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第5章三国会議
4.会議始めるよ
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ベアトリス女王国に、ガレオン帝国、ルクレア法国の王族を招待し、三国が集まる形となった、が、まずは……
「明、早く説明をしろ!」
「まぁ、待て、ダイア皇帝」
鬼の形相のダイア皇帝を抑える。
「む?お前がアタシに敬称をつけるなんて……」
「あぁ、こっちの方が読者が分かりやすいと思ってな」
「読者?」
「それよりも、一端話は待ってくれ、皆長旅で疲れているんだ、ダイア皇帝だってそうだろう?」
「そうだな」
「それに今は話せそうにない奴がいるからな」
馬車から降りていまだに踞る影がひとつ、ご存知ルクレア法国の二人だ、結局この旅の間、馬車酔いは治らず今現在青い顔をしている。
「あれは、ルクレア法国の?」
「あぁ、ダイア皇帝挨拶なら後にしろ、今口を開いたらリバースするからな、馬車酔いだそうだ」
「馬車酔い?お前達が乗って来たのは、あの行商用の馬車か?」
ダイア皇帝が俺達の降りてきた馬車を指差す。
「そうだが?」
「なら酔っても仕方ないな、普段王族が使っている馬車は特別揺れが少ないように作られているが、行商用の馬車はそういった工夫はされていない、高くなるからな」
「そうなのか?エレナ姫やダイア皇帝は大丈夫だったろ?」
「アタシは元々あっちこっち動き回る事が多かったんでな、馬車に乗る事が多かった、だから馬車の揺れには慣れていたのさ、それに比べて温室育ちの法王には辛いんだろう」
「……エレナ姫は?」
「……も、元から強かったんじゃないか?」
「元から雑草だったと?」
「私もよく馬車で移動してたんです!」
風呂に行ったはずのエレナ姫が戻って来た。
「ずいぶん早いな」
「いえ、せっかくですので、みんなでお風呂に行こうかと」
「ふむ、少し待った方がいい、今はまだカトリア王女が復活していない」
「そのようですね」
エレナ姫が苦笑いしながらカトリア王女を見る。
「という訳だダイア皇帝」
「わかった、では、話し合いは明日でいいんだな?」
「あぁ、今は休もう」
その後休むために城に部屋を用意してもらう。なお、俺の世話はクロエ達が行っている、いいのか?
明くる日、ベアトリス城会議室にて。
「と、言うわけで三国会議を始める、司会は俺、工藤 明が務める」
「一番不安な奴が司会か」
「何か言ったか?ダイア皇帝」
「いや、何でもない」
「なら、まずは軽く紹介からだな、こちらでやるがいいか?」
「はい、構いません」
「よし、ならば最初はこの国の王、ミレナ女王だ」
「ご紹介に与りました、ミレナ・リィ・ベアトリスでございます、と言っても帝国とも法国とも貿易をしているので知っていると思いますが」
「別名、苦労女王」
「……工藤様?不本意な別名を付けないで下さい」
「事実だろう?」
「いったい誰のせいだと……」
「えー続いて、ガレオン帝国ダイア皇帝」
「ガレオン帝国ダイア・ガレオンだ、法王とは初めましてだな、皇帝になって日が浅い、若輩だがよろしく頼む」
「別名、借金皇帝」
「おい待て、誰がいつ借金した!」
「冒険者をしていた時の報酬、まだ貰ってないぞ?」
「な、あ!」
どうやら完全に忘れていたな。
「ま、待て、そうだ!ベアトリスまで来たじゃないか!」
「それは魔王を倒した報酬、冒険者のとは別物だ」
「ぐぅぅ」
「さて、最後はルクレア法国クリスティア法王」
「クリスティア・ルクレアでございます、工藤さん余計な紹介は要りませんよ?」
「別名、失き……」
「はいストーップ、それ以上は色々引っ掛かるのでダメ!」
鈴に止められる。
「ありがとうございます、鈴さん」
「いえいえ、人として当然の事をしただけです」
「ずるいぞ!クリスティア法王だけ!」
「そうです!皆同じにするべきです!」
「倫理観の問題があるんです!」
「ふむ、自己紹介だけでこんなとは、先が思いやられるな」
『誰のせいだ(ですか)!』
これが本当の事故紹介なんてね。落ちがついたところで本題にいこう。
と、思ったが始める前に司会を下ろされた。
「なぜ?」
「紹介であそこまで荒らしたら当たり前でしょ」
「明くんは意見がある際は、手を上げて許可を取ってから発言してね?」
解せん。
「では、明様に代わりまして、わたくしクロエが司会を務めます」
こうして、クロエの進行のもと会議が始められる。
解せん。
「まず各国の現状についてご報告をお願いします、初めにベアトリス女王国お願いします」
クロエの司会実にスムーズだ。
「はい、ベアトリスは魔王・モルト及び魔王・インセクトの襲撃により大きな被害が出ていましたが、徐々に行商も増え復興しつつあります、ただいくつかの村は住民が戻らず、取り壊しが決まりました」
ベアトリスはインセクトの影響で、複数の村が蟲人にされてしまったからな。村を何かに利用できればいいがこれは考えがある。
「続いて、ガレオン帝国お願いします」
「ガレオン帝国では、帝都を中心にその周囲が大きく被害が出た、どこかの誰かが水浸しにした地域以外は復興がほぼ完了している」
誰だ?街を水浸しにしたのは!?あっ、俺か。帝国は元々ピンポイントで帝都を狙われたから、余力は残っていたんだな。
「最後にルクレア法国お願いします」
「ルクレア法国はこれと言って被害はありません、強いて言うなら鎖国状態だった事ですが、悔しながらこの場に来れた事で解決すると思います」
ルクレア法国を狙った魔王・ゴーストは、結界を維持する為の魔宝石を取っただけで他に被害は出ていない、何をしたかったのか判らない点を除けば一番被害は少ない。
と、今の状況をまとめると、こちらから攻める余力は多少ありそうだな。
問題はどう攻めるかだが………
「明、早く説明をしろ!」
「まぁ、待て、ダイア皇帝」
鬼の形相のダイア皇帝を抑える。
「む?お前がアタシに敬称をつけるなんて……」
「あぁ、こっちの方が読者が分かりやすいと思ってな」
「読者?」
「それよりも、一端話は待ってくれ、皆長旅で疲れているんだ、ダイア皇帝だってそうだろう?」
「そうだな」
「それに今は話せそうにない奴がいるからな」
馬車から降りていまだに踞る影がひとつ、ご存知ルクレア法国の二人だ、結局この旅の間、馬車酔いは治らず今現在青い顔をしている。
「あれは、ルクレア法国の?」
「あぁ、ダイア皇帝挨拶なら後にしろ、今口を開いたらリバースするからな、馬車酔いだそうだ」
「馬車酔い?お前達が乗って来たのは、あの行商用の馬車か?」
ダイア皇帝が俺達の降りてきた馬車を指差す。
「そうだが?」
「なら酔っても仕方ないな、普段王族が使っている馬車は特別揺れが少ないように作られているが、行商用の馬車はそういった工夫はされていない、高くなるからな」
「そうなのか?エレナ姫やダイア皇帝は大丈夫だったろ?」
「アタシは元々あっちこっち動き回る事が多かったんでな、馬車に乗る事が多かった、だから馬車の揺れには慣れていたのさ、それに比べて温室育ちの法王には辛いんだろう」
「……エレナ姫は?」
「……も、元から強かったんじゃないか?」
「元から雑草だったと?」
「私もよく馬車で移動してたんです!」
風呂に行ったはずのエレナ姫が戻って来た。
「ずいぶん早いな」
「いえ、せっかくですので、みんなでお風呂に行こうかと」
「ふむ、少し待った方がいい、今はまだカトリア王女が復活していない」
「そのようですね」
エレナ姫が苦笑いしながらカトリア王女を見る。
「という訳だダイア皇帝」
「わかった、では、話し合いは明日でいいんだな?」
「あぁ、今は休もう」
その後休むために城に部屋を用意してもらう。なお、俺の世話はクロエ達が行っている、いいのか?
明くる日、ベアトリス城会議室にて。
「と、言うわけで三国会議を始める、司会は俺、工藤 明が務める」
「一番不安な奴が司会か」
「何か言ったか?ダイア皇帝」
「いや、何でもない」
「なら、まずは軽く紹介からだな、こちらでやるがいいか?」
「はい、構いません」
「よし、ならば最初はこの国の王、ミレナ女王だ」
「ご紹介に与りました、ミレナ・リィ・ベアトリスでございます、と言っても帝国とも法国とも貿易をしているので知っていると思いますが」
「別名、苦労女王」
「……工藤様?不本意な別名を付けないで下さい」
「事実だろう?」
「いったい誰のせいだと……」
「えー続いて、ガレオン帝国ダイア皇帝」
「ガレオン帝国ダイア・ガレオンだ、法王とは初めましてだな、皇帝になって日が浅い、若輩だがよろしく頼む」
「別名、借金皇帝」
「おい待て、誰がいつ借金した!」
「冒険者をしていた時の報酬、まだ貰ってないぞ?」
「な、あ!」
どうやら完全に忘れていたな。
「ま、待て、そうだ!ベアトリスまで来たじゃないか!」
「それは魔王を倒した報酬、冒険者のとは別物だ」
「ぐぅぅ」
「さて、最後はルクレア法国クリスティア法王」
「クリスティア・ルクレアでございます、工藤さん余計な紹介は要りませんよ?」
「別名、失き……」
「はいストーップ、それ以上は色々引っ掛かるのでダメ!」
鈴に止められる。
「ありがとうございます、鈴さん」
「いえいえ、人として当然の事をしただけです」
「ずるいぞ!クリスティア法王だけ!」
「そうです!皆同じにするべきです!」
「倫理観の問題があるんです!」
「ふむ、自己紹介だけでこんなとは、先が思いやられるな」
『誰のせいだ(ですか)!』
これが本当の事故紹介なんてね。落ちがついたところで本題にいこう。
と、思ったが始める前に司会を下ろされた。
「なぜ?」
「紹介であそこまで荒らしたら当たり前でしょ」
「明くんは意見がある際は、手を上げて許可を取ってから発言してね?」
解せん。
「では、明様に代わりまして、わたくしクロエが司会を務めます」
こうして、クロエの進行のもと会議が始められる。
解せん。
「まず各国の現状についてご報告をお願いします、初めにベアトリス女王国お願いします」
クロエの司会実にスムーズだ。
「はい、ベアトリスは魔王・モルト及び魔王・インセクトの襲撃により大きな被害が出ていましたが、徐々に行商も増え復興しつつあります、ただいくつかの村は住民が戻らず、取り壊しが決まりました」
ベアトリスはインセクトの影響で、複数の村が蟲人にされてしまったからな。村を何かに利用できればいいがこれは考えがある。
「続いて、ガレオン帝国お願いします」
「ガレオン帝国では、帝都を中心にその周囲が大きく被害が出た、どこかの誰かが水浸しにした地域以外は復興がほぼ完了している」
誰だ?街を水浸しにしたのは!?あっ、俺か。帝国は元々ピンポイントで帝都を狙われたから、余力は残っていたんだな。
「最後にルクレア法国お願いします」
「ルクレア法国はこれと言って被害はありません、強いて言うなら鎖国状態だった事ですが、悔しながらこの場に来れた事で解決すると思います」
ルクレア法国を狙った魔王・ゴーストは、結界を維持する為の魔宝石を取っただけで他に被害は出ていない、何をしたかったのか判らない点を除けば一番被害は少ない。
と、今の状況をまとめると、こちらから攻める余力は多少ありそうだな。
問題はどう攻めるかだが………
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