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第二章【招集】
32 おもしれーおんな的な
最初は隊長のエドガー。あの甘いマスクのイケメンだ。
エドガー=ヴィータ
コードネーム:スパロー
ヴィータ男爵家次男
元銀翼騎士隊所属
身長181センチメートル、年齢二十五歳。
十七歳で王国騎士団に入団。翌年には誉れある銀翼騎士隊に選抜される。さらにその翌年、最年少で副隊長に任命されるも、レイフィールズ伯爵令嬢をかどわかして謹慎処分。
二十歳のとき、友好国リタニアス王国のセシル姫をかどわかしたとして、またもや謹慎処分。
エトセトラ、エトセトラ――。
「は??」
なんなんだ、この人……。プロフィールのほとんどが女性遍歴なんだけど……。
気を取り直して次――、
二人目はクラウディオ=ラファガルド
コードネーム:イーグル
身長177センチメートル、年齢二十三歳。元衛士隊所属。
衛士隊の分隊長に全治一年の怪我を負わせて停職三か月の処分を受ける。復帰後、要人を暗殺者から救った功績により異例の騎士団入団を果たす。
「ちょっとちょっと、なんなんですか。暴れん坊ばかりじゃないですか……」
うーん、もしかしてこの部隊にいる奴らは、基本的に問題児ばかりなのではないか?
さて、次は――。
「えッ!?」
ノエル=アクセルホーク!?
「ノエルくんもこの部隊に!?」
これは一体どういうこと?
私の知り合いが二人もいる……。
これじゃあ正体をバラすもなにもないじゃん。バレバレじゃん……。
宰相はともかく、実務のクレーマー補佐官が私と彼らの接点を知らない? そんなはずはないだろう。その辺はちゃんと調べていると思う……。
じゃあ、なんで貴族を装えなんて言ったの?
なにか別の目的がある?
私には伝えられていない何かがある?
私がこの部隊の司令官に選ばれたのは、本当は理由がある?
「おい」
そんなことを考えていたら、ノックもなくドアが開いてクラウディオが入ってきた。両手で木箱を抱えている。
「ひゃい!」
「時間だ、執務室に行くぞ」
「う、うん……」
「それから、お前に荷物が届いている」
「あ……えーと、どうもありがとう」
私に荷物が届くなんて聞いていないけど、送ってきたのは補佐官ディビットに違いない。
おそらく中に入っているのは、前の職場で使っていた献立や発注資料だ。機密情報なんて一ミリメートルもありゃしないけど、ハイノーブルってことで来ているわけだし、こういう〝いかにも〟な工作も必要なのだろうか。
というか、クラウディオには正体がバレているから工作の意味はないけど……。
「この箱を開ける必要はないぞ」
木箱を無造作に床に置いて、クラウディオは言った。
「え?」
「すぐ出て行くことになる。散らかされると面倒だからな」
「なっ……」
言いたいことだけ言って彼は踵を返す。
ぐぬぅ……この男、やっぱりムカつく……。あんたなんか、あっかんべーッ!!
べーっと下を突き出したその瞬間、クラウディオが突然振り返った。
べーっと舌を出したまま固まる私。そんな私の変顔を、少し驚いた表情で彼は見つめている。
「……」
「……」
何事もなかったかのように私は椅子から立ち上がる。何も見なかったかのように彼は三度踵を返した。
そのとき――
「ぷっ……」
うがッ! 鼻で嗤われた!?
エドガー=ヴィータ
コードネーム:スパロー
ヴィータ男爵家次男
元銀翼騎士隊所属
身長181センチメートル、年齢二十五歳。
十七歳で王国騎士団に入団。翌年には誉れある銀翼騎士隊に選抜される。さらにその翌年、最年少で副隊長に任命されるも、レイフィールズ伯爵令嬢をかどわかして謹慎処分。
二十歳のとき、友好国リタニアス王国のセシル姫をかどわかしたとして、またもや謹慎処分。
エトセトラ、エトセトラ――。
「は??」
なんなんだ、この人……。プロフィールのほとんどが女性遍歴なんだけど……。
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二人目はクラウディオ=ラファガルド
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身長177センチメートル、年齢二十三歳。元衛士隊所属。
衛士隊の分隊長に全治一年の怪我を負わせて停職三か月の処分を受ける。復帰後、要人を暗殺者から救った功績により異例の騎士団入団を果たす。
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うーん、もしかしてこの部隊にいる奴らは、基本的に問題児ばかりなのではないか?
さて、次は――。
「えッ!?」
ノエル=アクセルホーク!?
「ノエルくんもこの部隊に!?」
これは一体どういうこと?
私の知り合いが二人もいる……。
これじゃあ正体をバラすもなにもないじゃん。バレバレじゃん……。
宰相はともかく、実務のクレーマー補佐官が私と彼らの接点を知らない? そんなはずはないだろう。その辺はちゃんと調べていると思う……。
じゃあ、なんで貴族を装えなんて言ったの?
なにか別の目的がある?
私には伝えられていない何かがある?
私がこの部隊の司令官に選ばれたのは、本当は理由がある?
「おい」
そんなことを考えていたら、ノックもなくドアが開いてクラウディオが入ってきた。両手で木箱を抱えている。
「ひゃい!」
「時間だ、執務室に行くぞ」
「う、うん……」
「それから、お前に荷物が届いている」
「あ……えーと、どうもありがとう」
私に荷物が届くなんて聞いていないけど、送ってきたのは補佐官ディビットに違いない。
おそらく中に入っているのは、前の職場で使っていた献立や発注資料だ。機密情報なんて一ミリメートルもありゃしないけど、ハイノーブルってことで来ているわけだし、こういう〝いかにも〟な工作も必要なのだろうか。
というか、クラウディオには正体がバレているから工作の意味はないけど……。
「この箱を開ける必要はないぞ」
木箱を無造作に床に置いて、クラウディオは言った。
「え?」
「すぐ出て行くことになる。散らかされると面倒だからな」
「なっ……」
言いたいことだけ言って彼は踵を返す。
ぐぬぅ……この男、やっぱりムカつく……。あんたなんか、あっかんべーッ!!
べーっと下を突き出したその瞬間、クラウディオが突然振り返った。
べーっと舌を出したまま固まる私。そんな私の変顔を、少し驚いた表情で彼は見つめている。
「……」
「……」
何事もなかったかのように私は椅子から立ち上がる。何も見なかったかのように彼は三度踵を返した。
そのとき――
「ぷっ……」
うがッ! 鼻で嗤われた!?
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