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32. 王都巡り
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ダンスの後はレティ達とのお話しを楽しんだり、料理を楽しんだりした。
今日のパーティーはコリンナの邪魔が入ってしまったけれど、それ以外の時間は楽しかったから、また招待されたら参加しようと思う。
コリンナが手を出してきてもライアス様が守ってくれるから、彼と一緒に参加すればきっと大丈夫。
「パーティーお疲れ様。また明日会おう」
「ライアス様もお疲れ様でした。明日もよろしくお願いしますわ」
明日はライアス様と王都を巡る約束をしているから、そんな言葉を交わしてから王家の馬車を降りる。
今日はこれでお別れだから少し寂しいけれど、また明日も会えるのよね。
そう思っても寂しい気持に変わりなくて、私を送ってくれたライアス様が見えなくなるまで手を振ってから私は玄関に入った。
「「お帰りなさいませ、お嬢様!」」
「出迎えありがとうございます。ただいま戻りました」
出迎えの言葉に私も小さく会釈を返してから、私室へと向かう。
今日のパーティーは楽しかったけれど、三時間もずっと立っていたから、ベッドに腰を下ろすと一気に疲れが襲ってきてしまった。
「お嬢様、湯浴みの準備は出来ておりますので、お好みのお時間にお願いします」
「分かりましたわ」
今すぐにベッドに入りたい気持ちを抑えて、お風呂に向かう私。
温かいお風呂に入っていると不思議と疲れが和らいでいって……代わりに眠気が襲ってきてしまった。
◇
翌朝。約束していた時間にライアス様が迎えに来てくれて、私達は最初の目的地へと向かった。
今日の予定は聞いていないから、どんな場所に行けるのかすごく楽しみだ。
「到着致しました」
移動すること数分。最初の場所に着いたみたいで、御者台から声がかけられる。
するとライアス様が馬車から先に降りて、私が降りやすいように手を伸ばしてくれた。
馬車から降りて周りを見てみると、この辺りはお店が多い場所みたいで、沢山の人が行き交っていた。
「ここは何のお店なのですか?」
「服や装飾品を扱っているお店だよ。とりあえず入ろう」
「は、はい……!」
ライアス様に促されるままにお店の中に入ると、ドレスと装飾品が目に入った。
ここはバードナ領にあるお店とは違って、沢山の服は置いていないらしい。
「まだ何も贈れていなかったから、今日は採寸をお願いしている。
装飾の類はドレスが完成してから合わせよう」
「ありがとうございます。こういうお店は初めてなので、緊張しますわ」
「担当の人に任せていれば大丈夫だ」
それからお店の方と挨拶を交わしてから、採寸のために一度別室に移動することになった。
色々なところの長さを測られるのは恥ずかしかったけれど、きっとこれは将来増えていくと思うから、今のうちから慣れた方が良いのよね。
王妃になるということは相応のものを身に着けていないといけないから、これから始まる妃教育は今までよりも大変だと思う。
「お待たせしました。
採寸が終わりましたので、これからご希望のデザインをお伺い致します」
「ありがとうございますわ」
採寸が終わってライアス様の元に戻ると、今度は新しいドレスのデザインを決めることになって……お店の方のアドバイスを受けながらなんとか案を出すことが出来た。
高位の貴族の方は毎回これをやっていると思うと、気が遠くなりそうだ。
「では次の場所に行こう」
「はいっ!」
今度の場所はカフェみたいで、お店の中に入るとお茶の香りと美味そうなスイーツの香りが漂ってくる。
こういうお店に来るのは初めてだから、少し緊張してしまう。
「予約していたライアスです」
「いらっしゃいませ、お待ちしておりました。お席の方にご案内致します」
外には行列が出来ていたけれど、ライアス様は予約をしていたみたいで、私達は列に並ばずに席に着くことが出来た。
席からは綺麗なお庭を見渡せるようになっているから、落ち着いてお茶を楽しめると思う。
「エリー、好きなだけ頼んで良いよ」
「ありがとうございます。沢山は食べられないので、一つだけにしますわ」
「そうか。もしエリーが嫌でなかったら、半分ずつ交換しよう。
その方が楽しめる味が増えるからね」
「ええ、そうしたいですわ」
ライアス様の言葉に頷く私。
それから注文を済ませて、あまり待たずにお茶とパフェが運ばれてくる。
交換する時になって、これが恋人同士になった男女がすることだと思い出してしまった。
私達は婚約者同士の仲だから何も問題は無いけれど、意識すると恥ずかしいのよね……
でも、今更断ることも出来ないから、ライアス様から差し出されたフォークに乗っているケーキを口に含んだ。
今日のパーティーはコリンナの邪魔が入ってしまったけれど、それ以外の時間は楽しかったから、また招待されたら参加しようと思う。
コリンナが手を出してきてもライアス様が守ってくれるから、彼と一緒に参加すればきっと大丈夫。
「パーティーお疲れ様。また明日会おう」
「ライアス様もお疲れ様でした。明日もよろしくお願いしますわ」
明日はライアス様と王都を巡る約束をしているから、そんな言葉を交わしてから王家の馬車を降りる。
今日はこれでお別れだから少し寂しいけれど、また明日も会えるのよね。
そう思っても寂しい気持に変わりなくて、私を送ってくれたライアス様が見えなくなるまで手を振ってから私は玄関に入った。
「「お帰りなさいませ、お嬢様!」」
「出迎えありがとうございます。ただいま戻りました」
出迎えの言葉に私も小さく会釈を返してから、私室へと向かう。
今日のパーティーは楽しかったけれど、三時間もずっと立っていたから、ベッドに腰を下ろすと一気に疲れが襲ってきてしまった。
「お嬢様、湯浴みの準備は出来ておりますので、お好みのお時間にお願いします」
「分かりましたわ」
今すぐにベッドに入りたい気持ちを抑えて、お風呂に向かう私。
温かいお風呂に入っていると不思議と疲れが和らいでいって……代わりに眠気が襲ってきてしまった。
◇
翌朝。約束していた時間にライアス様が迎えに来てくれて、私達は最初の目的地へと向かった。
今日の予定は聞いていないから、どんな場所に行けるのかすごく楽しみだ。
「到着致しました」
移動すること数分。最初の場所に着いたみたいで、御者台から声がかけられる。
するとライアス様が馬車から先に降りて、私が降りやすいように手を伸ばしてくれた。
馬車から降りて周りを見てみると、この辺りはお店が多い場所みたいで、沢山の人が行き交っていた。
「ここは何のお店なのですか?」
「服や装飾品を扱っているお店だよ。とりあえず入ろう」
「は、はい……!」
ライアス様に促されるままにお店の中に入ると、ドレスと装飾品が目に入った。
ここはバードナ領にあるお店とは違って、沢山の服は置いていないらしい。
「まだ何も贈れていなかったから、今日は採寸をお願いしている。
装飾の類はドレスが完成してから合わせよう」
「ありがとうございます。こういうお店は初めてなので、緊張しますわ」
「担当の人に任せていれば大丈夫だ」
それからお店の方と挨拶を交わしてから、採寸のために一度別室に移動することになった。
色々なところの長さを測られるのは恥ずかしかったけれど、きっとこれは将来増えていくと思うから、今のうちから慣れた方が良いのよね。
王妃になるということは相応のものを身に着けていないといけないから、これから始まる妃教育は今までよりも大変だと思う。
「お待たせしました。
採寸が終わりましたので、これからご希望のデザインをお伺い致します」
「ありがとうございますわ」
採寸が終わってライアス様の元に戻ると、今度は新しいドレスのデザインを決めることになって……お店の方のアドバイスを受けながらなんとか案を出すことが出来た。
高位の貴族の方は毎回これをやっていると思うと、気が遠くなりそうだ。
「では次の場所に行こう」
「はいっ!」
今度の場所はカフェみたいで、お店の中に入るとお茶の香りと美味そうなスイーツの香りが漂ってくる。
こういうお店に来るのは初めてだから、少し緊張してしまう。
「予約していたライアスです」
「いらっしゃいませ、お待ちしておりました。お席の方にご案内致します」
外には行列が出来ていたけれど、ライアス様は予約をしていたみたいで、私達は列に並ばずに席に着くことが出来た。
席からは綺麗なお庭を見渡せるようになっているから、落ち着いてお茶を楽しめると思う。
「エリー、好きなだけ頼んで良いよ」
「ありがとうございます。沢山は食べられないので、一つだけにしますわ」
「そうか。もしエリーが嫌でなかったら、半分ずつ交換しよう。
その方が楽しめる味が増えるからね」
「ええ、そうしたいですわ」
ライアス様の言葉に頷く私。
それから注文を済ませて、あまり待たずにお茶とパフェが運ばれてくる。
交換する時になって、これが恋人同士になった男女がすることだと思い出してしまった。
私達は婚約者同士の仲だから何も問題は無いけれど、意識すると恥ずかしいのよね……
でも、今更断ることも出来ないから、ライアス様から差し出されたフォークに乗っているケーキを口に含んだ。
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