片思い重量オーバーです。――幽霊にモテモテで困ってます☆

兎太郎

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本編︰運命の出会い

6話︰楽しいディナータイム?

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「いただきまーす」
「いただきま~す」
「いただき、ます。」
「いただきたいけど……食えねえ……」
 寂しそうに喚いたのは花だった。
今日のご飯はカレー。私も幽子さんも大好きな料理だ。
 辛くない、甘口カレーなので、祓ちゃんも美味しく食べるだろう。
 とはいえ、幽子さん以外初めてあった人たちだから……、少し緊張する。
しかも、この中に幽霊、混ざってるし。
私、霊関係嫌いなんだよね。花がいい子なのは分かるけど、目を合わせるとやっぱり怖い。


それに……。

「おい、ゴミクソ。
楽しい飯の時間に姿を見せるな。
飯が不味くなる」

「はあ?私は食べたくても食べれねえんだ。幽霊だからな……。
見て楽しむくらいいいじゃねえか」

 相変わらずこの二人の相性は悪い。
食事中だってのに喧嘩してる……。
「もう……仲良くしなさいよね~」
 幽子さんは困ってるのか……それとも、楽しんでいるのかよくわからない。
 と言うか、この人のことよくわからない。
 でも、なんで、霊感を持ってること、今まで教えてくれなかったんだろう。
そーいえば、私は彼女のことを何も知らない。
 何歳でどこの学校に通ってたのか、どこ出身で……?趣味は?

 考えて見ると、意外に知らないことがたくさんあった。
 知ってるつもりで……、私は幽子さんのこと、何も知らないんだな。

「あのっ……、幽子さんって、霊感あったんですね」
 私がそう聞くと、幽子さんは一瞬、黙り込んだ。
これから何か真剣な話をされるのだろうか。
私がドキドキしていると……

「そうよ。私は霊感があるのよ~。
今まで黙っててごめんなさいね~」

 軽い感じで返してきた。私は正直ホッとした。
いつもの、幽子さんだ。って。
「幽霊が見えるなんて言ったら……霊ちゃん、怖がっちゃうでしょ?
だから言わないほうがいいかなって思って……」
「そ、そんな、怖がらないですよ!
私も霊感持ってますし……」
 幽子さんは、目を大きく見開き、態勢を前のめりにした。
「ええ!?ソーナノ!?知らなかったわぁ~。
まぁ、霊感あって当然か……。
いやっ……、いいの気にしないで」
 
 当然?

なんで、私が霊感持ってることが当然なんだ?
 もう……、全然わかんないよ。幽子さん。

 でも、1つ言わせて。

こんな時まで喧嘩しないでぇ。

 そう、幽子さんと真剣な話をしている時も、この二人は喧嘩し続けていた。

「お前がカレー食うな!私によこせ!」
「アンタは食えねえだろゴミクソがよ。
スプーンでも食ってろ。」
 祓ちゃんはスプーンを花に向けて投げつける。勢いよく飛んだスプーンは壁に刺さった。
「危ねえな!?
食事中だぞ!マナーの悪いやつは飯を食うな!」
 そう言って花はお箸を祓ちゃんに投げつける。
祓ちゃんが避けた箸は、窓ガラスを突き破り、外に出た。
「お前……、箸をなげるな」
「お前だってスプーン投げただろ!?」
 2人ともご自慢の武器を出し始め、席を立った。

 やばいやばい、本格的な喧嘩が始まっちゃう。
 ご飯ぐらい楽しく食べようよ……。

「仲良くできないなら、家に置いて上げないわよ」

 幽子さんの冷たい声が部屋中に響いた。
 2人とも動きを止め、ビクッとおびえる。

「今回は許してあげるわ。でも、次、何かやったらお仕置きね。そして、その次は……」
 幽子さんの目が妖しく光り、2人を睨みつけた。二人はおとなしくお辞儀をし
「すいませんでした……」
「すまねえ……」
 と反省していた。
 なんだぁ。幽子さんって、こうゆう一面もあるんだな。
 二人はおとなしく座り、祓ちゃんは美味しそうにカレーを食べ、それを満足そうに見ている幽子さん。
 私は、新鮮で、温かく、ちょっとおかしなこの雰囲気が、とても好きだった。

 なんか、不安もあるけど、このメンバーならうまくやっていけそうだ。


 なーんて思ってたのもつかのま。
 なんてったって、明日には、絶望することになるのだから。

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