のほほん異世界暮らし

みなと劉

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市場の屋台で『桑の実』を発見

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屋台を回っていると、ふと目に留まった籠の中に鮮やかな紫色の果実が詰まっているのを見つけた。

「桑の実か……懐かしいな。」
思わず声に出してしまう。日本にいた頃、夏の終わり頃に食べた記憶が蘇った。

店主が僕の様子に気付き、声をかけてきた。
「お客さん、桑の実好きかい? 今日は採れたてだよ。甘くてジューシーだ。」

僕が立ち止まると、三匹たちも興味を示し始めた。リッキーは鼻をひくひくさせながら籠に顔を近づけ、シャズナはその場で座り、じっと桑の実を見つめる。肩の上のルシファンは、ちちっと短く鳴いて「気になる!」とアピールしてきた。

「試してみる?」
僕が一粒買い、そっと手に取って三匹の前に差し出す。

リッキーが一番最初に匂いを嗅ぎ、軽くくんっと鼻を鳴らした。
「気に入った?」と尋ねると、彼はぴょんと軽く跳ねて「もっと!」と言いたげに僕の手を見上げた。

シャズナは慎重に一歩近づき、桑の実に顔を寄せて匂いを嗅いだ後、にゃあと小さく鳴いた。どうやら興味を示したらしい。

最後にルシファン。彼は僕の手の中から器用に実をつまむと、肩の上で楽しそうに小さくかじり始めた。その顔はどこか誇らしげだ。

「おいしいか?」
僕が問いかけると、ルシファンはちちっと満足そうに鳴いてみせた。

「じゃあ、もう少し買っておこうかな。」
僕は桑の実を一袋購入し、籠の中に入れた。

その後も三匹は時折籠に顔を近づけては桑の実の匂いを確認し、嬉しそうにしている。市場の喧騒の中で、彼らの小さな喜びを見ていると、なんだかこちらまで穏やかな気持ちになった。

「今日はいい買い物ができたな。」
僕は心の中でそうつぶやきながら、次の屋台に向かって歩き出した。三匹も嬉しそうに足並みを揃え、市場の散策はまだまだ続きそうだ。

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