のほほん異世界暮らし

みなと劉

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43 新しいキャベツに名前をつけよう

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新しいキャベツの成長を見守る毎日が続いていた。収穫を迎えるまでにはもう少し時間がかかりそうだが、その姿は確実に僕の手応えとして心に響いていた。花が開き、葉が広がっていくその様子は、まるで新しい命が芽吹いているような気がして、愛おしく感じていた。

そして、ある日、僕はふと考えた。この新しいキャベツには、名前をつけるべきだと。

「新しい作物には、何か特別な名前が必要だよな」

これまでにもたくさんの作物を育ててきたが、どれもこれも大切であった。だが、今回は特別だ。スノーキャベツとテイルキャベツという二つの異なるキャベツを交配させて生まれたこのキャベツは、僕にとっても一層思い入れのあるものになっていた。名前をつけることで、このキャベツに対する愛情も一層深まるだろう。

「何か、響きのいい名前がいいな」

僕はしばらく畑の中を歩きながら、名前を思案した。テイルキャベツの特徴が強く現れた部分、スノーキャベツの特徴が見える部分、それぞれの良さが詰まっていることを考慮して、何度も頭の中で名前を並べてみた。

「『冬夏キャベツ』?」

これはスノーキャベツの冬を耐える力と、テイルキャベツの夏にも強い性質を掛け合わせた名前だ。でも、少し堅苦しい感じがする。

「じゃあ、『二季キャベツ』?」

これは、春から秋にかけて使えるキャベツという意味を込めた名前だが、もう少し響きが欲しいと思った。

しばらく歩いていると、ふと頭に浮かんだ名前があった。

「『シーズンキャベツ』…!」

これだ!と思った瞬間、僕の心は決まった。このキャベツが持つ、冬から夏まで使える力強さを表現するにはぴったりだと思った。

「シーズンキャベツ…」

その名前が畑の空気と一緒に僕の心に響いた。僕は笑顔を浮かべながら、その名前をつけることにした。このキャベツが育ち、実を結び、村の食卓を彩る日が待ち遠しい。

「シーズンキャベツ…。いい名前だ。」

その後、僕はその名前を畑に広めることにした。近くの農家や村人たちに「新しいキャベツ、シーズンキャベツ」と紹介し、みんながその名前を口にするたびに、僕の胸が暖かくなった。

新しいキャベツに名前をつけることで、僕はより一層この作物に愛着を感じ、そしてこの村の未来に少しでも貢献できることを誇りに思った。

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