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トップシークレット
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「はーっはっはっは我は悪の組織、暗黒秘密(ダークシークレット)の王なるぞ!!」
ダンジョンの奥深くで叫ぶ黒の男は餡子位(あんこ・くらい《自称、暗黒雷》)20歳。闇を司るこの組織のトップである。
ダンジョンとは、数十年前に突如として出現した、謎の領域である。人々はそこをダンジョンと呼ぶ。ダンジョンに入ることによって特別な能力を得られる人がいる。それが冒険者だ。
地球に現れた大きな異変に、人類は驚きながらも徐々に適応していった。
ダンジョンに関する法律ができ、国によって制御されるようになった。
今では、ダンジョンの探索が進んでいる国こそが優秀な国だと言われ、政府は国民に冒険者になるよう訴えかけた。
そこで誕生したのが『D配信』
ダンジョン攻略の配信である。それは世界で大きな反響を呼んだ。最初に思いついた人は1年で10億を稼げるようになったという。そうして流行したD配信は、今では知らない人がいないまでになった。
今では、小学生の将来なりたい職業ランキングをD配信関連で独占しているほどだ。
もちろんその業界のトップは存在する。そしてまた、世には出てはいけない裏の組織やルールも存在する。
そこに所属するのが暗黒秘密(ダークシークレット)の餡子位(あんこくらい)だ。
餡子位(あんこくらい)は、暗黒組織だけに、ブラックな量の素材を集めていた。だが組織の人たちはブラック企業だなんて思っていない。
なぜなら彼らは、
『シークレット魔術』の使い手なのだから。
◆◇◆◇
知られてはいけないルール。
知られてはいけない魔術。
知られてはいけない人材。
それらを全て隠した闇の組織は、今日も秘密裏に深層という名の危険区域に足を運んでいた。
その様子はデータとして組織のリーダーが管理できるように、全て浮遊ドローンによって組織回線に配信される。
「はっはあああああ!見ているかリーダー!俺は今、世界の理を覆しているぞ!はーはっはっはっは!」
そう叫びながら、普通ではあり得ない黒い球を大量に飛ばし、B級モンスターであるオーガの群れを一掃する。
B級モンスターというのは、普通、自衛隊が武器を持って10人がかりで1対倒せるかどうかという強さである。それをたった1人で。
もし誰かに見られたら、確実に発狂され、自分の頬をつねって夢でないか確認するだろう。
こんな所をもし誤って動画でも撮られたら組織は明るみになり、政府にさえ秘密にしている機密情報の数々を吐かされ、この世界の真実を知りすぎた我らは殺され、国家機密にされるだろう。
そんなことは言語道断。絶対にあってはならない。
だがそんなことは考えずに、呑気に魔物を弄ぶ餡子位(あんこくらい)は今日もシークレット魔法をぶっ放しまくっていた。
「この世界の終焉を知らせる伴奏よ!今こそ鳴り響け!シークレットレクイエム!」
しゃららららん 「ギーーー」
という伴奏と共に魔物たちの最後の叫びが響き渡る。ダンジョンは大きく揺れた。
あり得ない。こんな魔法がこの世界に存在するなんて。
普通の人ならそう思うだろう。それが正常だ。だが餡子位(あんこくらい)は異常だった。
緑の2メートルほどのサイズの花に擬態した蝶々は、人間を見るや否や羽を使って窒息死させようとしてくるが、そんなのお構いなしに細切れに切り刻み、土へ返した。
「俺のために散ってくれてありがとう。最高のショーだったよ」
そう御礼を言うと死体に対してお辞儀をする。
それを遠くから見ていたエンシェントドラゴンは、自分の舎弟を細切れにされてお怒りのようだ。
戦闘が始まる。どうやらショータイムのようだ。
「世界の歪みを描き、深淵を出現させよ!数多なる生物の苦しみを具現化し、今こそ姿を現せ!『シークレットドラゴン』」
今日の業務はいつもより難易度が高く、どうやら浮かれているようだった。
それはそれは、『配信の回線を組織回線のみではなく、全国配信にしてしまうぐらいには』
ーーーーーーーーーーーーーーー
コメント欄
“我は悪の組織、ダークシークレットの王なるぞだってwwww”
“は?ここ深層じゃね?”
“馬鹿かこんなガキが深層に行けると思うか?中層でも無理だろ。CGに決まってる”
“このCGクオリティ高すぎだろ。ちょっと拡散してくるわ”
“10年未来のクオリティ。これはバズる“
“CGじゃないに1票w”
“黒い球出し始めたぞwwこれがリアルなわけないww“
”ごめんこれはCGだわww“
“時代も進化したな“
“なんだよシークレットレクイエムってww”
“つよw”
“これが現実なら面白いのにな”
この時の視聴者はこれが現実だと言うことをまだ知らない。
ダンジョンの奥深くで叫ぶ黒の男は餡子位(あんこ・くらい《自称、暗黒雷》)20歳。闇を司るこの組織のトップである。
ダンジョンとは、数十年前に突如として出現した、謎の領域である。人々はそこをダンジョンと呼ぶ。ダンジョンに入ることによって特別な能力を得られる人がいる。それが冒険者だ。
地球に現れた大きな異変に、人類は驚きながらも徐々に適応していった。
ダンジョンに関する法律ができ、国によって制御されるようになった。
今では、ダンジョンの探索が進んでいる国こそが優秀な国だと言われ、政府は国民に冒険者になるよう訴えかけた。
そこで誕生したのが『D配信』
ダンジョン攻略の配信である。それは世界で大きな反響を呼んだ。最初に思いついた人は1年で10億を稼げるようになったという。そうして流行したD配信は、今では知らない人がいないまでになった。
今では、小学生の将来なりたい職業ランキングをD配信関連で独占しているほどだ。
もちろんその業界のトップは存在する。そしてまた、世には出てはいけない裏の組織やルールも存在する。
そこに所属するのが暗黒秘密(ダークシークレット)の餡子位(あんこくらい)だ。
餡子位(あんこくらい)は、暗黒組織だけに、ブラックな量の素材を集めていた。だが組織の人たちはブラック企業だなんて思っていない。
なぜなら彼らは、
『シークレット魔術』の使い手なのだから。
◆◇◆◇
知られてはいけないルール。
知られてはいけない魔術。
知られてはいけない人材。
それらを全て隠した闇の組織は、今日も秘密裏に深層という名の危険区域に足を運んでいた。
その様子はデータとして組織のリーダーが管理できるように、全て浮遊ドローンによって組織回線に配信される。
「はっはあああああ!見ているかリーダー!俺は今、世界の理を覆しているぞ!はーはっはっはっは!」
そう叫びながら、普通ではあり得ない黒い球を大量に飛ばし、B級モンスターであるオーガの群れを一掃する。
B級モンスターというのは、普通、自衛隊が武器を持って10人がかりで1対倒せるかどうかという強さである。それをたった1人で。
もし誰かに見られたら、確実に発狂され、自分の頬をつねって夢でないか確認するだろう。
こんな所をもし誤って動画でも撮られたら組織は明るみになり、政府にさえ秘密にしている機密情報の数々を吐かされ、この世界の真実を知りすぎた我らは殺され、国家機密にされるだろう。
そんなことは言語道断。絶対にあってはならない。
だがそんなことは考えずに、呑気に魔物を弄ぶ餡子位(あんこくらい)は今日もシークレット魔法をぶっ放しまくっていた。
「この世界の終焉を知らせる伴奏よ!今こそ鳴り響け!シークレットレクイエム!」
しゃららららん 「ギーーー」
という伴奏と共に魔物たちの最後の叫びが響き渡る。ダンジョンは大きく揺れた。
あり得ない。こんな魔法がこの世界に存在するなんて。
普通の人ならそう思うだろう。それが正常だ。だが餡子位(あんこくらい)は異常だった。
緑の2メートルほどのサイズの花に擬態した蝶々は、人間を見るや否や羽を使って窒息死させようとしてくるが、そんなのお構いなしに細切れに切り刻み、土へ返した。
「俺のために散ってくれてありがとう。最高のショーだったよ」
そう御礼を言うと死体に対してお辞儀をする。
それを遠くから見ていたエンシェントドラゴンは、自分の舎弟を細切れにされてお怒りのようだ。
戦闘が始まる。どうやらショータイムのようだ。
「世界の歪みを描き、深淵を出現させよ!数多なる生物の苦しみを具現化し、今こそ姿を現せ!『シークレットドラゴン』」
今日の業務はいつもより難易度が高く、どうやら浮かれているようだった。
それはそれは、『配信の回線を組織回線のみではなく、全国配信にしてしまうぐらいには』
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コメント欄
“我は悪の組織、ダークシークレットの王なるぞだってwwww”
“は?ここ深層じゃね?”
“馬鹿かこんなガキが深層に行けると思うか?中層でも無理だろ。CGに決まってる”
“このCGクオリティ高すぎだろ。ちょっと拡散してくるわ”
“10年未来のクオリティ。これはバズる“
“CGじゃないに1票w”
“黒い球出し始めたぞwwこれがリアルなわけないww“
”ごめんこれはCGだわww“
“時代も進化したな“
“なんだよシークレットレクイエムってww”
“つよw”
“これが現実なら面白いのにな”
この時の視聴者はこれが現実だと言うことをまだ知らない。
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