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第1章 ベアトリス王国編
4.一ヶ月後
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俺達が、召喚されて一ヶ月、勇者達は日々訓練に励んでいるらしい。
最初は剣術や格闘術などの基礎を学び、その後それぞれの戦闘スタイルに合わせて訓練をし、今ではパーティーを組み、魔物と戦う実戦訓練をするまでになっているらしい。
さっきから、何故俺がらしいと言っているかというと、俺は訓練をしていない、いや、正確にはさせてもらえない。
最初にステータスを確認した時に、完全に役立たずのレッテルを貼られたらしい。
それに加え、勇者の中では一番強い日野が、何かしているらしく、俺はまったく訓練をしていないどころか見てすらいない。
では、一ヶ月何をしていたかというと、奴隷のように働かされていた。
服は最低限のボロ布の様なもの、食事は一日二食、または一食、黒パンにクズ野菜のスープと水、仕事は荷運びや外壁の修理、馬小屋の掃除や便所の掃除なんかもあった、仕事が遅ければ殴られたり蹴られたり馬用の鞭で叩かれたりもしたな。
もちろん澪達が抗議したが聞く耳は持たず、しまいにはこの国を出ようと言って来た。
しかし、俺はそれを止めた、何故俺がまだこの国を出ようとしないかというと、情報収集とスキルの確認のためだ。
スキルの方は最悪ナビさんがいるからいいとして、周辺諸国の情勢や歴史、魔王の動き等の情報は出来るだけ多く仕入れて措きたい。
こう言った情報はナビさんは表面上のものしか分からないらしい。
つまりは、人頼みと言うことだ…微妙に不便だ。
〈申し訳ありませんマスター、いずれ何とかしたいと思います〉
どうやって?
〈進化します、人以上に〉
ナビさんが怖いことを言う。
え?つまり人に頼らなくても良くなるってこと?反乱とか起こさないよね?
〈善処します〉
断言してくれないの!?
〈冗談です〉
…ナビさんの笑えない冗談を聞きながら、今日の労働を終えた俺は、自分の部屋(物置)に戻る。
一日の労働の疲れから、すぐに横になる、と言ってもベッド処か布団もない。
あるのは薄い布のみ、幸い極寒の地ではないため、凍えることはないが、最初はゆっくり休めなかった。
しばらくすると馴れたのかある程度は身体を休めるようになった。
眠りにつこうかとしていたところ、誰かが部屋に入って来る。
「あっ…ごめん、寝てた?」
入って来たのは鈴だった。
「まだ、寝てないから平気だ」
バツが悪そうな顔をしている鈴に、起き上がりながら言う。
澪を初め、幼馴染みの四人はよく様子を見に来てくれる。時には自分達の食事を少しずつ分けて持って来てくれる事もある。
そのお陰で、まだ生きてられている様なものだ。
四人が居なければ、情報収集なんか出来ていないだろうな。
「今日も、キツそうだったけど、大丈夫なの?」
「平気だ、馴れているからな」
心配そうに見てくる鈴に答える。
成るべく働かされている姿は、鈴達に見せないようにはしているが、今日はたまたま、鈴に見られてしまった。
「そんな事言って、またやつれたんじゃない?」
「ダイエットには、丁度いいぞ?」
不安そうにする鈴に、おちゃらけながら返し、頭をわしゃわしゃと撫でる、これで、少しは不安が無くなればいいなと思う。
そうしていると、司達も部屋に来る。
「お疲れのようだね?」
司が俺の顔を見て言う、わざわざ蒸し返すなよ。
「そうでもないさ、最初に比べたらな…」
「そうわ見えんがな…」
続いて入って来た敦が、俺の言葉を否定する。
「やっぱり、もう一回王様やエレナ姫に抗議してくる…」
「辞めておけ、いくら言ったって変わらないさ」
今にも、国王達に抗議に行きそうな澪を止める、
いったいこのやり取りは、何度目だろうか、俺の様子を見に来る度に、澪は抗議しに行くと言うのだ。
抗議したいだけなのだろうか?そうゆうお年頃か?
恐らくだが、今の俺の現状は日野が大きく関わっていると思う。
なので国王はともかく、エレナ姫に言っても困らせるだけだと思う。
まぁ、一度鞭で叩かれているときに、出くわし目を逸らされているが…
「そろそろ準備も終わったし、この国を出ようかと考えている」
「その時は、僕達も一緒に連れて行ってくれよ?」
「余裕があればな」
そう、情報収集はもう終わっているのだ、そして悩んでいるところでもある。
この国を出れば、恐らく、いや、十中八九日野が追っ手を差し向ける、場合によっては殺しに来ると考えられる。
刺客程度たいした驚異にならないが、連れていくとして逃げる生活に四人が耐えられるかが問題なのだ。
「連れていかなかったら、見つかるまで探すよ、例え何年、何十年、何百年掛かっても永遠に…」
澪の言葉に、背中を冷や汗が流れる、澪の目に何かドロドロしたものを感じる。
司と敦も、同じものを感じたらしく、苦笑いを浮かべている。
鈴に関しては猛禽類の様な目をして澪に賛同している、これは連れていかない方が大変な目に遭いそうだ。
詳しい出発はまだ考えていないため、今度改めて話す事にして、この日は寝る事にする。
念のためいつでも行動できるように準備は欠かさない様にするのと、緊急時のハンドサインだけ決めて教えておく。
このままなにも起きなければいいんだがな。
明くる日、俺は初めて訓練所に入った、もちろん訓練をするためではない、働かされるためでもない。
強いて言うのであれば、見せしめのためだ、どうやら日野が提案し、国王がやらせているようだ。
曰く、訓練を続けているがあまり強くなれない勇者達に、この世界に来て最も弱い(本当はめちゃ強い)俺が訓練して強くなる姿に勇気を見いだしてほしいらしい。
な?見せしめだろ?
まぁ、要するに自分より弱い奴がボコボコにされるのを見て、ストレス発散してくれと言うわけだ。
だが、これは困ったぞ、俺は今隠匿スキルを使ってステータスを隠している。この国を出る身としては、その方が都合が良かったからだ。しかし、隠せるのはあくまで数値上の話しであって、本来の実力は隠せない。
ナビさん、今この場で俺が本気で戦ったらどうなる?
〈国が滅びます〉
…予想以上にシビアな回答が来た!?
え?何出来るのそんな事?
〈ハイ、可能です何でしたら試しに、全ての魔剣を出しますか?〉
いやいや、殺らないからまだ…
〈いずれは、殺るのですね?〉
…ノーコメントでお願いします
〈目標に設定します〉
いや、設定しなくていいからね!?
さて、ひと悶着あったが、話を戻そう。
今、俺の目の前に立っているのは、王国騎士団長アリシア・エルルイス金髪糸目のお姉さんだ。
女性騎士で団長と言うのも珍しいが、とある理由があるが、ここではまだ語れないので保留だ。
このアリシア団長の腕前だが、神速の剣と呼ばれるほど鋭い剣裁きだ、目にも止まらぬ速さで繰り出す剣は、かなりの脅威だ。
普通の人ならな、正直に言おう、俺の目には止まる、普通に避けられるし、受け止められる…
「どうしたものかな…」
「申し訳ありません、貴方に怨みはありませんが、国王様からのご命令ですので…」
俺が呟いた言葉が、この状況に対する恨み言だとでも思ったのであろう、アリシアが糸目の眉をハの時にして言ってくる。
悪い人じゃ無さそうなんだよなぁ。
「一つ聞きたいんだけど、何で国王に従っているの?」
「それが、命令だからです…」
なるほど、根本に問題があるのかな?
どうやらお喋りは終わりのようで、アリシア団長が剣を構える、お互いに持っている剣は木刀だけど、威圧感が半端じゃない。
これが実戦経験の差ってやつかね?
〈恐らく、それに加えスキルの効果も有るでしょう〉
おや?ナビさんそれは一体どうゆう事かね?
〈ハイ、アリシアは現在スキル威圧を使用しています〉
何ですと!?じゃあ何か、本気でボコりに来てるわけ?
〈yes〉
Ohno、ダメだろ、アリシアの力で本気でやったら死んじゃうよ?
いや、実際は大丈夫なんだけどね?
などと、ナビさんと話し込んでいると、不意にアリシアの剣が振られる。
「…!!」
あ、やばい、とっさの事だったので、思わずアリシアの全力の剣を避けてしまった。
「アリシア団長、そんなに手加減していたら訓練になりませんよ」
観ていた日野が笑いながら声を掛けてくる、他の奴等も笑っているのを見ると、大丈夫そうだな。
鈴達も笑いを堪えているが、あれは別の笑いだ、現在俺の本来のステータスは鈴達には教えてある、なので、この状況での彼女達の笑いは、俺が下手を打った事にたいしての笑いだ。
しかし、この状況でも澪だけは心配そうに見てくる、それと同時に俺を笑っている日野を殺意を込めたドス黒い目で見ている。
視線をアリシアに戻すと、糸目が薄く開かれていた、やはり本人は誤魔化せていないか。
それにしても、まだ威圧を使っているのか?開かれた糸目からのプレッシャーが半端ないぞ。
〈いいえ、今はスキルを使用していません、アリシア本来のプレッシャーです〉
あ、そうなの…
〈ちなみに、街でよく子供に逃げられるため、アリシアはその事を気にしています〉
あぁ、まぁ、俺でも怖いもんな、子供からしたらそれこそ、鬼とか悪魔とかに見えるわな。
しばらくアリシアの剣を素人っぽく避けたり、逃げたり、剣で防いだりして、頃合いを見て軽そうなものにわざと当たり自分から吹き飛ぶ。
そうすると周りの観てる奴らは歓声を挙げたり、手を叩いて盛り上がる。
それを何度か繰り返し、気絶したふりをして終わらせる。
さすがに、もうアリシアを騙すのを諦め、この後どう説明するかを考えていると。
ビー、ビー、ビー
と、突然アラート音が頭の中で鳴り響く。
どうしたんだ?ナビさん
〈緊急事態です、現在魔物の大群がこの街に迫ってきています〉
何だって?
最初は剣術や格闘術などの基礎を学び、その後それぞれの戦闘スタイルに合わせて訓練をし、今ではパーティーを組み、魔物と戦う実戦訓練をするまでになっているらしい。
さっきから、何故俺がらしいと言っているかというと、俺は訓練をしていない、いや、正確にはさせてもらえない。
最初にステータスを確認した時に、完全に役立たずのレッテルを貼られたらしい。
それに加え、勇者の中では一番強い日野が、何かしているらしく、俺はまったく訓練をしていないどころか見てすらいない。
では、一ヶ月何をしていたかというと、奴隷のように働かされていた。
服は最低限のボロ布の様なもの、食事は一日二食、または一食、黒パンにクズ野菜のスープと水、仕事は荷運びや外壁の修理、馬小屋の掃除や便所の掃除なんかもあった、仕事が遅ければ殴られたり蹴られたり馬用の鞭で叩かれたりもしたな。
もちろん澪達が抗議したが聞く耳は持たず、しまいにはこの国を出ようと言って来た。
しかし、俺はそれを止めた、何故俺がまだこの国を出ようとしないかというと、情報収集とスキルの確認のためだ。
スキルの方は最悪ナビさんがいるからいいとして、周辺諸国の情勢や歴史、魔王の動き等の情報は出来るだけ多く仕入れて措きたい。
こう言った情報はナビさんは表面上のものしか分からないらしい。
つまりは、人頼みと言うことだ…微妙に不便だ。
〈申し訳ありませんマスター、いずれ何とかしたいと思います〉
どうやって?
〈進化します、人以上に〉
ナビさんが怖いことを言う。
え?つまり人に頼らなくても良くなるってこと?反乱とか起こさないよね?
〈善処します〉
断言してくれないの!?
〈冗談です〉
…ナビさんの笑えない冗談を聞きながら、今日の労働を終えた俺は、自分の部屋(物置)に戻る。
一日の労働の疲れから、すぐに横になる、と言ってもベッド処か布団もない。
あるのは薄い布のみ、幸い極寒の地ではないため、凍えることはないが、最初はゆっくり休めなかった。
しばらくすると馴れたのかある程度は身体を休めるようになった。
眠りにつこうかとしていたところ、誰かが部屋に入って来る。
「あっ…ごめん、寝てた?」
入って来たのは鈴だった。
「まだ、寝てないから平気だ」
バツが悪そうな顔をしている鈴に、起き上がりながら言う。
澪を初め、幼馴染みの四人はよく様子を見に来てくれる。時には自分達の食事を少しずつ分けて持って来てくれる事もある。
そのお陰で、まだ生きてられている様なものだ。
四人が居なければ、情報収集なんか出来ていないだろうな。
「今日も、キツそうだったけど、大丈夫なの?」
「平気だ、馴れているからな」
心配そうに見てくる鈴に答える。
成るべく働かされている姿は、鈴達に見せないようにはしているが、今日はたまたま、鈴に見られてしまった。
「そんな事言って、またやつれたんじゃない?」
「ダイエットには、丁度いいぞ?」
不安そうにする鈴に、おちゃらけながら返し、頭をわしゃわしゃと撫でる、これで、少しは不安が無くなればいいなと思う。
そうしていると、司達も部屋に来る。
「お疲れのようだね?」
司が俺の顔を見て言う、わざわざ蒸し返すなよ。
「そうでもないさ、最初に比べたらな…」
「そうわ見えんがな…」
続いて入って来た敦が、俺の言葉を否定する。
「やっぱり、もう一回王様やエレナ姫に抗議してくる…」
「辞めておけ、いくら言ったって変わらないさ」
今にも、国王達に抗議に行きそうな澪を止める、
いったいこのやり取りは、何度目だろうか、俺の様子を見に来る度に、澪は抗議しに行くと言うのだ。
抗議したいだけなのだろうか?そうゆうお年頃か?
恐らくだが、今の俺の現状は日野が大きく関わっていると思う。
なので国王はともかく、エレナ姫に言っても困らせるだけだと思う。
まぁ、一度鞭で叩かれているときに、出くわし目を逸らされているが…
「そろそろ準備も終わったし、この国を出ようかと考えている」
「その時は、僕達も一緒に連れて行ってくれよ?」
「余裕があればな」
そう、情報収集はもう終わっているのだ、そして悩んでいるところでもある。
この国を出れば、恐らく、いや、十中八九日野が追っ手を差し向ける、場合によっては殺しに来ると考えられる。
刺客程度たいした驚異にならないが、連れていくとして逃げる生活に四人が耐えられるかが問題なのだ。
「連れていかなかったら、見つかるまで探すよ、例え何年、何十年、何百年掛かっても永遠に…」
澪の言葉に、背中を冷や汗が流れる、澪の目に何かドロドロしたものを感じる。
司と敦も、同じものを感じたらしく、苦笑いを浮かべている。
鈴に関しては猛禽類の様な目をして澪に賛同している、これは連れていかない方が大変な目に遭いそうだ。
詳しい出発はまだ考えていないため、今度改めて話す事にして、この日は寝る事にする。
念のためいつでも行動できるように準備は欠かさない様にするのと、緊急時のハンドサインだけ決めて教えておく。
このままなにも起きなければいいんだがな。
明くる日、俺は初めて訓練所に入った、もちろん訓練をするためではない、働かされるためでもない。
強いて言うのであれば、見せしめのためだ、どうやら日野が提案し、国王がやらせているようだ。
曰く、訓練を続けているがあまり強くなれない勇者達に、この世界に来て最も弱い(本当はめちゃ強い)俺が訓練して強くなる姿に勇気を見いだしてほしいらしい。
な?見せしめだろ?
まぁ、要するに自分より弱い奴がボコボコにされるのを見て、ストレス発散してくれと言うわけだ。
だが、これは困ったぞ、俺は今隠匿スキルを使ってステータスを隠している。この国を出る身としては、その方が都合が良かったからだ。しかし、隠せるのはあくまで数値上の話しであって、本来の実力は隠せない。
ナビさん、今この場で俺が本気で戦ったらどうなる?
〈国が滅びます〉
…予想以上にシビアな回答が来た!?
え?何出来るのそんな事?
〈ハイ、可能です何でしたら試しに、全ての魔剣を出しますか?〉
いやいや、殺らないからまだ…
〈いずれは、殺るのですね?〉
…ノーコメントでお願いします
〈目標に設定します〉
いや、設定しなくていいからね!?
さて、ひと悶着あったが、話を戻そう。
今、俺の目の前に立っているのは、王国騎士団長アリシア・エルルイス金髪糸目のお姉さんだ。
女性騎士で団長と言うのも珍しいが、とある理由があるが、ここではまだ語れないので保留だ。
このアリシア団長の腕前だが、神速の剣と呼ばれるほど鋭い剣裁きだ、目にも止まらぬ速さで繰り出す剣は、かなりの脅威だ。
普通の人ならな、正直に言おう、俺の目には止まる、普通に避けられるし、受け止められる…
「どうしたものかな…」
「申し訳ありません、貴方に怨みはありませんが、国王様からのご命令ですので…」
俺が呟いた言葉が、この状況に対する恨み言だとでも思ったのであろう、アリシアが糸目の眉をハの時にして言ってくる。
悪い人じゃ無さそうなんだよなぁ。
「一つ聞きたいんだけど、何で国王に従っているの?」
「それが、命令だからです…」
なるほど、根本に問題があるのかな?
どうやらお喋りは終わりのようで、アリシア団長が剣を構える、お互いに持っている剣は木刀だけど、威圧感が半端じゃない。
これが実戦経験の差ってやつかね?
〈恐らく、それに加えスキルの効果も有るでしょう〉
おや?ナビさんそれは一体どうゆう事かね?
〈ハイ、アリシアは現在スキル威圧を使用しています〉
何ですと!?じゃあ何か、本気でボコりに来てるわけ?
〈yes〉
Ohno、ダメだろ、アリシアの力で本気でやったら死んじゃうよ?
いや、実際は大丈夫なんだけどね?
などと、ナビさんと話し込んでいると、不意にアリシアの剣が振られる。
「…!!」
あ、やばい、とっさの事だったので、思わずアリシアの全力の剣を避けてしまった。
「アリシア団長、そんなに手加減していたら訓練になりませんよ」
観ていた日野が笑いながら声を掛けてくる、他の奴等も笑っているのを見ると、大丈夫そうだな。
鈴達も笑いを堪えているが、あれは別の笑いだ、現在俺の本来のステータスは鈴達には教えてある、なので、この状況での彼女達の笑いは、俺が下手を打った事にたいしての笑いだ。
しかし、この状況でも澪だけは心配そうに見てくる、それと同時に俺を笑っている日野を殺意を込めたドス黒い目で見ている。
視線をアリシアに戻すと、糸目が薄く開かれていた、やはり本人は誤魔化せていないか。
それにしても、まだ威圧を使っているのか?開かれた糸目からのプレッシャーが半端ないぞ。
〈いいえ、今はスキルを使用していません、アリシア本来のプレッシャーです〉
あ、そうなの…
〈ちなみに、街でよく子供に逃げられるため、アリシアはその事を気にしています〉
あぁ、まぁ、俺でも怖いもんな、子供からしたらそれこそ、鬼とか悪魔とかに見えるわな。
しばらくアリシアの剣を素人っぽく避けたり、逃げたり、剣で防いだりして、頃合いを見て軽そうなものにわざと当たり自分から吹き飛ぶ。
そうすると周りの観てる奴らは歓声を挙げたり、手を叩いて盛り上がる。
それを何度か繰り返し、気絶したふりをして終わらせる。
さすがに、もうアリシアを騙すのを諦め、この後どう説明するかを考えていると。
ビー、ビー、ビー
と、突然アラート音が頭の中で鳴り響く。
どうしたんだ?ナビさん
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