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僕達は両思いになる
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死神が僕に囁いた…
お前の命を死神である俺にくれるなら、お前の願いを5つ叶えよう。
そのかわり5年後お前には死が訪れる。
5年間自分の思いのままの輝きに満ちた日々を生きるか、満たされない長い人生を鬱々と生きるか。
この究極の選択…お前はできるか?
命と引き換えなのだから、至上の楽園が待ってる。
快楽も愉悦も思いのまま、狂気の魅力があるぞ。
ただし命の期限があるのは死刑囚と同じだ。
それでもいいと思えるほどの切実さがあるか?
僕の答えは間違いなく【イエス】だ。
今の僕は迷いなく死神の提案を受け入れられる。
もしも願いが叶うなら、死んでもいいと思いながら生きてきたから。
それは今日まで夢であり妄想でしかなかったけれど。
人の未来は元々予測がつかない。
明日事故に遭って死ぬかもしれない。
たとえ短くても生きる喜びに満ちた人生を選択してみたい。
人の死以外ならどんな願いでも叶えてもらえるらしい。
僕にはお金も地位も名声も必要ない。
切実に愛し愛されたい。
生きる喜びが欲しい。
今の僕の感情に、喜怒哀楽の「喜と楽」がないからだ。
特にここ数年は冷たく空虚な場所に一人でぽつんと立っている感覚から抜け出せない。
このまま生きる喜びを感じず、人生を送ることは死んでると等しい。
僕は、
愛する人に愛されたい
愛する人の心からの笑顔が欲しい
愛する人を抱きたい
愛する人が目覚めた時、隣に寄り添って顔を見ていたい
僕の5つの願いは迷いなく10秒足らずで言い終えた。
「愛する人」…かつて僕を照らした唯一の太陽の様な人。
強く正しく清らかでその姿は壮絶に美しい
深く心から愛したけれど僕は振り向いてもらえなかった…掴めなかったあの人の心。
そして今も決して忘れられない
それが僕の愛する人『真里洲(マリス)先輩』だ。
死神と契約すれば寿命はたったの5年。
5年後の今日、確実に死ぬ。
死神は、5年後に死ぬという事実だけが記憶から消せると言った。
そうしないと迫ってくる死の恐怖を感じて幸せに生きられないからと。
僕は言った。
「記憶はあって構わない、5年の命と引き換えだとわかっているからこそ、より生きる日々を大切に過ごせるだろうから…1秒だって無駄にはしたくはないから」
死神は言った。
「死神との契約は、途中解約はできない。何があろうと5年後には命をもらう。お前の希望通り、記憶は奪わないでいよう。それで後悔はしないな?」
僕の気持ちは変わらない。
後悔なんてしない。
5年間もこの上ない幸福な日々を過ごせるのだから。
何度聞かれても答えは一つ。
死を受け入れるなんて、自分の与えられた人生に無責任だと言われても構わない。
思うがまま我が儘になりたいんだ。
そしてものすごくあの人に会いたいんだ…。
【僕の名前は「豊川 獅子人(シシト)」言わずと知れた大企業「トヨカ」の副社長だ。】
…
「獅子人副社長」といえば、ハイソサエティーで知らない者はいない。
誰もが振り返るような眉目秀麗さ、優秀な頭脳で次々に新しい企業戦略を生み出して、若くして会社の利益に大きく貢献している敏腕。
その名声は広く轟き、同じ世代では類を見ない地位の高さを誇り一目置かれる。
社長である父親は会社を一代で大きくした。
会社の規模が大きくなるほど父は厳しく冷淡になり、僕への期待だけは大きくなった。
二世だとかボンボンだとか言われたくなくて人知れず、遮二無二努力を重ねてきた。
しかも僕は幼少期から後継者としての帝王教育を容赦なく徹底されて受けてきた。
反して年の離れた姉二人は自由奔放。
なんでも出来て当たり前だと言われる僕は、ただ単に何事も懸命にやるしかなかった。
陰の努力なんて誰も知る由がない。
生活は豊かでも家の中は冷たく息苦しくて仕方がなくて辛かった。
そして大人になった今…仕事はいくら成果を出しても達成感を感じない。
結果が良いのは当たり前のことだから。
僕には離婚歴がある。
断り続けたお見合い、それでも嫌というほど繰り返し多くの女性を紹介された。
後ろ盾や肩書き以外、人としての魅力を感じる相手は一人としていなかった。
無理にお膳立てされ、知らないどこかの御令嬢とのお見合いが延々と続く。
それがあまりに苦痛で何度目かのお見合い相手の一人と結婚した。
激しいストレスしかない結婚生活だった。
良く知りもしない相手と暮らす苦痛は想像以上で、顔を合わせることさえ億劫になった。
寄り添おうにも相手のことを知らなすぎるのだ。
なぜうまくいくはずもない結婚生活を事前に想像できなかったのか?
冷静な判断が出来なかったのは「結婚すること」をまわりにしつこく迫られたからかもしれない。
周りが言うように結婚すれば落ち着いて気が休まるかとも思った。
そもそもお見合いや紹介、誘惑にもうんざりして、それから逃れるために結婚したのが大きな間違いだった。
結婚は当人同士を思いやる気持ちが何よりも大切なんだ。
好きな相手以外とするものではない。
結婚した相手とは会話もなく、触れる気にもなれず、他人同士のまま、一年も経たずに離婚した。
…
僕の心に10年以上住み続ける人は、大学時代に出会った二つ年上の真里洲先輩。
僕が大学に入学した時、学部のリーダー的存在だった。
出会ってから今も心の中に真里洲先輩の凛々しく美しい姿がある。
初めて先輩をオリエンテーションで見た時、圧倒的なリーダーシップと、聞きしに勝る美しい容姿に釘付けになった。
僕が入部したバスケ部の部長でもあった真里洲先輩は、気難しくて無愛想に見えた。
新入生への指導内容は理不尽なことも多く、納得がいかず反抗もした。
いつも恐い顔で睨まれ、僕に冷ややかな真里洲先輩。
そんな先輩に自分を認めさせたくて我を忘れ必死になって反抗したのも初めての経験だったと思う。
そして先輩と関わっていくうちに先輩への見方が変わっていった。
先輩は、部活動を通して今まで僕が経験したことのない達成感や感動を与えてくれた。
少々乱暴なやり方の時もあるが、新入生は新しい環境に早く慣れることができた。
仲間の絆をより深めることができたのは先輩のおかげだったと言って過言ではない。
先輩の言動の深い意味を理解出来た時、真里洲先輩の魅力が深く心に刺さった。
厳しさの裏にある温かさや優しさを垣間見た時には胸がときめいた。
真里洲先輩の笑顔がたまらなく好きで、自分だけに笑顔を向けて欲しいという願望がどんどん大きくなっていく。
そして当然自分の性的指向の変化には戸惑った。
先輩が雨に濡れた時、体にTシャツが張りつき体のラインがくっきりと見え、それがあまりにもセクシーで体は熱くなり気持ちが昂揚した。
先輩の体は華奢な方だと思っていたのに、しなやかな筋肉がついていて均整のとれた体の美しさに目を奪われ、透けるような白い肌が強烈に色っぽくて胸がドキドキしてしまった。
真里洲先輩の隣に誰かがいる事に嫉妬するようになった。
そうしてただ好きなだけではなくて、先輩の白い肌に触れてみたいと思う性的欲求にも悩みながら思いは深くなるばかりだった。
いつの間にか相手が男だという戸惑いはどこかに飛んで行った。
寝ても覚めても真里洲先輩の事が恋しくてたまらなくなってしまった。
…
類い稀なイケメンで、御曹司、男女問わず人気者。
獅子人のことが語られれば、そう言われた。
獅子人は、幼い頃からモテた。今でも何かにつけて恋人の有無を聞かれ面倒で仕方がない。
興味もない人達に勝手にキャアキャア騒がれ追いかけられるのにはうんざりした。
自分の事さえ興味がない、興味があるのは真里洲先輩のことだけ、頭の中はいつも先輩の事でいっぱいだった。
ある時、バスケ部の威信がかかった重要な試合で獅子人は大活躍してみせた。
優勝の立役者の褒美として、部長である真里洲先輩に何か願いを聞いてもらえることになった。
獅子人は休日に買い物に付き合って欲しいと伝えると真里洲は戸惑った顔をした。
「本当にそんな些細な事でいいのか?」獅子人の妙なお願いに首をかしげてた。
獅子人は実は真里洲先輩の携帯番号がどうしても知りたかったのだ。先輩の携帯番号は後輩達には決して教えられることがなかったから。
デートもできて、待ち合わせ連絡のために携帯番号も聞ける!一石二鳥。
獅子人は約束した前日は眠れず、早朝から着て行く洋服を何度も選び直した。
こんなワクワクドキドキする気持ちは生まれて初めてだ。
待ち合わせの時間より随分と早く到着して待つ獅子人。
彼を待つ時間でさえも嬉しい。
そして時間通りに真里洲先輩が現れた。
獅子人の心拍数が一気に上がる。
真里洲先輩の普段着姿はこの上なく可愛かった。
大学では部長として威厳があるし、やけに大人っぽい。
バスケ部の鬼部長と呼ばれ、クールビューティーな雰囲気なのに、休日の先輩は別人の様に爽やかでキュートだ。
そのギャップにまた新鮮な気持ちになる。
黒い髪はセットされていなくてサラサラと風に揺れている。
白いTシャツにスニーカー。
濃い色のデニムはぴったりしていてスタイルの良さが際立つ。
真っ白な肌も綺麗な顔立ちも何もかもが魅力に溢れていた。
獅子人は真里洲先輩の隣にいるだけで幸せな気持ちになった。
そのデート以降、獅子人の恋心はますます加速した。
彼を知れば知るほどその姿も中身も全て好きになる。
獅子人が生まれて初めて自分から好きになった真里洲先輩。
先輩後輩という関係でありつつかなり親しくなった。
部活動に欠かさず参加して、先輩の近くに居続けた。
厳しいながらも先輩は獅子人の中身を見てくれて努力を認め、さりげなく褒めてくれる。
先輩の近くにいれば、獅子人はプレッシャーの中で生きている息苦しい日々から解放された。
中学でも高校でも獅子人は複数付き合った彼女がいた。
好きだとか、付き合って欲しいとか、いくらでも告白されたから、特に嫌いでもなければその思いに応じて付き合った。
嫌な思いまではしないけど、とにかくすぐ面倒になった。
そんな気持ちで長続きするはずない。
「私のことをちっとも好きじゃないよね」
だいたい彼女にそう言われるパターンで別れることになる。誰とも半年も続かなかった。
今は相手の顔でさえおぼろげだ。
…
僕達は男同士だ。
恋愛感情で両思いになれる可能性なんてほぼ皆無だろう。
僕が思いを伝えたとしても、先輩は僕とそういう恋愛関係は望まないだろうし、拒絶されると分かってる。
後輩としての立場も失い、気まずさから会ってもらえなくなるかもしれない。
そして僕に二度と笑顔を向けてくれないかもしれない。
そんなことは耐えられない。
恋する思いをぐっと抑え、何とか秘めたままで先輩を追いかけ続けた。
真里洲先輩は部長時代は厳しかったけれど、バスケ部を引退すると、ただのめちゃくちゃ綺麗な先輩。
今更ながら狙われることも多い、
せめて誰とも恋人になって欲しくなくて、真里洲先輩を好きで告白しそうな子には僕がモーションをかけて、こちらに興味を向けさせ、片っ端から先輩への告白を阻止し続けた。
それができてしまう僕の容姿、初めてイケメンで資産家の家に生まれて良かったと思った。
とにかく真里洲先輩が大好き過ぎた僕の行動は常軌を逸していたかもしれない。
とうとう訪れた真里洲先輩の卒業の日。
先輩のスーツ姿は光り輝き、眩しかった。
多くの知人友人後輩達に囲まれ、先輩へのプレゼントや花は大量だった。
みんなに写真をせがまれ、もみくちゃにされてた。
真里洲先輩に多くのファンがいることは分かっていたけれど、改めて凄まじい人気ぶりに驚愕した。
先輩が卒業して去って行く。
辛くて切なくて悲しくて胸が激しく痛んでた。
僕はバスケ部のミーティングルームに真里洲先輩を呼び出した。
先輩はかっこいいスーツ姿で現れた。
あまりにも綺麗で素敵な姿に僕の理性がひきちぎれた。
ここには先輩と二人きり、嘘のように静かだった。
先輩との思い出の詰まったその場所で、問答無用でキスをした。
僕が唇を押し当てるだけの短いキス。
先輩の唇は甘くて柔らかかった。
離れ離れになると思ったらどうしても我慢できなかった。
愛しい思いを抑えることができなくて真里洲先輩を抱きしめた。
言葉にならず、ただ引きとめたい気持ちで僕は先輩を強く抱きしめてた。
腕の中に真里洲先輩がいる現実に、僕の心臓が壊れて死んでしまうかもしれないと思った。
先輩の体は、僕の体にフィットする様で最高に心地良くて体温は高い気がする。
先輩の白い首筋からは例えようのないほど芳しい爽やかで甘い匂いがした。
何もかもに興奮して僕の体を流れる血液が沸騰してた。
先輩はいきなりキスをした僕を乱暴に押し返すことはしなかったが、当然その美しい顔は驚愕して固まっていた。ゆっくりと明確な拒否の意思を持って体を離された。
「獅子人、ごめんな」
一言そう言った。
先輩の眼差しは複雑で、僕を受け入れられないことは、その目を見たら良く分かった。
キスは同意がなければセクハラで犯罪行為にもなりえる。
いきなり許可も得ず唇を奪ったことに非難もせず、拒むこともなく受け入れてくれただけでも幸せかもしれない。
いや、ただ単に先輩の器が大きいだけだ。
「真里洲先輩のことが好きでした」
僕はなんとか絞り出すように言った。
先輩が僕の目を見てもう一度「ごめんな」ってはっきり言った。
「伝えただけで満足です。先輩、今までありがとうございました。どうかいつまでもお元気で」
そう言って僕は先輩を置き去りにしてその場から走り去った。
足が勝手に動いて走った。
伝えただけで満足なんてするわけない!
長い片想いが報われることがなく、頭の中が真っ白になって逃げ出すなんて、僕は子供だった。
告白すること自体どうかしていたのかもしれない。
その日の夜は涙が止まらず一睡もできなかった。
一生分の涙が流れ出たかもしれない。
その後、体調を崩した僕は数日起き上がれなかった。
真里洲先輩は大学卒業と同時に家族のいるアメリカに渡った。
あの日以来会っていないし、当たり前だけど連絡することなんてできなかった。
アメリカの大学で学んだ後、大手IT企業に就職したと噂で聞いた。
アメリカ人の才色兼備の恋人もいるらしい。
もう真里洲先輩には二度と会えないのだろうか…。
僕にも僕の生活があるのだから忘れられると思っていた。
いつの日か、いい思い出になると信じてた。
なのに?
時はどんどん流れていくのに、先輩は僕の心にいまだに住み続けてる。
女性に誘われてホテルに入った時、抱き合う直前に真里洲先輩の姿が目の前に浮かんだ。
均整のとれた体、真っ白で透明な肌はどこもかしこも艶やかだ。
幻影とわかっているのに美しかった。
女性とはすぐさま別れた。
彼が大学を卒業してその後に僕も卒業して、もう何年も会ってもいない。
恋人ですらなかった真里洲先輩の見たこともない一糸纏わぬ姿がよぎるなんてやっぱり僕はどう考えてもイかれてる。
誰とも関係を持つ気にもなれず、先輩を思いながら一人で自分を慰め続けた。
秘めた欲望は、真里洲先輩だけに限定されている。
他の男に興味など全くないから。
僕は真里洲先輩しか愛せない星のもとに生まれてきたのだろうか?
そうして日々何にも満たされず息苦しいような日々を過ごしてきた。
とにかく仕事だけに懸命に打ち込む。
だからといって仕事が面白いわけではない。
美味しい食事にも、綺麗な景色にも感動できない日々。
ある時数年ぶりに大学時代の写真を目にして気がついた。
ああ僕はやっぱり真里洲先輩のことが猛烈に好きなんだと。
先輩を忘れることが出来ないんだ。
先輩と一緒に食べたハンバーガーもただのおむすびも本当に美味しかった。
先輩と見た夕日は本当に綺麗で涙が出そうなほど感動した。
夕日が単にきれいだったわけじゃない、夕日を眺める先輩の横顔が美しかったんだ。
片想いでも幸せだったあの頃。
誰といて、誰と過ごすか?
人生で大切なのはまさにそれなのだ。
もしも僕と同じ気持ちに先輩がなってくれたなら、どんな日々になるのだろうか?
……
僕は死神に、残り5年の寿命になることと引き換えに僕の望みを叶えてもらう契約を交わしたんだ。
真里洲先輩と両思いになって恋に落ちること…。
海外戦略室の責任者として、人事企画室と能力開発部が、我が社にヘッドハンティングした人物。
それがアメリカから帰国した「真里洲先輩」だった。
先輩が僕の会社に採用されたのだ。
そして僕と一緒に働くのだ!
それを知った時、僕の心と体がうち震えた。
そしてある日、紛れもなく夢のように美しい真里洲先輩が僕の目の前にいて佇んでいた。
死神はやはり神に違いない。
これから僕の望みがどんどんと叶えられていくのか??
先輩が僕を愛してくれるの?
いよいよ僕の死神と契約した5年の日々が始まったんだ!!
お前の命を死神である俺にくれるなら、お前の願いを5つ叶えよう。
そのかわり5年後お前には死が訪れる。
5年間自分の思いのままの輝きに満ちた日々を生きるか、満たされない長い人生を鬱々と生きるか。
この究極の選択…お前はできるか?
命と引き換えなのだから、至上の楽園が待ってる。
快楽も愉悦も思いのまま、狂気の魅力があるぞ。
ただし命の期限があるのは死刑囚と同じだ。
それでもいいと思えるほどの切実さがあるか?
僕の答えは間違いなく【イエス】だ。
今の僕は迷いなく死神の提案を受け入れられる。
もしも願いが叶うなら、死んでもいいと思いながら生きてきたから。
それは今日まで夢であり妄想でしかなかったけれど。
人の未来は元々予測がつかない。
明日事故に遭って死ぬかもしれない。
たとえ短くても生きる喜びに満ちた人生を選択してみたい。
人の死以外ならどんな願いでも叶えてもらえるらしい。
僕にはお金も地位も名声も必要ない。
切実に愛し愛されたい。
生きる喜びが欲しい。
今の僕の感情に、喜怒哀楽の「喜と楽」がないからだ。
特にここ数年は冷たく空虚な場所に一人でぽつんと立っている感覚から抜け出せない。
このまま生きる喜びを感じず、人生を送ることは死んでると等しい。
僕は、
愛する人に愛されたい
愛する人の心からの笑顔が欲しい
愛する人を抱きたい
愛する人が目覚めた時、隣に寄り添って顔を見ていたい
僕の5つの願いは迷いなく10秒足らずで言い終えた。
「愛する人」…かつて僕を照らした唯一の太陽の様な人。
強く正しく清らかでその姿は壮絶に美しい
深く心から愛したけれど僕は振り向いてもらえなかった…掴めなかったあの人の心。
そして今も決して忘れられない
それが僕の愛する人『真里洲(マリス)先輩』だ。
死神と契約すれば寿命はたったの5年。
5年後の今日、確実に死ぬ。
死神は、5年後に死ぬという事実だけが記憶から消せると言った。
そうしないと迫ってくる死の恐怖を感じて幸せに生きられないからと。
僕は言った。
「記憶はあって構わない、5年の命と引き換えだとわかっているからこそ、より生きる日々を大切に過ごせるだろうから…1秒だって無駄にはしたくはないから」
死神は言った。
「死神との契約は、途中解約はできない。何があろうと5年後には命をもらう。お前の希望通り、記憶は奪わないでいよう。それで後悔はしないな?」
僕の気持ちは変わらない。
後悔なんてしない。
5年間もこの上ない幸福な日々を過ごせるのだから。
何度聞かれても答えは一つ。
死を受け入れるなんて、自分の与えられた人生に無責任だと言われても構わない。
思うがまま我が儘になりたいんだ。
そしてものすごくあの人に会いたいんだ…。
【僕の名前は「豊川 獅子人(シシト)」言わずと知れた大企業「トヨカ」の副社長だ。】
…
「獅子人副社長」といえば、ハイソサエティーで知らない者はいない。
誰もが振り返るような眉目秀麗さ、優秀な頭脳で次々に新しい企業戦略を生み出して、若くして会社の利益に大きく貢献している敏腕。
その名声は広く轟き、同じ世代では類を見ない地位の高さを誇り一目置かれる。
社長である父親は会社を一代で大きくした。
会社の規模が大きくなるほど父は厳しく冷淡になり、僕への期待だけは大きくなった。
二世だとかボンボンだとか言われたくなくて人知れず、遮二無二努力を重ねてきた。
しかも僕は幼少期から後継者としての帝王教育を容赦なく徹底されて受けてきた。
反して年の離れた姉二人は自由奔放。
なんでも出来て当たり前だと言われる僕は、ただ単に何事も懸命にやるしかなかった。
陰の努力なんて誰も知る由がない。
生活は豊かでも家の中は冷たく息苦しくて仕方がなくて辛かった。
そして大人になった今…仕事はいくら成果を出しても達成感を感じない。
結果が良いのは当たり前のことだから。
僕には離婚歴がある。
断り続けたお見合い、それでも嫌というほど繰り返し多くの女性を紹介された。
後ろ盾や肩書き以外、人としての魅力を感じる相手は一人としていなかった。
無理にお膳立てされ、知らないどこかの御令嬢とのお見合いが延々と続く。
それがあまりに苦痛で何度目かのお見合い相手の一人と結婚した。
激しいストレスしかない結婚生活だった。
良く知りもしない相手と暮らす苦痛は想像以上で、顔を合わせることさえ億劫になった。
寄り添おうにも相手のことを知らなすぎるのだ。
なぜうまくいくはずもない結婚生活を事前に想像できなかったのか?
冷静な判断が出来なかったのは「結婚すること」をまわりにしつこく迫られたからかもしれない。
周りが言うように結婚すれば落ち着いて気が休まるかとも思った。
そもそもお見合いや紹介、誘惑にもうんざりして、それから逃れるために結婚したのが大きな間違いだった。
結婚は当人同士を思いやる気持ちが何よりも大切なんだ。
好きな相手以外とするものではない。
結婚した相手とは会話もなく、触れる気にもなれず、他人同士のまま、一年も経たずに離婚した。
…
僕の心に10年以上住み続ける人は、大学時代に出会った二つ年上の真里洲先輩。
僕が大学に入学した時、学部のリーダー的存在だった。
出会ってから今も心の中に真里洲先輩の凛々しく美しい姿がある。
初めて先輩をオリエンテーションで見た時、圧倒的なリーダーシップと、聞きしに勝る美しい容姿に釘付けになった。
僕が入部したバスケ部の部長でもあった真里洲先輩は、気難しくて無愛想に見えた。
新入生への指導内容は理不尽なことも多く、納得がいかず反抗もした。
いつも恐い顔で睨まれ、僕に冷ややかな真里洲先輩。
そんな先輩に自分を認めさせたくて我を忘れ必死になって反抗したのも初めての経験だったと思う。
そして先輩と関わっていくうちに先輩への見方が変わっていった。
先輩は、部活動を通して今まで僕が経験したことのない達成感や感動を与えてくれた。
少々乱暴なやり方の時もあるが、新入生は新しい環境に早く慣れることができた。
仲間の絆をより深めることができたのは先輩のおかげだったと言って過言ではない。
先輩の言動の深い意味を理解出来た時、真里洲先輩の魅力が深く心に刺さった。
厳しさの裏にある温かさや優しさを垣間見た時には胸がときめいた。
真里洲先輩の笑顔がたまらなく好きで、自分だけに笑顔を向けて欲しいという願望がどんどん大きくなっていく。
そして当然自分の性的指向の変化には戸惑った。
先輩が雨に濡れた時、体にTシャツが張りつき体のラインがくっきりと見え、それがあまりにもセクシーで体は熱くなり気持ちが昂揚した。
先輩の体は華奢な方だと思っていたのに、しなやかな筋肉がついていて均整のとれた体の美しさに目を奪われ、透けるような白い肌が強烈に色っぽくて胸がドキドキしてしまった。
真里洲先輩の隣に誰かがいる事に嫉妬するようになった。
そうしてただ好きなだけではなくて、先輩の白い肌に触れてみたいと思う性的欲求にも悩みながら思いは深くなるばかりだった。
いつの間にか相手が男だという戸惑いはどこかに飛んで行った。
寝ても覚めても真里洲先輩の事が恋しくてたまらなくなってしまった。
…
類い稀なイケメンで、御曹司、男女問わず人気者。
獅子人のことが語られれば、そう言われた。
獅子人は、幼い頃からモテた。今でも何かにつけて恋人の有無を聞かれ面倒で仕方がない。
興味もない人達に勝手にキャアキャア騒がれ追いかけられるのにはうんざりした。
自分の事さえ興味がない、興味があるのは真里洲先輩のことだけ、頭の中はいつも先輩の事でいっぱいだった。
ある時、バスケ部の威信がかかった重要な試合で獅子人は大活躍してみせた。
優勝の立役者の褒美として、部長である真里洲先輩に何か願いを聞いてもらえることになった。
獅子人は休日に買い物に付き合って欲しいと伝えると真里洲は戸惑った顔をした。
「本当にそんな些細な事でいいのか?」獅子人の妙なお願いに首をかしげてた。
獅子人は実は真里洲先輩の携帯番号がどうしても知りたかったのだ。先輩の携帯番号は後輩達には決して教えられることがなかったから。
デートもできて、待ち合わせ連絡のために携帯番号も聞ける!一石二鳥。
獅子人は約束した前日は眠れず、早朝から着て行く洋服を何度も選び直した。
こんなワクワクドキドキする気持ちは生まれて初めてだ。
待ち合わせの時間より随分と早く到着して待つ獅子人。
彼を待つ時間でさえも嬉しい。
そして時間通りに真里洲先輩が現れた。
獅子人の心拍数が一気に上がる。
真里洲先輩の普段着姿はこの上なく可愛かった。
大学では部長として威厳があるし、やけに大人っぽい。
バスケ部の鬼部長と呼ばれ、クールビューティーな雰囲気なのに、休日の先輩は別人の様に爽やかでキュートだ。
そのギャップにまた新鮮な気持ちになる。
黒い髪はセットされていなくてサラサラと風に揺れている。
白いTシャツにスニーカー。
濃い色のデニムはぴったりしていてスタイルの良さが際立つ。
真っ白な肌も綺麗な顔立ちも何もかもが魅力に溢れていた。
獅子人は真里洲先輩の隣にいるだけで幸せな気持ちになった。
そのデート以降、獅子人の恋心はますます加速した。
彼を知れば知るほどその姿も中身も全て好きになる。
獅子人が生まれて初めて自分から好きになった真里洲先輩。
先輩後輩という関係でありつつかなり親しくなった。
部活動に欠かさず参加して、先輩の近くに居続けた。
厳しいながらも先輩は獅子人の中身を見てくれて努力を認め、さりげなく褒めてくれる。
先輩の近くにいれば、獅子人はプレッシャーの中で生きている息苦しい日々から解放された。
中学でも高校でも獅子人は複数付き合った彼女がいた。
好きだとか、付き合って欲しいとか、いくらでも告白されたから、特に嫌いでもなければその思いに応じて付き合った。
嫌な思いまではしないけど、とにかくすぐ面倒になった。
そんな気持ちで長続きするはずない。
「私のことをちっとも好きじゃないよね」
だいたい彼女にそう言われるパターンで別れることになる。誰とも半年も続かなかった。
今は相手の顔でさえおぼろげだ。
…
僕達は男同士だ。
恋愛感情で両思いになれる可能性なんてほぼ皆無だろう。
僕が思いを伝えたとしても、先輩は僕とそういう恋愛関係は望まないだろうし、拒絶されると分かってる。
後輩としての立場も失い、気まずさから会ってもらえなくなるかもしれない。
そして僕に二度と笑顔を向けてくれないかもしれない。
そんなことは耐えられない。
恋する思いをぐっと抑え、何とか秘めたままで先輩を追いかけ続けた。
真里洲先輩は部長時代は厳しかったけれど、バスケ部を引退すると、ただのめちゃくちゃ綺麗な先輩。
今更ながら狙われることも多い、
せめて誰とも恋人になって欲しくなくて、真里洲先輩を好きで告白しそうな子には僕がモーションをかけて、こちらに興味を向けさせ、片っ端から先輩への告白を阻止し続けた。
それができてしまう僕の容姿、初めてイケメンで資産家の家に生まれて良かったと思った。
とにかく真里洲先輩が大好き過ぎた僕の行動は常軌を逸していたかもしれない。
とうとう訪れた真里洲先輩の卒業の日。
先輩のスーツ姿は光り輝き、眩しかった。
多くの知人友人後輩達に囲まれ、先輩へのプレゼントや花は大量だった。
みんなに写真をせがまれ、もみくちゃにされてた。
真里洲先輩に多くのファンがいることは分かっていたけれど、改めて凄まじい人気ぶりに驚愕した。
先輩が卒業して去って行く。
辛くて切なくて悲しくて胸が激しく痛んでた。
僕はバスケ部のミーティングルームに真里洲先輩を呼び出した。
先輩はかっこいいスーツ姿で現れた。
あまりにも綺麗で素敵な姿に僕の理性がひきちぎれた。
ここには先輩と二人きり、嘘のように静かだった。
先輩との思い出の詰まったその場所で、問答無用でキスをした。
僕が唇を押し当てるだけの短いキス。
先輩の唇は甘くて柔らかかった。
離れ離れになると思ったらどうしても我慢できなかった。
愛しい思いを抑えることができなくて真里洲先輩を抱きしめた。
言葉にならず、ただ引きとめたい気持ちで僕は先輩を強く抱きしめてた。
腕の中に真里洲先輩がいる現実に、僕の心臓が壊れて死んでしまうかもしれないと思った。
先輩の体は、僕の体にフィットする様で最高に心地良くて体温は高い気がする。
先輩の白い首筋からは例えようのないほど芳しい爽やかで甘い匂いがした。
何もかもに興奮して僕の体を流れる血液が沸騰してた。
先輩はいきなりキスをした僕を乱暴に押し返すことはしなかったが、当然その美しい顔は驚愕して固まっていた。ゆっくりと明確な拒否の意思を持って体を離された。
「獅子人、ごめんな」
一言そう言った。
先輩の眼差しは複雑で、僕を受け入れられないことは、その目を見たら良く分かった。
キスは同意がなければセクハラで犯罪行為にもなりえる。
いきなり許可も得ず唇を奪ったことに非難もせず、拒むこともなく受け入れてくれただけでも幸せかもしれない。
いや、ただ単に先輩の器が大きいだけだ。
「真里洲先輩のことが好きでした」
僕はなんとか絞り出すように言った。
先輩が僕の目を見てもう一度「ごめんな」ってはっきり言った。
「伝えただけで満足です。先輩、今までありがとうございました。どうかいつまでもお元気で」
そう言って僕は先輩を置き去りにしてその場から走り去った。
足が勝手に動いて走った。
伝えただけで満足なんてするわけない!
長い片想いが報われることがなく、頭の中が真っ白になって逃げ出すなんて、僕は子供だった。
告白すること自体どうかしていたのかもしれない。
その日の夜は涙が止まらず一睡もできなかった。
一生分の涙が流れ出たかもしれない。
その後、体調を崩した僕は数日起き上がれなかった。
真里洲先輩は大学卒業と同時に家族のいるアメリカに渡った。
あの日以来会っていないし、当たり前だけど連絡することなんてできなかった。
アメリカの大学で学んだ後、大手IT企業に就職したと噂で聞いた。
アメリカ人の才色兼備の恋人もいるらしい。
もう真里洲先輩には二度と会えないのだろうか…。
僕にも僕の生活があるのだから忘れられると思っていた。
いつの日か、いい思い出になると信じてた。
なのに?
時はどんどん流れていくのに、先輩は僕の心にいまだに住み続けてる。
女性に誘われてホテルに入った時、抱き合う直前に真里洲先輩の姿が目の前に浮かんだ。
均整のとれた体、真っ白で透明な肌はどこもかしこも艶やかだ。
幻影とわかっているのに美しかった。
女性とはすぐさま別れた。
彼が大学を卒業してその後に僕も卒業して、もう何年も会ってもいない。
恋人ですらなかった真里洲先輩の見たこともない一糸纏わぬ姿がよぎるなんてやっぱり僕はどう考えてもイかれてる。
誰とも関係を持つ気にもなれず、先輩を思いながら一人で自分を慰め続けた。
秘めた欲望は、真里洲先輩だけに限定されている。
他の男に興味など全くないから。
僕は真里洲先輩しか愛せない星のもとに生まれてきたのだろうか?
そうして日々何にも満たされず息苦しいような日々を過ごしてきた。
とにかく仕事だけに懸命に打ち込む。
だからといって仕事が面白いわけではない。
美味しい食事にも、綺麗な景色にも感動できない日々。
ある時数年ぶりに大学時代の写真を目にして気がついた。
ああ僕はやっぱり真里洲先輩のことが猛烈に好きなんだと。
先輩を忘れることが出来ないんだ。
先輩と一緒に食べたハンバーガーもただのおむすびも本当に美味しかった。
先輩と見た夕日は本当に綺麗で涙が出そうなほど感動した。
夕日が単にきれいだったわけじゃない、夕日を眺める先輩の横顔が美しかったんだ。
片想いでも幸せだったあの頃。
誰といて、誰と過ごすか?
人生で大切なのはまさにそれなのだ。
もしも僕と同じ気持ちに先輩がなってくれたなら、どんな日々になるのだろうか?
……
僕は死神に、残り5年の寿命になることと引き換えに僕の望みを叶えてもらう契約を交わしたんだ。
真里洲先輩と両思いになって恋に落ちること…。
海外戦略室の責任者として、人事企画室と能力開発部が、我が社にヘッドハンティングした人物。
それがアメリカから帰国した「真里洲先輩」だった。
先輩が僕の会社に採用されたのだ。
そして僕と一緒に働くのだ!
それを知った時、僕の心と体がうち震えた。
そしてある日、紛れもなく夢のように美しい真里洲先輩が僕の目の前にいて佇んでいた。
死神はやはり神に違いない。
これから僕の望みがどんどんと叶えられていくのか??
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いよいよ僕の死神と契約した5年の日々が始まったんだ!!
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