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村再建編

第一話「去る者、残る者、そして泣き枕」

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異世界生活6日
村長生活1日

[剣術のスキルを手に入れました、支配者のスキルを手に入れました、統率力のレベルが2になりました。世界の知識の一部を手に入れました。村長候補になりました]

[49420ジュル]

 村長のご遺体を村長の部屋のベッドに横にして廊下に転がっている盗賊をイレイザさんと共に縛りあげる。
 外で気絶させられた魔導士の女も同様に縛って地面に転がしてある、盗賊は11人いたようだ。

「イレイザさんと、エリザさん、あとオリーブちゃんだったかな。一緒に来てもらっていいかな」

「ああ。どこに行くんだ?」

「ワンレス村長の書斎」

 俺達はワンレス村長の書斎に向かい、俺はワンレスに教わったように机の裏に隠してある箱を探し当て机の上に置く。

「アイガさん、これはなんですか?」

 変わった模様が描かれている箱を興味深そうにエリザさんが見ている。

「これは村長がこの村の村長であることを証明する、紋章が入っている魔法の箱です」

「なんでアイガがそのことを知っているそれは村の者しか知らないはずだが」

「村長から聞いた」

 正確には無限空間にいる時にワンレスから聞いただが、それには気にせず机の引き出しにある手ごろな刃物を手に取り、人差し指に刃を添わせて血を出す。
その血を箱の魔石に落とす。
その瞬間、魔石が黄色く光だし妖精が現れる。
この妖精は守護の魔法で創られたもので紋章を守っているとワンレスから聞いた。

「この箱を開けようとする者よ、我の問いに答えよ」

「わかった」

「この村の守り神とされている幻獣神の名は?」

「鳥獣神テルラソルテ」

 この地に降り立った鳥獣神テルラソルテが気に入った人間の女性のために作ったのがこの村だ。

「この村の最初の村長の名は?」

「シルテ」

 鳥獣神と人間の女性の間に産まれた息子がシルテという名でこの村の最初の村長だ。

「最後の村長の最愛の者の名は?」

「村長の奥さんシャリテリアさん」

「紋章と箱の所有者であり契約者をアイガに変更した、この村のさらなる発展に期待する」

 それを言って妖精は消え、箱が空き中には鳥獣神の翼をかたどった金のレリーフの付いたネックレスとワンレスの弟ガイレスに当てた手紙が入っていた。
俺はネックレスを付け、箱を一度閉じるこれで俺以外の者にこの箱を開けられない。

[村長になりました]

「さあ、一度守護兵の詰め所に戻ろう。一応まだ盗賊がいるかもしれないから気を付けて」

「そうだな」

「私はあと二回しか魔法が使えないから慎重にいきましょう」

 オリーブちゃんはまだ事態が呑み込めていないようだ。
仕方ないまだ10歳ぐらいのはずだ。今は何ともないが落ち着くころには両親の事を思い出すだろう。
俺達は警戒しながら詰め所に向かって街を歩く、オリーブちゃんに死体を見せないように俺が抱っこし目をつむるようにお願いした。

「イレイザ!」

 詰め所の前で馬に乗った守護兵と数人の武装した者たちと出会った。

「おお。無事だったか」

 イレイザさんは守護兵と握手し、お互いの無事を確認しあっていた。
武装した者達は隣村の救援だろう。

「彼は? それにあの首飾りは」

 守護兵の男は俺の首にかけている紋章に気づいたようだ。

「あとで説明する今は、生き残りの捜索をしよう。盗賊はあらかた片付いた、生き残った盗賊二人を縛って村長の家に置いてきているから、詰め所の牢に移動するのも手伝ってくれ」

「わかった」

 イレイザさん達を見送り詰め所に入る。
詰め所にはアイシャさん達がおり、色々聞いてきたが皆が集まってから話をすることを伝えた。
エリザさんからは魔力を少しでも回復させるのに寝るように言われ、気が進まないが横になることにした。

「アイガ、起きてくれ」

 イレイザさんの声に起こされ立ち上がる。

[魔力3]

 魔力は少し回復したか。

「皆を表に集めた、来てくれ」

 俺は頷きイレイザと共に表にでる。
詰め所の前には、アイシャさん、ウェンディさん、エリザさん、オリーブちゃん、守護兵の男性、女の子1名、男性2名、女性1名、計9名がいる。

「あー。なんて話したらいいか。まずは初めましてかな。俺の顔を知っている人もいるとは思いますがアイガといいます。今回の襲撃によりワンレス村長がお亡くなりになりました。そして、イレイザさん、エリザさん、オリーブちゃん三名が証人となり、ワンレス村長から村長になるように言われました」

 村長の死に立ち会ったイレイザさん達以外の人がざわつく。

「俺自身村長と言われても何をしていいのかわからないし、この現状村と呼べる状況でもないと思います。なので納得いかない方はここを去ってもらってもいいと思います」

 イレイザさんからアイシャさんの宿と村長の家、詰め所以外の建物は全焼しエリザさんが消化してくれたとのことだったが、未だに燃えている家もある。
だから、ここに残りたくても居場所がないという事をわかったうえでの話だ。

「俺を村長として認めないけどこの場所に残りたいって方も何かしら支援ができればと思います。いろいろあって混乱しているかもしれませんが、即決でお願いします」

「一つ聞きたい事がある」

 守護兵の男が手をあげる。

「その紋章はどうやって手に入れたんだ? 確か妖精が守っていると聞いたんだが」

「村長から、箱の開け方を聞いて正攻法で手に入れました。証人となった三人が見ている所で開けています」

「ということは、妖精から村長として認められたって事だよな? 俺達に選択権があるのか?」

 言っている事はわかる。
この村の住民は妖精に認められた者を村長とするってルールを厳守しているからこそ、俺が言っていることに疑問を持っているのだ。

「選択権はあります。ただしこの件に関してはこの一回限りです。正直村の中の誰かが村長になれば問題ないでしょう、でも俺は部外者だ。部外者の俺が村長になることに納得いかない方もいらっしゃるかなと思って問うています」

「そこまで考えているのならあんたは村長を降りるって選択をしないのか?」

「それはしません。ワンレス村長から託されました。これだけは譲れない、たとえ1人になったとしても村を再建します」

「なるほど」

 守護兵はとりあえず俺の返答に納得したようだった。

「すまないが俺はこの村を出ていく」

「ちょっとまってください。出ていくにしても話が終わってからにしてほしいです」

 男性の1人がそういってこの場を離れようとするのを制止する。

「では、決めていただきます。残ってもいいと思う方は、1歩前にでて名前と職業を教えてください」

 少しの間沈黙が続いたがアイシャさんが前にでた。

「アイシャです。宿屋の主人をしています。私はアイガさんを村長として認めます」

「ウェンディです。宿屋の主人の手伝いです。私もアイガさんを村長として認めます」

 この二人が認めてくれたのはありがたい。

「ケイランだ。守護兵をしている。死んだ守護兵二人が好きだった村を再建したい。あんたがいや、貴方がどんな人間かわからないが村長が認めたんなら俺はそれに従うよ。よろしくな村長さん」

「ありがとう。ケイランさんよろしく」

 残らないと思っていた守護兵がこのままいてくれるのは心強い。

「イレイザだ。守護兵をしている。私は最初からアイガを村長として認めている。ケイラン残ってくれてありがとう。助かる」

「おう」
「チョーだ。大工をしている。村長とも長い付き合いだ。ここまできて他に行くのも面倒だ。あんたについてくよ」

 がたいのいい初老の男性はチョーと名乗った。大工ならいろいろ役に立ってくれそうだ。

「カイナ。特に何かをしていたわけじゃないが、裁縫や衣類を作ることが得意だ。村長のこと残念だが私達は生きているんだからできることをやらないとね。アイガ村長よろしく頼むよ」

 恰幅のいい女性はカイナって名前らしい、衣類関係かこの世界にも冬があるみたいだから冬に備える事ができる。
さて、残りはオリーブちゃんともう一人の女の子かどうしようかな、自分で決められないよな。

「私は、アイガおにいちゃんと一緒にいるよ」

 オリーブちゃんが一歩前にでる。子供だと思って侮ってはいけなかった。
この子は両親を殺されたんだ、精神が壊れてもおかしくなかったでも今は強く生きようとしている。

「オリーブちゃんと一緒にいる、名前は、キラナです」

 オリーブの腕にしがみつきながらキラナちゃんは残る意思を見せる。

「みんなありがとう。俺から支度金を渡す。一度全員で隣町に行って必要な物を買って来よう。アイシャさん、ウェンディさんすまないがしばらく宿屋を皆の住む場所にしてもいいかな?」

「アイガさん。貴方は村長なんですから命令してください、私達は貴方に従います」

 そういったアイシャさんから強い意思を感じた。

「そうだな。アイシャ、すまないが宿を使わせてもらう」

「承知しました」

 俺はこの村から出ていくという男の前に行き、1ゴールドジュルを渡す。

[48420]

「こんなにもらえねーよ。俺は出ていくんだぜ」

「それでも貴方はこの村の一員です。いつでも戻ってきてください俺は貴方を歓迎します」

 男を握手をかわし別れる。
いつか戻ってきたときにいい村を作れていたらいいなと思う。
その後、全員に支度金として1ゴールドジュルを手渡す、皆の決断が間違いじゃなかったと思って貰えるような村長に俺はなる。

[40420]
 宿屋に全員で移動し、明日隣村に行くことにしそれぞれが部屋を決め、自室で待機することにした。
俺は部屋に戻らずにエリザさんの部屋を訪れた。

「夜這いですか?」

「ははは、このエロ魔導士め。違いますよ、ワンレスの家で怒鳴ったことを謝りたくて」

「ああ、そんなことありましたね。凄く怖かったですぅ~」

 ぶん殴ってやろうかと思った。

「それだけですか?」

「いや、エリザさんはこれからどうするのかなって」

 あの場では村民だけの話になってしまったが、村と関係ないエリザさんがこの村から去っていくのは仕方ないことだが、俺としては残って欲しいと思っている。

「今のところあてのない旅です、残ってもいいなら残りますよ、アイガさんと一緒にいるのも悪くないと思いますし」

「ありがとうございます。なら正式にエリザさんを魔導士として雇います」

 俺はエリザさんに1プラチナジュルを渡す。

[30420]

「傭兵の相場知っていますか? 一か月100ジュルですよ。こんなにもらったら8年は離れられないじゃないですか」

「皆には内緒ですよ」

「仕方ないですね」

「よろしくお願いしますエリザさん」

「そろそろそのさん付けやめませんか?私もアイガって呼びますから」

「わかりました」

 話を終え自室に戻る。
剣をみながらどうやって手入れをしたらいいんだと思っていたら、部屋のドアを叩く音とアイシャさんの声が聞こえたので、ドアを開ける。

「夜這いですか?」

「そうです」

 アイシャさんは、部屋に入るなり俺に抱きついてくる。

「アイガさん。あの時、助けてくれてありがとうございました。凄く怖かった」

 殺されそうになったときの事を思い出しているのか、アイシャさんは震えていた。
アイシャさんをベッドに座らせ、背中をさする。

「アイガさんは私を恨んでいないですか?」

「なんでですか?」

「だって、私がこの村を紹介したせいでこんなことになって」

「気にしてませんよ」

「本当に?」

「本当です」

「なら、私を嫌っていないって証拠をください」

 アイシャさんは俺の方を向き、目を閉じて顔を少し上に向ける。
ようはキスをしてくれってことだと思う。
俺はアイシャさんの肩に手を乗せて、唇を重ねる。
最初は軽いキスだったが、だんだん強くなり舌を絡ませる。
俺って幻想空間にいるんだっけ。

「もう大きくなってる」

 ズボン腰に膨らんだイチモツをアイシャさんは優しくさすり、ズボンと下着を降ろしてくれる。

「ん、うん」

 アイシャさんは開放されたブツを口に咥え、舌と手で刺激してくる。
前も思ったがアイシャさんうますぎてすぐにいきそうになる。
慌てて、アイシャさんの口からブツを引き抜く。

「ふふ、逃げないでくださいよ」

 アイシャさんは服を全部脱ぎ産まれたままの姿になった。
そしてベッドに足を広げて座り、秘部を指で広げる。

「いれてほしいです」

 その光景とアイシャさんの赤らめた顔に興奮して、アイシャさんを押し倒し、ブツをいれようとするが、どうやっていれたらいいかわからない。
戸惑っているが、気が流行っている俺の様子をみて、アイシャさんはブツを優しく手に持ち、誘導してくれる。
ゆっくりと入っていくブツが優しくも強く刺激される。
我慢できずに勢いよく奥に差し込んだ瞬間あまりの気持ちよさに射精してしまう。

「ごめんなさい」

「いいんですよ。アイガさん初めてだったんですね」

 ブツを引き抜く時にも快感を感じるが痛い感じもする。
そして秘部から大量の精液が溢れ出す。

「今日はここまでにしましょうか」

 アイシャさんは笑いながら俺に抱きついて、キスをしてくれる。
別れた後、脱童貞で初戦敗退した俺は意気消沈し枕を濡らしながら眠りに付いた。

「恥ずかしい!」
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