のほほん異世界暮らし

みなと劉

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朝食の支度とべったりな二匹

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布団からようやく抜け出し、重い体を引きずるようにして台所へ向かった朝。空気はまだひんやりとしているが、窓の外に見える冬の柔らかな朝日が少しだけ気分を明るくしてくれる。シャズナとルシファンはというと、目覚めてすぐ僕を追いかけてきたらしく、足元でまとわりつくようにしてぴったりくっついている。

「朝ごはんを作るから、少しだけ待っててくれないか?」と声をかけるが、二匹の行動は止まらない。シャズナは僕の足元で「にゃーん」と少し低めの声をあげながら、まるでお腹が空いたと訴えるように僕のズボンに顔を擦りつける。ルシファンも負けじと、「ちち!」と甘える声を出し、僕の足に小さな手を伸ばしてつかんでくる。その仕草に思わず笑みがこぼれた。

「はいはい、わかったよ。でも邪魔しちゃだめだぞ」と二匹に言い聞かせながら、調理台に向かう。冷蔵庫から卵と野菜、そして昨日の残り物のスープを取り出し、簡単な朝食の支度を始めた。だが、それでも二匹の甘えっぷりは止まらない。シャズナはキッチンマットの上で香箱座りをしてじっと僕を見つめる一方、ルシファンはその小さな身体で器用に僕の足元をすり抜け、膝の上に飛び乗ろうと何度も試みる。

「おいおい、危ないぞ!」と軽くたしなめるが、ルシファンは全く意に介さない様子だ。仕方なく片手でルシファンを抱き上げ、もう片方の手で包丁を扱うという妙な格好になった。シャズナはその様子を少し呆れたように見ているのか、「ふん」と鼻を鳴らし、軽く尾を振った。

「そんな目で見ないでくれよ」とシャズナに向かって苦笑すると、今度はシャズナが台所の下から僕の背中に身体を擦り付けてきた。「おいおい、こっちもか」と思いつつも、その甘えん坊ぶりに心が温まるのを感じる。

ようやく朝食が出来上がり、ダイニングテーブルに料理を並べる。焼きたてのトースト、半熟の目玉焼き、温かいスープ――冬の朝にぴったりな優しいメニューだ。「さあ、二匹もお腹が空いただろう?」と声をかけ、シャズナとルシファン用の朝ごはんを器に盛りつけると、二匹はぴょんと立ち上がり、テーブルの下に駆け寄ってきた。

食事を始めると、シャズナは器用に口を動かしながら、少しずつ丁寧に食べる。一方でルシファンは相変わらず食べるのが早く、すぐに食べ終えると僕の膝の上に飛び乗ってきた。「ちち!」と声を出しながら、僕の胸元に顔をうずめる様子は、まるで「お腹いっぱい、もっと甘えたい」と言っているかのようだ。

食事が終わり、暖かいお茶を片手に一息つくと、今度はシャズナが椅子の横から飛び乗り、僕の肩に手をかけてくる。「お前もか……」と笑いながらシャズナの頭を撫でると、その瞳が細くなり、満足そうに喉を鳴らした。

朝から二匹にべったりと甘えられた僕は、少し疲れながらも心はほっこりと満たされていた。シャズナとルシファンの温もりに包まれるこの時間が、どれほど特別なものかを改めて実感する朝だった。

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