣を着せられ、全てを奪われた彼女は極寒の辺境国家ノルディアへと流される。しかしエリシアには秘密があった――前世の記憶と現代日本の経営知識を持つ転生者だったのだ。荒廃した辺境で、彼女は持ち前の戦略眼と人心掌握術で奇跡の復興を成し遂げる。やがて彼女の手腕は王国全土を震撼させ、自らを追放した者たちに復讐の刃を向ける。だが辺境王ルシアンとの運命的な出会いが、彼女の心に新たな感情を芽生えさせていく。これは、理不尽に奪われた女性が、知略と情熱で世界を変える物語――。
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる