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7.エロスの下ごしらえ
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しおりを挟む昨夜、タッパーに詰めてもらった食事も美味かった。
市井が作る連日の栄養補給に、もうすっかり元気になって出社している佐藤が、マグカップに自分で入れたコーヒーを啜る。出勤してきた大夢が視界に入ったのはそんな時だった。
お世話になります ♯7
その瞬間、佐藤は不自然な動きと速さで、視線を大夢とは反対の方向にある窓へ向ける。
(う……うおぉぉ……遅刻せずに会社キター!)
全てを市井に丸投げして大夢の部屋から逃げた昨日。
(え? 無事なの? 真っ直ぐ歩けるモンなの? あのあと市井さん、八木沢とどうなったの……?)
二人っきりにしてはみたものの、報告はしないと宣言されていたとおり、あれから佐藤の携帯に市井からはなんの連絡もない。
(まあ、報告ナシは当然といえば当然なんだけど……)
同性との恋愛なのだから、たとえ相手を知っていても、いや、知っているからこそ、言いにくい話であるのも頷ける。しかし、気を利かせてお膳立てはしたつもりだ。音沙汰ひとつないと言うのも、友人として少し寂しい。
(何も……なかったのか?)
そうなら、市井が佐藤に報告することは本当に何も無いのだ。
(いや、でも市井さん、昨日は八木沢に会うためにわざわざ約束して部屋にいたんだし)
まさか大夢にいきなり襲い掛かる計画などではないとしても、何かしらアプローチをするつもりだったのだろうと、佐藤は見ていた。
(そーだよ。餓えた獣じゃあるまいし。あの市井さんなんだから、たとえ恋心があっても八木沢にガッツいたりなんか――)
あれこれ考えている間に、すぐ後ろまで来ていた大夢に挨拶された。
「おはよ゛……ン゛ンッ」
掠れた声に、大夢は咳払いして言い直す。
「おはよう、佐藤」
――声、掠れる事したの?
もう少しで声に出して聞いてしまうところだった。
「……おはよう」
少し遅れて挨拶を返しながら、今初めて大夢が側にいたことに気づいた体を装い、にっこりと佐藤が大夢の方へ振り返る。
そして、笑顔を貼り付けたまま大夢の顔を暫し凝視して、ここにはいない市井に向かって心の中で叫んだ。
(手ェ出したぁぁぁぁ!! 唇どんだけ腫れさせてるの!? 真っ赤になってるよ!? 一目瞭然であのあとガッツいただろッ! 今も余韻で物欲しそうにちょっと開いたままになってるじゃん!! 目も潤んでるし! え? こんな状態でコイツ通勤電車に乗ってきたの!?)
舐められて吸われて噛まれてきました、と言わんばかりに唇を熟れさせた大夢を前にして、佐藤は市井の本気に赤面してしまう。
「む、む、無理矢理……されてない、よな……?」
そんな佐藤の反応に、大夢がそれ以上にポポポと急激に赤面していく。
「ちっ、違うしッ。……さ、佐藤……、ひょっとして……見ただけでわかっちゃう……の?」
大夢が佐藤に聞いているのは、男に抱かれたのが、という意味なのだが、佐藤もさすがにそこまでは気付けていない。
(待て待て待て! そんな可愛い顔して目をウルウルさせるな! 俺でなくても気がつくレベルになるだろーっ!)
返事を欲しがって一歩二歩と踏み出してきた大夢に迫られ、机との間に挟まれる。なんだか昨日キッチンで市井に追い込まれた時と似た状況だ、と思い出して、今回は先にマグカップを机の奥に避難させた。そんな気遣いをしているうちに、大夢は更に迫っていて、近づけば近づくほど二人の体躯の違いが殊更分かり、佐藤をドキマギさせる。
(ほ……細ェ! 前から思ってはいたけどっ! 知ってたけどっ! でもでもっ、八木沢が男にチューされたと思ったら、変に意識して見ちゃうってゆーかッ、男なの確認したくなるってゆーかッ、腰のラインを鷲掴みたくなるってゆー……いやいやいやッ、ならない、ならないっ!)
「お、落ち着けっ、八木沢ッ」
(いや、落ち着くの俺の方ーっ!)
佐藤の頭の中が忙しい。
それでも営業で培った対応力を総動員して、佐藤は大夢を傷つけない言葉をきちんと選ぶ。
「まぁ、なんつーか、……俺だから気付いたってゆーか、……いつもよりちょーっと唇が腫れてるカナ? くらい、カナ?」
「……ほ、ほんとに?」
「うんうん。多分そのくらいだか……――らぁっ!?」
机で太腿の後ろ側を支えて、背中を逸らし、大夢に変な気を起こさないように出来るだけ距離を取ろうと佐藤は頑張っていたのに、佐藤の言葉にホッとした大夢が一歩さがってコートを脱ぎだすと、出てきたワイシャツの襟元の奥に赤い痕が三つも見えて、佐藤をそのまま仰け反らせる。
(唇だけじゃ、なかったぁぁー!!)
「さっ、佐藤!?」
ひとりで机の上に押し倒された人みたいな格好になって、閉じて置いてあるノートパソコンの上に背中を乗せてもお構いナシで、両手を顔に当てて佐藤が身悶えする。
(うおおお、一体どうやったら昨日からの短時間で、そんな服を肌蹴ないと付けられない場所に付けられる展開に持ち込めるのっ!? 俺もソレちょっと見たかった! クローゼットに隠れてればよかったァァ!!)
しばらく興奮に息を荒げ、よろめきながらもどうにか体を半回転させて起き上がった佐藤は、一旦落ち着くために席に座り深呼吸すると、温くなってしまったコーヒーに口をつける。
「佐藤、ほんとはまだ具合悪いんじゃないのか?」
「いや、……もうこれ以上は無いだろうから大丈夫……」
何が? と不思議がる大夢を、佐藤はマグカップ越しに半目で見つめながら、昨夜の二人に思いを馳せた。
(たしか八木沢は、この年齢になってもファーストキスも未経験とか言ってなかったか? 草食系男子だから男臭さを感じないんだと思ってたけど……)
などと佐藤に考察されている大夢は、佐藤以外には普段と変わりなく見えることに安心したのか、艶々の赤い唇をぷるりんとさせたまま、椅子に置いた鞄を覗き込んで何やら書類を探している。そんな動作は無防備な襟元を晒して、佐藤の視界に華奢な首筋と赤痕をどうしても入れてしまう。
(八木沢の初めてのチューが、凄まじい内容だったことは分かったけど……)
いざファーストキスを済ませてみても、ちっとも男臭くなっていない。
むしろ、佐藤の中での大夢は、男臭さと対極の位置になってしまっている。
(俺も大概だとは思っていたけど、それ以上に市井さんはコイツにノックアウトされてたもんなぁ)
大夢に対する市井の気持ちが、全く分からないワケではなかった佐藤に、市井の行動を責めるつもりはない。
むしろ、あれほどの容姿の良さを持つ市井が同性に恋をし、それが険しい道だと思うからこそ、もし大夢が受け入れて、少しは報われる方向に進むなら、友人としては応援してやりたかった。
そして、どうやら上手くいった大夢と市井の関係を、嫌悪なく受け入れている自分がいて、友人を一度に二人も失わずに済んだ事にもなんだか安心すると、なんとか気持ちが落ち着いてきた。
昨日から飲み損ない続けているコーヒーの味も、今やっと味わえるというものだ。
だから、大夢がいつまでも立ちっぱなしな事にも佐藤は気づいて、気を遣える言葉まで出てきた。
「八木沢、いつまでも立ってないで、座れば?」
そんな佐藤に、大夢は恥ずかしそうに頬を染めると、ぷるぷるの唇を佐藤の耳に寄せて、小さな、小さな声で、教えてくれた。
「お尻が……痛いのッ」
分かってるクセに、と眉を寄せる大夢だが、謎のワードに佐藤はフハッと息を噴いて笑う。
「ケツが? なん……――でェぇぇえっ!?」
突然大声を出して驚愕する佐藤と、今気づいたのかよッ、と真っ赤になって高速で頷き、佐藤を落ち着かせるためにワタワタする大夢の姿に、周りにいた同僚たちが「お前らホント仲いいよな」と眺めてくるが、佐藤は人目を気にするどころではなくなっていた。
(けけけケダモノーっ!! 市井さん、餓えたケダモノだったッ! ファーストキスどころか据え膳平らげちゃったよッ! そりゃ八木沢から男臭さ出てこないよっ。だってお尻痛いって言ってるもん! 雌にしちゃったもん! 昨日より可愛く見えるの当然だわッ!)
友人の一夜の間にしての開花に、御膳立てした佐藤が責任を感じるのも致し方ない。
「ほ、ほ、ほ、本当に無理矢理じゃなかったんだな……!?」
佐藤に両肩を掴まれて問い詰められた大夢は、頷きながら決まり悪そうに眉を下げた。
「昨日さ、佐藤と市井さんがキスしてるって勘違いしちゃって……。佐藤に市井さんを取られると思ったら……すごく苦しくて。――だから、俺から、告白したんだ」
そうして、大夢は佐藤の手を掴んでキュッと握ると、涙ぼくろのある目を細めて、申し訳なさそうに許しを乞う。
「もし、佐藤も市井さんに告白するつもりだったなら、抜け駆けみたいになって、本当にごめん……」
真剣な大夢の眼差しに、佐藤は全身の力が抜ける様な感覚になっていく。
「……あのさ、……なんで俺が、お前のライバルみたくなってんの……?」
佐藤のライフは、もうゼロだった。
その夜、佐藤は市井の今日の仕事先から一番近い駅で待ち合わせをして合流すると、そのまま目についた場所にあった居酒屋へ入った。
「佐藤さんたちと外食なんて初めてですね。八木沢さまはまだですか? 今日も残業?」
カウンター席に並んで座り、店員から受け取ったおしぼりで手を拭きながら、市井はメニュー表を見ている佐藤に尋ねる。
「あー、今日は、八木沢は抜きで」
メニューから目を離さないままの佐藤の言葉に、市井は眉をしかめ、そして、ガタっと席を立った。すると、その行動を見越していたのか、佐藤が市井の体をガバっと両手で捕まえて椅子に戻せば、諦めない市井が再び立ち上がろうとする。
「ちょっ、……佐藤さんっ、二人きりは、まずいんですってっ」
「俺は気を利かせて二人にしたんだけどっ」
「それが、二人でいると、やきもち焼かれて話がややこしいことに……っ」
「俺の災難にも目を向けてよっ。話を聞いてくれてもいいじゃんっ」
長身の男二人が今日も狭い場所でごちゃごちゃ言い合って、立ったり座ったりを繰り返しているうちにビールが運ばれてきて、ようやく仕方なしに市井が折れた。
「それで、佐藤さんの災難っていうのはなんなんですか」
「そんな面倒くさそうにしないでよ。俺、キューピッドよ?」
佐藤の自己紹介に市井がジョッキの中に飲んだビールを吹き戻す。
「な、なんで……っ」
もうバレたのか、と口元に泡を付けて驚く顔もカッコいい。
佐藤は市井の反応を楽しんでから、今日の様子を教えてやった。
「――というワケで、時間が経つほどに俺以外の男共もソワソワしちゃって、誤魔化すのが大変だったし。まあ、それはなんとかなったんだけど、本格的にソッチの噂がある奴が目ざとくモーション掛けてきた時には流石にヤバいと思って、俺が間に入って牽制したら、なんでか俺が人事部に呼び出しくらって……」
頭を抱えた佐藤の姿に、話を聞いていた市井は感謝の言葉しかなかった。
「それは……ほんとに、お世話をかけました」
頭を下げようとする市井に、そこまではいらないからと、佐藤が照れながら止める。
そして、ビールを一口飲んだ佐藤は、暫く何事か思い悩むと、思いがけない話を始めてきた。
「まあ、……人事部に呼ばれたのは、八木沢の定例報告の件もあったし」
「――定例? ……佐藤さんの会社は個人の報告を定期的に人事部へ?」
市井の質問に、佐藤は苦笑するしかない。
「やっぱ、ひっかかるよねぇ。フツーそんな密告みたいなことしないもんね。俺が知る限り、営業二課の五十人弱で報告を上げているのは八木沢だけ、だなぁ」
「……その事、八木沢さまは?」
店の賑わいが、話の内容を周りに聞こえるのを掻き消してくれるのがありがたかった。
佐藤は首を横に振る。
「もちろん知らないハズ。あぁ、そんな怖い顔しなくても大丈夫だから。アイツが不正をしたとかで目を付けられてるワケじゃないの」
佐藤が市井の不安を先に消しておくと、「出来たら八木沢には黙ってて欲しい」とだけお願いした。
「ウチの会社、まあ、それなりに大きくて、八木沢は今でこそ、その本社の営業部なんだけど、その前の一年はグループ会社の地方の生産――いわゆる工場勤務だったのよ。いくら大卒だからって、畑違い過ぎるでしょ。はっきりいって、異例中の異例な人事で本社に引っ張られたんだけど、その理由は、八木沢の能力が認められて……とかでは残念ながらなくて、その工場での暴力沙汰の被害者救済ってところが真相になる」
「――じゃあ、八木沢さまは何か怪我を……?」
喉を潤した佐藤が、市井の言葉に頷く。
「怪我もあったし、精神的なものも証拠が出てきた。ほら、アイツ体格も細くて、性格も大人しいじゃん? そういうところを狙われて。聞き取りの記録を見る限り、日常的に多人数から行われてた。まあ、今にして思えば、犯されて無かったことが幸いだけど、それ以外は一方的ないじめそのもので、俺も報告書しか見てないけど、ほんと胸クソだったよ……」
「――――」
茫然として佐藤の話を聞いていた市井に、佐藤が声のトーンをやや明るくした。
「そこで、特命を受けた俺の登場よ。会社は八木沢を栄転というカタチで本社に逃がし、俺に経過を観察させた。デカい会社は体裁を保つのに必死だよね。――で、慣れない仕事と一人暮らしのサポートに、この俺様が絶妙な距離とタイミングで現れる! ……なんていうのは綺麗事で、ホントのところは囲い込みだよなぁ、これ。……あれから二年近く経っても、会社に不利なことを言い出さないかって、八木沢の行動を監視してるのと同じだもん。……まぁ、こんな話を市井さんにしたのは、二人のプライベートを俺が報告しなくなっても、別の誰かが調べ出すかもって事を知っていてほしくて。……だから、さっきは黙ってて、なんて言ったけど、市井さんが許せなかったら、八木沢に話してもいいと思う」
市井は処理できない情報に困惑して、佐藤の真意を確かめる。
「……突然こんな話を俺にして……。佐藤さんは……仕事を――いえ、俺たちの前から、いなくなるつもりなんですか?」
特命をバラしたということは、自分と大夢が図らずも付き合うことになって、大夢の傍にいて支えるという佐藤の役割が終了したように思えたのだ。
「俺がいなくなったら、寂しい?」
「そんなのっ、俺も……なにより八木沢さまも……。絶対、……寂しいですよ」
市井の優しい答えに、佐藤は嬉しそうに笑った。
「あー……よかったー。……俺、二人とは友人として付き合いたくなったから、もう隠し事が辛くなったんだよねぇ。だから、やめるのはスパイごっこの方。これからは、ただのお邪魔虫を謳歌するから。ヨロシク」
いなくなったりしないと悪戯っぽく笑う佐藤に安堵の息を零すと、話の間に運ばれてきた料理にも手をつけず、動けなかった市井の手に、佐藤は箸を握らせる。
「焼き鳥も来たし、揚げもちチーズは熱いうちが旨いよ。はい、コレ市井さんの分ね」
目の前の取り皿に置かれた丸い形をした揚げもちを眺めながら、市井がもう一つぽつりと言った。
「そういえばお正月に……」
「正月……?」
「……はい。餅つきの動画を見せてもらったとき、俺、二人の休暇中の話聞いて、佐藤さんはたとえ一日でも帰省したのに、どうして八木沢さまは、ずっとあの部屋にいたんだろうって思ったんです。……それも、なにか関係してますか?」
熱そうに口をはふはふさせて、餅を伸ばして食べていた佐藤は、飲み込んでから推測で答えた。
「八木沢の働いてた工場の場所が、正に実家のある地元だったから……。本社はグループ会社の人事を解雇も含めて刷新したけど、八木沢に絡んでた奴らとどこで出くわすかが分からない。――たぶん……帰りたくなかったんだと思う」
それは、一年という辛い時間の経験が、二年経っても近づくことすら出来ない恐怖に、未だ怯えているということだ。
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そんな大夢を想って、市井が悔しそうに箸を握りしめる姿に佐藤は目を細め、最近の、のほほんとした大夢の顔を思い出す。
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「ああ、もうっ。半日で名前を忘れてるっ。俺を呼んで? 大夢」
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