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第6章エルフの森
5.食い倒れ
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さて、魔王・デスから手紙を貰い、お土産を持って馬車で数日、案内が待っている場所の近くまで来たのだが。
「……そもそもいつまでも待ってるものなのか?」
「あー、確かにあたしなら五分待って来なかったら、帰る」
「鈴はもっと早く帰ると思うよ?私は明くんなら、十年でも百年でも待つよ」
澪は本当にやりそうだから怖い。
「まぁ澪はともかく、普通は待って無いよな」
「待ってる場所がエルフの森の直ぐ近くとか?」
「そっか、昼の間は待ってて、夜に帰ってるとか?」
「いや、それだと夜に僕らが来たら分からなくなるよ」
司の言う通り、俺達がいつ来るかなんて分からないから、待つのであれば二十四時間体制で待つしかない。
「うーん、じゃあそこで寝泊まりしてるとか?」
「それらしい建物は見られないが?」
付近は開けた草原、小屋処か洞窟もない。
「お待ち下さい、明様、あそこで誰かが倒れています」
「行き倒れか?」
最近、行き倒れの遭遇率が高いんですけど。
「とりあえず拾うか」
「拾うって、あんたねぇ」
行き倒れに近づいてみる。
「………まさかエルフまで食糧難て言わないよな?」
「あ、でも、この人エルフじゃあ無いっぽいよ?」
見れば、金髪に顔黒いわゆるギャルだ、そして最近何処かでギャルという単語を聞いた気がする。
「おーい、生きてるか?」
「………」
声を掛けてみるも返事はない。
「返事が無い、ただの屍のようだ」
「いや、よく有るけど、現実にあったら困るやつよね?」
「あ、それ聞いたことある!何かのゲームだよね?」
「うん、確かそうだよ、何のかは知らないけど」
「あー、確かに知らないな、よく聞くけど」
「…う、うぅ」
「あの工藤様?盛り上がっているのは良いのですが、倒れている方何か言ってますよ?」
確かに、少し動いてもいるからまだ生きてるんだな。
「おーい大丈夫か?」
「うぅ、お、お腹が……」
「減ったのか?」
やっぱり食糧難?
「い、痛いぃ……」
え?そっち?
〈マスター、こんな物が落ちていました〉
ナビさんが拾って来たのは、茶色に紫の斑模様をした見るからに毒々しいキノコ。
「これ、どう見ても毒キノコだよね?」
「そりゃ、食中毒にもなるよ」
「明様、よろしければ対処いたしますか?」
「え?クロエ処置の仕方知ってるのか?」
「はい」
おぉ、さすが暗殺メイド、毒の扱いは知ってるって、かっこいいな。
「以前食して毒に当たった経験があります」
「食った事あるのかよ!?」
訂正、かっこわるい。
「はい、やむを得ずそこら辺に生えている………原生している物を」
「言い直したけど意味同じだからな?」
「ねぇ、それより良いの?あの人泡吹き始めてるけど?」
鈴の言葉に見てみると、泡を吹いてピクピク衝撃していた。
「はぁ、もういいや、クロエ助けてやれ」
「畏まりました」
応急処置をするため馬車へ運ぶ。
「しばらくはここで足止めか」
「うん、そうだね、道案内の人ってあの人だよね?」
「たぶんな」
「それより、あの格好でしょ!あれってギャルだよね?」
「鈴、分かってる、分かってるから言わないでくれ」
鈴だけじゃなく、澪達も何か言いたそうだが、一旦待ってもらう。
「明様、彼女は……」
「ミーア、やっぱりそうなんだな」
「………はい、残念ながら」
元仲間から見ても残念に映るんだな。
「明、どうするんだい?さすがに助けるのはまずかったんじゃ?」
「司、俺はな、この世界には二種類居ると思っている、一つはモルトやインセクトみたいな危険な種類、もう一つはデスのようなギャグな種類」
「あー、うん、そうだね」
何がとは言わないが司は分かってくれた。
「そこで問う、あきらかに毒であろうキノコを拾い食いし、食中毒で倒れる奴はどっちだ?」
「………どうみてもギャグだね」
「だろ?」
方針として、ギャグサイドのはなるべく会話を試みるようにする。
「明様、お伺いしてよろしいですか?」
「どうしたミーア?」
「わたしはどちらでしょうか?」
「………ミーアはどう見てもギャグの方だが?」
「そうですか!良かったです!」
嬉しそうにするミーア、それで本当にいいのか?いや、本人が良いならいいのか。
さて、しばらく足止めをくらう事になったが、問題があった。
「………暇なんだけど」
「まぁまぁ、最近忙しかったし、いいんじゃない?」
「いや、この間バーベキューしたじゃん」
「いや、あの状況でゆっくり出来なかったでしょ」
確かにバーベキューしてたら餓えた獣(獣人)に囲まれたはゆっくりとは言わないか。
「でもなぁ、暇なんだよなぁ」
ぼやいていると治療に当たっていたクロエが近づいてくる。
「明様、ひとまずは落ち着きました」
「そうか、あとどれくらい掛かる?」
「おそらく二日ほどは様子をみた方が良いかと」
「はぁ、それくらい掛かるか………」
まぁ、食中毒の治療だ、それなりに掛かるのは仕方ない、何てったって薬が薬草なんだから。
「そこで、ご相談が有りまして」
「相談?」
「はい、滞在期間が伸びた事により、食料が心許なくなる可能性があります」
「食料を採ってきて欲しいと?よし、分かった採って来よう!」
「念のためメイドを着けますので何かの際にはお申し付け下さい」
クロエには感謝だな、良い暇潰しができた、ん?待てよ?メイドにパシらされる主人ってどうなんだ?まぁ、いっか。
「……そもそもいつまでも待ってるものなのか?」
「あー、確かにあたしなら五分待って来なかったら、帰る」
「鈴はもっと早く帰ると思うよ?私は明くんなら、十年でも百年でも待つよ」
澪は本当にやりそうだから怖い。
「まぁ澪はともかく、普通は待って無いよな」
「待ってる場所がエルフの森の直ぐ近くとか?」
「そっか、昼の間は待ってて、夜に帰ってるとか?」
「いや、それだと夜に僕らが来たら分からなくなるよ」
司の言う通り、俺達がいつ来るかなんて分からないから、待つのであれば二十四時間体制で待つしかない。
「うーん、じゃあそこで寝泊まりしてるとか?」
「それらしい建物は見られないが?」
付近は開けた草原、小屋処か洞窟もない。
「お待ち下さい、明様、あそこで誰かが倒れています」
「行き倒れか?」
最近、行き倒れの遭遇率が高いんですけど。
「とりあえず拾うか」
「拾うって、あんたねぇ」
行き倒れに近づいてみる。
「………まさかエルフまで食糧難て言わないよな?」
「あ、でも、この人エルフじゃあ無いっぽいよ?」
見れば、金髪に顔黒いわゆるギャルだ、そして最近何処かでギャルという単語を聞いた気がする。
「おーい、生きてるか?」
「………」
声を掛けてみるも返事はない。
「返事が無い、ただの屍のようだ」
「いや、よく有るけど、現実にあったら困るやつよね?」
「あ、それ聞いたことある!何かのゲームだよね?」
「うん、確かそうだよ、何のかは知らないけど」
「あー、確かに知らないな、よく聞くけど」
「…う、うぅ」
「あの工藤様?盛り上がっているのは良いのですが、倒れている方何か言ってますよ?」
確かに、少し動いてもいるからまだ生きてるんだな。
「おーい大丈夫か?」
「うぅ、お、お腹が……」
「減ったのか?」
やっぱり食糧難?
「い、痛いぃ……」
え?そっち?
〈マスター、こんな物が落ちていました〉
ナビさんが拾って来たのは、茶色に紫の斑模様をした見るからに毒々しいキノコ。
「これ、どう見ても毒キノコだよね?」
「そりゃ、食中毒にもなるよ」
「明様、よろしければ対処いたしますか?」
「え?クロエ処置の仕方知ってるのか?」
「はい」
おぉ、さすが暗殺メイド、毒の扱いは知ってるって、かっこいいな。
「以前食して毒に当たった経験があります」
「食った事あるのかよ!?」
訂正、かっこわるい。
「はい、やむを得ずそこら辺に生えている………原生している物を」
「言い直したけど意味同じだからな?」
「ねぇ、それより良いの?あの人泡吹き始めてるけど?」
鈴の言葉に見てみると、泡を吹いてピクピク衝撃していた。
「はぁ、もういいや、クロエ助けてやれ」
「畏まりました」
応急処置をするため馬車へ運ぶ。
「しばらくはここで足止めか」
「うん、そうだね、道案内の人ってあの人だよね?」
「たぶんな」
「それより、あの格好でしょ!あれってギャルだよね?」
「鈴、分かってる、分かってるから言わないでくれ」
鈴だけじゃなく、澪達も何か言いたそうだが、一旦待ってもらう。
「明様、彼女は……」
「ミーア、やっぱりそうなんだな」
「………はい、残念ながら」
元仲間から見ても残念に映るんだな。
「明、どうするんだい?さすがに助けるのはまずかったんじゃ?」
「司、俺はな、この世界には二種類居ると思っている、一つはモルトやインセクトみたいな危険な種類、もう一つはデスのようなギャグな種類」
「あー、うん、そうだね」
何がとは言わないが司は分かってくれた。
「そこで問う、あきらかに毒であろうキノコを拾い食いし、食中毒で倒れる奴はどっちだ?」
「………どうみてもギャグだね」
「だろ?」
方針として、ギャグサイドのはなるべく会話を試みるようにする。
「明様、お伺いしてよろしいですか?」
「どうしたミーア?」
「わたしはどちらでしょうか?」
「………ミーアはどう見てもギャグの方だが?」
「そうですか!良かったです!」
嬉しそうにするミーア、それで本当にいいのか?いや、本人が良いならいいのか。
さて、しばらく足止めをくらう事になったが、問題があった。
「………暇なんだけど」
「まぁまぁ、最近忙しかったし、いいんじゃない?」
「いや、この間バーベキューしたじゃん」
「いや、あの状況でゆっくり出来なかったでしょ」
確かにバーベキューしてたら餓えた獣(獣人)に囲まれたはゆっくりとは言わないか。
「でもなぁ、暇なんだよなぁ」
ぼやいていると治療に当たっていたクロエが近づいてくる。
「明様、ひとまずは落ち着きました」
「そうか、あとどれくらい掛かる?」
「おそらく二日ほどは様子をみた方が良いかと」
「はぁ、それくらい掛かるか………」
まぁ、食中毒の治療だ、それなりに掛かるのは仕方ない、何てったって薬が薬草なんだから。
「そこで、ご相談が有りまして」
「相談?」
「はい、滞在期間が伸びた事により、食料が心許なくなる可能性があります」
「食料を採ってきて欲しいと?よし、分かった採って来よう!」
「念のためメイドを着けますので何かの際にはお申し付け下さい」
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