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第39話『1人』
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それはロイスと昼間だけ離れて過ごすようになって数日たった頃だった。「お留守番よろしくね?」というロイスの声には元気に振る舞うけれど。私は相変わらず寂しくて、ひとりぼっちの昼間の時間が大嫌いだった。だからロイスのいいよ、って言ってくれたロイスのお部屋でいつも寝ていた。まるで眠姫のように。
その日はいつもと違って寝て起きて、ご飯を食べて、部屋に戻ってまた寝て、ロイスの帰ってくるおとでいつも目が覚めるはずなのに私が自然と目が覚めてお外が暗くなってもロイスは帰ってこなかった。
ロイスを探しに行こうかなって思ったけれどロイスか「お留守番してて?」って初日になだめられたとを思い出して罪悪感があったし、試しに開けようとした扉は、確かに鍵が空いているはずなのに開くことすら出来なくて、監禁されているようだった。
だからきっとこれは夢で私はまだ目が覚めてないんだって思ったの。だってロイスが帰って来ないなんてありえないから。大丈夫もう一度ベッドに行って眠って起きたらきっとロイスが帰って来てる。そう思ってロイスのベッドに入り込んだけれど、もう一度目が覚めても、部屋が明るくなっても、ロイスは帰って来なくて、涙がぽろぽろこぼれていく。
ロイスは帰って来ないのに何故かテーブルに置かれているご飯は怖くて食べられなくて、活動するエネルギーの足りない私の体は、勝手に眠りに落ちていく。暗い場所でぼんやりと歩く夢ばかり見て、夢の筈なのにお腹がすいて、でも得体の知れないものは食べたくなくて、ロイスが前に買って置いてくれた飴を1粒舐めて、一日を過ごしていた。
時間も曜日もわからなくなって、ロイスのお部屋なのにロイスの匂いも薄れてきて、涙を流し続ける私はこのまま消えてしまうのかと、思い始めてしまった。
そんなに時間が経っていなくとも眠り続ける私にとって確かに長い時間で、もう二度とロイスに会えなくなるのかなってぼんやりと考えて悲しくなって枯れたと思った涙が案外出ることに笑うどこか冷静な私がいた気がした。
何度も何度も繰り返し現実も夢も、分からなくなって、でもたしかに減っていく、カラフルな飴玉に私はまだ生きてるんだなって思った。
眠る時間が長くなって次第に鼻も利かなくなって、声すら出なくなって、ああ、そろそろ消えるのかなって思った時にガチャガチャと扉を開けようとする音が聞こえて、「リリアあけて!」っていう切羽詰まったロイスの叫びが聞こえた。
私は重くて、だるくてピクリとも動かなくなりそうだった体を必死に動かして扉へ向かう。いつもの何十倍もの時間がかかったけれどちゃんと鍵を開けられた時、慌てたような勢いでロイスが入って来て、私を抱きしめた「ごめん、ごめん、」と必死に謝るロイスに安心して私の意識はブラックアウトした。
その日はいつもと違って寝て起きて、ご飯を食べて、部屋に戻ってまた寝て、ロイスの帰ってくるおとでいつも目が覚めるはずなのに私が自然と目が覚めてお外が暗くなってもロイスは帰ってこなかった。
ロイスを探しに行こうかなって思ったけれどロイスか「お留守番してて?」って初日になだめられたとを思い出して罪悪感があったし、試しに開けようとした扉は、確かに鍵が空いているはずなのに開くことすら出来なくて、監禁されているようだった。
だからきっとこれは夢で私はまだ目が覚めてないんだって思ったの。だってロイスが帰って来ないなんてありえないから。大丈夫もう一度ベッドに行って眠って起きたらきっとロイスが帰って来てる。そう思ってロイスのベッドに入り込んだけれど、もう一度目が覚めても、部屋が明るくなっても、ロイスは帰って来なくて、涙がぽろぽろこぼれていく。
ロイスは帰って来ないのに何故かテーブルに置かれているご飯は怖くて食べられなくて、活動するエネルギーの足りない私の体は、勝手に眠りに落ちていく。暗い場所でぼんやりと歩く夢ばかり見て、夢の筈なのにお腹がすいて、でも得体の知れないものは食べたくなくて、ロイスが前に買って置いてくれた飴を1粒舐めて、一日を過ごしていた。
時間も曜日もわからなくなって、ロイスのお部屋なのにロイスの匂いも薄れてきて、涙を流し続ける私はこのまま消えてしまうのかと、思い始めてしまった。
そんなに時間が経っていなくとも眠り続ける私にとって確かに長い時間で、もう二度とロイスに会えなくなるのかなってぼんやりと考えて悲しくなって枯れたと思った涙が案外出ることに笑うどこか冷静な私がいた気がした。
何度も何度も繰り返し現実も夢も、分からなくなって、でもたしかに減っていく、カラフルな飴玉に私はまだ生きてるんだなって思った。
眠る時間が長くなって次第に鼻も利かなくなって、声すら出なくなって、ああ、そろそろ消えるのかなって思った時にガチャガチャと扉を開けようとする音が聞こえて、「リリアあけて!」っていう切羽詰まったロイスの叫びが聞こえた。
私は重くて、だるくてピクリとも動かなくなりそうだった体を必死に動かして扉へ向かう。いつもの何十倍もの時間がかかったけれどちゃんと鍵を開けられた時、慌てたような勢いでロイスが入って来て、私を抱きしめた「ごめん、ごめん、」と必死に謝るロイスに安心して私の意識はブラックアウトした。
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