人妻六英雄は自ら股を開く

逃亡と拘束

「ルーカス、エルレーンを連れて逃げろ！」
ヒュレルがその道具から降りてそう叫んだ。そして何やら球のようなものを周りに投げつけた……投げた球から煙のようなものが出る……

ルーカスは空を飛ぶ道具に乗りながら、こちらに飛んできた……
「エルレーン、乗って！」
「ルーカス……ダメ……それよりこの人を乗せてあげて……」
明らかに四人は乗れないそれを見て私はラルーラを乗せるように言った。
「ダメじゃエルレーン、そなたはこの者と逃げるがよい……ベルドもいるし、妾はここに残る！」
「いえ……私が残ります……私は捕まってもそう簡単には殺されません……しかし、ラルーラ、あなたが捕まったら処女膜は無事ではすまないでしょ……それにそれは魔王の復活を意味します……ベルドも私が守りますからあなたは逃げて……」
少し考えたラルーラは私の意見が正しいと判断したのかこう答えた。
「エルレーン……わかった……せめてこれをお主に与えよう……」
そう言ってラルーラは何ら強い祈りをする……青白い光がラルーラからエルレーンに移る……
「こ……これは……」
「それは聖女の護符だ……それは女性の貞操を守る力がある……これでお主は強引に女を奪われることはないだろ……」
「そんな大事なものを……ありがとう、ラルーラ……さぁ、急いで、ルーカス、ごめんね、一緒にいけない……」
「エルレーン……わかった……絶対に助けに行くから……」
「うん……愛してる……」
「僕も愛してるよ……」
私とルーカスは短いキスをした……

ヒュレルが時間を稼いでくれていたけど、煙も晴れ、それも限界が来ていた……
「早く、ルーカス！」
ルーカスは空飛ぶ道具を走らせ、洞窟の出口に向かった……

「ラルーラ！」
アリナが聖女の名を叫んで、何か光の矢を放った……それがラルーラに命中する……ハッとするが、ラルーラは何事もなくそのままルーカスと一緒に飛んで去っていった……

「アリナ、今、ラルーラに何したの！」
「……呪いをかけたの……聖女の護符のある彼女には効かないと思うけどね……」
それを聞いて胸の鼓動がドキドキ激しくなる……聖女の護符は今は私の元にある……だとしたらラルーラは……

「それより、エルレーン……どうする、死ぬまで戦う？」
「いえ、降参よ、剣を捨てるわ……だけど、その代わりにベルドの命は助けてあげて……」
「もちろんよ、ラルーラを逃してしまったから利用価値があるからね、ベルドは殺さないわ……」

「アリナ！　ダメだ、みんな解放するんだ！」
「ヒュレル……どうしてここにきたの……私は決別を意味してあれを見せたのよ……」
「嫌だ、あんなの見たぐらいで俺は君を捨てたりしない！」
「ヒュレル……」

アリナはすごく悲しい顔をしていた……それはまだヒュレルのことを愛していることを表していた……