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第37話『お休み』

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ロイスに言われてしばらく学校をお休みすることになった。気絶したあと学園内のお医者様に見てもらったら倒れた原因は身体や精神への過剰なストレスから逃げるための気絶だった。

しばらくはストレスの原因から離れて、休養をとること!って怒られちゃったみたい。私はロイス以外の人を見ると震えが止まらなくなるようになってしまったし、1人になるのが怖くてたまらなくなった。幸いなことにあと数日したらしばらくは学校が長期休みに入るからそれまで休んでいることって学園長からの書類が届いた。

なんでも、学園長は、ラインハルト様の後輩らしくて大体のことは融通が効くらしい。その他にも最初の魔力測定の時に多量の魔力保持が確認された場合や、教師側に責任がある場合、病欠などで休むことはちょくちょくあるらしい。

その休みの期間の成績はチームごとなので何人ものチームの場合平均で出るが、チームメンバーが休みの時は残りのメンバーの平均で成績が付くらしいので交互に休む生徒もたまにいるらしい。

だから私もその制度を利用してしばらく休むことになったのだけれど、朝、ずっと隣にいたロイスがいってくるね?って言った時、少し寂しくて私も行くって駄々こねちゃったし、何度も何度も無事に早く帰って来てねって念押ししてしまった。

ロイスはわかったよ、すぐ帰るからって頭を撫でてくれたけれどロイスが部屋から出たら途端に寂しくて、悲しくて、部屋がいつもより広く見えて、知らない冷たい場所のような気がして苦しくなった。

寂しいのも苦しいのも冷たいのも嫌で、私は、ロイスの寝室に忍び込んでロイスの匂いと温もりのするベッドでこっそり眠りについた。

暖かくて、優しくて、苦しくなくて、ロイス早く帰って来て、はやく、はやく、そう思いながら私はベッドで丸くなって眠っていた。

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