SSS級の魔獣に転生。〜愛でる側が良かったのに愛でられる側になりました〜

お花見茶

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どうやら魔獣に転生したらしいです

メチャメチャ好みの魔獣に転生しました

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 早速ですが、なんか身体が揺れています。さっきまではどこか狭いところにいたような気がしますが、まあ今はどうでも良いことです。

 ……今思ったのだけど、何故私は揺れているんだろう?……ま、いいか。寝よ。あ、寝ると決めたらなんか揺れが心地よくなってき…て…………痛っ!!今誰か叩いたな!?もう、一体何なんですかね?

 そういう間も誰かはバシバシ叩いてきます。
 あぁはいはい、分かりましたよ。起きますから。
 そう思い目を開けようとすると、あれ?可笑しいですね、なかなか目が開きません。あ、やっと開きました。
 なのに次は視界がぼんやりしていてはっきりしません。ほんと何なんですかね?

 だいたい、私は病院で寝ていたはずです。
 その……恥ずかしいのだけど、私はゲームが大好きで、ついにゲームコンプできて浮かれすぎてしまった上……夕飯買った帰り道、猫可愛い、ヤバイとか思ってたら段差あるのに気付かずゴロゴロガッターン!!
 右足捻挫と右腕骨折の全治2ヶ月の怪我をしまして、その日の朝にモフモフな犬と猫のぬいぐるみ取るのに、寝惚けて左足の捻挫していたところを悪化させてしまい、歩けなくなりました。結果、入院。

 恥ずかしいですね。

 とりあえず、病院に怪我人で熟睡している人を無理槍起こそうとする人はいないはずです。どんな非常識な人ですか!!
 と思っていたらボヤボヤしなくなっています。
 そして私は気付きました。

 ……ココ……ドコ?

 ふと違和感を感じ、自分の体を見てみると……なんでしょう、これ。

 白い柔らかな毛並みに覆われた動物らしき4本の足と3本の尻尾、足先と尻尾の先は黒い毛が生えています。

 どう見たって動物ですよね?これ。まさか可愛らしいこれが自分の体というのでしょうか。

 ……なんですか、それ!!至福じゃないですか!!もふもふしてはいませんが、これはこれで良いです。とても良いです!!!

 おそらく私は子供なのですね、体が全体的に小さく、足も短い。とても可愛らしいフォルムをしています。顔は見えませんが、きっと顔も可愛らしいのでしょう!!
 それにこの毛並み!!ヤバイです。さらさらでツヤツヤで、何処かからか差し込む光にあたり、とても澄んで輝いています。我が毛並みながら素晴らしい。まだ記憶(というか知識に近いでしょうか)を取り戻してから少ししかたっていませんが、自慢の毛並みです。

 ……え?尻尾が3本ある?ええ、それが何か?地球上にその様な生き物などいないと言いたいのでしょう?そんなのわかってます。ここは異世界なのでしょう。そして私は転生したのでしょう。
 でもそんなことは良いのです。この体が可愛ければ、それでいいのです!!可愛いものに囲まれていられるなんて、この上ない幸せがここにあるのです。しかも、自分もとても好みの見た目らしい。それでいいじゃないですか。

 ん?何かドスッという音が背後から聞こえます。あとバシバシ痛いです。
 仕方ありません。相手をして差し上げましょう。

 そういって後ろを振り向いたのは良いのですが、私は固まってしまいました。だってそこには、おそらく私と同じくらいの大きさの子猫がいたんだから。

 か、可愛いです!!なんですかこの子!!私(の体)の次くらいにドストライクな見た目なんですけど!!!

 その子の体は、私の毛並みの白色と黒色の部分を正反対にした色合いでした。要するに、主な色は黒色で、足先と尻尾の先が白色なんです。
 あ、顔は同じく黒で、耳が白色ですね。鼻先も白っぽいです。シャム猫の逆バージョンというところでしょうか。
 そして毛並み!!毛艶が素晴らしいのです。黒色の部分は、新月のを閉じ込めたかのようで、光にあたっても何処までも黒いのです。白色の部分はまさに、純白という言葉を体現したような色です。

 にしても。見ていて思ったのですが、この子も私とそっくりのフォルムをしています。尻尾も3本ありますし。もしかして同じ種類なのでしょうか?サイズからして兄弟?

 とりあえず話しかけてみましょうか。
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