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66話

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呂布の妻達、呂布の妻達の兄である袁術の妻とその甥達、呂布の息子達と姪達の護衛も呂布や高順の配下の者が行う事になるが、それとは別に曹操への対策もある。
曹操は呂布に自分の兵を貸し与えると言っていたのだが、その前に張遼達を拘束した上曹操自身は姿を見せていない。おそらく自分の目で張遼の妻達の事を確かめた上でその価値が無いと判断したからで、実際にその判断に間違いはなかったと言えるだろう。呂布の妻達の件に限らず、あの張勲が曹操にとって危険な存在でないはずがない。
問題はどうやって守るべき人達を連れて行くのか、と言うところだ。
張遼の策を実行するには護衛する人間が多すぎるのは言うまでもなく、さらにはその策が成功すれば曹操の信用を得られる。逆に言えばそれまでは呂布の庇護を受ける事は出来ず、下手をしたら殺されかねないのが現状なのだ。もちろん張遼はただ死ぬ気はないのだが、もし張遼が死んだ場合、その亡骸を見つけた時張飛や成廉と言った武将たちはどう動くか予測がつかない。特に張飛は短慮過ぎるところがあるので、怒りのまま呂布軍に襲い掛かる事もあり得るのだが、そうならない保証も無い。張遼は死を恐れるような性分ではないのだが、死ぬ場所が呂布の妻や子供達を巻き込むのは望んでいない。だからこそ慎重に動かなくてはならないのだ。
結局どうするかを決めきれずにいるまま、徐州城を出て行く日が近づいてきた。
徐州城の外で待ち合わせをした高順、宋憲、成廉、韓浩と共に馬車に乗って移動する。
ただ移動先はまだ決めてなかった。
「おい、どこへ行くつもりなんだ?」
高順が問いかけるが、それに対しては郭嘉も何も答えられない。
とりあえず徐州から離れれば、どこに行けばいいのかと悩んだ時に行き先が無くなると言う最悪の事態だけは回避出来るのだ。そう考えて郭嘉は徐州を離れるつもりでいる。高順と陳宮が険悪な雰囲気になっているのを見た呂布は何が起きたのか分からないのも困ったものだと思いながら、この二人ももう少し上手く付き合えば良いのにとも思う。この二人は根本的に反りが合わないと言うよりお互いの主張がぶつかり合うだけなのであり、それはもう相性以前の問題だと呂布は思っている。お互いに自分勝手で相手の話を聞かないタイプだから反発してしまうだけで、もし性格的な部分で共通点があったとしたら仲良くなったかも知れないのだがそれもなさそうだし仕方の無いところだろうか。
ちなみに張勲はこの場に来てはいない。
徐州城を出る際に一悶着あって張遼や宋憲だけでなく、成廉と韓浩が同行して張燕の元に向かわせる事になっていたからだ。張燕がどんな人間なのか知っているだけに、郭嘉は心配でならなかった。張勲は確かに小悪党であり悪事を好む傾向にある。だがそれでも、人殺しが出来る様な男ではないし人を害す事が出来るとは思えない。もし万が一そんな状況になってしまった場合、張勲は自分の身可愛さに他人を見捨てたり危害を加える事も出来ないはずだ。そうなると、呂布の家族を無事に助け出す事は難しいのかもしれないとすら思っていた。
「まあ、なるようになるさ」
高順は他人事のように言い放つ。
それはそうなのだ。呂布の親族の命に関わる事なのに高順はどこか楽観的で緊張感に欠けるところがあり、それが気に食わないらしく張梁は不満げな表情を浮かべていた。
今回の行動は郭嘉としては博打であり失敗の可能性も高いものではあったが、それであっても賭けに出なければならない理由がある。このまま呂布軍でいても状況は良くならず、かと言って出て行ったとしても成功する保障は無いのでやはり賭けに出るしか道は無かった。それに賭けの倍率は最悪呂布軍が消滅するよりも低いと思われる為、失敗するリスクは極めて低かったりするのだが。
高飛車に振る舞う割に実は不安症な張梁は、その事に気付く様子もないので内心ホッとしている郭嘉である。高潔すぎる人間は時として損をするものだ。そう考えながら、これからの行動の事を考えていた。
(……とは言え、何をすればいいんだろう?)
目的地をどこにするか考えているのだが、全く決められずにいた。
正直言って郭嘉の目的は呂布ではなく妻や娘らの方である。それを見極める為に妻達や子供達がいると言うのだが、張勲を妻達が信じていない様に呂布も呂布の妻達を全面的に信じる事は出来ず、おそらくは何か裏があるのではないかと疑いもしている。その為張勲の元へ連れて行くにしてもそれは呂布の妻や子供達を人質にする事が目的で、張勲には何らかの利用価値があって連れ去った可能性は否定出来なかった。その為妻達や子供達が連れて行かれた場所にそのまま向かってもいいものかと悩んでいる。曹操であれば間違いなくそこを本拠地にしていて守りを固めているはずで、いかに精鋭と名将であるはずの張遼、成廉、韓浩と言えども正面から当たって無事で済むとは考えられない。しかもこちらは三人に高順を加えてはいるが、本来なら五人で戦わなければならないところを三名で当たる事になるのである。曹操軍には夏侯淵の他にまだ曹仁と、おそらく曹操直属の武将達もいるので、それらを考えると厳しいものがある。
そう考えると曹操の本拠地へ向かうよりは別の目的の為に移動しているように見せつつ、張勲の動向を探るべきだろうと思うがそれがどこになるのか。
徐州から離れる以上はどこに行けばいいか悩むところではあるが、そもそも何を頼りに動くかが重要になってくる。郭嘉とて自分が策士であり智者であると自負しているが、その策には知識を必要とする。
郭嘉の知識量は非常に広く浅いものである事は自覚しており、自分の力で解決出来るのはごく限られている事を分かっていてこそ今まで生きてこれたのだ。
そのせいもあって今は行き当たりばったりになりがちなのだけれど。
張飛を怒らせないようにすると言う当初の目標は既に達したような気もするが、これはどう言うわけなのか。
張飛の怒りに触れない程度の距離を置きながらの移動となるのだろうが、この辺りの地理に関してはあまり明るくないのでどの道を選べばいいのかわからない。
せめて地図の一つでもあればいいのだが。
そう思って馬車に乗り込む際、自分の足下を見て気づく。
いつもならばそこにあった、この世界に来る前からの相棒と言える存在がいない。
いつの頃からか常に身につけていて無くさない自信があった愛用の大弓は、どこを探しても無いのだ。
確かに大きめの荷袋の中には弓矢などが入っていたが、肝心の武器が無くなってしまっては何にもならないではないか。そう思い、焦った時だった。
「おーい、大丈夫かい? 乗らないんだったら俺らが先に……あれ?」
荷台に近付いてきた兵士が声を掛けてきた。
ただそれは張飛への恐れから、すぐに馬上の高順に視線を移す。高順は腕を組み、目を閉じたまま動こうとしない。寝てしまったのかと思った郭嘉が覗き込むと、高順は目を閉じながら鼻の頭を掻いていた。つまり、眠っているのではないと言う事だ。しかし何故、声をかけられても動かなかったのか不思議に思っている郭嘉に気づいた兵士も首を傾げる。ただそれでも特に不審な様子もなく去っていったあたり、張遼達はやはり別格として警戒されていたようだ。
改めて馬車に乗り込み、張勲が手に入れてくれた馬達の内の一頭は疲れていた事もあり休憩を取る事にして残りは郭嘉が乗るものと決め、呂布軍の四人はそれぞれ御者台に座る事になった。高順は目を開けただけでやはり起きていたのだが、相変わらず黙り込んでいる。そんな様子を見て心配になった郭嘉は話しかけようとするが、それよりも早く呂布が口を開いた。
「あ、あの……、兄貴さん、張梁ちゃんの事なんですけど……」
呂布の口調は明らかにぎこちないものであり、普段と様子が違っていた。そんな様子からも高順に対して相当怒りを抱いている事がうかがい知れ、呂布とはそれほど接点の無い宋憲ですら少しだけ緊張した空気を感じたくらいで、事情を知らないはずの張遼も察するところがあるらしく、さりげなく高順と張梁の間にいる事で張燕の攻撃を警戒していた。
そんな緊迫感漂う中、さすがに郭嘉はこの張り詰めた緊張感の原因である高順を見ると不自然な程笑顔を浮かべており、それに気が付いた呂布も表情を変えたのだが、それとほぼ同時に突然張飛が笑い出した。
それも爆笑に近い形での笑みであり、あまりにも予想外で場違いなものなので一瞬張遼が何を言っているのかわからなかったくらいだが、呂布と宋憲はその笑いの意味を理解したらしい。二人は同時に目を合わせ、お互いに大きくうなずいたのを見ていた。それはそうだろうと郭嘉は思う。高遠に言わなければ何もかも分からない状態だったのだが、高順も高俊も、さらに言えば成廉や韓浩すら知っている事は一つである。
そう、張遼である。
先ほどまで呂布の妻と娘を人質として確保して来いとの命令を受けた張勲は渋っていたが、そこに呂布が自ら乗り込んでいったのである。しかも同行している張遼ではなく、妻の家族を人質にする事を提案したのだ。これではまるで呂布自身が張勲の手柄である事を褒めてやってるようなものである。
実際張勲はそれに乗った。そして見事に任務を達成して戻って来た張勲が見たのは、馬車の上で正妻と思われる女性と共に張遼に抱きついている呂布の姿だった。これで怒れる人間がこの世に居るはずもない、と言うのが張飛の言い分である。もちろん張勲は激怒していたものの、それを表に出すのも憚られる程の怒気を撒き散らす張飛の前では張勲も口を閉ざしていたのでその件については決着が着いている。
と言うか今現在目の前で行われている事態で高順には十分に伝わってしまっているので、おそらくわざとだろう。
高遠での一連の出来事を知っているはずの張虎が、何故か目を輝かせてその話を聞いていたりする。
その辺りでやっと理解できたようで、呂布が恥ずかしそうにしている。
正直見ていられないと言うか聞いていられなかったのは郭嘉の方だったが、とりあえず状況としては上手く機能している事は間違いなさそうだと思った時、また別の問題が発生した。
馬車の中で、今度は張楊が眠り始めたのだ。おそらくは疲労によるものだろう。無理もなかった。
郭嘉と張飛、成廉らはともかく、他の者は張魯討伐の為とは言えここまで休み無く旅を続けてきている。まして張飛は元々病人であった事も手伝いかなり身体にガタがきている事は容易に想像出来る。
それでも馬上で眠れるのは、それだけの胆力を持っているからなのだが、いくら張飛の体調が良くないと言えども眠ってしまうのはどうなのかと誰もが思った事だろうが、それはあくまでも普通の話であって、張飛がそう言った理由で休息を必要としていなかった事を知らない者からすれば仕方のない反応だとも言える。張飛にとっては馬で移動すると言う事が普通なのであり、移動しながら寝る、など日常茶飯事の事だったのだから。
郭嘉はふと荷台を見る。
眠っている張飛と、そんな様子の張燕を見て不安そうな表情の張遼がいた。
ここで張燕を見過ごす訳にはいかないと思い、郭嘉は張遼に耳打ちする。
「……と言うわけなんだ」
それを聞いた張遼は驚くものの、すぐに意地の悪い顔になる。
「へぇ~、そりゃすごいなぁ。でも、兄者がこんな大事な日に、何にも知らないなんてねぇ……。いやいや兄者も知らなかったんだろうから、しょうがないんだけどさ。……でもなあ、ちょっとくらい説明があっても良かったんじゃない?」
張遼はニヤリと笑うと張燕を見てみる。張燕は相変わらずいびきをかいていたが、すぐに目を覚ました。目をこすりながら起き上がる。
「なんだよ、うるせえなあ。俺様、もうちょい寝たいんだけど……」
そこまで言って、張燕は自分がどこにいるのかに気が付き慌てる。
「兄貴たまには呂布の旦那とヤリたくない?」
とっさにそう言われて張飛も慌てたのか目を丸くしたが、次の瞬間、 ドゴンッ!
「あいて!?」
「誰とヤルってー?」
俺が張遼をゲンコツした。張遼が悪い。完全に悪い。
だが張遼はしれっと俺の背後に周り俺の乳首をいじり始める。そんな張遼の手をつねると張遼は慌てて離れる。
だけど乳首を弄られた俺は
「…あ…んあ…」
声を出してしまう。その声に2人は
ごくりと唾を飲み込む。……ああ……この二人がどんな風に思ってると思うとゾクゾ……うおっほんげふんげふん……じゃないや違う違う、なんか妙な雰囲気になったぞ? なんつーかすげー誤解されてないかなこれ、このままだと張角の件に話が行かないんですけど。
張遼に、 張燕と戦わせるつもりは無いのに。
「続きします?呂布将軍?」
とろんとした目で俺呂布奉先は張遼と張燕を上目遣いで見つめる。うんやばいなこの状態。
と内心焦っていた。
この状態は非常にマズイ、主に俺的に非常に。
何故ならこの二人は漢の英雄二人。張飛や呂布は勿論の事だが、張遼だって相当な美少年である。さらに言うなれば見た目は若いとは言え呂布のオッサンは三十路前、張遼は十代後半。
「…あ…はあ…んん!」
呂布将軍は特殊な身体をしていて男と女両方ある人。そんな感じに脳内で勝手に変換してしまうような年頃の二人の前でこのような痴態を見せると言うのはまず過ぎる。しかし、
「ほら、続きですよ」
張遼は再び近づき張飛と俺の胸の間に両手を入れて再び撫ではじめる。
上半身と下半身の一部は男性のため胸は薄い。が、その代わり腰からお尻にかけてはムチのようにしまっている。そして足は長くスラッとしている。
この細い足を張遼の手で触られるだけでくすぐったくて、呂布将軍はその感覚に身悶えるのだ。
さらに張遼が手を動かすと呂布将軍の身体はビクンとはねるのだ。
「やん……あ……!?…あ?」
その自分の声で、ようやく現実に戻る呂布軍大将軍(笑)
そして我に返ると張飛がこちらに向かって飛び掛ってくる。
「てめぇふざけてんじゃねえよ!!」
その一撃が当たれば、当然張飛と言えども大ダメージ間違いなし。
だから避けるなり受け流すのだが呂布にはそれが無いため呂布は反射的に身を固くする。
「はいはい暴れない暴れないズボン脱ぎましょうね」
張遼がすかさず張飛を押し倒し押さえつけるが
「……離せクソ野郎」
と言いつつも素直にズボンを脱いでくれそうなところは流石は天下の大英雄張飛である。まあこんなんで興奮する俺ってどうなんだと言う疑問もあるが……。と言うよりこの状況下で普通にパンツだけになっている自分は相当末期だと思う……。
「おやあ?呂布将軍?濡れてますよここ」
触られて
「きゃう!?」
つい女性の様な甲高い声が出てしまった(半分女だからいいのだろうけど)。あかん、これはホントにあかんわ、こんな事になって良い年齢じゃないのは俺の方だし、相手側は完全にアウトじゃんか。
そんな事はわかっているのに……張飛も張燕もガン勃ちしている。何なのコイツラ、実は変態さんなのですか? と、思っていたその時、腕を掴まれてベッドに放られる。もちろん力では抵抗できず、そのまま仰向けに倒れる呂布奉先こと俺はそこにいる張遼が胸を舐めてきて
張飛がちんこを舐めてきて
張燕がクリトリスとまんこを舐める。もうそれどこじゃなくて、頭が真っ白になるくらいに喘ぐ事しか出来なかった。しかも何気に三人がうまい具合に連携を取ってくる。特に張遼なんて本当に初めてなのかと言うほど上手い。
「あ!…んあ…あう」
やべえなコレマジやばすぎるだろ……。と、張遼の手の動きが早まると同時に口の中に広がる苦みのあるモノに意識を持っていかれると
「え?…や!…あ!…あ…あ……んぶ」
呂布は慌てて顔を逸らすと張飛の顔に当たる寸前で回避できたのは幸運だったと思うが
「ちょ!?」
「え!?」
二人は慌てふためいていると呂布は二人の股間に手を伸ばすと、それぞれを口に含んだ。………………あれ、やっちまった?これ。
呂布がそう思ったのもつかの間、2人のちんこをしゃぶる
「ん…んぷ…んぐ」
その姿は淫乱と言う表現以外に当てはまらない光景だが、同時にとても妖艶なものでもあった。
しばらくすると二人がほぼ同時に達したのか呂布は喉奥に射精された精液を飲み込む。それから口を拭うようにしながら離れる。
息は上がっていて、目はとろんと虚になっていたが、その目だけは闘志で満ちていた。
普段の凛々しい有能軍師であり将軍である呂布奉先の痴態に3人はさらに呂布を襲う。
張飛が呂布のまんこに挿入する。張遼が乳首を責めると 張燕が呂布の唇を奪い舌を入れる。
張遼は騎乗位。張燕は後背位で呂布奉先はイキまくるのであった。
こうして張遼と張燕との邂逅を果たし、呂布奉先は洛陽に向かった。
さあ張角ちゃんはいつ現れるかなぁ?と思っていた矢先での事である。
「え?これどういう状況?」
そこには張角ではなく、張超がいた。そして張翼徳の姿もある。二人は共に袁紹の軍門に降りたいと言い出してきた。
うん意味不明過ぎる。まず張遼と張飛からして訳わからないんだけど、 それにこのタイミング。うん張角ちゃんに聞いても絶対教えてくれないだろうから自分で考える事にしよう……。
「あ…んあ…ああ!イク!」
呂布は果てた。そして疲れて眠りについた。……目が覚めたら夜でしたと、それはいいとしてなんかすげー嫌な感じの気配がするんですけど。
「やっほぉ~!」
聞き覚えがある。
「お前誰だよ……」
そこにいた男は紛れもなく張遼その人だったのだが……妙に若く見えた気がする。
「呂布将軍?昨日は可愛かったですね」と言ってきやがった。……このセリフだけで既に察しがつく。つまりこういうことなんだろうな。俺の知ってる史実とは違う展開になっているのは確定しているし、俺自身が正史とはだいぶかけ離れた事になっているのだと思われる。多分あの関羽とか言う奴と戦わなかったのが影響しているのではないかと考えられる。……と、
「まさか女の子の、身体も持ってるとはね。あ、昨日中だししてすみません」張遼は頭を軽く下げると俺の前に来てキスしてくるのだが俺は全く反応出来ない状態なのでされるがままである。というか張遼の声が若々しくなってる事は気づいていたけれど身体付きは変わらないはずだよね?
「身体は鍛えていますが見た目が若いって事で驚かないでくださいね」
衣服を整えると
軍師会議へ行く。そこには見慣れない少女がいるがおそらくあれが袁術の孫娘、孫伯符だろうと思う。張飛の妹か……。どうなることやらと不安しかないがまあいいかと思ったところで異変に気付いた。
劉備はいない。
「劉備はいない…か」
俺は小さく呟く。やはりこの未来では蜀は成立していないのだろう。と言う事は俺達は呂布軍の皆と一緒に曹操に降るつもりなのか。それとも董卓に降っていたかのどちらかだろう。……この世界ではまだ会った事は無い。が、恐らくはこの世界にも存在しているだろう。……だとすれば、いずれ会えるか。
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