2 / 13
始の太刀 天命の魔剣
第1話 伯爵家の跡取り令嬢
しおりを挟む
――黎明。
朝と夜の狭間、夢と現の境界。
空も。人も。世界の何もかもがまどろんでいる時刻に、ローザリッタはぱっちりと目を覚ました。
長い睫毛に縁取られた空色の双眸に寝起きの気だるさは微塵も残っていない。どれほど熟睡していようと、神経の一部は常時覚醒するように訓練を積み重ねたからだ。
横槍が入り、流れ矢が飛び交うような戦場では一瞬の隙が生死を分かつ。状況を見定めてから気合を入れるような虫のいい振る舞いでは、降りかかる危険に対して即応することなどとてもできない。常在戦場の心得こそが武芸の根幹である。
ローザリッタは横たえていた体をゆっくりと起こすと、ぐるりと周囲を見回した。
窓を閉め切った部屋の中は薄暗く、肩から滑り落ちた毛布の音がはっきり聞こえるほど静寂に包まれていた。屋敷の使用人たちもまだ動き出していないようだ。何か異常があるのかと気配を探ってみても、彼女の鋭敏な感覚は何も訴えてこない。
ならば、なぜ目を覚ましたのだろうか。
普段ならば、まだ夢の淵をさまよっている時間なのに。
「……まったく。我ながら、なんともわかりやすい」
呆れるように呟いた後、艶のある桃色の唇が深い半月を描く。
力強い、やる気に満ちた笑みだった。
ローザリッタは元気よく寝床から起き上がると、そばに置いておいた愛用の木刀と髪留めを引っ掴むと、勢いよく部屋を飛び出した。
◆
レスニア王国の東の果て、モリスト地方。
そこにシルネオと呼ばれる辺境都市があった。
都市の名の通り、居住区の周縁を市壁が囲い、領主の屋敷を中心とした行政区画が設けられているが、それ以外は深い森と田園風景が広がっているだけの――ありていに言えば、どこにでもあるような辺鄙な田舎街である。
ただし、他の田舎街と明確に異なる点が一つ。それは、この街が剣術家の聖地だということだ。
剣の道を志す者の中で当代領主――マルクスを知らぬ者はいない。
ベルイマン伯爵家が輩出した傑物。
王国騎士として数々の戦いで戦功を挙げただけでなく、その実績から王室の剣術指南役にまで抜擢され、更には、八年前の王都天覧試合では音に聞こえた剣客たちをことごとく返り討ちにしたという王国最強の剣士である。
現役を退き、家督を継いだ今でもその名声は一向に衰えを見せない。
彼の伝説的活躍はもはや信仰の域に達しており、一旗揚げることを夢見る剣術家たちがその威光にあやかろうと〈シルネオ詣で〉と称して街を訪れるほどである。
その伯爵邸の廊下を、一人娘であるローザリッタは軽快に走り抜けていた。
寝巻のまま、寝癖もそのままに。木刀を握りしめての大疾走。
早朝であることを配慮してか、足音が消せる程度に手加減しているが、それでも翻った寝巻きの裾から逞しい太腿が露わになるほどには速度が出ている。
お転婆な振る舞いだという自覚はあった。侍女に見つかったら咎められるだろうという確信も。しかし、全身を満たす高揚感が彼女の足を動かし続けていた。
それというのも――
(いよいよ……いよいよ、待ちに待った元服の日がやってきました!)
ローザリッタは十六になった今日、元服の儀を迎えるからだ。
もっとも、成人になることを渇望していたわけではない。飲酒も婚姻も、彼女にとってはただのおまけにすぎない。重要な事柄はただ一つだけ。
即ち――
【元服を迎えた嫡子は、すべからく武者修行の旅に出るべし】
それはベルイマン伯爵家特有のしきたり。
見聞を広め、領民と触れ合い、一人の人間として成長するために家の後継者は旅に出る。次世代の領主となる人間が治めるべき市井を――ひいては、奉ずるべき王国の実情を知らないのでは話にならないからだ。
無論、道中で荒事に巻き込まれることもあるだろう。しかし、そういった不当な暴力に屈しない武勇もまた統治者に求められる要素である。
当然のことだ、とローザリッタは思う。領民のために自分の手を血で汚す覚悟もない者に誰が付き従うのか。誰が支配者だと認めるというのか。
それに、荒事は望むところだった。
ローザリッタが剣の修行を始めて八年。かねてより己の剣技が外の世界でどれだけ通用するのか、もっと言えば自分がどれくらい強くなったのか、ずっと確かめてみたいと思っていたからだ。しきたりである武者修行の旅は彼女にとって、まさに打ってつけの試練だと言える。
いよいよ、その念願が叶う時だ。行き場のない熱量に苛まれ、居ても立ってもいられなくなった彼女が、目覚めて早々、部屋を飛び出したのも無理のない話だろう。
何も今すぐ旅立とうというわけではない。儀式を終えるまでは自分が未成年であるということくらい重々承知している。だが、胸裏に激流のごとく押し寄せる期待感をどうにか発散させないと、本当に飛び出してしまいそうだった。
ローザリッタが目指しているのは、いつも鍛錬に使っている裏手の森だ。
歩いて四半刻ほどの距離ではあるが、この昂った気分では靴を履くのももどかしく、玄関から出るのさえ煩わしい。
「おっと」
曲がり角から人の気配。自分を起こしに来た侍女だろう。
見つかったらいろいろ面倒だ。
瞬時に方向転換。縁側を跳び出し、裸足のまま中庭へ躍り出る。
音もなく着地。すぐさま、地を這う虫を啄んでいる小鳥たちを追い散らしながら中庭を突っ切り、そして――そのまま塀を跳び越えた。
もしも塀に自我があれば、己の存在意義に疑問を感じて旅に出たかもしれない。
それほど鮮やかな、そして常識からかけ離れた凄まじい大跳躍だった。
ゆるい放物線を描きながら宙を舞うローザリッタを、地平線から顔を出したばかりの朝陽が出迎える。
照らし出された彼女は、太陽に負けず劣らず輝かしい。
風にはためく黄金色の髪。活力に満ちた空色の瞳。磁器のように滑らかで、絹のように白い肌。まだ幼さの残る容貌と小柄な背丈に反して、ゆったりした寝巻の上からでも見て取れるほど、その体つきは起伏に富んでいた。
その美貌が血筋に因るものなのは一目瞭然だ。
野に咲く菫ではなく、品種改良された薔薇のごとく何代も積み重ねた貴顕の美。いささかお転婆であろうと、血に約束された優雅さや華やかさは四半世紀にも及ばぬ歳月では上書きできない。
「――お嬢様⁉」
真下から驚きの声が聞こえた。ローザリッタが眼下に視線を向けると、屋敷の夜間警備に当たっていた若い二人組の巡邏と目が合った。
――運が尽きたか。
いや、巡邏たちは突然の出来事に呆気に取られている。
我に返るまで数秒を要するだろう。これが敵襲なら目も当てられない大失態だが、彼らもまさか内側から不審者が跳び出してくるとは思うまい。情状酌量の余地はあった。
何より、そのおかげでまだいける。
「おはようございます! お勤めご苦労様です!」
言い置きながらローザリッタは危なげなく着地すると、ぽかんと口を開けている巡邏たちを尻目に、裏手の森へ向かって颯爽と駆け出した。
「……見たか?」
あっという間に小さくなった背中を見ながら、巡邏は声をひそめて相方に問う。
「……ああ、白だったな」
「え? そっち?」
「そっちじゃないなら、どっちだよ」
「どっちってそりゃあ……めっちゃ揺れてただろ。ありゃあ、下に何もつけてないと見たね。また合わなくなったのか。ご立派に成長されて喜ばしいことだ」
「しまった。見落とした。純白があまりにも破壊力がありすぎて……」
「……いずれにせよ、無防備だよなぁ」
「こういう時、この家に仕えて良かったと心底思う」
「まったく同感だ」
巡邏たちはしみじみとした面持ちで頷く。
「でも、このことは黙っておこうな」
「ああ。不敬罪でお館様に殺されたくないからな。……さてと」
密約を交わした二人は、気を取り直して警笛を鳴らした。
朝と夜の狭間、夢と現の境界。
空も。人も。世界の何もかもがまどろんでいる時刻に、ローザリッタはぱっちりと目を覚ました。
長い睫毛に縁取られた空色の双眸に寝起きの気だるさは微塵も残っていない。どれほど熟睡していようと、神経の一部は常時覚醒するように訓練を積み重ねたからだ。
横槍が入り、流れ矢が飛び交うような戦場では一瞬の隙が生死を分かつ。状況を見定めてから気合を入れるような虫のいい振る舞いでは、降りかかる危険に対して即応することなどとてもできない。常在戦場の心得こそが武芸の根幹である。
ローザリッタは横たえていた体をゆっくりと起こすと、ぐるりと周囲を見回した。
窓を閉め切った部屋の中は薄暗く、肩から滑り落ちた毛布の音がはっきり聞こえるほど静寂に包まれていた。屋敷の使用人たちもまだ動き出していないようだ。何か異常があるのかと気配を探ってみても、彼女の鋭敏な感覚は何も訴えてこない。
ならば、なぜ目を覚ましたのだろうか。
普段ならば、まだ夢の淵をさまよっている時間なのに。
「……まったく。我ながら、なんともわかりやすい」
呆れるように呟いた後、艶のある桃色の唇が深い半月を描く。
力強い、やる気に満ちた笑みだった。
ローザリッタは元気よく寝床から起き上がると、そばに置いておいた愛用の木刀と髪留めを引っ掴むと、勢いよく部屋を飛び出した。
◆
レスニア王国の東の果て、モリスト地方。
そこにシルネオと呼ばれる辺境都市があった。
都市の名の通り、居住区の周縁を市壁が囲い、領主の屋敷を中心とした行政区画が設けられているが、それ以外は深い森と田園風景が広がっているだけの――ありていに言えば、どこにでもあるような辺鄙な田舎街である。
ただし、他の田舎街と明確に異なる点が一つ。それは、この街が剣術家の聖地だということだ。
剣の道を志す者の中で当代領主――マルクスを知らぬ者はいない。
ベルイマン伯爵家が輩出した傑物。
王国騎士として数々の戦いで戦功を挙げただけでなく、その実績から王室の剣術指南役にまで抜擢され、更には、八年前の王都天覧試合では音に聞こえた剣客たちをことごとく返り討ちにしたという王国最強の剣士である。
現役を退き、家督を継いだ今でもその名声は一向に衰えを見せない。
彼の伝説的活躍はもはや信仰の域に達しており、一旗揚げることを夢見る剣術家たちがその威光にあやかろうと〈シルネオ詣で〉と称して街を訪れるほどである。
その伯爵邸の廊下を、一人娘であるローザリッタは軽快に走り抜けていた。
寝巻のまま、寝癖もそのままに。木刀を握りしめての大疾走。
早朝であることを配慮してか、足音が消せる程度に手加減しているが、それでも翻った寝巻きの裾から逞しい太腿が露わになるほどには速度が出ている。
お転婆な振る舞いだという自覚はあった。侍女に見つかったら咎められるだろうという確信も。しかし、全身を満たす高揚感が彼女の足を動かし続けていた。
それというのも――
(いよいよ……いよいよ、待ちに待った元服の日がやってきました!)
ローザリッタは十六になった今日、元服の儀を迎えるからだ。
もっとも、成人になることを渇望していたわけではない。飲酒も婚姻も、彼女にとってはただのおまけにすぎない。重要な事柄はただ一つだけ。
即ち――
【元服を迎えた嫡子は、すべからく武者修行の旅に出るべし】
それはベルイマン伯爵家特有のしきたり。
見聞を広め、領民と触れ合い、一人の人間として成長するために家の後継者は旅に出る。次世代の領主となる人間が治めるべき市井を――ひいては、奉ずるべき王国の実情を知らないのでは話にならないからだ。
無論、道中で荒事に巻き込まれることもあるだろう。しかし、そういった不当な暴力に屈しない武勇もまた統治者に求められる要素である。
当然のことだ、とローザリッタは思う。領民のために自分の手を血で汚す覚悟もない者に誰が付き従うのか。誰が支配者だと認めるというのか。
それに、荒事は望むところだった。
ローザリッタが剣の修行を始めて八年。かねてより己の剣技が外の世界でどれだけ通用するのか、もっと言えば自分がどれくらい強くなったのか、ずっと確かめてみたいと思っていたからだ。しきたりである武者修行の旅は彼女にとって、まさに打ってつけの試練だと言える。
いよいよ、その念願が叶う時だ。行き場のない熱量に苛まれ、居ても立ってもいられなくなった彼女が、目覚めて早々、部屋を飛び出したのも無理のない話だろう。
何も今すぐ旅立とうというわけではない。儀式を終えるまでは自分が未成年であるということくらい重々承知している。だが、胸裏に激流のごとく押し寄せる期待感をどうにか発散させないと、本当に飛び出してしまいそうだった。
ローザリッタが目指しているのは、いつも鍛錬に使っている裏手の森だ。
歩いて四半刻ほどの距離ではあるが、この昂った気分では靴を履くのももどかしく、玄関から出るのさえ煩わしい。
「おっと」
曲がり角から人の気配。自分を起こしに来た侍女だろう。
見つかったらいろいろ面倒だ。
瞬時に方向転換。縁側を跳び出し、裸足のまま中庭へ躍り出る。
音もなく着地。すぐさま、地を這う虫を啄んでいる小鳥たちを追い散らしながら中庭を突っ切り、そして――そのまま塀を跳び越えた。
もしも塀に自我があれば、己の存在意義に疑問を感じて旅に出たかもしれない。
それほど鮮やかな、そして常識からかけ離れた凄まじい大跳躍だった。
ゆるい放物線を描きながら宙を舞うローザリッタを、地平線から顔を出したばかりの朝陽が出迎える。
照らし出された彼女は、太陽に負けず劣らず輝かしい。
風にはためく黄金色の髪。活力に満ちた空色の瞳。磁器のように滑らかで、絹のように白い肌。まだ幼さの残る容貌と小柄な背丈に反して、ゆったりした寝巻の上からでも見て取れるほど、その体つきは起伏に富んでいた。
その美貌が血筋に因るものなのは一目瞭然だ。
野に咲く菫ではなく、品種改良された薔薇のごとく何代も積み重ねた貴顕の美。いささかお転婆であろうと、血に約束された優雅さや華やかさは四半世紀にも及ばぬ歳月では上書きできない。
「――お嬢様⁉」
真下から驚きの声が聞こえた。ローザリッタが眼下に視線を向けると、屋敷の夜間警備に当たっていた若い二人組の巡邏と目が合った。
――運が尽きたか。
いや、巡邏たちは突然の出来事に呆気に取られている。
我に返るまで数秒を要するだろう。これが敵襲なら目も当てられない大失態だが、彼らもまさか内側から不審者が跳び出してくるとは思うまい。情状酌量の余地はあった。
何より、そのおかげでまだいける。
「おはようございます! お勤めご苦労様です!」
言い置きながらローザリッタは危なげなく着地すると、ぽかんと口を開けている巡邏たちを尻目に、裏手の森へ向かって颯爽と駆け出した。
「……見たか?」
あっという間に小さくなった背中を見ながら、巡邏は声をひそめて相方に問う。
「……ああ、白だったな」
「え? そっち?」
「そっちじゃないなら、どっちだよ」
「どっちってそりゃあ……めっちゃ揺れてただろ。ありゃあ、下に何もつけてないと見たね。また合わなくなったのか。ご立派に成長されて喜ばしいことだ」
「しまった。見落とした。純白があまりにも破壊力がありすぎて……」
「……いずれにせよ、無防備だよなぁ」
「こういう時、この家に仕えて良かったと心底思う」
「まったく同感だ」
巡邏たちはしみじみとした面持ちで頷く。
「でも、このことは黙っておこうな」
「ああ。不敬罪でお館様に殺されたくないからな。……さてと」
密約を交わした二人は、気を取り直して警笛を鳴らした。
0
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私を婚約破棄した国王が処刑されたら、新しい国王の妃になれですって? 喜んで…と言うとでも?
あんど もあ
ファンタジー
幼い頃から王子の婚約者だったアイリスは、他の女性を好きになった王子によって冤罪をかけられて、田舎で平民として生きる事に。
面倒な貴族社会から解放されて、田舎暮らしを満喫しているアイリス。
一方、貴族たちの信頼を失った王子は、国王に即位すると隣国に戦争を仕掛けて敗北。処刑される。
隣国は、アイリスを新しい国王の妃にと言い出すが、それには思惑があって…。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる