319 / 643
何やらヤバいらしい
しおりを挟む
「地球が消滅する。ですか?」
俺の疑問の声に、L魔王は首肯で答える。穏やかじゃないな。
「魔王ノブナガが征服したいのは、向こうの世界でしょ? それとも気が変わって地球も征服したくなったって事?」
百香が疑問を呈する。
「確かに魔王ノブナガの主戦場は向こうの世界だったけど、何せ魂を複数持っているような魔王だっからな、征服する世界が複数になってもおかしくない」
俺は持論を口にする。百香としては寝耳に水だったらしく、絶句していた。
「じゃあ、その魂の数だけ、世界が魔王に支配されて、自由勝手にされるって事?」
それは俺には分からない。が、その可能性もあると、俺は日本政府や国連には説明している。
その辺はどうなのか? と俺たちがL魔王に注目するも、本人は呑気にフルーツタルトをパクついていた。
「あ、ごめんなさい」
「いや、良いんですけど」
「ええと、魔王が複数世界を征服するかしないかの話でしたね」
俺たちは首肯する。
「確かに過去にはそのような事案もありました」
「じゃあ、今回も同様に、魔王ノブナガは複数世界を支配しようと動いていると?」
俺の質問に対して、L魔王は紅茶を一口飲んでから、一言。
「だと良いのですが……」
「違う、と?」
「それは分かりません。私は魔王ノブナガではないですから」
「なら、何をそんなに懸念して、ここにやって来たんですか?」
小太郎くんの言葉に、L魔王は一つ頷いてから口を開いた。
「皆さんは、この世界が絶妙なバランスの上に成立している事をご存知ですか?」
俺とアネカネ以外は首を傾げていた。俺としても雑学でそんな話を目にしたくらいだ。
「あれですか? この宇宙の物理定数がまるで人間が存在する為に設定されているかのようで、ほんの少し、何なら10の数10乗分の1違うだけで、この宇宙は今のように成立しておらず、崩壊していただろうってやつですか?」
俺の発言にアネカネが首肯し、それを見てL魔王が頷く。
「何言っているのか分からん」
とタカシが更なる説明を求めた。
「つまり、重力や光速、電気量なんかがほんの少し狂うだけで、この宇宙は成り立たないんだそうだ」
「そうです。それ程に世界と言うものは絶妙なバランスで成り立っているのです。そしてそれは異世界も同様です」
「魔法やスキルでどうにかなる問題ではないと」
「何事も限度がありますから。考えてみてください、普通の魔王の数倍の能力を持つ魔王が、その権能を遺憾なく揮えば、物理定数さえ滅茶苦茶になるのは、火を見るより明らかでは?」
そう言われれば、いや、そう言えば魔王ノブナガは魔法も使わず、その膨大な魔力で無理矢理次元を超えて地球にやって来た奴だ。奴が世界を操作出来るようになったなら、物理定数なんて簡単に壊してしまいそうだ。
「でもそれも、可哀想だけど向こうの世界の話でしょう? こっちの世界……」
百香もそこまで言って押し黙った。他の皆も黙っている。魔王がこちらに攻めてくるかも知れない。と悟ったからだろう。だが俺としてはそれより厄介な可能性に気付いてしまった。
「もしかしてL魔王さんは、魔王ノブナガがこちらに攻めて来なかったとしても、こっちの世界が崩壊すると考えているんですか?」
驚く面々を他所に、L魔王は紅茶を一口飲んで、首肯する。やっぱりか。
「先程、世界は絶妙なバランスで成立していると言いましたよね?」
L魔王の言に俺たちは頷き返した。
「それは、あなた方が異世界と呼ぶ数多ある世界を包含しての事なのです」
絶句する面々。そんな中でも、俺は疑問を口にした。
「つまり、魔王ノブナガが向こうの世界を自身の好きなように改ざんしたら、その影響がこちらにまで現れる。と言う事ですか?」
首肯するL魔王。
「そうです。向こうの世界と関係の深いここ地球は、間違いなく影響を受けて物理定数のバランスが崩れ、ここら一帯は崩壊して宇宙から消滅します」
「嘘、でしょ?」
百香は信じられないものを見るように、いや、見たくないとでも思ったのか、目を見開いて、テーブルの上のカップを凝視していた。
「嘘ではありません。これは過去にも起こった事のある、魔王の起こした事案ですから」
「過去にもあったんですか?」
疑問を口にした俺を見て、L魔王は首肯した。
「皆さんは、宇宙に対して、銀河や星の数が少ないと感じだ事はありませんか?」
どう言う事か? と皆が首を傾げ、俺に説明を求めてくる。だから俺のは知識じゃなくて、雑学なんだけどなあ。
「確か、この宇宙の銀河や星の位置には偏りがあって、集まるところにはいっぱい集まっているけど、ないところにはまるでないって……、え? それってつまり……」
「そうです。その銀河や星が不自然に消えている地域は、魔王が無秩序にその権能を揮った結果、消えてしまった世界の名残りです」
「マジで?」
冷や汗がこめかみを垂れるのを感じる。
「はい。これでも我々は我々で、この世界が全て崩壊しないように、ギリギリのところで部分崩壊までに留めているのですよ」
それはそうなのだろう。そして今回もこの世界が全て崩壊しないように、先手を打とうと言う訳だ。
「どうしろと? はっきり言って、俺たちだけでどうにかなる事態じゃないんですけど」
バヨネッタさんやリットーさん、シンヤたちとも協力が必要だし、日本政府や地球各国、向こうの世界の各国とだって、連携していかなくちゃいけない問題だ。何故この人は俺たちの元に来たのだろうか?
「ああ、そこら辺は大丈夫です。既に他の皆さんのところへは、我々の仲間が向かっていますから」
そうなんだ。
「そしてあなた方のところへ来たのにも、理由かあります。あなた方、特にハルアキくんに話を通すと、色々事態が好転しそうな事と、今回の協力者と連携するには、あなたでなければならないかと」
「今回の協力者? あなた方天使ではなく?」
「すみません、魔王関連で天使がでしゃばると、各方面からお叱りを受けるので、私たちは直接魔王と対峙出来ないんです」
だからこそのお願いであって協力者の手配って訳か。俺の心を読んでL魔王が首肯する。
「それで、協力者って誰なんですか?」
「それはこちらの方です」
とL魔王はリモコンを取ってスイッチを入れた。途端にリビングのテレビが点いて、その画面の向こうでは、椅子に腰掛ける少女を中心に、数名がこちらを見ていた。
いきなりテレビ電話かよ。このテレビにそんな機能ないはずなんだけどなあ。とか、両脇で控えている人たち、獣人だ。初めて見たな。とか、なんか、宇宙船を思わせる近未来な内装だな。とか、そんなものはすぐに頭から吹き飛んでいた。中心で椅子に座る少女に、見覚えがあったからだ。
「……浅野……」
「久しぶりね、二人とも」
俺とタカシの友達で、あの事故で行方不明になった浅野が、以前と変わらない笑顔を浮かべていた。
俺の疑問の声に、L魔王は首肯で答える。穏やかじゃないな。
「魔王ノブナガが征服したいのは、向こうの世界でしょ? それとも気が変わって地球も征服したくなったって事?」
百香が疑問を呈する。
「確かに魔王ノブナガの主戦場は向こうの世界だったけど、何せ魂を複数持っているような魔王だっからな、征服する世界が複数になってもおかしくない」
俺は持論を口にする。百香としては寝耳に水だったらしく、絶句していた。
「じゃあ、その魂の数だけ、世界が魔王に支配されて、自由勝手にされるって事?」
それは俺には分からない。が、その可能性もあると、俺は日本政府や国連には説明している。
その辺はどうなのか? と俺たちがL魔王に注目するも、本人は呑気にフルーツタルトをパクついていた。
「あ、ごめんなさい」
「いや、良いんですけど」
「ええと、魔王が複数世界を征服するかしないかの話でしたね」
俺たちは首肯する。
「確かに過去にはそのような事案もありました」
「じゃあ、今回も同様に、魔王ノブナガは複数世界を支配しようと動いていると?」
俺の質問に対して、L魔王は紅茶を一口飲んでから、一言。
「だと良いのですが……」
「違う、と?」
「それは分かりません。私は魔王ノブナガではないですから」
「なら、何をそんなに懸念して、ここにやって来たんですか?」
小太郎くんの言葉に、L魔王は一つ頷いてから口を開いた。
「皆さんは、この世界が絶妙なバランスの上に成立している事をご存知ですか?」
俺とアネカネ以外は首を傾げていた。俺としても雑学でそんな話を目にしたくらいだ。
「あれですか? この宇宙の物理定数がまるで人間が存在する為に設定されているかのようで、ほんの少し、何なら10の数10乗分の1違うだけで、この宇宙は今のように成立しておらず、崩壊していただろうってやつですか?」
俺の発言にアネカネが首肯し、それを見てL魔王が頷く。
「何言っているのか分からん」
とタカシが更なる説明を求めた。
「つまり、重力や光速、電気量なんかがほんの少し狂うだけで、この宇宙は成り立たないんだそうだ」
「そうです。それ程に世界と言うものは絶妙なバランスで成り立っているのです。そしてそれは異世界も同様です」
「魔法やスキルでどうにかなる問題ではないと」
「何事も限度がありますから。考えてみてください、普通の魔王の数倍の能力を持つ魔王が、その権能を遺憾なく揮えば、物理定数さえ滅茶苦茶になるのは、火を見るより明らかでは?」
そう言われれば、いや、そう言えば魔王ノブナガは魔法も使わず、その膨大な魔力で無理矢理次元を超えて地球にやって来た奴だ。奴が世界を操作出来るようになったなら、物理定数なんて簡単に壊してしまいそうだ。
「でもそれも、可哀想だけど向こうの世界の話でしょう? こっちの世界……」
百香もそこまで言って押し黙った。他の皆も黙っている。魔王がこちらに攻めてくるかも知れない。と悟ったからだろう。だが俺としてはそれより厄介な可能性に気付いてしまった。
「もしかしてL魔王さんは、魔王ノブナガがこちらに攻めて来なかったとしても、こっちの世界が崩壊すると考えているんですか?」
驚く面々を他所に、L魔王は紅茶を一口飲んで、首肯する。やっぱりか。
「先程、世界は絶妙なバランスで成立していると言いましたよね?」
L魔王の言に俺たちは頷き返した。
「それは、あなた方が異世界と呼ぶ数多ある世界を包含しての事なのです」
絶句する面々。そんな中でも、俺は疑問を口にした。
「つまり、魔王ノブナガが向こうの世界を自身の好きなように改ざんしたら、その影響がこちらにまで現れる。と言う事ですか?」
首肯するL魔王。
「そうです。向こうの世界と関係の深いここ地球は、間違いなく影響を受けて物理定数のバランスが崩れ、ここら一帯は崩壊して宇宙から消滅します」
「嘘、でしょ?」
百香は信じられないものを見るように、いや、見たくないとでも思ったのか、目を見開いて、テーブルの上のカップを凝視していた。
「嘘ではありません。これは過去にも起こった事のある、魔王の起こした事案ですから」
「過去にもあったんですか?」
疑問を口にした俺を見て、L魔王は首肯した。
「皆さんは、宇宙に対して、銀河や星の数が少ないと感じだ事はありませんか?」
どう言う事か? と皆が首を傾げ、俺に説明を求めてくる。だから俺のは知識じゃなくて、雑学なんだけどなあ。
「確か、この宇宙の銀河や星の位置には偏りがあって、集まるところにはいっぱい集まっているけど、ないところにはまるでないって……、え? それってつまり……」
「そうです。その銀河や星が不自然に消えている地域は、魔王が無秩序にその権能を揮った結果、消えてしまった世界の名残りです」
「マジで?」
冷や汗がこめかみを垂れるのを感じる。
「はい。これでも我々は我々で、この世界が全て崩壊しないように、ギリギリのところで部分崩壊までに留めているのですよ」
それはそうなのだろう。そして今回もこの世界が全て崩壊しないように、先手を打とうと言う訳だ。
「どうしろと? はっきり言って、俺たちだけでどうにかなる事態じゃないんですけど」
バヨネッタさんやリットーさん、シンヤたちとも協力が必要だし、日本政府や地球各国、向こうの世界の各国とだって、連携していかなくちゃいけない問題だ。何故この人は俺たちの元に来たのだろうか?
「ああ、そこら辺は大丈夫です。既に他の皆さんのところへは、我々の仲間が向かっていますから」
そうなんだ。
「そしてあなた方のところへ来たのにも、理由かあります。あなた方、特にハルアキくんに話を通すと、色々事態が好転しそうな事と、今回の協力者と連携するには、あなたでなければならないかと」
「今回の協力者? あなた方天使ではなく?」
「すみません、魔王関連で天使がでしゃばると、各方面からお叱りを受けるので、私たちは直接魔王と対峙出来ないんです」
だからこそのお願いであって協力者の手配って訳か。俺の心を読んでL魔王が首肯する。
「それで、協力者って誰なんですか?」
「それはこちらの方です」
とL魔王はリモコンを取ってスイッチを入れた。途端にリビングのテレビが点いて、その画面の向こうでは、椅子に腰掛ける少女を中心に、数名がこちらを見ていた。
いきなりテレビ電話かよ。このテレビにそんな機能ないはずなんだけどなあ。とか、両脇で控えている人たち、獣人だ。初めて見たな。とか、なんか、宇宙船を思わせる近未来な内装だな。とか、そんなものはすぐに頭から吹き飛んでいた。中心で椅子に座る少女に、見覚えがあったからだ。
「……浅野……」
「久しぶりね、二人とも」
俺とタカシの友達で、あの事故で行方不明になった浅野が、以前と変わらない笑顔を浮かべていた。
11
あなたにおすすめの小説
人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。
異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる
名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
捨てられた貴族六男、ハズレギフト『家電量販店』で僻地を悠々開拓する。~魔改造し放題の家電を使って、廃れた土地で建国目指します~
荒井竜馬@書籍発売中
ファンタジー
ある日、主人公は前世の記憶を思いだし、自分が転生者であることに気がつく。転生先は、悪役貴族と名高いアストロメア家の六男だった。しかし、メビウスは前世でアニメやラノベに触れていたので、悪役転生した場合の身の振り方を知っていた。『悪役転生ものということは、死ぬ気で努力すれば最強になれるパターンだ!』そう考えて死ぬ気で努力をするが、チート級の力を身につけることができなかった。
それどころか、授かったギフトが『家電量販店』という理解されないギフトだったせいで、一族から追放されてしまい『死地』と呼ばれる場所に捨てられてしまう。
「……普通、十歳の子供をこんな場所に捨てるか?」
『死地』と呼ばれる何もない場所で、メビウスは『家電量販店』のスキルを使って生き延びることを決意する。
しかし、そこでメビウスは自分のギフトが『死地』で生きていくのに適していたことに気がつく。
家電を自在に魔改造して『家電量販店』で過ごしていくうちに、メビウスは周りから天才発明家として扱われ、やがて小国の長として建国を目指すことになるのだった。
メビウスは知るはずがなかった。いずれ、自分が『機械仕掛けの大魔導士』と呼ばれ存在になるなんて。
努力しても最強になれず、追放先に師範も元冒険者メイドもついてこず、領地どころかどの国も管理していない僻地に捨てられる……そんな踏んだり蹴ったりから始まる領地(国家)経営物語。
『ノベマ! 異世界ファンタジー:8位(2025/04/22)』
※別サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる