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第85話 VSスルト
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Jはすぐ下のつり橋に着地し、前転ローリングで受け身を取る。そして側面から襲い掛かってくるゴブリンを横目に見ながらスルーしてさらに落下する。
着地、落下、そして着地、一連の行動を繰り返しながら縦穴を下に降りていく。すると周囲が熱を帯び始め、マグマだまりに到達する。そのマグマだまりにある足場をピョン
ピョンと飛び進んでいく。
――以前来たときは薬草しゃぶりながら踏破したけど今回はいいの?
――レベルが上がって耐久力も上がったからな。必要ない。あと本来なら今のタイミングでここに来るはずだから、ヘルカイトがメンチ切りにやってくるけど、もうそのイベントは終わったから後はいったん魔王場まで進むだけだ。
Jは溶岩の海に架けられた土の橋を渡り、横穴に入る。そこでは、身の丈4メートルはあるであろう一つ目の巨人、サイクロプスの股下を潜り抜け、向かって正面から突っ込んでくる双頭の狼オルトロスをパリングスルーでいなし脇を抜けていく。
――やっぱり暗くて何も見えないわね。
――マップは頭の中に入っているけど、2回目だし味気ないな。……それなら。
Jは走りながら、右手のパイルバンカーの装填、射出を行う。すると、金属がこすれて火花が飛び散り瞬間的にあたりが明るく照らされる。だが、火花はすぐに消えてしまう。Jは継続的に火花が散るように、装填と射出を繰り返した。
――どうだ?明るくなったろう?
――燃やすのはお金じゃないのね。
Jは暗闇の中から攻撃してくるサイクロプスや、後ろから追いかけて攻撃を仕掛けてくるオルトロスを、音を頼りに回避する。
そうして回避と落下、前方へのダッシュを繰り返していくうちにあたりがだんだんと明るくなっていった。
世界樹の根が光ファイバーのように樹上世界の陽光を地下世界にも運んでいるのだ。
――ひとまず到着だ。
Jは眼下に広がる魔王場の頭上に立っていた。魔王城は下層世界のレーヴェリオンの城とは似ても似つかない重くとげとげしいデザインを放っている。黒いレンガ造りの城壁には紫色の蔦がびっしりと生えており、レンガ造りの隙間は下から上に内側を溶岩が流れていくかのように赤く発光している。その王城の正面は巨大な橋が架かっており、橋の左右にはバリスタが所狭しと並べられ、王城の門手前にはヘルカイトが首を丸めて寝ている。
Jがその橋に近づくと、バチィッと火花が散る。気づくと、Jの正面には半透明の赤い障壁、バリアのようなものが城を覆い囲むように展開されていた。シスネから通信が入る。
「J様、そこはモンスターや魔人族以外を拒む障壁が展開されているようです。其の障壁の麓に2か所、魔力源を感知できました。それを破壊すれば侵入できるはずですわ。ですが、その先は岩で封鎖されているようですわね……J様、ちょっとお待ちください。まずは左手の道を進んでくださいまし。右側は私の方で開通させますわ。」
――魔人族入れるってことはロージナは入れるってこと?
――ああ、ロージナに憑依して中を攻略していくルートも存在する。
王城の右手の部分には、通路の先に巨大な岩が転がっており、行く手を塞いでいる。
Jは王城の前の橋を正面に見ながら左手に進む。曲がりくねった洞窟の道を時計回りに周り、王城の左手下の地下深くの場所に到達した。そこは、半径50メートルほどの円柱状の空間で、そのJが入って来た通路の反対側の奥の壁には、半径2メートルほどの赤く光る巨大な魔力水晶が石の台座の上に鎮座されている。その円柱状の空間の周囲には溶岩がたまっており、Jたちがいるところは溶岩の湖に浮かぶ小島のようになっている。その湖には壁から溶岩が染み出している。Jがその台座に近づいていくき、円の中心辺りに来ると頭上から大気が震えるような低い咆哮が轟音となって聞こえてきた。ドールハウスの中でタラサが耳を塞ぐ。
「何々!?何の音!?」
洞窟内に響くその轟音の主が、上方から降ってきて魔力水晶の前に立ちはだかる。
――この魔力水晶の番人、炎の巨人、スルトだ。
スルトは身の丈10メートルはあるであろう溶岩が人の形になったような巨人で、その右手には半分融解している8メートルはあるであろう大剣を構えている。スルトは、その大剣を地面にこすりつけ、地面を溶かしながらJに襲い掛かる。
Jはタラサ、マウガン、シェロをドールハウスから呼び出し、まずは回避行動を指示する。
「回避主体で戦え!」
Jはスルトの切り上げ攻撃を回避し、スルトの足元に潜り込み、膝に向かって、巨人の小鎚を振り下ろす。
――この武器の本来の持ち主はこのスルトだ。俺はこの戦闘を「因果応報パンチ」って呼んでる。
――へー。鼠の鼻くそくらいどうでもいいわね。
――辛辣過ぎません?
膝に攻撃を受けたスルトはダメージを受けた膝を地面に付く。
『タラサ!氷冷弾を!』
「おっけー!発射!」
Jはスルトの膝にターゲットを合わせタラサに指示を出す。タラサはグレネードランチャーに氷冷弾を6発装填し、スルトの地面についた膝に向かて氷冷弾を放った。スルトの膝が凍結し、地面に固定される。だが、スルトの溶岩のような体が一気に熱を帯び氷を解かそうとする。Jはその隙を見逃さず、マウガン、シェロとともに攻撃を仕掛ける。
『マウガン!シェロ!攻撃を合わせろ!』
「承知!」
Jとマウガンは地面に付いたスルトの膝を執拗に滅多打ちにする。スルトの頭上のライフゲージがちょっとずつ減っていく。Jはスルトの膝に渾身の一撃をお見舞いすると、バリィンッとスルトの膝が砕け散った。スルトは大きく体をのけぞらせ、体力ゲージが大きく減少する。Jは残った膝にターゲットを合わせ、タラサに氷冷弾を撃つように指示する。
残りの膝も同様に凍結され、J,マウガン、シェロによる攻撃で膝が粉砕される。膝が粉砕されたスルトは、腰までを溶岩のような体を溶かし、這うように攻撃を仕掛ける。
スルトは地面に向かって炎の剣を突き刺すと、Jたちの周囲から炎の柱が地面から突き出し、その熱波はJたちを焼き殺さんとJ達に襲い掛かる。Jはシエロに憑依し、スルトに向かって挑発を行う。
『かかってきな、独活の大木。燃えカスにしてやるよ。』
オヴォオオオオオオッとスルトは咆哮を上げ、シェロに両手で地面を這って襲い掛かる。Jはシェロとの憑依を解除し、右斜め裏から、マウガンは左斜め裏からスルトを攻撃する。
シェロは囮に徹して、スルトの薙ぎ払い範囲攻撃をリズムよく躱していく。
Jはスルトの移動の軌跡の溶岩だまりに触れないように気を付けながら、スルトの背中を攻撃していく。スルトのせなかがひび割れ内側の溶岩が露出し始めると、Jはタラサに氷冷弾を撃ち込むように指示した。タラサはスルトの背中のヒビに向かって氷冷弾を撃ち込むと、スルトは雄たけびを上げ前方に突っ伏す。マウガンはスルトの凍った背中を巨大剣で殴りつけ、粉砕する。Jはスルトの正面に回り込み、頭部をハンマーの棘の部分で殴りつける。スルトは地面に突っ伏され、その頭部の岩石部分を粉砕され、ひびが入り、体力ゲージを大きく減少させた。
スルトの体力ゲージが半分になったころ、Jはいったんスルトから身を引く。スルトは雄たけびを上げ、自身の体を融解し始める。そして上半身のみどろどろの溶岩が人型になったスルトはまるで水中から地上に出るかのように自身の体を持ち上げ、地面から下半身が生え再生した。それを見たシェロがJに助言を行う。
「J!あんなどろどろだと攻撃が通りそうにないよ!頭部が弱点っぽいけど、どうする!?」
スルトは溶岩の体のまま壁に向かって飛ぶ。ドチャン!と溶岩の体が音を立てて壁に激突し壁や地面が揺れる。すると落石が発生し、Jたちの頭上から巨大な岩が降ってくる。Jは頭上を見ずに地面に落ちる岩の影を見て回避していく。落石は地面に接触すると溶岩となって地面に染み込んでいった。スルトは落石の雨の中J達に攻撃を仕掛ける。Jはスルトに挑発を行う。
『この木偶の棒が!その図体は飾りかのろま!』
スルトは挑発を行ったJに向かって突進する。Jはスルトと自分の足元を視界内に同時に捉え、自分に落石が落下するようにスルトを誘導する。そして、ドゴォッとスルトの頭部に落石が直撃する。スルトは膝をつき頭を垂れる。Jはその隙を見逃さずに全員で頭部に総攻撃を仕掛ける。
「効いてるね!このまま攻撃を続けよう!」
Jは起き上がろうとするスルトに対してタラサに氷冷弾を撃たせ、スルトの溶岩の体を冷まして硬直させる。そして再び全員で頭部をタコ殴りにし、硬直が解けそうになるとスルトに対して氷冷弾を撃つという一連のパターンを4回繰り返した。4回目の硬直の時点でスルトのライフは残り僅かになっており、Jは起き上がるスルトに対して最後の一撃と言わんばかりにハンマーを頭上高く振り上げ、頭部めがけて叩き下ろした。
――これでトドメだ。
最後の一撃により体力ゲージが0となったスルトは、大きく後ずさりし溶岩の湖へ落ちていった。Jはそれを見届けると、Jのすぐ後ろにあった魔力水晶にハンマーで攻撃を咥え、破壊する。魔力水晶は木っ端みじんとなり、これで魔王場を守るバリアが解除されるはずだ。と、言うタイミングでシスネから連絡が入る。
着地、落下、そして着地、一連の行動を繰り返しながら縦穴を下に降りていく。すると周囲が熱を帯び始め、マグマだまりに到達する。そのマグマだまりにある足場をピョン
ピョンと飛び進んでいく。
――以前来たときは薬草しゃぶりながら踏破したけど今回はいいの?
――レベルが上がって耐久力も上がったからな。必要ない。あと本来なら今のタイミングでここに来るはずだから、ヘルカイトがメンチ切りにやってくるけど、もうそのイベントは終わったから後はいったん魔王場まで進むだけだ。
Jは溶岩の海に架けられた土の橋を渡り、横穴に入る。そこでは、身の丈4メートルはあるであろう一つ目の巨人、サイクロプスの股下を潜り抜け、向かって正面から突っ込んでくる双頭の狼オルトロスをパリングスルーでいなし脇を抜けていく。
――やっぱり暗くて何も見えないわね。
――マップは頭の中に入っているけど、2回目だし味気ないな。……それなら。
Jは走りながら、右手のパイルバンカーの装填、射出を行う。すると、金属がこすれて火花が飛び散り瞬間的にあたりが明るく照らされる。だが、火花はすぐに消えてしまう。Jは継続的に火花が散るように、装填と射出を繰り返した。
――どうだ?明るくなったろう?
――燃やすのはお金じゃないのね。
Jは暗闇の中から攻撃してくるサイクロプスや、後ろから追いかけて攻撃を仕掛けてくるオルトロスを、音を頼りに回避する。
そうして回避と落下、前方へのダッシュを繰り返していくうちにあたりがだんだんと明るくなっていった。
世界樹の根が光ファイバーのように樹上世界の陽光を地下世界にも運んでいるのだ。
――ひとまず到着だ。
Jは眼下に広がる魔王場の頭上に立っていた。魔王城は下層世界のレーヴェリオンの城とは似ても似つかない重くとげとげしいデザインを放っている。黒いレンガ造りの城壁には紫色の蔦がびっしりと生えており、レンガ造りの隙間は下から上に内側を溶岩が流れていくかのように赤く発光している。その王城の正面は巨大な橋が架かっており、橋の左右にはバリスタが所狭しと並べられ、王城の門手前にはヘルカイトが首を丸めて寝ている。
Jがその橋に近づくと、バチィッと火花が散る。気づくと、Jの正面には半透明の赤い障壁、バリアのようなものが城を覆い囲むように展開されていた。シスネから通信が入る。
「J様、そこはモンスターや魔人族以外を拒む障壁が展開されているようです。其の障壁の麓に2か所、魔力源を感知できました。それを破壊すれば侵入できるはずですわ。ですが、その先は岩で封鎖されているようですわね……J様、ちょっとお待ちください。まずは左手の道を進んでくださいまし。右側は私の方で開通させますわ。」
――魔人族入れるってことはロージナは入れるってこと?
――ああ、ロージナに憑依して中を攻略していくルートも存在する。
王城の右手の部分には、通路の先に巨大な岩が転がっており、行く手を塞いでいる。
Jは王城の前の橋を正面に見ながら左手に進む。曲がりくねった洞窟の道を時計回りに周り、王城の左手下の地下深くの場所に到達した。そこは、半径50メートルほどの円柱状の空間で、そのJが入って来た通路の反対側の奥の壁には、半径2メートルほどの赤く光る巨大な魔力水晶が石の台座の上に鎮座されている。その円柱状の空間の周囲には溶岩がたまっており、Jたちがいるところは溶岩の湖に浮かぶ小島のようになっている。その湖には壁から溶岩が染み出している。Jがその台座に近づいていくき、円の中心辺りに来ると頭上から大気が震えるような低い咆哮が轟音となって聞こえてきた。ドールハウスの中でタラサが耳を塞ぐ。
「何々!?何の音!?」
洞窟内に響くその轟音の主が、上方から降ってきて魔力水晶の前に立ちはだかる。
――この魔力水晶の番人、炎の巨人、スルトだ。
スルトは身の丈10メートルはあるであろう溶岩が人の形になったような巨人で、その右手には半分融解している8メートルはあるであろう大剣を構えている。スルトは、その大剣を地面にこすりつけ、地面を溶かしながらJに襲い掛かる。
Jはタラサ、マウガン、シェロをドールハウスから呼び出し、まずは回避行動を指示する。
「回避主体で戦え!」
Jはスルトの切り上げ攻撃を回避し、スルトの足元に潜り込み、膝に向かって、巨人の小鎚を振り下ろす。
――この武器の本来の持ち主はこのスルトだ。俺はこの戦闘を「因果応報パンチ」って呼んでる。
――へー。鼠の鼻くそくらいどうでもいいわね。
――辛辣過ぎません?
膝に攻撃を受けたスルトはダメージを受けた膝を地面に付く。
『タラサ!氷冷弾を!』
「おっけー!発射!」
Jはスルトの膝にターゲットを合わせタラサに指示を出す。タラサはグレネードランチャーに氷冷弾を6発装填し、スルトの地面についた膝に向かて氷冷弾を放った。スルトの膝が凍結し、地面に固定される。だが、スルトの溶岩のような体が一気に熱を帯び氷を解かそうとする。Jはその隙を見逃さず、マウガン、シェロとともに攻撃を仕掛ける。
『マウガン!シェロ!攻撃を合わせろ!』
「承知!」
Jとマウガンは地面に付いたスルトの膝を執拗に滅多打ちにする。スルトの頭上のライフゲージがちょっとずつ減っていく。Jはスルトの膝に渾身の一撃をお見舞いすると、バリィンッとスルトの膝が砕け散った。スルトは大きく体をのけぞらせ、体力ゲージが大きく減少する。Jは残った膝にターゲットを合わせ、タラサに氷冷弾を撃つように指示する。
残りの膝も同様に凍結され、J,マウガン、シェロによる攻撃で膝が粉砕される。膝が粉砕されたスルトは、腰までを溶岩のような体を溶かし、這うように攻撃を仕掛ける。
スルトは地面に向かって炎の剣を突き刺すと、Jたちの周囲から炎の柱が地面から突き出し、その熱波はJたちを焼き殺さんとJ達に襲い掛かる。Jはシエロに憑依し、スルトに向かって挑発を行う。
『かかってきな、独活の大木。燃えカスにしてやるよ。』
オヴォオオオオオオッとスルトは咆哮を上げ、シェロに両手で地面を這って襲い掛かる。Jはシェロとの憑依を解除し、右斜め裏から、マウガンは左斜め裏からスルトを攻撃する。
シェロは囮に徹して、スルトの薙ぎ払い範囲攻撃をリズムよく躱していく。
Jはスルトの移動の軌跡の溶岩だまりに触れないように気を付けながら、スルトの背中を攻撃していく。スルトのせなかがひび割れ内側の溶岩が露出し始めると、Jはタラサに氷冷弾を撃ち込むように指示した。タラサはスルトの背中のヒビに向かって氷冷弾を撃ち込むと、スルトは雄たけびを上げ前方に突っ伏す。マウガンはスルトの凍った背中を巨大剣で殴りつけ、粉砕する。Jはスルトの正面に回り込み、頭部をハンマーの棘の部分で殴りつける。スルトは地面に突っ伏され、その頭部の岩石部分を粉砕され、ひびが入り、体力ゲージを大きく減少させた。
スルトの体力ゲージが半分になったころ、Jはいったんスルトから身を引く。スルトは雄たけびを上げ、自身の体を融解し始める。そして上半身のみどろどろの溶岩が人型になったスルトはまるで水中から地上に出るかのように自身の体を持ち上げ、地面から下半身が生え再生した。それを見たシェロがJに助言を行う。
「J!あんなどろどろだと攻撃が通りそうにないよ!頭部が弱点っぽいけど、どうする!?」
スルトは溶岩の体のまま壁に向かって飛ぶ。ドチャン!と溶岩の体が音を立てて壁に激突し壁や地面が揺れる。すると落石が発生し、Jたちの頭上から巨大な岩が降ってくる。Jは頭上を見ずに地面に落ちる岩の影を見て回避していく。落石は地面に接触すると溶岩となって地面に染み込んでいった。スルトは落石の雨の中J達に攻撃を仕掛ける。Jはスルトに挑発を行う。
『この木偶の棒が!その図体は飾りかのろま!』
スルトは挑発を行ったJに向かって突進する。Jはスルトと自分の足元を視界内に同時に捉え、自分に落石が落下するようにスルトを誘導する。そして、ドゴォッとスルトの頭部に落石が直撃する。スルトは膝をつき頭を垂れる。Jはその隙を見逃さずに全員で頭部に総攻撃を仕掛ける。
「効いてるね!このまま攻撃を続けよう!」
Jは起き上がろうとするスルトに対してタラサに氷冷弾を撃たせ、スルトの溶岩の体を冷まして硬直させる。そして再び全員で頭部をタコ殴りにし、硬直が解けそうになるとスルトに対して氷冷弾を撃つという一連のパターンを4回繰り返した。4回目の硬直の時点でスルトのライフは残り僅かになっており、Jは起き上がるスルトに対して最後の一撃と言わんばかりにハンマーを頭上高く振り上げ、頭部めがけて叩き下ろした。
――これでトドメだ。
最後の一撃により体力ゲージが0となったスルトは、大きく後ずさりし溶岩の湖へ落ちていった。Jはそれを見届けると、Jのすぐ後ろにあった魔力水晶にハンマーで攻撃を咥え、破壊する。魔力水晶は木っ端みじんとなり、これで魔王場を守るバリアが解除されるはずだ。と、言うタイミングでシスネから連絡が入る。
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