2 / 29
2 砂 ②
しおりを挟む
砂漠の地下のはずなのに俺たちの目の前には町があるのだ。しかし住民の姿は見あたらない。天井はドーム型で照明もないのに薄ら明るく、建物は砂を原料としているらしく全て薄茶色。民家のような家屋もあれば教会っぽい塔もある。(ショウが引っかかったヤツだ)
キョロキョロ見回している俺に向かって、ショウは何かを突き出した。
「ここは『砂漠の町』だよ~ほらここに載ってるでしょ?」
突き出した物は本だった。それも都市伝説とか由来不明な記事ばかり載っていて、読者はその荒唐無稽っぷりを楽しむ類の本だ。その中に『砂に埋もれた町!とうとう記者はその場所を見つけた!』とあった。こんなのを信じてここまで来たのか…すっごい頭痛い。
「この記事にはキチンと場所が書いてなくて~探すの苦労したよ~。ちょっと人工衛星にお願いして、あちこちの砂漠の場所を調べてもらったり~地下を探るセンサーを照射してもらったり~大変だったんだから~」
鼻の穴広げて威張ってるけど、それって合法?許可とか必要だよな?…やぶ蛇になりかねないので聞くのはやめて、町の様子を見て回ることにした。
どのくらいの時代の物かは全くわからないが、道はまっすぐで車1台は軽々通れるほど広い。そして道沿いの民家はほぼ同じ形で整然と並んでいる。キチンと計画されて作られた感じがする綺麗な町だ。でも俺ならあちこちに裏路地作るけどね。これ設計した人には遊び心が足りないな。
見ちゃいけないもの(人骨とか)がありそうで怖かったが、興味に負けて民家の中も覗いて見た。がそう言ったものは無くどの家も砂埃を被った家具や日用品が散乱しているばかりだった。
「急に何かの事情で逃げ出したって感じじゃないね~人骨とか無いし。しかしあのドーム型の天井ってどうやって作ってるんだろう、砂だよね~アレ。素材に秘密でもあるのかな?ミイちゃん後でサンプル取って来て」
今さらっと面倒な事頼まなかったか?やらないよ。
「あと出入り口ってどこなんだろう~。僕たちは天井に穴開けて入ったけど、町中にそれらしき門とかが無いんだよね~不思議。隠し門みたいなのがどっかにあるのかな~」
などどブツクサ言いながら手はひょいひょいサンプルを集めてる。念推しするけど俺は手伝わないからな、他の所見てこよう。
へーこの家は食器や椅子が4個づつあるから4人家族が住んでいたのかなぁ。あっこの家には砂のロッキングチェアーまである!すご!
「ここで問題~!」
うわっ急に大声出すなよ。びっくりした。で何?
「僕は今大変な事に気がついてしまいました!それは何でしょう~」
えっとお前の行動がおかしすぎる事とか?後先考えなさすぎる事とか?あとは…色々ありすぎてどれだか分からないや。
「違う違う。そんな些細な事じゃなくて、この町の事だよ~。人が住むのにコレ無いと困るって物がないんだよ~さぁ何?」
些細…そのせいで俺振り回されて迷惑被ってるんだけどな…あぁ口の中ジャリジャリして気持ち悪い。ん?
わかった!水だ!どこにも水を貯めておく場所ー池みたいなのがこの町には無い!
「半分正解~溜池がないのは砂漠だから仕方ないにしても、家の中を見てもらうとわかるけど水を貯めておける水瓶すら無いんだ。トイレも台所もあるのに変だよね~」
えぇーホントだ。人が住んでいる感アリアリな家なのに実際は住めないor住んでないって事か。じゃあ何の為にこんな町が…背中の毛が逆立つ。ここはヤバイ場所なんじゃないか?
「でね。何でこの町を作ったかの仮説をたてたの~
①新技術のお披露目。あのドーム型天井とか砂で出来てるんだよね多分。とするととんでもない新技術だったはずで~皆に口で説明するより作って見せた方が早いって思ったんだろうねぇ。で作ったけど何らかの障害(金銭なのか政治的な物なのか不明)が起きて放置」
あー昔にもお前みたいな頭の持ち主がいたのかー。
ズ
「②箱庭。偉い人が『庶民の擬似生活体験がしたい』とか言い出して警備とかを考えて地下に作った物。日本にも昔の大名が屋敷の庭園に擬似体験用の建物とかを作ってたらしいし、可能性は①より低いけどありそう。でも何らかの理由で放置(飽きたとかもありそう)」
お前みたいなワガママな奴がいると周りの人間は大変だよな。わかるわかる。
ズズッ
「さっきから僕の悪口になってない?まあいいや、
③これ僕のイチオシの仮説。宇宙人が地球に住めるかを試す為に作った!あのドーム型天井とか砂のロッキングチェアーとかどう作ったのか分からないくらい凄い技術なんだよね~。だ、か、ら、地球人じゃなくて宇宙人が作ったと考えほうがいいんじゃないかな~と。水瓶とかないのは彼らが余り水を必要としない身体だったから!どうだ!」
ズズゥ ズズ
「あと~④…」
あのショウさん
「なあに?ミイちゃんも何か意見あるの?」
いや、町が縮んでます。
「え?何て?」
町が縮んでるんだよ!じわじわ確実に!
ズズズ ズズズゥ
ショウはやっと周りを見渡した。そして歪みながらジワリこちらに近づいてくる建物群に気がつき、顔を強張らせて言った。
「ほんとだ。どうしよう開けちゃった天井の穴から空気抜けて縮んでるのかな…とりあえず早急に地上に戻ろう!」
青ざめているあいつに向かって俺は追い討ちをかけた。
いや、縮んでるんじゃない!こちらを捕まえようとしているんだ!俺の本能がそう言ってる!
ズズズズズ ズズズ ズズゥ
俺とショウは走り出した。何処へ逃げたらいいのかはわからないが、ここにじっとしててはいけないのは明白だ。くそっ2本足は走りにくいと心の中で毒づいていると、隣のショウはもうヘロヘロだ。普段運動しないからだよ、地上に帰れたら健康的な生活しようぜ。
「ミイ!穴だ!最初に開けた穴の下までダッシュだ!」
足がもつれて転がるように穴の真下まだやってきた。
町はだいぶ縮んで、端っこが俺たちまであと数m。囲い込んで捕まえる?気満々だ。穴の位置もだいぶ降りてはきているが手は届かない。どうしようか…
「そろそろなんだけどなぁ…」
するとドオーンと激しい音がして、頭上から砂が降り注いだ。そして驚いている俺らの前に縄梯子が降りてきた。
その縄梯子を当たり前のように掴んで手を差し出すショウ。
「ミイちゃん!つかまって!」
その手を掴むと凄い勢いで上に引っ張られて、上へ上へ。あっという間に砂漠の上へ、そして空中へ。
「助かった~。ミイちゃん大丈夫?」
縄梯子の先はヘリコプターに繋がっていた。おそるおそる下を覗くと、脱出してきた穴は塞がっており、静かな砂漠が広がっているばかりだった。
アレって何だったんだろう?
「あの町は『疑似餌』かな~」
疑似餌?釣られたのは俺らか?
「あぁやって捕獲してるのかねぇ~」
…もういいや。早く家に帰って寝たい。そういやこのヘリコプターはどうしたの?いいタイミングで助けてくれたけど?
「あ、これ?コウ兄さんの会社のだよ~。固める君3号が壊れたら緊急信号が出て、それを受信したら救出してもらう手筈になってたんだ~。危機管理って大事だね~」
危ない事しなきゃいいだけだろ?
「えぇ~いいじゃん。素直に褒めてよ~」
素直に褒めろねぇーちょっと無理かな。そうそう1つ聞きたいんだけど
「なあに、何でも聞いて~」
このヘリコプター借りるのコウ兄さんの許可取った?
「……ミイちゃん、一緒に謝って」
静かな砂漠の上には美しい月夜が広がっている。
キョロキョロ見回している俺に向かって、ショウは何かを突き出した。
「ここは『砂漠の町』だよ~ほらここに載ってるでしょ?」
突き出した物は本だった。それも都市伝説とか由来不明な記事ばかり載っていて、読者はその荒唐無稽っぷりを楽しむ類の本だ。その中に『砂に埋もれた町!とうとう記者はその場所を見つけた!』とあった。こんなのを信じてここまで来たのか…すっごい頭痛い。
「この記事にはキチンと場所が書いてなくて~探すの苦労したよ~。ちょっと人工衛星にお願いして、あちこちの砂漠の場所を調べてもらったり~地下を探るセンサーを照射してもらったり~大変だったんだから~」
鼻の穴広げて威張ってるけど、それって合法?許可とか必要だよな?…やぶ蛇になりかねないので聞くのはやめて、町の様子を見て回ることにした。
どのくらいの時代の物かは全くわからないが、道はまっすぐで車1台は軽々通れるほど広い。そして道沿いの民家はほぼ同じ形で整然と並んでいる。キチンと計画されて作られた感じがする綺麗な町だ。でも俺ならあちこちに裏路地作るけどね。これ設計した人には遊び心が足りないな。
見ちゃいけないもの(人骨とか)がありそうで怖かったが、興味に負けて民家の中も覗いて見た。がそう言ったものは無くどの家も砂埃を被った家具や日用品が散乱しているばかりだった。
「急に何かの事情で逃げ出したって感じじゃないね~人骨とか無いし。しかしあのドーム型の天井ってどうやって作ってるんだろう、砂だよね~アレ。素材に秘密でもあるのかな?ミイちゃん後でサンプル取って来て」
今さらっと面倒な事頼まなかったか?やらないよ。
「あと出入り口ってどこなんだろう~。僕たちは天井に穴開けて入ったけど、町中にそれらしき門とかが無いんだよね~不思議。隠し門みたいなのがどっかにあるのかな~」
などどブツクサ言いながら手はひょいひょいサンプルを集めてる。念推しするけど俺は手伝わないからな、他の所見てこよう。
へーこの家は食器や椅子が4個づつあるから4人家族が住んでいたのかなぁ。あっこの家には砂のロッキングチェアーまである!すご!
「ここで問題~!」
うわっ急に大声出すなよ。びっくりした。で何?
「僕は今大変な事に気がついてしまいました!それは何でしょう~」
えっとお前の行動がおかしすぎる事とか?後先考えなさすぎる事とか?あとは…色々ありすぎてどれだか分からないや。
「違う違う。そんな些細な事じゃなくて、この町の事だよ~。人が住むのにコレ無いと困るって物がないんだよ~さぁ何?」
些細…そのせいで俺振り回されて迷惑被ってるんだけどな…あぁ口の中ジャリジャリして気持ち悪い。ん?
わかった!水だ!どこにも水を貯めておく場所ー池みたいなのがこの町には無い!
「半分正解~溜池がないのは砂漠だから仕方ないにしても、家の中を見てもらうとわかるけど水を貯めておける水瓶すら無いんだ。トイレも台所もあるのに変だよね~」
えぇーホントだ。人が住んでいる感アリアリな家なのに実際は住めないor住んでないって事か。じゃあ何の為にこんな町が…背中の毛が逆立つ。ここはヤバイ場所なんじゃないか?
「でね。何でこの町を作ったかの仮説をたてたの~
①新技術のお披露目。あのドーム型天井とか砂で出来てるんだよね多分。とするととんでもない新技術だったはずで~皆に口で説明するより作って見せた方が早いって思ったんだろうねぇ。で作ったけど何らかの障害(金銭なのか政治的な物なのか不明)が起きて放置」
あー昔にもお前みたいな頭の持ち主がいたのかー。
ズ
「②箱庭。偉い人が『庶民の擬似生活体験がしたい』とか言い出して警備とかを考えて地下に作った物。日本にも昔の大名が屋敷の庭園に擬似体験用の建物とかを作ってたらしいし、可能性は①より低いけどありそう。でも何らかの理由で放置(飽きたとかもありそう)」
お前みたいなワガママな奴がいると周りの人間は大変だよな。わかるわかる。
ズズッ
「さっきから僕の悪口になってない?まあいいや、
③これ僕のイチオシの仮説。宇宙人が地球に住めるかを試す為に作った!あのドーム型天井とか砂のロッキングチェアーとかどう作ったのか分からないくらい凄い技術なんだよね~。だ、か、ら、地球人じゃなくて宇宙人が作ったと考えほうがいいんじゃないかな~と。水瓶とかないのは彼らが余り水を必要としない身体だったから!どうだ!」
ズズゥ ズズ
「あと~④…」
あのショウさん
「なあに?ミイちゃんも何か意見あるの?」
いや、町が縮んでます。
「え?何て?」
町が縮んでるんだよ!じわじわ確実に!
ズズズ ズズズゥ
ショウはやっと周りを見渡した。そして歪みながらジワリこちらに近づいてくる建物群に気がつき、顔を強張らせて言った。
「ほんとだ。どうしよう開けちゃった天井の穴から空気抜けて縮んでるのかな…とりあえず早急に地上に戻ろう!」
青ざめているあいつに向かって俺は追い討ちをかけた。
いや、縮んでるんじゃない!こちらを捕まえようとしているんだ!俺の本能がそう言ってる!
ズズズズズ ズズズ ズズゥ
俺とショウは走り出した。何処へ逃げたらいいのかはわからないが、ここにじっとしててはいけないのは明白だ。くそっ2本足は走りにくいと心の中で毒づいていると、隣のショウはもうヘロヘロだ。普段運動しないからだよ、地上に帰れたら健康的な生活しようぜ。
「ミイ!穴だ!最初に開けた穴の下までダッシュだ!」
足がもつれて転がるように穴の真下まだやってきた。
町はだいぶ縮んで、端っこが俺たちまであと数m。囲い込んで捕まえる?気満々だ。穴の位置もだいぶ降りてはきているが手は届かない。どうしようか…
「そろそろなんだけどなぁ…」
するとドオーンと激しい音がして、頭上から砂が降り注いだ。そして驚いている俺らの前に縄梯子が降りてきた。
その縄梯子を当たり前のように掴んで手を差し出すショウ。
「ミイちゃん!つかまって!」
その手を掴むと凄い勢いで上に引っ張られて、上へ上へ。あっという間に砂漠の上へ、そして空中へ。
「助かった~。ミイちゃん大丈夫?」
縄梯子の先はヘリコプターに繋がっていた。おそるおそる下を覗くと、脱出してきた穴は塞がっており、静かな砂漠が広がっているばかりだった。
アレって何だったんだろう?
「あの町は『疑似餌』かな~」
疑似餌?釣られたのは俺らか?
「あぁやって捕獲してるのかねぇ~」
…もういいや。早く家に帰って寝たい。そういやこのヘリコプターはどうしたの?いいタイミングで助けてくれたけど?
「あ、これ?コウ兄さんの会社のだよ~。固める君3号が壊れたら緊急信号が出て、それを受信したら救出してもらう手筈になってたんだ~。危機管理って大事だね~」
危ない事しなきゃいいだけだろ?
「えぇ~いいじゃん。素直に褒めてよ~」
素直に褒めろねぇーちょっと無理かな。そうそう1つ聞きたいんだけど
「なあに、何でも聞いて~」
このヘリコプター借りるのコウ兄さんの許可取った?
「……ミイちゃん、一緒に謝って」
静かな砂漠の上には美しい月夜が広がっている。
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
王子様への置き手紙
あおき華
恋愛
フィオナは王太子ジェラルドの婚約者。王宮で暮らしながら王太子妃教育を受けていた。そんなある日、ジェラルドと侯爵家令嬢のマデリーンがキスをする所を目撃してしまう。ショックを受けたフィオナは自ら修道院に行くことを決意し、護衛騎士のエルマーとともに王宮を逃げ出した。置き手紙を読んだ皇太子が追いかけてくるとは思いもせずに⋯⋯
小説家になろうにも掲載しています。
夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結保証】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。
だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。
失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。
どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。
「悪女に、遠慮はいらない」
そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。
「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。
王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」
愛も、誇りも奪われたなら──
今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。
裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス!
⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる