三国志~呂布奉先~異世界三国志は今宵もまかり通る

みなと劉

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43話

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そんな状況を見ながら俺は兵達に叫ぶように命令を下す。
「今、逃げ出すと火に焼かれて死ぬぞ!」
俺のその発言に自軍の兵士から動揺や混乱していた声が聞こえなくなった。
その様子を見ていた俺は気を良くして再び号令をかけた。
「突撃せよ!ただし弓の届く距離では動くな」
そんな俺の命令を聞いた関羽と張飛が笑い出したのだ。
「まさか、こんな単純な事で我らを騙せると考えていたとはな……」
その言葉を口にした張飛は戟を振るうと敵軍へ突っ込んで行き敵兵を吹き飛ばす。
関羽は剣を振るうと目の前にいた兵士を次々に倒していった。
そんな2人の様子を見ていた俺は笑みを浮かべると更に兵達に指示を出した。
「予定通り、弓矢で援護しながら前へ進め!」
その言葉を聞いた兵士達も動揺することなく指示に従い前へ進む。
暫くすると俺の目の前で両軍の兵士が衝突するようになっていたのである。
その様子を黙って見ていた張飛が口を開いた。
「あれは呂布殿じゃないな?あそこにいるのは誰だ?」
そんな張飛の言葉に俺は視線を向けると、そこには俺の知らない武将が馬を巧みに操りながら敵兵達を斬り倒していた。
そして……この乱戦の最中で一度も止まる事なく馬を走らせている姿を見ていると徐々に距離が近付き張飛が叫ぶように教えてくれたのである。
「あれは董卓軍の呂布奉先だ!後ろには李儒もいるぞ」
その言葉を聞いた関羽も槍を構えて叫んだのであった。
「皆の者、呂布を討ち取れ!それなくして董卓は倒せんぞ!」
その言葉が合図になったように戦場全体が歓声に包まれた。それはこの黄巾党の乱は終結した事を告げる合図であったのかもしれない。
そんな中、敵の武将を斬り倒しながら呂布と李儒の元へ近付いていた関羽と張飛であったが、突然呂布達が走りだしそのまま魏続の元へ向かったのであった。
その後を追おうとした2人であったが……まだ黄巾党の兵達が遠巻きに俺達を見ていたのだ。
「深追いはするな、まずは乱戦を終わらせるぞ!」
そんな俺の命令を聞いた2人は頷くと向かってくる敵に対し攻撃を始めるのであった。
董卓陣営と合流した呂布は魏続に問い掛ける。
「お前の言う通りにして良かったのか?」
その言葉に魏続は答えた。
「あれはあくまでもあの場にいた兵士を遠ざけただけに過ぎません。まだ袁紹も張楊も残っているので戦いが終わった訳ではありませんよ」
「袁紹も?」
そんな魏続の返答に呂布は意外な答えに驚き聞き返す。
「ええ、今回の戦いが終われば自ずと彼等は自分の判断で動くでしょう」
そんな魏続の態度に関羽が笑いながら問い掛けた。
「何か策があるようだが……まさか、董卓将軍が曹操を倒す為に袁紹達を使っているなどと言う嘘を言ってまで私達に協力しようとするとは思わなかったのだが!」
そんな関羽の問い掛けに魏続は首を横に振る。
「私は嘘を言ってはいませんが、その誤解はその様に考える方がいるのは当然でしょう」
そんな答えに呂布は首を傾げながら言った。
「お前は曹操を討つ為に董卓と手を組もうとしていたのではないのか?」
そんな呂布の言葉に再び首を振る魏続であった。
「違いますよ……私はあの時から董卓将軍に仕えるつもりでいました。ただ、今はその時では無いと感じているだけです」
俺は魏続の言葉に引っかかりを感じ聞き返す。
「お前の言い分だと、董卓が漢を滅ぼすだろうと言っているように聞こえるが?」
その問い掛けに魏続は鼻で笑うと答えたのであった。
「そのままの意味です。私がいる限り漢を滅ぼすような事はしません」
その言葉を聞いても俺には理解できなかった。だが、李儒は違った様である。
「そう言う事ですか、つまり今は逆賊にならねば滅ぼされると思っていると言う事ですね」
その言葉に魏続は不敵に笑い答えた。
「それが私が今出来る唯一の償いなのです」
そんな会話が為されている中で、呂布達は敵軍と交戦していた。
呂布と李儒と張飛は一騎当千の働きをしながらも黄巾党を圧倒していたのだが、袁紹の兵も複数で襲い掛かってくるのを見て苦戦をする。
その強さは並大抵の者ではなかったので2人がかりでも簡単に倒せる相手では無かったのだ。
それでも少しずつだが袁紹軍の兵士達を倒すことに成功していたのである。
その為、袁紹軍の兵士が次々と逃げ出し始めた時であった。戦場に響き渡る大きな声が響き渡ったのだ。
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